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長期的なビジョンやパーパス、環境問題や、ダイバーシティー推進に向けた取り組みなど。
売り上げや利益といった数字だけでは表せない、企業の取り組みへの注目が高まっていると感じます。
デザインの力で、そんな企業の取り組みを世の中に届けるサポートをしているのが、インクデザイン株式会社。
統合報告書や、中期経営計画など。IRツールの作成に特化した、デザイン・コンサルティング会社です。
今回は、3職種を募集します。オフィスは東京にありますが、リモートワークのため、拠点は問いません。
一つ目はプランナー。クライアントの話を聞いて情報を整理したり、プロジェクトの予算を管理したり。IR、経営の知識がある人や、広告代理店などでの企画営業の経験がある人を求めています。
二つ目は、エディター兼ライター。IR資料の企画、編集、構成など、文章や内容に関する部分を主に担当します。
三つ目がデザイナーとアートディレクター。IRツールのビジュアル面を中心に担当します。デザイナーの経験や知識があれば、IRに関する知識は入社後に学んでいくことができます。
半蔵門線の押上駅から歩くこと15分。
インクデザインが入るシェアオフィス「センターオブガレージ」に到着した。
共有スペースは天井が高く、スタイリッシュな雰囲気。
笑顔で迎えてくれたのは、代表の鈴木さん。
「いろんな企業の方と話すんですけど、いまだに大企業とのミーティングは緊張しちゃうんですよね」と笑顔で教えてくれる。やわらかく、親しみやすい方。
去年取材をして、8ヶ月ぶりですね。
「おかげさまでデザイナーを含むが6人のスタッフも加わってくれて。いい人が入ってくれたぶん、もっと頑張らなきゃということで、より上流の仕事を増やしています」
上流の仕事、ですか。
「デザイン会社って一般的には、代理店を挟んだ下請けの仕事が多いんです。その場合、数をこなす以外に売り上げを伸ばす方法が少ない」
「そうじゃなくて、自分たちが直接お客さまと話をしながら一緒にデザインをつくっていくことで、付加価値をつけることができるし、仕事もおもしろくなる。これからそういう案件をどんどん増やしていきたいと思っています」
最近では、大手化粧品メーカー「資生堂」の統合レポートも担当。これまでの実績も後押しとなり、依頼の半数以上が代理店を通さない仕事になっている。
「だんだんと、企業が売り上げや利益だけを追求すればいい時代ではなくなっていて」
環境問題への危機感や、社会的責任への関心が高まっている現代。
環境、社会、ガバナンスの観点から企業を評価して投資を行うESG投資が広まるなど、数字だけでは表現できない企業のストーリーを、投資家や消費者に伝えていくことが重要になっている。
また投資が身近になったことで、専門家だけでなく個人投資家が増加。IR情報を一般の人にもわかりやすく説明する需要が増えている。
「企業にとって、いかにわかりやすく、おもしろく伝えるかが重要になっていて。IRを専門にデザインをしている僕たちの存在理由が、より強まっていくと思っています」
今回、募集する職種の一つが、プランナーの仕事。現在は鈴木さんを含む5名がプランナーの役割を担っている。
いわゆる企画営業のようなポジションで、クライアントと話をしながらIR資料で伝えるべき内容を決め、エディターやデザイナーと一緒に資料を作成。プロジェクト費用の見積もりなど、金銭面も担当することになる。
「なかなかイメージしづらいですよね」と説明してくれたのが、最近作成した資料。プリント基盤のECサイトを運営している会社の、中期経営計画だ。
「相談を受けた時点では、見せ方が決まっていないことも多く、かなり柔らかい部分から、経営陣と面談をして、デザインや、どんな言葉で表現するかなどを固めていきました」
「この仕事は、パルコの広告とか一般的にイメージするキラキラしたものとは違う。でも、社会性を備えたクリエイティブな仕事だなって思っているんです」
社会性を備えた、クリエイティブですか。
「どの会社も、新しい価値をつくろうと日々試行錯誤している。そういう取り組みがちゃんと世の中に伝わるように具現化することが僕たちの仕事。それって、世の中に対して新しい価値をつくることのサポートができているのかなって思っていて」
クリエイティブの力で社会に貢献できる。そんな新しい仕事だと思う。
「インクデザインは、クリエイターだけの会社にしたくて。プランナーになる人も、エディターも、デザイナーも、まずはデザインが好きであってほしい。ものづくりをしているんだっていうマインドを持っている方がきてくれるとうれしいですね」
「クリエイティブって言うと、一瞬のひらめきを連想するかもしれないんですけど、インクデザインのクリエイティブは、情報に向き合って考え抜いた先に生まれるものだと思います」
そう話すのは、エディター兼ライターの清田さん。
