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しっかり聞いて本音で話す
本質的なクリエイティブを
異業種からでも

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

たとえば、商品パッケージのデザインを考えるとき。

なんのためにこの商品をつくったのか、今後どんな展開を目指しているのか。一時の華やかさではなく、そのデザインが5年後、10年後どんな影響を与えるかまで考えながら、いま形にするべきものをつくっていく。

そんな「理由のあるクリエイション」を大切にしているのが、株式会社スティーブアスタリスク(以下。Steve* inc.)。

宇多田ヒカルのオフィシャルサイトをはじめ、「COTEN RADIO」のロゴやファン向けのグッズ開発、銀座のビルのブランディングや東北のまちづくり支援まで、幅広い領域の実績があるクリエイティブカンパニーです。

今回は、プロデューサーとアートディレクターを募集します。特徴は、すべての職種が企画のアイディア出しや立案に携わること。マネージャーからアシスタントまで、立場や経験に関係なくフラットに議論ができる土壌があります。

その上でプロデューサーは、クライアントとのやりとりや企画・戦略立案、スケジュール管理・見積もりの作成などをメインで担当します。デザインの知識や経験は問いません。

アートディレクターは、グラフィックやWebなど、アイディアをかたちにする仕事。媒体の垣根を越えながら本質を理解して、納得のいくものづくりができる環境だと思います。

 

東京・銀座。

数寄屋橋交差点から新橋方面に5分ほど歩くと、Steve* inc.のオフィスが入居する屋上の壁面にある「T」のロゴが目印の「銀座髙木ビル」が見えてきた。

9階から最上階の12階が木造のユニークな建物。

エレベーターで8階に上がると、土壁で囲われた重厚感のある空間に、石のオブジェやデスクが並ぶ。

ここが、Steve* inc.の銀座オフィス。

「このオフィスは、ギャラリーも兼ねていて。彫刻家のイサム・ノグチさんも魅了した宮城県丸森町で採れる『伊達冠石(だてかんむりいし)』の採掘とプロダクトをつくっている『大蔵山スタジオ』とスペースをシェアしているんですよ」

そう教えてくれたのは、代表の太田さん。

ふるさとである宮城県丸森町で暮らしながら、山形県山形市の美大で講師も務め、東京・銀座のオフィスにも通う。現在は、3拠点を行き来しながら働いているんだそう。

「住む場所と働く内容って、必ずしも一致してなくていいと思うんです。東京にいながら東北の案件を担当するし、海外に住んで日本の仕事をする人もいる。むしろそのほうが面白いんじゃないかな」

もともとは、仙台でシステムエンジニアをしていた太田さん。

デザインを仕事にしたい、と24歳のときに上京。プログラミングの経験を活かしながら、徐々に制作範囲を広げる過程で、制作という仕事そのものに疑問を持つようになった。

「ただカッコいいものをつくって終わりとか、部署が異動になって担当者がしょっちゅう変わるとか、そういう断片的な仕事に疑問を感じるようになって」

「クライアントさんは一瞬の美しさを求めているわけではなくて、デザインによって商品やブランドがどう育つかを大切にしている。つまり、デザインは経営戦略の一部。それなのに、経営者の想いや事業計画のことを理解せずに目の前の画面に向き合っているのは刹那的だなと思ったんです」

経営者に頼られるクリエイティブ会社をつくりたいと、Steve* inc.を2018年に立ち上げた。

代表するプロジェクトの一つが、現在入居している銀座髙木ビルに内包される複合施設「SALON 91°」のプロジェクト。

ワンフロアを贅沢に使用したサウナでは、銀座を一望する外気浴を堪能できるほか、フレンチバルやビストロなどの飲食店が展開されている。

きっかけは、ビルのオーナーからコーポレートサイトリニューアルの相談をもらったこと。既存事業の整理や新規事業の相談をされるなど、関係性を深めていった。

そのなかで依頼を受けたのが、新たにオープンする施設全体のクリエイティブディレクション。

「あるときに、社長から『相談があるんだよね』と呼んでいただいて。工事中だったビルで夕暮れの銀座を眺めながら、『銀座で勝負したいんだ』って言われたんです」

銀座のビルを購入して運営するという挑戦は、オーナーの長年の夢。そのパートナーとして選ばれたのが、Steve* inc.だった。

「オーナーが大切にしている言葉の一つが、『91°の人生を歩もう』。人は、自分のできる範囲内に収まってしまいがち。でも、毎日たった1°でも前に進むことができれば、積もり積もって誰も到達できないところまでいける」

オーナーの想いを象徴するビルにしようと、提案したのが「本音で過ごそう」というテーマ。

自分と本音で向き合って、1°でも良い方向へ人生を歩む人たちの拠点にする。そんな想いを軸に、ビル全体のストーリー設計からネーミングやロゴ、空間などをプロデュース。

入居テナントであるレストランのロゴや、最上階のサウナで流すBGMのレコーディングなど細部に至るまでを担当した。

コンセプトの作成からクリエイティブにまつわるすべてを手掛けられるのは、スティーブアスタリスクならでは。

「何かの分野に特化することはしない。なぜかというと、全部がつながっているから」

「経営者の想いも、消費者の行動も、地域に根付く文化も。全部どこかでつながっていると思うと、本当につくるべきものが見えてくる気がするんです」

企業の目指す方向性をしっかり理解した上で、必要なクリエイティブを一貫して考える。その姿勢があるからこそ信頼され、さまざまなプロジェクトの相談につながっていく。

「経験やスキル以上に大切にしたいのは、僕たちの考えに共感してくれること。知らなかったことを学んで成長に繋げたい人、しっかりと相手の想いを汲み取れる人。そういう人と一緒に働きたいと思っています」

 

未経験からこの世界に飛び込んだのが、プロデューサーの斎藤さん。

なんと前職は、遊園地のスタッフだったのだそう。

「大学も美術大学とかではないんです。ただ、学生時代にイベントの企画運営をしていたので、自分がつくったものを世の中に発信して、お客さまが喜んでくれることにずっと興味がありました」

転職活動をするなかで偶然見つけたのが、Steve* inc.

