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村民に近く
お客さんに近い
村まるごとひとつのホテル

道の駅はホテルのショップ、温泉施設はホテルのスパ。

村の畦道はホテルの廊下。そして、村に住む人々はホテルのキャスト。

「NIPPONIA 小菅 源流の村」では、村全体をひとつのホテルに見立てて運営しています。

山梨県小菅村(こすげむら)。

都心から2時間ほど、多摩川源流に位置し、約700人が暮らしています。

ホテルで提供する料理に地域で採れた食材を使用したり、村民に協力してもらいながら、村の案内ツアーや野菜の収穫体験などを開催したり。

地域を巻き込んだホテルで、サービススタッフを募集します。

チェックインの対応、清掃、予約管理、レストランでのホールなど、ホテル運営全般を担います。

宿泊組数は最大で6組まで。地域の人と関わる機会も多いため、人への興味や関心があると楽しめると思います。英語が話せる人も歓迎です。

 

新宿駅から特急かいじに乗って1時間ほど、あっという間に山梨県。

駅に着くと、ホテルのドライバーさんが迎えにきてくれて、一緒に小菅村へ。

山道を進み、20分ほどして見えてきたのは、松姫トンネル。

大月市と小菅村を結ぶ道路で、これができる以前は峠を越えなければならなかったそう。

約3kmもあるトンネルを抜けると、小菅村に到着した。

山と山の距離は近いけれど、山頂に近いところに位置しているおかげか、空を広々と感じられて気持ちいい。

都内からちょっと足を運べば、こんな場所もあったんだ。

ちょっと進んだところで、NIPPONIAと書かれた暖簾が見えてきた。

ここは分散型ホテルの一つ「大家」。

村で一番歴史のある邸宅が空き家になっていたところを改修して、2019年にオープンした。

NIPPONIAは、兵庫県の丹波篠山市に拠点を置く株式会社NOTEが展開している取り組み。

各地にある古民家を、土地の文化や歴史を感じられる宿泊施設として再生するというもの。

長年、小菅村の活性化に関わってきた株式会社さとゆめと合同で企画をおこない、いまはさとゆめが運営も担っている。

事前に調べた内容を復習しながら、暖簾をくぐり受付へ。

はじめに話を聞いたのは、マネージャーの谷口さん。

もともと会員制の高級ホテルで働いていた方で、オープンの半年前から夫婦で村に移住し、一からホテルをつくってきた。

「ホテルのターゲットを決めるときにチームで話し合って。たくさん働いて収入もあって楽しいけれど、自分の時間がなくて、大切なものを後回しにしてしまう。そのようなことを、チームのみんなが経験していたんですね」

「でも、小菅村に来るとペースダウンできるというか」

自然も豊かで、人もあったかい。

ストレスもぜんぜん感じない。

同じような悩みを抱えた人はたくさんいるのではないか。

そこで、村の自然や文化と組み合わせて、リフレッシュできるような仕掛けをつくっていった。

「地域の活性化のためにつくられたホテルということもあり、最初は村の人を巻き込んだ運営を一番求められていました」

「いまもそれがすごく重要な鍵になっていて。たとえば、『小菅さんぽ』というアクティビティ」

小菅さんぽ?

「ホテルから温泉施設までの道のりを、村民の方と一緒に歩くツアーです。道に生えている草を見つけて、『これは食べられるんだよ』とか、獣の足跡を見つけて、害獣の話をするとか。『森を守るには間伐が必要なんだよ』とか」

「村の人なら当たり前のように知っている暮らしや歴史の話をしてもらう。それがすごく村の暮らしに巻き込まれている感じになって、お客さまからも評判なんです」

小菅さんぽの後には、焚き火を囲む時間もある。

はじめは緊張していても、その時間を一緒に過ごすことで肩の力が抜けて、お客さん同士が仲良くなることも多いという。

2020年には、一棟貸しホテル「崖の家」もオープン。コロナ禍でも、都内からのアクセスの良さと、密にならない宿泊スタイルが後押しして、順調に売り上げを伸ばしてきた。

お客さんの7割ほどが関東圏から。インバウンドも増えており、NIPPONIAに宿泊するために訪日したお客さんもいるそう。

「最近は、ウェディング事業も始めて。村の人がみんな集まって、集落ごとに新郎新婦をお祝いする結婚式です。このスタイルが小菅村のスタンダードだったんですけど、最近は若い人が少なくなって、そういう結婚式ができていなかったんです」

「村の伝統も残していきたいので、これから広めていきたいと思っています」

村全体を巻き込んだウェディングということもあり、ここでも、村の人たちと協力していくことが大切になる。

「村の住民は700人ほどで、ホテルのスタッフも20人弱とか。村まるごとホテルなので、常に人と関わるのは避けられない。人に関心がないと、大変かな」

小菅村のおとなり奥多摩町では、さとゆめとJR東日本が企画している「沿線まるごとホテル」の開業も進んでいる。

今後複数のホテルがオープンする予定で、谷口さんは全体を取りまとめる役職に就く。

 

谷口さんに代わり、今年の4月からマネージャーになるのが降矢さん。

「僕は小菅村出身で、幼少期に隣町に引っ越してからも、この辺りの地域でお世話になって育ってきました。人口減少や少子高齢化っていう問題も間近で見ていて、いずれ村に戻ってきて何かやりたいと思っていたんです。」