普段は静岡県の自宅でリモートワークをしている。この日は取材のために来てくれた。
清田さんが担当しているエディターは、IR資料を通して何を伝えるかを考え、どのページに何を載せるかなどを決める仕事。ほかにも、資料に載せる対談の取材や、コンペのための情報収集を担当することも。
数ヶ月前にできたばかりのポジションで、経済系メディアの元編集者や、企業のIR部門にいた人など計4人が所属。担当範囲がプランナーと重なる部分もあるため、プロジェクトごとに柔軟に役割を分担している。
「エディターはとくに、粘り強い人が向いていると思います」
「財務諸表などの書類を読み込んだり、実際に企業に足を運んでヒアリングをしたり。調べごとや細かい仕事も多いので、粘り強く向き合って企業のことを理解しようと思える人が向いているなと思います」
サービス業やIT業界、アパレルなど、いろいろな会社を深く知れることや、大企業の社長や経営陣と一緒に仕事ができるのも、魅力の一つ。プレッシャーもあるぶん、成長できる環境だと思う。
「IRツールって、開示するべき情報のガイドラインがあったり、ページ数も決まっていたりするんです。そういう制約のなかでのオリジナリティの出し方や、わかりやすい表現を考えるのがおもしろいなと思います」
「自分の考えたことが、チームみんなの力でかたちになったときは、すごく達成感がありますね」
清田さんは、大学3年生からインクデザインでインターンを経験。その後新卒で入社し、現在入社5年目になる。
ここ数年で、仕事の内容が変わったり、メンバーが急激に増えたり。会社の変化をどう感じているんだろう。
「去年は、転職したかと思うくらい仕事の内容が大きく変わりました(笑)。でも、完成された会社じゃないから、変化があるのは当たり前というか。それを一緒に楽しめる、柔軟な人に来てほしいです」
「いい意味で、みんなが独立している職場なんです。手取り足取り教えてくれるような環境ではないけど、勉強したいとか、挑戦したいと思っている人には年次に関わらずどんどんチャンスがもらえる会社だと思います」
最後にお話を聞いたのは、アートディレクター兼デザイナーの内山さん。
2年前まで、アパレルのカタログをつくるデザイン会社でエディトリアルデザインを中心に手掛けていた。
「情報整理とか、ロジカルに考えるのが得意なので、そういったスキルも活かしながら、デザインに関われるお仕事をしたいと思っていて。そのとき、インクデザインに出会ったんです」
「IRに関しては完全に初心者だったんですけど、エディトリアルをやっていたこともあってスムーズに仕事に慣れることができました」
IRやさまざまな業界の知識に関しても、プロジェクトを通じて勉強できたり、オンラインでの朝礼で社内のメンバーと話しあう時間があったり。学んでいきやすい環境だと思う。
デザイナーは、プランナーやエディターが考えたストーリーをわかりやすく伝えるための図や、文字の配置、イラストなどを考える仕事。
「資料が綺麗にできることよりも、『うちの会社らしいものが出来ました』って言ってもらえるとうれしいし、この仕事をしてよかったなと思いますね」
印象に残っているのは、ある大手アパレル企業の統合報告書。
全部で約70ページにもわたり、情報量も多いため、クライアントと週に1回のオンラインミーティングをしながら、半年かけて完成させた。
ページには、カラフルな色や、たくさんのイラストが使われていて楽しげな雰囲気。
「クライアントさんとお話しするなかで感じた、ワクワクするような雰囲気を伝えたくて。情報量も多いんですが、図や色を工夫して、IRに詳しくない人も、詳しい人も両方が読んでおもしろいと思えるものを目指しました」
「イラストも、社長さんのインタビューのなかで出てきたキーワードをもとにつくっていて。それぞれに企業を理解するための意味が込められているんです」
色も、配色も、フォントも。ただ、見た目を良くするのではなく、デザイン一つひとつが企業を伝えることにつながっている。
「お客さまは、伝えたいけどどうしたらいいかわからずに、もどかしさを感じていらっしゃることが多い。そこをコミュニケーションを取りながら紐解くことで、一緒にものづくりができるのが魅力だと思います」
自分の表現したいものをつくるというよりも、人の話を聞いてそれをしっかり伝えるための手伝いをする。
そのなかで、いかにわかりやすさや、会社らしさを表現できるかを工夫するところに、クリエイティビティが発揮される。
内山さんたちが手掛けているのは、だれかのためのデザインなんだな。
デザインの力で企業と社会をつなぐ。これからもっと需要が広がっていく領域だと感じます。
クリエイティブで生きていきたい人も、IRやサステナビリティなどの企業活動に興味がある人も。
IR×デザインという道を、一緒に極めてみませんか。
(2025/1/10 取材 高井瞳)
2/18(火)にはインクデザイン代表の鈴木潤さんをゲストに迎え、しごとバーを開催します。
よろしければぜひご参加ください。