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波乗りが集まる工務店の
みんなが楽しい仕事

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どうせやるなら、仕事は楽しいほうがいい。

とにかく夢中になれたり、喜んでくれる人の顔が浮かんだり。どんなことを「楽しい」と感じるかは、人によって違うもの。

今回の取材で会ったのは、人と人とが快く働けることを楽しいと感じる人たちです。

株式会社エムアンドエムプロデュースは、東京・小金井市を中心に店舗や住宅の設計施工を行う工務店。今回は施工管理者を募集します。

経験の有無は問いません。空間ができるまで、設計者や職人たちとコミュニケーションをとりながら、スケジュールなどの調整をしていくのが仕事です。

どうせやるなら、みんなが気持ちよく働けるように。気配りが得意な人に似合う仕事だと思います。

  

東京の西側、中央線の東小金井駅に着いたのは17時すこし前。

北口から伸びる1本道を歩いていると、帰り道を急ぐ自転車に次々と追い抜かれる。

エムアンドエムプロデュースの事務所は、駅から10分ほど。

青く塗装された扉を開くと、事務所スペースいっぱいに机が並んでいる。

店舗や住宅の施工を行うエムアンドエムプロデュースにとって、年度末は繁忙期。

電話で話す声が行き交うなか、最初に話を聞かせてくれたのは村井さん。

担当は店舗の施工管理。取材には慣れていないそうで「こっ恥ずかしいですね」と照れ笑い。

もともとイタリア料理をつくっていたという村井さん。自分でお店を出していた時期もあった。

店舗をつくるときに、内装がどんどん出来ていく様子をよく見に行っていたんだそう。

「お店は3年で閉じて。料理は十分やったから、ほかのことをはじめてみようと思ったんです。施工の仕事は同じものづくりっていうことで、おもしろそうだなって興味はあって」

当時から知り合いだった専務が声をかけてくれたのが6年前。

最初の仕事は、現場で出るゴミをトラックに積み込み、きれいに保つことだった。

「出入りしながら、どういうふうに建物ができていくのかを見るんです。説明してもらうっていうよりは、自分で観察して、わからないところは聞いて」

「専門用語も多いから、はじめはわからないことばっかりでしたけどね。最初はみんなそうです。どうにかなりますよ」

具体的な仕事の内容をたずねると、資料を持ってきて1つひとつ、丁寧に説明してくれた。

「元請の設計事務所の関係で、美容室をつくることが多いんです。現場見に行って、排水の位置とか電気、ここで美容室ができるのかどうかを確認して。そのあと図面が送られてきて、工程表を組んで」

工程表には水道や空調、木工事や設備を入れていくところまで、細かく日程が仕切られている。

「最初から最後まで、それぞれ専門の職人さんにお願いします。僕らはずっと現場にいるわけではないんです。資材を発注したり、都度出てくる廃材を引き上げたり。職人さん同士の作業が重なるときは、お互い仕事がしやすいように調整したりとか」

現場で率先して手を動かすというより、関わる人たちが働く環境を整えていく仕事。

店舗の広さや周りの環境、職人の得意不得意を考慮しながらスケジュールを組み立てていく。

ときには設計側からむずかしい図面が送られてきて、職人に「これはできない」と言われてしまうこともあるそうだ。

「どうしたらできるのか、近い状況になるのかを職人さんと相談します。人によっても考え方が違うから、大変ですけどね。やっぱりお互い、気分よく仕事したいじゃないですか。だから気はつかいますよ」

「大変だって言っててもしょうがないっていうか。どんな仕事してても、自分で楽しくやろうと思えば、楽しくなるじゃないですか。そう思って働いてます」

今は調整役が仕事の村井さん。

以前料理をつくっていたときのように、ここでも自分でつくりたいと思うことはないんですか。

「それは、そうだな。ありますね。そういうときは、ちょっとやらせてって職人さんに教わりながらやってみます」

実際に自分でやってみると、職人さんの仕事がどれだけむずかしいのかを実感できる。

「やってみると大変さもわかるし、逆にこうしたら簡単だって提案もできるようになります。そのぶんの時間は、自分でつくらないといけないんですけどね」

働く時間の目安は決まっているものの、現場の都合で朝が早くなったり、深夜までかかったりすることもある。各自に委ねられているところも多く、うまく進めば早く帰ってもかまわないそうだ。

「まあ、そんなにはうまくいかないですけどね。現場が重なると、ぜんぜん帰れなくなることもあります。比較的自由にやらせてもらってるほうだと思いますけど」

  