大学では観光学を専攻。在学中に出会った恩師から、NIPPONIA 小菅 源流の村の取り組みを教えてもらった降矢さん。

さっそく、インターン生として関わらせてほしいとメールを送り、1週間働くことに。

「地域から受け入れられていないのに、勝手に地方創生だって言って進めるのは、違うと思っていて」

「でも、ここの場合は村民の方にも受け入れてもらえて、村の方をホテルに巻き込みながら運営している。地域にもお金が回る仕組みをつくっている。そこがいいなって思いました」

在学中にバイトとして関わり、一度は違うホテルで働くも、ふたたび小菅村に戻ってきた。

NIPPONIAでは、朝と夜の2つでシフトを組んでいて、降矢さんは夜番。

13時に出勤し、15時からチェックインの対応。19時からはレストランでホールを担当。

「お辞儀の角度とか、声のトーンとか、接客の仕方は谷口さんに一から教わりました」

そのほかの時間帯で予約管理をしたり、趣味のカメラを活かしてInstagramへ投稿したり。お酒好きが高じて、日本酒の仕入れも担当している降矢さん。

新しく入る人も、ホテル運営にまつわる業務を覚えながら、自分の好きや強みを仕事に反映できるといいと思う。

「近所のお母さんがいて。『古民家ホテルのお客さんが、うちの畑の近くで迷子になってたから、軽トラに乗せて部屋まで送っておいたよ』って教えてくれたんです」

ほかにも、ホテルから温泉施設までの道に生えている草花を、好意で手入れしてくれるお父さんもいるそう。

「地域の人がそんなことまでしてくれるホテルって、ほかにないと思うんです。僕たちの知らないところでも間接的にホテルを支えてくれていて」

「何かあれば助けてくれる存在は、支えになっていますね。だからこそ僕たちも頑張ろうって思えます」

ホテルの扉の建て付けが悪かったら直しに来てくれたり、裏山で採れた柿を吊るして干し柿にしてくれたり。

この日も隣の住民の方が、車のタイヤ交換をしてくれたそう。

住民の方の話をするとき、楽しそうな降矢さん。

消防団に参加するなど、できるだけ地域の行事にも参加して、プライベートでも地域の方と関わるようにしている。

ほかの仕事に比べると、ここでの仕事はかなり暮らしと密接にくっついていると思う。

 

地域の人との関わりについて、続けて話してくれたのは、2023年の4月に入社したばかりの藤後(とうご)さん。

「思っていたよりも村民の方との距離が近くて。みなさん心配してくれるんですよね。野菜食べてる?とか、玄関が閉まっていても、いるとわかったらノックをして入ってきて、わさび漬け渡されるとか(笑)」

「びっくりはしたんですけど、根っこのところは温かさなので、楽しんでいます」

新卒で高級リゾートホテルに入社した藤後さん。

竹富島、河口湖と働いて、仕事は楽しかったものの、キャリアアップをしていくと、現場から離れてしまうことに違和感を覚えた。

小さな規模感で、チェックインからチェックアウトまでお客さんと接したい。

そんなとき、以前泊まったことのあったNIPPONIAの求人を発見。

入ってみていかがでした?

「楽しいです。多くても6組のお客さましかいないので、みなさん全員と話すことができて、人となりも知ることができて」

ホテルに併設しているレストランは、源流懐石「24SEKKI」。カウンターでお客さんをもてなすことも、サービススタッフの仕事のひとつ。

昔ながらの暮らしの暦「二十四節気」にならい、毎月2回メニューを変え、年間24種類のフルコースを提供している。

食材は主に小菅村で採れる野菜や川魚。冬のシーズンは狩猟が解禁されるため、ジビエ料理も出る。

基本は和食だけど、食材に合わせて洋食のテイストも取り入れている。

料理についての説明はもちろんのこと、お客さんとの会話の時間も多い。

つい先日は、リピーターの二人組と、初めて泊まるマレーシア出身の女性の方が、カウンターでたまたま同席。

「リピーターのお客さまが、気にかけて話しかけてくださって。お互い、英語と日本語を交えながら話していくうちに、彼女がドリアンを好きなことがわかって」

「日本人からすると抵抗感ありますけど、マレーシアで食べるとフレッシュで美味しいんだよって。みなさん食べ終わってから20分ぐらい話していたかな」

ディナーの時間はすべての組を同時に案内しているため、宿泊する方は終わりの時間を気にせず、ゆっくり話すことができる。

品はありつつも、ゆるやかなハプニングが生まれる余白を感じる。

「最近、やっぱりレストランサービスの仕事が好きだなって感じて」

「個人的な考えではあるんですけど、ホテルの滞在において、一番可能性がある場所だなって思うんです」

どんな可能性でしょう。

「お客さんの期待値が高いので、そのぶん求められるサービスも高くなります。そこに対して、どうしたらもっと楽しんでもらえるのか。仕事のやりがいが大きいと感じていて」

「お酒をお出しして、ちょっと反応が違ったら、提案を変えてみるとか。些細なことでもお客さんの表情が気になっちゃうんです」

「誰かの大切な時間をより良くしたい」と藤後さん。

「たぶん天職なんだなって」



村民に近く、お客さんに近い。

人によって苦手だと思う人もいるけれど、関係が密だからこそ支えられたり、提供できるサービスがあったり。

ひとつの場所で、じっくり関係を築きながら、働き暮らしたい方。

都心にもほどよい距離で、挑戦しやすいと思います。

(2024/01/09 取材 杉本丞)

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