「最初は自分に何ができるかもわからなくて。とにかくもらった仕事を打ち返していきながらプロデューサーの仕事を覚えていきました」

他業種から新しく入社する人であっても、現場で先輩から業務を学んでいきながら、徐々に独り立ちできるように経験を積んでいく環境がある。

「ベテランも、アシスタントも、どんな職種であっても。何のためにこのクリエイティブをつくらなきゃいけないのかを考えるという面は一緒なんです。その上で、全体の企画をどのようにまとめていくかを整理するのが私たちプロデューサーの役割」

プロデューサーも、クリエイティブ職と一緒に企画の立案やアイディア出しから関わる。

「『何かアイディアはある?』と聞かれて最初は戸惑いました。でも、クリエイティブの経験が豊富じゃなくても生活者としての目線とか、プロデューサーの視点で見えるものもある。自分の意見を持てる人だといいなと思います」

ほかにも、インタビューを行って記事を作成したり。アートディレクターのヒントになりそうなビジュアルの参考資料を集めたり。誰がやるかわからない仕事を柔軟に巻き取っていくのもプロデューサーの大事な姿勢。

新しいことに挑戦していくうちに、自分の強みも増えるしプロジェクトも良くなっていく。

「しっかり議論して、自信を持ったクリエイティブを世に出せるのがこの仕事の魅力。もちろん思い通りにいかないこともあるし、大変さもある。けれど、アイディアから関わったものが実際に形になる姿を見る瞬間は、本当にやっていてよかったなと思います」

最近、印象に残っているのが、「サンサンスポンジ」のパッケージデザイン。

「最初は、代理店を通して『富士山がデザインされたパッケージデザインをつくりたい』という依頼をいただいて」

「どうして富士山なのか、なんで今新しいパッケージをつくるのかなどヒアリングするうちに、会社が50周年の貴重な局面だということが分かったんです。海外の市場にも手を伸ばしていくために日本を象徴するデザインにしたいという要望でした」

インバウンド向けのお土産として購入してもらえるよう、日本らしさを全面に押し出したデザインに。開封後のパッケージも捨てずに、置物としても楽しんでもらえる仕掛けを提案した。

「担当者さんもとても満足してくれて。展示会のお手伝いから、会社の50周年記念のタグラインや企業ロゴのリニューアルの依頼にもつながりました」

 

インターンを経験し、アートディレクター職のアシスタントとして入社した持永さんも、クリエイティブのためにしっかり議論する雰囲気に惹かれた一人。

「年齢も経験も関係なく、フラットに議論できるところがいいなと思って入社しました」

美術大学を卒業後に新卒で入社。3年目になる今は、Web制作や映像、ポスターのデザイン、企画提案などを幅広く担当している。

スティーブアスタリスクでは、今年からチーム制を導入。

社員や学生インターンなど全部で約30人のメンバーが6つのチームを構成。横のつながりや、連携を大切にしながらも、それぞれのチームが主体となってプロジェクトを担当している。

プロジェクトでは必ず、はじめにチームメンバー全員が集まってアイディアや意見を出し合う時間がある。

「入社したばかりのときに、宇多田ヒカルさんのWebサイトリニューアルのプロジェクトがあって。これだけ大きなプロジェクトでも、意見をしっかり聞いてくれたのが印象的でした」

「うちの会社は、建築や、グラフィック、プログラミングなどいろんなルーツを持った人たちがいる。それぞれ違う視点の人が集まって意見を出し合うからこそ、提案の幅も広がるなって思います」

役職も経験も関係なく、純粋に一番いいアイディアを選ぶ。学生インターンのアイディアが採用されることも。

「アシスタントの自分がアートディレクターやクリエイティブディレクターに意見をすることもあるし、クライアントへの提案に同席して、話すこともできる。自分がつくっているものが、どんな意味があるかを理解した状態でいられるのが、すごくいいなと思います」

意欲があれば、チャンスがもらえるのも魅力の一つ。

持永さんも、大学時代に映像制作をしていた経験を活かしたいと希望して、自治体の撮影のサポートなども担当できるようになった。宮城県丸森町での仕事もその一つ。

さまざまなクリエイティブ領域の仕事があるからこそ、クリエイターとして幅広いスキルを磨いていける。

「自分は喋るのが下手で、提案もまだまだ苦手です。でも、この会社に来て、クライアントに対して嘘をつかないところは、良いところなのかなと思って」

「デザインをつくる上で、わからないことはちゃんと伝える。時間をもらって説明できるものをしっかり考えて形にする。一見遠回りに見えても、本音で会話してみる。結果的にそっちのほうが、信頼してもらえるんじゃないかな」

 

不器用でも、遠回りに思えても。

クライアントの想いを伝えるため、どんなクリエイティブが必要とされているのかにとことん向き合う。

本質を捉えて、フラットに意見を重ねる。そんな土壌があるからこそ、企業のパートナーとして欠かせない存在になっているのだと感じます。

バックグラウンドは問いません。クリエイティブの本質と向き合いたい。そう考える人にぜひ挑戦してみてほしいです。

(2025/05/26 取材 高井瞳 )

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