求人 NEW

群馬の山奥、奇跡の宿
グランピングの次は
温泉ゲストハウス

もし自分で宿をつくってみたいなら、ここで働くのはいい機会かもしれません。

群馬県の山の奥。四万温泉の「鹿覗キセキノ湯 つるや」を営む株式会社エスアールケイは、30年前は「民宿のような旅館」だったところ。

そんな実家に代表の関さんが戻ってからは、工夫を積み重ねて、失敗もして、今では人気の旅館になりました。さらに歩いていける範囲で、2年前にグランピングの温泉宿泊施設を立ち上げ、今年中に温泉ゲストハウスもはじめる予定です。

宿の立ち上げを経験できるし、小さな会社なのでたくさんのチャンスがあると思います。

とはいえ、どんな仕事もそうですが、基本は地道な仕事です。料理をお出ししたり、掃除をしたり。

しかも山奥の秘境なので、休日は寮に引きこもってしまうと悶々としてしまうかも。

地域に知り合いがたくさんできるようなアクティブな人とか、どんどん車で出かけてしまうような人が長続きしているようです。

ここで一緒に働く人を募集しています。

 

関越自動車道を北上する。渋川伊香保インターチェンジで高速を降りて、さらに山道を1時間ほど進むと、四万温泉の入口にたどり着いた。

ここにあるカフェ、kisekiもまたエスアールケイが運営しているお店。静まり返った森の中も、新緑の季節になったら気持ち良さそうだ。

中に入って、まずは代表の関さんに話を聞く。

「この歳になって挑戦したいものがたくさんあるんですよ。そういったものを一緒にやってみたい人に来てほしいですね。自分で何かやってみよう、という気持ちがある人ほど、長く働いてくれますし」

いろいろな方に会ってきた中で思うのは、関さんは「まずやってみる社長」なのかもしれない。新しいことが好きな人はいいけど、決まったことをコツコツ積み上げていく人は困ってしまうかも。

関さんのそんな性格は、過去の話を聞いて、よりはっきりしていく。

大学を卒業してから旅行会社で働いたあと、実家の旅館に戻ったのが24年前。

「旅行会社のセールスの仕事、向いていたんですよ。天職と思ったくらいですから。でも実家が潰れそうだっていうので戻ったんです」

「当時は旅館というより民宿でしたね。一番山の奥のほうにあるから真っ暗だったし、部屋に鍵がなかったし、洗面やトイレ、電話もなかった」

投資できるお金もない。

ただ、旅行会社時代の経験から、まずはできる範囲で「自分の泊まってみたい旅館」を考えてみた。

山奥にあったことを逆手にとって、湯船から「けもの道」が見えることから「鹿覗きの湯」と命名したり、泊まり方もいろいろなニーズに対応できるよう柔軟に考えた。

「とにかくお金がなかったので、まずはできることから色々やったんです。そしたらテレビにも紹介してもらえてお客さまも増えました。楽しかったし、四万温泉って素晴らしい場所だと思いました」

「挑戦できるというのは、楽しいことなんです。もちろん失敗もありますけどね」

東京でおにぎり屋さんをはじめたこともあった。でも結局2000万円ほど損をしてしまった。

なぜ失敗したんでしょう?

「やっぱり自分がやりたいと思っただけではじめてしまったから。自分以外に、本気でやる人がいなかったのかもしれません。一緒に働いていた弟ですら、本気じゃなかったと感じましたし。支配人として採用した人もいたけど、長く続かなくて。すべて自分が組織作りに失敗してきたからだと思います」

今もまだ摸索中のようだけど、関さんはどうやったらより良い組織になるのか考えている。

「そのときは自分の思いを共有するビジョンがなかったし、任せられる場所をつくることもできなかったんでしょうね」

その後は町をより良くしたいと考えて、町会議員になった。議員の限界を感じてからは温泉協会の会長に就任することも。

そんなときに先輩から「外のことをやらずに、自分のことをやれ」と言われた。

なんでも「おめえの所がよかったときは、うちも客が来ていた。おめえの所がダメになってから、うちにも客が来なくなった」とのことだった。

そんなときに、つるやから歩いて10分ほどの旅館が閉じてしまった。そこで何かをはじめてみようと考えた。

「最初は寮にしてもいいし、何かやろうと思ったの。そのときに、あらためて考えました。四万温泉の良さって何だろうって」

ヒアリングしてみると、一番は温泉。これはダントツだった。

二番目が自然。もっとも四万川の上流に位置している場所だし、川も山も奥深く美しい。

「温泉と自然を活かす施設ってなんだろうなと。それで考えたコンセプトがグランピングだった」

そこからシマブルーが生まれることになる。

まるでキャンプをしているように自然と近い離れが7部屋。一つひとつに専用の露天風呂。テラスからは川のせせらぎが感じられ、手軽にBBQを楽しむことができるし、室内にドームテントがある部屋もある。

この春で丸3年働いたことになる荒井さん。1年目につるやで働いたあと、このシマブルーのオープンとともに異動になった。

フロントも兼ねているカフェで話を聞く。

「生まれは群馬の伊勢崎市です。県内出身ですし、大学までずっと実家暮らしだったんですけど、ここは地元という感じはないですね」

「就職活動をはじめたときに、自分は何が好きなのか考えてみたら、人と喋ることだったんですよね」

はじめは旅行会社などを受けてみたものの、なかなかうまくいかなかった。

「それで見方を変えたんです。群馬県には温泉も観光地もたくさんあると思いついて。そこでつるやのことを知りました。関さんは夢のある方だし、そこに惹かれたんです」

働いてみてどうでしたか?

