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声に添う

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

「工房を訪ねて、修理している姿を見る。スタジオでは、インテリアコーディネーターに話を聞いてみる。つくる現場に日々接しつつ、電話向こうのお客さまの声に寄り添い、こたえていくんです」

茨城県・常陸太田市にある株式会社 ライジングプレナー

アンティーク家具の仕入れからリメイク、国内最大級のネットショップ「ラフジュ工房」での販売、「RAFUJU ROOM」「RAFUJU MAG」での提案までを、一貫して手がける会社です。

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今回は、カスタマースタッフを募集します。

仕事は電話とメールでの問い合わせ対応、そしてECサイトの受注管理、データ入力といった事務が中心です。

商品購入を考えているお客さまの問い合わせから、家具の買取相談まで。

現時点では販売のチャンネルをWEBに特化するからこそ、カスタマーの応対は会社のイメージを大きく左右します。

「あなたから買いたい」。そうした声をいただくこともあるそうです。

これまでの経験は問いません。一生懸命仕事に取り組みたい人に来てほしいと考えています。また、周囲には豊かな自然があります。季節の移ろいをはじめ、自身の暮らしも大切にしたい人には、よい環境かもしれません。

時計は夕方4時。

事務所を訪ねると、昨年12月に仕事百貨を通じて入社したカスタマーの三谷さんが、買取の電話応対をしているところ。

「カリモクのソファーですね。何人がけでしょう?色は黒、手すりは木ですね。使用年数はどれぐらいですか。6年ですね。おそれいりますが、お客さまのお名前を… 」

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そして、三谷さんに手書きのメモを手渡してサポートするのが、入社3年目の林ノ内さん。

常陸太田市出身の方です。東京の専門学校へ進学した後、Uターン。はじめて就職したのが、ライジングプレナーでした。

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「はじめにお客さまはWEBを見て問い合わせをしてこられます。サイト上では写真と文章により、できる限り詳しく商品を紹介しています。カメラマンが撮影する写真は、実物に近い色味を心がけています。また、さまざまなアングルから撮影したカットを掲載。キズがある場合は、その旨も伝えていきます」

「記載していても『キズはありませんか?』と電話の問い合わせをいただくことがあります」

どうしてでしょうか。

「顔が見えないことに不安を感じるお客さまも少なくありません。いかに安心していただけるか。声のトーンから、問い合わせの真意を知り、こたえていきます。直接声を聞くと、安心することもありますよね」

林ノ内さんは新卒で入社。右も左もわからないところからのスタートでした。

「マニュアルがないんです。お客さまに問い合わせを受けては、自分で調べ、他部署を訪ねて教わり、こたえていく。お客さまへの対応、家具や木材の知識。一つひとつ積み重ねて覚えていきました」

仕事は電話応対、ECサイトの受注管理、データ入力。基礎的な経理も手がけます。また工房とやりとりして、部材の手配やリペアの指示書を発行することも。

「一つひとつが難しい仕事というわけではないんです。けれど、一気に仕事が押し寄せたとき、いかにこたえていくか。マルチタスクなんですね。その日売れた商品情報のシステム入力。工房への出荷指示。そこに、何本か電話が重なることもあります」

「たとえば買取の電話。最初に検討をいただいたものが買取対象外でも、掘り下げていくと、実は大口の買取につながった。そうしたこともあるんです」

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電話応対は、言葉の仕事ともいえます。

「たとえばお客さまから『何日にお願いします』と言われたときに、出荷日と到着日のどちらを意味するのか。時間はかかりますが、きちんとお届けするために確認は欠かせません」

「それから、家具部品の名称ですね。たとえば角金具(すみかなぐ)。耳慣れない言葉をどう言い換えたら、お客さまに伝わるか。つねに考えています」

それでも、言葉だけでは伝えきれないこともあります。

絵を描いてはFAXを送信したり、PDFデータをメールで送ることもある。

ときに、根気のいる仕事だと思います。

「一つの敷地内に工房もスタジオもあります。ライジングプレナーは、古今東西受け継がれてきた家具を、次のお客さまに手渡していきたい。その思いを一人ひとりが感じて、お客さまを見すえて仕事をしています。そんなスタッフの姿を目の当たりにするからこそ、カスタマーである自分が『どうお伝えしていくのか』も見えてくるように思います」

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林ノ内さんは出社時と帰宅時に、各部署を訪ねるそう。

「仕入れてきた家具がどう変わっていくのかをきちんと見届けるためです。そのままで使えないほどボロボロの家具を、職人がどうリペアしていくのか。そしてその仕上がった家具が、コーディネーターやカメラマンのもとで、どのように表現されていくのか。間近で触れたものを、お客さまに分かりやすく伝えていきます」

