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一人ひとりと会話する
自分を見てくれるお店

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

創業者の想いや企業文化、大切にしている考え方。

会社の中で育まれてきたものを、一緒に働く人たちはどうやって自分のものにしていくのだろう。

座学の研修や、先輩からのマンツーマン指導など、会社によってやり方はさまざまだと思います。

アッシュコンセプトの場合は、大切にすべきことを、日々の体験のなかで感じ取っていくのかなと思いました。

日本仕事百貨でも、何度か紹介しているアッシュコンセプト。

「デザインを活用して、世の中を元気にしたい」という考えのもと、国内外のデザイナーと一つひとつ時間をかけて、ユニークな雑貨たちを生み出してきました。

今回募集するのは、直営店KONCENTの販売スタッフ。お店の数が増えているなかでの募集です。

扱っている商品は、必ずしも機能的な生活必需品というわけではありません。

そばに置いておくだけでほっとしたり、癒されたり、ちょっと心が豊かになる。お店で出会うまでは必要なかったはずなのに、なんだか家に連れて帰りたくなる雑貨たちが、顔を揃えています。

これまでの求人の取材では、主に代表の名児耶(なごや)さんや、マネージャーの中森さんの話を聞きました。

今回は、お店で働く人たちを中心にご紹介します。

アルバイトとして入ったばかりの人。入社3年目で店長として働く人。そして、店長になったばかりの人。

みんな会社の想いをそれぞれに理解して、お店で表現しているように感じました。



東京・蔵前。

都営大江戸線の蔵前駅から、歩いて5分ほど。江戸通りという大きな通りに沿って進んでいると、KONCENT蔵前店に到着した。

ここを訪れるのは、前回の取材以来、5ヶ月ぶり。

ディスプレイも変わって、お店の正面には有田焼の工房がつくった食器が並んでいる。

商品を眺めながら店内にお邪魔すると、数人のスタッフさんが、笑顔で「こんにちは」と声をかけてくれた。

そのなかの一人、藤本さんにまずお話を聞く。普段は丸の内のKITTE店で働いていて、今日はわざわざ蔵前まで足を運んでくれた。

愛おしそうに手に持っているのは、人気商品の「カオマル」。

なんとも言えない表情に、弾力のある触感。グニュっと握ると顔が潰れて、ちょっと可哀想だけど癒される。

「お客さんがみんなこれを見て笑うんですよ。一瞬でその商品を見て笑顔になれるって、すごく素敵だなと思います」

実は、藤本さんが入社することになった原点は、このカオマルなんだそう。

「高校生のときにはじめて見て、『なんだこれ!?』って思いました。日常生活にはいらないはずなのに、それからもずっと頭の片隅にあって、忘れられない存在だったんです」

5年続けた事務の仕事から転職を考えたとき、思いついたのは雑貨に関わる仕事だった。

「学生時代に雑貨屋さんでアルバイトをしていたことがあったので、もう一度雑貨に接したいという気持ちが出てきました。そのときに、『そういえばカオマルっていうのがあったな…』と思い出して(笑)」

そこから、アッシュコンセプトを少しずつ調べはじめた。

アルバイトとして入社してから4ヶ月。社員を目指し働いている。

「最初の2ヶ月くらいは、商品の基礎知識を覚えるのが大変でした。メモをとって、家に帰って復習して。もともと雑貨が好きなので、つらいという思いはなくて、楽しんで覚えている感じでした。知識が増えていくのは面白いです」

入ってみて驚いたのは、想像していた以上に接客を大事にしていること。

「接客といっても、単純に商品を説明して売るのではなくて。立ち寄ってくれたお客さんに自分から一声かけて、お客さんのエピソードを引き出して、深めていって、そこから購入につなげるんです」

ものを買うだけの場所でなく、コミュニケーションの場にしたい。スタッフには、ものではなく自分自身を売って、「この人から買ってよかった」と思ってもらえるような接客をしてほしい。

前回の取材で、代表の名児耶さんが話していたことを思い出す。

「そういう会社の考え方を、言葉で教えてもらうこともありました。それ以上に、先輩たちがお客さんと会話するように接客している姿を見て、こういうことなんだって感じていきましたね」



会話をするような接客って、どんなものなんだろう。

東京駅のグランスタ店で、店長として働く釼持(けんもつ)さんが教えてくれた。

「アッシュコンセプトの商品は、単に説明しただけでは売れないんです。だからお客さんの好みを聞いたり、一人ひとりの状況に合わせた接客をしたり。自分の話もしますね。普通の会話を広げていくなかで、商品のことをしっかり伝えられるようにしています」

たとえば、友人の誕生日が近いという話があったら、「オススメのプレゼントありますよ」と勧めてみたり、これからどこかに向かう人だったら、「じゃあここでお土産買いません?」と提案してみたり。

ほしいものは特になくても、ふらっと訪れるお客さんも多い。

「地方や海外から訪れた人、近くのオフィスに勤めている人。急いでいる人もいれば、ゆっくり楽しみたい人もいて、いろいろです。会話のスピードも一人ずつ違いますし、その人に合わせて接客の仕方を変える工夫をしています」

釼持さんは、入社するずっと前からアッシュコンセプトの商品のファンだったそう。

「高校生のころ、書店でアルバイトをしていました。普通の文房具とか事務用品だけじゃなくて、もっとデザイン性のある凝った雑貨を扱いたくて。お願いして、アッシュコンセプトの商品を入れてもらったんです。何を入れたかはあんまり覚えてないけど…たぶんカバクレヨンとかだったと思います」

普段からアッシュコンセプトの商品を使っていたり、たびたびwebサイトを眺めていたりと、思い入れの強い会社だった。

3年ほど前に満を持してKONCENTに入り、現在の店長という立場までステップアップしてきた。

高校生のころと比べて、商品への向き合い方になにか変化はありましたか?

