求人 NEW

餃子と煮込みと鮨
人と場所と料理でつくる
ふだんの京都に馴染む店

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

「わざわざ京都らしさを追いかけなくても。地元の人に愛されて気軽に来ていただけるようになれば、今の京都らしさを自然と感じていただける店になるんじゃないかと思っています」

株式会社リーフ・パブリケーションズは、情報誌やWebメディアを通じて京都の魅力を伝えてきた会社。

最近は京都らしさを伝えるため、ホテルや飲食店の運営も行っています。

今回募集するのは、3月にオープンしたばかりの店を担う料理長候補と調理スタッフ、そして鮨職人です。

餃子ともつ煮込みを気軽に食べる酒場と、カジュアルな鮨屋がとなりあった「餃子と煮込み/魚屋 鮨しん」が目指すのは、ふだんの京都に馴染む店。

料理をすることはもちろんですが、人が集う、居心地のいい場をつくる仕事だと思います。

  
京都駅から地下鉄で2駅。

四条烏丸の交差点に上がると、大きな荷物を引いた観光客やスーツを着て歩くビジネスマン、学校帰りの高校生など、さまざまな人が行き交い賑わっている。

この町に新しくできたのが、SUINA室町という商業施設。

真新しい入り口を通って雑貨店、そして本屋を抜けると、大きな2つの暖簾が目に入る。

暖簾をくぐって右側には鮨屋、左側には餃子と煮込みを用意している酒場風のカウンター。異なる雰囲気がありつつも統一された内装で、2つの店はゆるやかにつながっている。

ここを運営しているのは、リーフ・パブリケーションズという会社。

新規事業の開発を行っている岸田さんが、会社について話を聞かせてくれた。

飲食店や宿泊施設の立ち上げに関わってきた経験を活かそうと、地元である京都に戻ってきたのは3年ほど前。

縁あって入社したのが、リーフ・パブリケーションズだった。

「京都や滋賀の情報を発信する月刊誌からはじまった出版社です。ムック本やフリーペーパー、Webマガジンなどを通して、京都の町のことを発信してきました」

「社長がよく、うちの会社は京都の広報部長だって言うんです。これまでは雑誌を使って京都の良さや楽しみ方を広げてきたけれど、今、本当に京都のことを伝えきれているんだろうか。そう考えて、5年前に宿泊施設をはじめました」

日本各地からの観光客に加え、インバウンドで海外からも訪れる人が増えている今の京都。

大きな流れのなかで、国内外の企業が出資したホテルやチェーン店がどんどん参入してきている。

これまで出版を通して京都を知り尽くしてきたリーフ・パブリケーションズならでは場づくりによって、本来の京都らしさを伝えたい。

そんな想いから、ここ数年で宿泊施設や飲食店の立ち上げ・運営を行ってきた。

今回あらたな店舗をはじめることになったSUINA室町の上には、京都の商工会議所がある。地域の事業者が集まり、交流するような施設になるそうだ。

「うちの社長が商工会議所に所属していることもあって、ここに店舗を出さないかって話をもらいました。ここで働く人が気軽に立ち寄れる酒場、ふらっと入れる鮨屋があったらいいよねって検討を進めてきたんです」

「うちらしい店をつくりたい。より具体的に考えていくときに、京都の町のことをよく知っている井口に声をかけました」

立ち上げに関わることになったのが、男性向けの情報誌『Men’s Leaf』の編集長や外国人観光客向けの『WhyKYOTO?』のプロジェクトリーダーを務める井口さん。

京都のことを知る人たちが、京都らしい店をつくる。

そう考えると京都のイメージや伝統に沿ったものを提供する店になりそうな気もします。

「京都って和な感じとか、お麩とか豆腐を食べてるイメージが強いかもしれないんですけど、そんなしょっちゅう食べないんですよ」

「酒にあう料理として、最初は餃子だけでいく話になっていたんです。でもそれだけだと、僕的には普通だなという感覚があって。酒場に合う料理を考えていったときに、京都に煮込みの文化を持ってくるのはいいんじゃないかと提案をしました」

岸田さんや井口さんも引き続き店づくりに関わっていく予定。

京都を知り尽くし、発信の得意な人たちが近くにいるのは、とても心強いことだと思う。

「餃子と煮込み/魚屋 鮨しん」の現場を任されているのが、店長の安井さん。
今は餃子と煮込みを中心に運営を担っている。夜の営業がはじまる前に、話を聞かせてもらう。

「僕、保育士だったんです。帰り道に見つけたスペイン料理屋に入ってみたら、スタッフの方が気さくに話しかけてくれて、すごく充実した時間をすごせたんですよね。気がついたら、毎週のように通っていました」

ワインに詳しいきりっとした雰囲気のスタッフや、個性的なファッションのスタッフが働いていた。お客さんもさまざまな仕事をしている人が出入りする店だった。

「すごく刺激のある職業なんだと思って見ていました。当時は、何年か先の自分が想像できずにもやもやしていたこともあって。飲食の仕事なら、やっていけるような気がしたんですよね」