これまでつくってきたなかで、印象に残っている現場として紹介してもらったのがこの美容室。

収納や扉が壁の一部のようになっていて、すっきりした印象の空間。斜めに切り取られたところが棚になっている。

線が引かれているように見えるパーツ同士の隙間は4ミリ。少しずれただけでも印象は変わってくるそうだ。

「実際につくったのは職人さんですけどね。僕も立ち会って、うまくいくかドキドキしながら手伝いました。やっぱりバチっとかっこよくできたときにはお客さんも喜んでくれるし、うれしいですよね」

「6年やっても知らないことばっかりですし、みんな人間なんで、失敗することもありますよ。失敗したものはしょうがない、最後に間に合えばいいんで。前向きな人のほうが、働いてて楽しいと思います」

時間がギリギリの現場、資材が届かなくて業を煮やした職人が帰ってしまったこと、現場が重なっててんてこ舞いになったこと。

村井さんは大変だった話をネタのように笑いながら聞かせてくれる。

「この仕事ってものをつくってるんですけど、ぜんぶ人と人の話なんですよね。明るくやっていける人のほうが楽しいじゃないですか。うちは明るいバカで行こうっていうスタイルなので」

繁忙期ということで今回はお話を伺えなかったけれど、もともとは仲のよかった社長と専務の2人ではじめた会社。仕事を一生懸命やりつつ、遊びも手を抜かずにやろう、という想いがあるそうだ。

職人さんを招いて100人規模でバーベキューをしたり、ゴルフコンペを開いたり。スタッフにはサーフィン好きも多く、みんなで出かけることもあるという。

  

住宅の施工管理を担当している坂本さんも、休みの日にはサーフィンに通っている人のひとり。

「朝早い現場は苦手なんですけど、サーフィンだと3時とかに起きちゃうんですよね。職人さんでもやってる人がいるので、今度の日曜日行かない?って。現場で海の話をしたり、行きながら仕事の話をしたり」

サーフィンのことを楽しそうに話してくれる坂本さん。本当に好きなんだということが伝わってくる。

思わず、サーフィンのどんなところが好きなのか聞いてみたくなった。

「みんなで行っても、結局自分と自然、1対1になるんですよ。その日1回だけでも納得のいくライディングができたかどうかで、その日の海が楽しかったかどうかが決まるんですよね。海に入ってるときはほかのこと考えなくていいので、すっきりするんです」

「社長や専務と一緒に行くこともありますよ。うち、あんまり建築っぽすぎないっていうか。格好も自由だし、カジュアルっていうのかな」

坂本さんの前の仕事は鍼灸師。

もともと社長や専務が知り合いで、別の資格をとるまでの勉強期間中、ここでアルバイトとして働くことになった。

「結局1年くらいやってて、そのまま働かない?ってことで社員になりました。やりがいがあるなって思ったことと、家族もいるから食べていく方法を考えないとってのもあります」

「最初はこんなにいそがしいのに、これだけしかもらえないかって思うのが正直なところだと思います。ただそれを越えていかないと、それなりにお給料もらえるようにならないので。修行の期間はありますね」

ここで働くようになって10年以上経ったという坂本さん。まだまだわからないことが多いと言う。一人前と言えるには、かなり時間がかかるみたい。

「同じことの繰り返しのようで違うんです。現場ごとに環境は違うし、職人さんも違えば住む人も違いますから。なかなか思った通りになんてならないんですよ、現場って」

仕事の現場は、主に中古で購入した家のリフォーム。

お客さんにとっては一生暮らす家だから、こだわりが強くなることも理解できる。

「自分で100点と思っても、人からみると違うこともあるし。逆に意外なところで喜んでもらうこともあって。網戸に小さな穴があいてるとか、頼まれてないけど気になるところをサービスでやっといたりして」

「お金にはならないんですけど、気がついてもらえると、やっててよかったなって。紹介で仕事が来ることも多いので、また次に声をかけたくなるような仕事をしようって思ってます」

ものづくりの会社ではあるものの、やっているのは関わる人が快くいられるために動くこと。

最後に、仕事をスムーズに進めるためのコツを聞かせてください。

「マンションだったら、管理人さんと仲良くなることです」

管理人さんですか。

「工事の期間ってそれなりに長いし、マンションだと周りに住んでる人がいるから、作業できる時間が限られるんですよ。相談することも出てくるので、工事がしやすいかどうかは、管理人さんと仲良くなれるかどうかで決まりますね」

「なるべく丁寧に、1つひとつ確認をして。あとはちゃんと挨拶をすること。僕らの仕事って調整役ですから。関わってる人同士、楽しくやれたほうがいいじゃないですか」



もちろん力仕事もありますが、施工管理と聞いてイメージしていたものよりも、とても柔らかな仕事でした。

自分にもできるかも。そう思ったら、門を叩いてみてください。

(2019/1/28 取材 中嶋希実)
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