求人 NEW

日本の魅力、再発見
常識にとらわれず
キャンプ場を再定義する

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

キャンプって、特別な時間を過ごせるような気がします。

焚き火を囲みながらお酒を楽しんだり、テントに寝袋を並べて夜遅くまで話したり。ときにはなかなか火が起きないトラブルも。

気づけば、家族や友人とちょっと仲が深まっている。キャンプには人を惹きつける力があるように思います。

そんなキャンプを「再定義」しようと、新たな会社が生まれました。

株式会社Recampは、キャンプ場の開発や運営を手がける会社です。

「Re」に込められたのは、再定義と再発見。

日本の魅力を再発見できるようなキャンプ場をつくり、キャンプ体験を通して自分自身も再発見してもらうのがミッションです。

日本各地の未活用不動産を使って合宿所やキャンプ場を運営してきたR.projectと、国内最大のキャンプ場予約サイト「なっぷ」を運営するスペースキーが連携して、今年2月に立ち上げました。
今は千葉市の緑区、本栖湖畔、山中湖畔、そして今年4月にオープンした千葉県勝浦市のキャンプ場の4箇所を運営しています。

今後は運営が難しくなったキャンプ場や、自治体が所有する都市公園などを活用しながら、新しいキャンプ場を開発、運営していく予定とのこと。

今回は、そんなRecampの運営するキャンプ場で働く運営スタッフとマネージャーを募集します。
固定観念にとらわれず、新たなキャンプ場をつくりあげていく仕事だと思います。


この日訪れたのは、山中湖畔のキャンプ場「Lake Lodge YAMANAKA」。

観光客でいっぱいの高速バスに揺られること、およそ2時間半。湖沿いの小さなバス停で降りたら、歩道に雪が積もっていて驚いた。

そういえば、昨日は4月に珍しく大雪が降ったとニュースになっていたっけ。

雪道をざくざく踏みしめていくと、丸太でできた看板を見つけた。奥には林が広がっていて、大きなキャンプ場になっている。

フロントを訪ねると、しばらくしてRecampの中田(なかだ)さんがやってきた。
「雪、すごいですよね。僕も昨日こっちに来たんですけど、それまでは桜が咲いていたそうですよ」

取締役として、主にキャンプ場の新規開発を担当している中田さん。最近は全国を飛び回る毎日で、昨日も近くの村を視察してきたのだそう。

「今はどこの自治体さんも人口が減っていて。公園やキャンプ場を持っていても、維持費をなかなか捻出できなくなってきています」

「僕たちは今、そんな場所を新しいキャンプ場として再活用して、人の流れをつくれないかって考えているんです」

Recampは、キャンプ場や合宿所を運営してきたR.projectと、WEBメディアにとどまらずアウトドア体験の場を開発していきたいと考えていたスペースキーという、2つの会社がパートナーシップを結んで生まれた会社。
正式にスタートしたのは今年2月のこと。今はR.projectからキャンプ事業を引き継ぐ形で、キャンプ場の運営と新規開発を進めている。
メンバーはそれぞれの会社から出向している。もともとアウトドアという共通項があるから、自然やキャンプ好きな人が多いみたい。

「今年の秋には横浜に、来年ももう1箇所オープンすることが決まっています。今、一所懸命に開発しているんですけど、すごく楽しくて。新しいキャンプ場にチャレンジできる気がするんです」

新しいキャンプ場へのチャレンジ。一体、どういうことだろう。

「そうですね… 僕は、お客さんが本当に満足できるキャンプ場ってまだまだ少ないんじゃないかって思っていて」

本当に満足できるキャンプ場?

「キャンプって、アウトドアの効能みたいなものを期待して来る方が多いと思うんです。たとえば自然体験で子どもの感性を育みたいとか、仲間とお酒でも飲みながら火を囲んで、ふだんできないような話をしたいとか」

たしかに、家族や仲間と過ごすキャンプの時間は特別なもの。

地面の凸凹や湿り具合を確かめながらテントを張ったり、自分たちで火を起こしてBBQしたり。

キャンプには、ほかでは経験できない面白さがあると思う。

「ただ、実際には水回りが汚くて余計なストレスがかかってしまったり、準備に時間がかかりすぎて、自然のなかで遊ぶ時間が限られてしまったり。そんなケースもまだ多いんじゃないかなと」

「だから僕たちのキャンプ場は、お客さんが本来キャンプに求めている時間や体験を、意識的に提供する空間にしたいんです」

具体的には、どういう空間だろう。

まず中田さんが教えてくれたのは、ハード面。

水回りやパウダールームなどの整備はもちろん、炊事場は顔を向かい合わせながら使えるように設計したり、フロントに電子レンジや冷蔵庫を用意して、ちょっとしたおつまみを楽しめるようにしたり。

自然もコミュニケーションも楽しめるような仕組みをつくっていく。

ただ、ハード面だけ整えても心地よいキャンプ場は完成しない。

そこがどんな場になるかは、実際にキャンプ場で働く運営スタッフの関わり方によって大きく変わってくると思う。

「RecampのReには、キャンプの再定義、そして日本の魅力を再発見って意味が込められていて。現場のスタッフも固定観念にとらわれずに、どんどん仕掛けていってほしいんです」
「たとえば」と教えてくれたのが、ゴールデンウィークに茨城県内のキャンプ場を借りて開催した『かけっこキャンプ』。

中田さんたちは、5月の運動会に向けてかけっこ教室に通う子が増えていることに着目。キャンプ場で教室を開くことで、親子の時間をより楽しく過ごせると考えた。

「たとえ今は稼働率が低いキャンプ場でも、アイデア次第で集客できるんじゃないかと思っていて。今までのキャンプ場ではあまり見られなかった使い方にもチャレンジしていきたいです」