「カメラマンや工房スタッフの声を聞き、お客さまにも伝えていく。それがカスタマーの役割だと思います」

購入後のお客さまから連絡をいただくこともあります。

「『家具を置いたら、部屋の雰囲気が変わったんです。ずっと大切に使います』『また機会があれば、注文させてもらいます』。そうしたメールをいただいて、思わずにやけたこともあります(笑)」

「あと最近、入社当時に購入いただいたお客さまから、2年越しで再び注文をいただいたんですよ」

ある常連のお客さまには、こんな電話をいただいたこともある。

「『ラフジュさんは高いんだよ。でも、ものがいいんだよな』。言葉はあらいけれど、やさしさが感じられました。“ものがいい”。その言葉が、一番うれしい。わたしたちの思いがダイレクトに通じたと思います」

ところでライジングプレナーが扱うのは、暮らしの家具。

ここで働く人は、どんな暮らしをしているのでしょう。

岡山県倉敷市からやってきた三谷さん。前職は、ギフト用品店での接客でした。

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「もともと、インテリアや暮らしに興味がありました。前職をやめて1年半ほど休み、海外に行ったんです。そこで、長年大切に使われている器や道具に出会います。どこでも手に入るものではなく、一点一点大切に扱われる古い家具を扱う仕事がしたい。できれば、工房の仕事が見えるところがよいと思ったんです」

そんなときに、ライジングプレナーの求人を見つけました。

「日ごろから思い切るほうでは、けっしてないんです。けれど『ここは』と思い、飛び出しました」

現在は、インテリアコーディネーターとカスタマーを兼任しています。

「国も年代もさまざま道具から『こういう暮らしをしたい人がいるのでは』と想像して、部屋のレイアウトを考えていく。そのスタイルが面白いと思ったんです」

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選考で印象的だったことがあるという。

「入社前にトライアルで1日働き、雰囲気がしっくり来たんです。働く人の意志を尊重してくれると思いました」

引っ越しに、戸惑いはありませんでしたか?

「この地域をとても気に入っています。何もないところがむしろ魅力だと思います。視界が開けて、空気もきれい。いっぽうで、スーパーやホームセンターはあるので、買いものには困りません。わたしは暮らしやすいですよ」

「東京のように完成されたところもよいけれど、ないところでつくる楽しみを選んだんです。自然の中を散歩して、季節の移ろいを大切にしたい。いまは車で10分ほどのアパートに住んでいるんですが、通勤路ものどかでいいです(笑)」

取材中に敷地を歩いていると、通りがかった部活帰りの中学生が「こんばんは」と声をかけてくれる場面もありました。

三谷さんは今後、自分の部屋にライジングプレナーの家具を揃えていきたいそうです。

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最後に二人の案内のもと、工房と倉庫を訪ねました。

カスタマーは指示書を届けたり、発送する商品の梱包をお願いしたり。他の部署を訪ねることもあります。

「カスタマーと聞いて、ずっと机の前にいるイメージの方もいるかもしれません。むしろアクティブなカスタマーかもしれませんね」

林ノ内さんは、合間を見つけては家具に触れてみるという。

「食器棚の引き出しの動作がスムーズか試してみます。箪笥のにおいをかぐこともあります。アンティーク家具には、独特のにおいがあり、気にするお客さまもいるからです」

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林ノ内さんは、もともと家具が好きだったんですか?

「人並みだったと思います。入社直後は、木の違いもわからなかったんです。ホームセンターにもある安いラワン材と、高級なナラ材の違いもわかりませんでした」

「仕事を通して、どんどん魅了されたんですね(笑)。はじめは、お客さまから問い合わせを受けて、こたえることから。いつの間にか、自分が知りたくて調べることも出てきました」

今後、カスタマーとして取り組みたいことがあるという。

「家具の買取が楽しいんです。いまは電話での応対を担当していますが、いずれは市場への買付にも行けたら。目利きの腕を磨くことで、少しずつ実現していけたらと思います」

仕事の裁量については、現場に任されている部分も大きいそう。仕事の可能性は色々とあるように思います。

林ノ内さんは、今後お客さまとのやりとりにおいてSkypeなどのカメラ機能を活用できないか、とも話してくれました。

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ここで18時の時報が鳴ると、三々五々、家路につくスタッフも現れはじめました。

豊かな自然の中にある、暮らしの工房。

ライジングプレナーのカスタマーは、声に寄り添うことからはじまる仕事です。

電話越しに、日々色々な出会いが生まれているようです。

(2016/6/1 大越元)