「とても心細かったですね。家から出たことがなかったので。まかないが出るのは楽なんですけど、やっぱり話し相手が欲しかったし、スーパーやコンビニもなかったので、今でも週一くらいで実家に帰ってますよ」

夕方に仕事が終わって、車で実家に帰り、一日ゆっくり過ごして、朝出勤。実家に帰ると、友人たちに会えるのも良かった。

今では役割も増えていき、接客だけでなく、カフェの調理やBBQの準備、さらにどうやったらお客さんが増えるかまで考えている。

「いつかは海外で働きたいと考えていたんですけど、この仕事は天職だと思うようになりました。ある方から『若いのに話し方もちゃんとしていて、本当にこの仕事合ってるねぇ』みたいな感じで話していただいて」

もっと四万温泉のことを知って、お客さんにも応えたい。

四万温泉を知るために、いろいろな場所を訪れていたら、知り合いも増えていく。

「やっぱり自分が知らないと、お客さんにオススメできないですから。よく行くのがトンカツ屋さん。地元の人たちの飲みの場にもなっています」

「あとは鰻屋さんに同級生の女の子が働いていて友達になりました。お祭りにも誘ってもらいました。今では歩いていると、遠くからでも声をかけてもらえますよ」

それはよかったですね。

「そうなんです。本当に四万のことが好きになったので、ここで働き続けたいです」

どこが合っていたと思いますか?

「私はギャップがなかったんですけど… 入ってみて辛かった、という人は、発散する機会がないように思います」

発散する機会。

「たとえば、車がないと外に出ることも難しい。バスだと、スーパーがあるところまで片道1000円とかかかりますし」

「スポーツで気分転換する人もいます。湖もあるのでカヌーやサップをしたり、トレイルランをする人もいますし、登山もできます。あとはなんだろう。やっぱり新しいことでもなんでも仕事を楽しめることかな」

 

つるやで働いている綿貫さんは、まさに仕事を楽しみたいタイプ。去年の6月から働きはじめた方で、もともとは高崎の飲食店で働いていた。

「ホルモン焼き屋で働いていたんですよ。そんなときに彼女が日本仕事百貨で、ここの仕事を見つけて、一緒に来ることになったんです」

「ホルモン焼き屋の前はバンドをやっていたんですよ。そこで感じたのは、バンドが楽しいというよりも、バンドを回すことが楽しかったこと」

フェスに合わせてグッズを作ったら物販だけで20万円になった。大きなバンドと対バンが決まったら、それに合わせてCDをつくるとよく売れた。

「試したことが、目に見えてわかることが楽しくて」

つるやでも、気づいたことがあったら、どんどん試してみた。

たとえば、部屋に置いてある施設案内などを見やすくするために、自分でデザインを直してみる。食事のメニューを改善したら、売り上げがよくなったのは嬉しかった。

「将来は、自分で何かをはじめたい。関さんに、焼き鳥屋の事業計画書を見てもらったことがありました。自分の想像するような売上をあげるのは難しいとアドバイスしてもらったんですけど、話を聞いていただける環境はあると思います」

「ただ、何か気づいたことがあっても、話すタイミングを考えるようになりました。新入りがいろいろ言ったら先輩も困るでしょうし。とても勉強になりました」

新しいことにチャレンジする機会はたくさんある。とはいえ、日々の仕事は単調なもの。

朝7時には出勤して、朝食を配膳する。そのまま働き続けることもあれば、10時に一度帰宅して、チェックインのときに戻ってくることもある。

「今は配膳を5、6人で担当していて、掃除のパートの方が3人ですね。ただ、人が足りていなかったら掃除もやりますよ。だから、みんな配膳と掃除はできるんです」

「シフトは1ヶ月くらい前に決めています。土曜日は全員出勤なことが多いですね」

最後に話しておきたいことはありますか?

「うーん、そうですね。働いている以上、自分は訪れていただいた方に満足してほしいし、そのほうが楽しいと思うんです。どうせやるなら、楽しくやるのがモットー」

「あとは… やっぱり車があったほうがいいですね」

やっぱり自分で発散する機会をつくれる人がいいかもしれない。そのためにも車はあったほうがいい。寮に駐車場はあるそうです。もしくは趣味を持っているとか。

あとは宿をはじめたい人にもおすすめです。

今年の夏にオープンさせようとしている温泉ゲストハウスは、まだまだプランを詰めている状態。館内にはオープンキッチンがあったり、本を読んだりできる場所が広がるそうで、なんとスタッフは無料で使うことができるらしい。ここで気分転換できる人もいるかもしれない。

それに仕事としても温泉ゲストハウスの立ち上げは面白そう。

旅館からグランピング、そしてゲストハウスまで。宿に関わる、あらゆる経験が積めると思います。

気になったら、ぜひ一度訪ねてください。これからは新緑の季節。気持ち良さそうです。

(2019/3/12 取材 ナカムラケンタ)

問い合わせ・応募する