そして『日本の魅力を再発見』。これはどういうことでしょう。

「キャンプ場を通して、お客さんにその土地ならではの魅力を体感してもらいたいと思っています」

「たとえば湖越しに見る富士山がすごく美しいことに気づいたり、広い森の中に入って静けさを体験してみたり。緑が生い茂る夏と雪で真っ白の冬、季節ごとの魅力もありますよね」

また、地元の食材や産品なども生かしていきたいという。

「たとえば地元産の石鹸を置いて『この辺りは水がきれいだからものづくりが盛んなんです』とPRすれば、地域の文化や歴史にも触れることができます。薪もこの近くでつくられたものを使っているんですよ」

そこでしか体験できないサービスがあれば、お客さんの満足度も上がるはず。アイデアは、案外身近なところに潜んでいるのかもしれない。

「僕らが気づいていないだけで、工夫できることはまだたくさんあると思います。一緒に新しい価値をつくっていく仲間に出会いたいですね」



実際に運営スタッフとして働いているのは、どんな人なんだろう。

お会いしたのは、Lake Lodge YAMANAKAで働く齋藤さん。

予約管理や接客、キャンプ場のメンテナンスなど、運営に関わるほとんどの業務を担っている。

「今はシーズン前の準備でかなり忙しくて、切羽詰まっています(笑)連休中は1日100組、400〜500人が来るんです」

「大変だけど、夜はランタンの灯りがすごくきれいで。ぜひ見てもらいたいなあ」

齋藤さんは、R.projectから出向している一人。
生まれ育った東京で働くなかで、次第に自然に興味を持つようになり、転職を決めたのだそう。

「入社してすぐ、富士河口湖のキャンプ場の立ち上げ補佐になって。かなり大変だったんですけど、自分たちが頑張って整備したキャンプ場が、オープン後にランタンの灯りでいっぱいになっているのを見たんです」

「そのときに、あ、探していたのはこれかもしれないって思ったんですよね」

合宿所などの勤務も経て、Lake Lodge YAMANAKAにやってきたのは一年前のこと。当時は、まだ敷地の3割ほどを持て余している状態だったそう。

「まず敷地の稼働率を上げようと。お客さんに120%の価値を提供できるキャンプ場にしようと思いました」

「キャンプ場って、一度でも不快な思いをするとずっとそのイメージが付いて回ってしまうんです。接客はマニュアルをちゃんと守って、フィールドも気持ちよく使えるように先回りして考えようって」

まず取り組んだのは、キャンプ場を常に清潔に保つための仕組みづくり。

「お客さんを想像するんです。道路が落ち葉や雨でぬかるんでたら嫌だろうから、葉っぱは一枚も残さず拾おうとか。シャワーは焚き火をしたあとに使いたいだろうから18時には掃除を終わらせよう、とか」

キャンプサイトの区画分けも変更した。もともとテント9張で締め切っていたエリアを、22張まで持ち込めるようにしたそう。

「余白が目立っていたので、お客さんが不快な思いをしない程度に狭めて。売り上げも倍になりました」

「本当は30張くらい入れられるんですけど、そうすると満足度が下がってしまうから。やってみて、反応を見ながら変えてみる。満足度と売上の交点をずっと探っている感覚です」

まさに、快適なキャンプを支えるための裏方。齋藤さんは「想像以上に地味な仕事」だと笑って話す。

毎日積み重ねたフィールドへの思いは、並々ならぬものがある。

「けっこう自分たちでつくっちゃうんです。今年の冬は、キャンプ場を閉めている間に台風で倒れてしまった木や枝をウッドチップにして。ぬかるまないように道に蒔きました」

「そのウッドチップには、僕たちの愛というか、想いが詰まっているじゃないですか。見回りのときも、小さなゴミにも気づけるようになって。自分たちの手でつくるからこそ、思いがにじむフィールドになると思うんです」

今は、この地域でつくられた自然由来のシャンプーを導入しようと考えているところ。

「ちょっと高いんですけど、ここならではのアメニティには価値があるなって。ちゃんとPOPもつけてアピールします」

「アイデア次第でお客さんの満足度が上がるのは面白いです。裏を返せば、自分が動かなければ誰も動かないし、結果も出せないと思っています」

シーズン前の今は、齋藤さんのほかアルバイトスタッフ2人で運営しているLake Lodge YAMANAKA。

限られた時間と人数で、どこまで理想を実現するか。妥協点を見つけることも大切な仕事だという。

齋藤さんは、どんな人が向いていると思いますか。

「お客さんには元気に接して、裏でちゃんと段取りを考えて実行できる人ですかね。落ちているゴミはすべて拾いたくなっちゃう人じゃないと、厳しいかな」

「あとは、好奇心と自然が好きって気持ちですね。僕たち、居酒屋に行く感覚で焚き火をするんです。裏の湖でワカサギを釣って天ぷらにしたら、すごくうまいんですよ」

流れ星や富士山の向こうに沈んでいく夕日。秋の紅葉に、氷を使ったお面づくり。ここに来てから四季を色濃く感じるようになったという。

そのぶん、自然の厳しさも感じている。急な大雪でひたすら除雪する日もあれば、急な雷でお客さんがパニックになる日もある。

新しく入る人も、最初は大変なことが多いかもしれない。

でもすべてをひっくるめて、楽しそうだと思える人がいい。

「面白い場ですよ。自然とともに働いているなって感じます」

自然のなかで、頭と手を動かしながらフィールドをつくっていく。

前向きにチャレンジできる人を、お待ちしています。

(2019/04/11 取材 遠藤真利奈)
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