照れ笑いしながらも、自分のことを素直に話してくれる安井さん。

その後いくつかの飲食店で働いて、次のステップを考えていたときに出会ったのが、この店の求人だった。

「僕はお客さんの居心地や、スタッフの働きやすい環境づくりを大切にしていて。アルバイトの子たちにも声をかけたり、褒めたりすることで、みんなのモチベーションを上げていけるように心がけています」

営業がはじまると、店内に気を配りながらもスタッフと気さくに話しているのが印象的。店の空気を率先してつくっているのが伝わってくる。

オススメのドリンクを聞くと、出てきたのはレモンサワー。

アルバイトの子に任せ、開発してもらったレシピでつくっているそうだ。

ほどよく甘くて酸っぱすぎず、とても飲みやすい。

開発を担当したアルバイトの子に感想を伝えると、とてもうれしそうに笑顔を見せてくれた。

「餃子は3種類で、女性でも気軽に食べていただけるようにニンニク抜きのものもあります。煮込みはベースの味が違う2種類で、僕のオススメは白味噌です」

モチモチの餃子は味がしっかりついていてお酒が進むおつまみに。煮込みはもうちょっと食べたくなるくらいのほどよさがある。

店内を見渡すと、ちょっと早めの飲み会をはじめるビジネスマンや食事を楽しむご夫婦。1人で飲みに来る女性もいて、幅広いお客さんが立ち寄る店になっていることがわかる。

「まだスタートしたばかりですが、これからはメニューも増やしていきたいですね。地元の方も、観光の方も。気軽に立ち寄って、毎回満足してもらえる店をつくっていきたいです」

お客さんが出入りするたびに、「いらっしゃいませ!」「ありがとうございました!」と声がひびく。

「餃子と煮込み」「魚屋 鮨しん」それぞれのスタッフが、お互いのお客さんにも声をかけているから、より活気が出て気持ちがいい。

この日「魚屋 鮨しん」側の中心になって店を回していたのは、白い調理服の似合う澤井さん。

鮨職人と聞いてちょっと緊張していたけど、話をしてみるととても気さくな方だった。

展開していく「鮨しん」ブランドの統括もしていて、普段は少し歩いたところにある鮨屋「錦 鮨しん」にいらっしゃることが多いそう。

昼は2000円から3000円、夜はちょっと背筋が伸びる雰囲気の鮨屋。観光客や地元の方が集まって、予約がとりにくい時期もある店になっている。

鮨職人を目指す人は鮨屋「錦 鮨しん」で修行をすることになるそうだ。

「理系の大学に入るために京都に来て、営業や販売の仕事をしていて。ふつうのサラリーマンだったんです。和食の世界に入ったのは33歳のときでした」

和食ダイニングで8年、鮨屋で4年の修行を積んできたという澤井さん。

そもそも、どうして和食の道を選んだのでしょう。

「やっぱり、身近で記憶にある味は和食やったので。和食が一番繊細で、その先なにをするにも自分の糧になると思ったんです。はじめてみたら、自分にすっぽりハマってしまって」

ハマってしまったんですね。

「毎日正解がないんですよ。同じ魚が入ってくるわけでもなければ、同じように米が炊けるわけでもない。同じ鮨が握れたとしても、食べる方の体調によって味は変わりますから」

「毎日同じ答えにたどり着かない、そのもどかしさが好きでね。答えを求めて追求していく感じが、理系っぽいって周りから言われます。理論的に考えるので、背中を見て覚えろとは言いません。ちゃんと説明しながら教えているほうやと思います」

経験があるに越したことはないけれど、いちから覚えようという人を育てていく覚悟もあるという澤井さん。

師匠に弟子入りするというよりも、一緒にお店をつくるような心持ちで来てくれる人と働きたい。

「まずは素直に動いてもらいつつ、前向きな意見は取り入れていきたいです。僕が100%っていうお店ではないのでね。外国の方が来て食べられないものがあったりとか、イレギュラーなことのほうが多いんですよ。臨機応変に、常に更新していける店にできたらいいと思います」

「錦 鮨しん」に比べて「魚屋 鮨しん」はカジュアルな価格設定で、現在は昼夜海鮮丼を提供している。体制が整えば、握りも体験していただける店にしていきたいと考えているそう。

「店もまだ未完成。僕も一人前なんて言えません。まだまだ追求できるものやと思っています」

常に考え、良くしていく店。

鮨職人のイメージとは違って柔らかな印象を受けるものの、技術は今日明日で身につくものではない。

「カウンターでやってると、あの職人の前の席を予約したいって言ってもらえることがあるんです。鮨づくり、人づくり、あとは店づくり。みんなで全体の空気を良くしていく。いろいろなことが組み合わさっていい“和”がある場所にしていきたいと思います」

リーフ・パブリケーションズでは、京都らしい店をつくるため、まだまださまざまな事業が動き出そうとしている話も聞きました。

地道な仕事が、いつのまにかふだんの京都の景色になっていくんだと思います。

(2019/4/5 取材 中嶋希実)

この企業の再募集通知を受ける

おすすめの記事