「そうですね…、KONCENTではお客さんが商品の説明を聞いて気に入って、やっと買ってもらえる。そのプロセスが体験できるのが、大きな違いかなと思います」

プロセスが体験できる。

「もともとのお店は商品を並べているだけで、商品説明はほとんどしていませんでした。自分が仕入れたものが売れても、うれしい反面、その良さを本当にわかって買ってもらえているのかはわからなくて」

「ここでは、商品の説明をしても、お客さんが気に入らなければ買ってもらえない。だからこそ、購入につながったときに自分の気持ちが伝わった達成感があるんです」

クールな印象の釼持さん。もともとは、人に話しかけるのは得意ではなかったという。

「むしろ極力話したくないタイプでした(笑)。なので、最初は接客も結構大変で。入社したばかりのころは、覚えた商品の情報をお客さんに伝えるので精一杯でした」

誰しも、入ったときからうまく接客ができるわけではない。

店長さんからこういう話を聞くと、販売や接客の仕事が未経験の人も安心できると思う。

「どんな想いで商品がデザインされたかを説明するうちに、アッシュコンセプトの“売る”ってどういうことなのかを、自分で感じ取っていくように思います。そうすると、だんだんとお客さんと話すのも楽しみになっていくんです」



蔵前店の店長・塩木さんも、日々の接客のなかで働く楽しさを見つけてきた。

「人見知りなので、最初のころは緊張してばかりでした。そんなときに、とても楽しく話ができたお客さんがいたんです」

ハート型の輪ゴムを飛ばす、ラブ&ピースガンというおもちゃを購入してくれたお客さん。

「別の日にまた訪れていただいて『もともと娘のために買ったら、妻も気に入って、今は家族みんなで遊んでいます」と話してくれたんです」

「こういう体験が積み重なっていくにつれて、接客が楽しくなっていきました」

ラブ&ピースガンには、見た目のかわいさだけでなく、人と人が傷つけ合うことがないような世の中にしたいというメッセージが込められている。

商品が持つストーリーや、そこに込められたデザイナーの想いを伝えていくのも、ショップで働く人の大切な役割。

「自分で勉強するうちに『それぞれにこんな背景があるんだ』って知っていくんです。それをお客さんに伝えたときに、同じように感動してくれたり、納得して手に取ってくれたりすると、伝えることって大切なんだなって実感できますね」

ところで、以前お邪魔したときは、店長さんは別の方でしたね。

「そうなんです。実は、店長になってから1ヶ月経っていなくて、今も何がなんだか…(笑)」

ちょっと自信なさそうな口調になる塩木さん。実は、もともとは社員になるつもりもなかったんだそう。

「1年くらい前まで、地元の長野県で不動産の仕事をしていました。最初は、別の仕事をするつもりで東京に来たんです。そこに入るまでの間、好きな雑貨の仕事でアルバイトをしようと、応募しました」

アルバイトのままでも楽しく働けるし、仕事にも満足していたから、社員の打診を受けたときは驚いた。

迷っていたときに背中を押したのは、先ほどお話を聞いた店長の釼持さん。

塩木さんにとっては、仕事の基本を教えてくれた先輩で、今でも一緒にご飯を食べに行く仲なんだそう。

「社員になったらいいと思いますよ、って言ってもらえて。でも一番響いたのは、『塩木さんが社員になったら、一緒に社員旅行に行きたいです』って言ってくれたこと(笑)」

「業務上の話ではなく、人として一緒に働きたいと思ってくれているんだって、めちゃくちゃうれしかったんです」

それも決め手のひとつになり、ここで社員として働き続ける決意が固まった。

「店長の話をいただいたときも、今までリーダーの経験なんてなかったし、正直自分には向いていないと思っていました。でも、自分のことを見てくれたり、任せてくれたりする人がいるってうれしかったです」

アルバイトから社員、そして副店長や店長へ。がんばっている人の仕事ぶりを、きちんと見てくれている会社なんだと思う。



少し恥ずかしがりながら、飾らない言葉で普段の仕事のことを教えてくれたみなさん。

話を聞いて、アッシュコンセプトという会社が大切にすることを日々感じ取って、自ら学んできたんだなとわかりました。

最初からうまくできなくても、そうやって少しずつ身に染み込んでいくからこそ、自然と大切にできるようになるんだと思います。

よかったら、お店を訪れて会話を楽しんでみてください。

思わず連れて帰りたくなる、お気に入りの雑貨が見つかるかもしれません。

(2018/08/21取材 増田早紀)

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