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共鳴と尊重
これがうちのやり方

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

「この人と一緒に何かしたいな」

そんな感覚がきっかけで何かがはじまることって結構あります。

スキルや役割といった「職能」ではない、何か。それを木村硝子店の代表・木村武史さんは“周波数の合う人”と表現していました。

手づくりのガラス製品を販売している木村硝子店。今回は商品のピッキングや梱包、発送などの流通を担う商品管理スタッフを募集します。

細かな作業もあれば、日々たくさんの荷物も運ぶ。前提として体力は必要だし、向き不向きもあると思いますが、最後の決め手は周波数が合うかどうか、です。

何よりもまず、代表の木村さんの考え方に触れてもらうのがわかりやすいと思います。

 

東京メトロ・千代田線の湯島駅から歩いて3〜4分。すぐに木村硝子店の事務所にたどりつく。

1階がオフィスと店舗、2階が倉庫とショールームになっている。グラスに囲まれたショールームで、さっそく木村さんに話を聞くことに。

「過去に日本仕事百貨を読んで来た人、5人かな。いまだに全員が活躍してるね。ただ、ひとりお腹がポンポコリンになりまして」

あら、おめでとうございます。

「それで、新しく人を募集したいなと思って。これまではデザインだとか総務だとか、ほかの仕事と兼任してくれる人を募集してきたんだけど、今回は商品管理に特化してやってくれる人に来てもらいたいんだよね」

なるほど。

ちなみに、前回の取材は2年ほど前でしたけど、会社としての変化って何かありましたか?

「ほとんど変わらないかな。過剰に宣伝して商売する気はないし、自分たちがいいと思うモノをつくって、それを気に入った人が買ってくれたら、ありがとうございますっていう。そのスタンスはずっと変わっていないね」

現在、商品管理に特化して取り組んでいるスタッフは2人。ほかの役割と兼任している人があと4人いて、今回募集する人はこのチームに加わることになる。

木村さんは、どんな人に来てほしいですか。

「毎回いきあたりばったりだし、話してみないとわからない。去年入った本間さんなんか、面接で5時間話したの」

5時間も…!

「事前の電話も含めたら6時間か。何しゃべったのかは覚えてない。電話の時点でこの人だって決めてたんだけど、最後の決め手を伺っててね…」

決め手は、なんだったんですか。

「ぼくの大好きなレストランが、彼女が行きたいと思ってたレストランだった。それで決まり」

「ものの好き嫌いの方向が合ってたほうが、一緒に働きやすいじゃない。周波数が合うというか」

“周波数”さえ合っていれば、ほかのことは大した問題ではないと。

「そのほうがなんで右なの?左なの?って選択するときに、まあいいか、やってみようって考えられるよね。社長の考えになんでも賛成してくれとは言わないけどさ、まったく違う次元でぐちゃぐちゃ話すのはめんどくさいなって」

「当然おれが気づけないこともあるから、そのときはみんな反対意見も言うよ。入ったばかりの本間さんだってズバーっと言ってくる。それが、すごくいいと思ってんだよ、おれ」

風通しはたしかにいい会社だと思う。

幼いころからガラスに触れてきた木村さんには「絶対硝子感」みたいなものがあるそうで、ガラスに対しては揺るがない軸を持っているように感じるのだけど、働き方や仕事の進め方に関してはかなり柔軟な印象を受ける。

「ある意味、おれの絶対専制君主制だよね。と言いながら、普段は何も言わない。周波数が合ってれば、あとは一人ひとりを尊重していくだけでいい仕事ができる。誰かに任せることも含めて、全部ぼくのジャッジだから」

その、木村さんの美意識のようなものって、グラスのデザインや店舗づくりの仕事だとイメージを共有しやすいですけど、今回募集する商品管理の仕事にも必要なものでしょうか。

「そうだね、美意識は必要だね。出荷のときにも、グラスを毎日触ってて楽しければそれもいいと思うし、全国の注文状況が把握できるから、こういうふうに売っていったらどうかな、みたいなことが見えてくる」

ああ、そうか。ある意味、会社全体の流れが一番よくわかる部門ですね。

「そうそう。それに、変な言い方だけど、仕事さえしてくれればどんなに楽しんでくれても構わない。延々しゃべってても何も文句言わないし、ヨーロッパ式に昼間っから酒飲んでたっていい。まあ後者は日本だと難しいけどね(笑)」

木村さんの流れるような語りを聞いていると、「この人のもとで働いてみたい」という気持ちが湧いてくる。

“周波数”が合うかどうかという意味でも、木村さんの感性や感覚、考え方の根っこに共感できる人のほうがいい。

 

では、実際に商品管理の担当として働いているのはどんな人たちなんだろう?

話を聞かせてくれたのは、昨年日本仕事百貨の記事を読んで入社した中濱さん。

「前は地元の青森の会社で働いてたんですけど、東京に行きたいなと思って。たまたま日本仕事百貨を開いたときに、一番上に出ていたのが木村硝子店でした」

「社長の考えに興味が湧いて、ああそうだよなと思って。あとは、ぶっちゃけ緩そうだなって思ったんですよね。職場の雰囲気とか」

たしかに緩やかな印象を受けます。

「実際自由なところも全然あるし、いい人ばかりなんです。でも、入ってから想像以上にきついなと思うこともあって」

それは、たとえば?

「これに従っていれば一通りこなせる、みたいな決まりはなくて。作業は単純なんですけど、やりながら、都度聞きながら覚えていくしかない。それでいて、体力も結構使う。毎日必死ですね」

発注書をもとに、商品をピッキングして梱包。17時の集荷には確実に間に合うよう、とにかく手と頭を動かし続ける。

ガラスの取り扱いには当然注意が必要だし、卸先からの注文もケースバイケース。発送の順番や個数に細かな指示が入ることもあれば、飲食店のオープンに合わせた注文だから絶対に間違えられない、なんてプレッシャーがかかることもある。

「集中してると17時なんてあっという間で。忙しい日は談笑する暇もない。木村硝子店とは別会社なんだと思います(笑)」

17時で一区切りがつけば大幅に残業することもなく、健康的。

倉庫には40万個、1700種類の商品が保管してあるものの、パソコンに情報を打ち込めば保管位置が表示されるので、最初からすべてを覚えなくても大丈夫だそう。

「ミスはなくそうと思っても、どうしても起きてしまうんですよね。そのときは上の立場の人が代わりに謝ってくれて。だからこう、なんだろう、自然と集中はします。部活みたいですね」

何か間違いが起きてしまったときは、商品管理スタッフだけが入っているオンライングループで情報を共有。どうしたら再発を防げるか、前向きに考えていく。

 

そんな商品管理チームをまとめるリーダーが中津さんだ。

「何かミスがあっても、一人を責めることは絶対したくなくて。怒ったってしょうがないじゃないですか。全体に向けて『ちょっとたるんでるんじゃない?』とか言っちゃうけど、後には引きずらないから」

スポーツチームの頼れるキャプテンという感じ。1日100件を超えるような卸先からの注文を基本的にすべて受けて、各メンバーに割り当てる司令塔のような役割を担っている。

「コツをつかめば女の子でもいけると思いますよ。明るくても、口下手でもいい。体力自慢ならなおのことOK」

「思ったことはなんでも言っちゃって大丈夫です。文句も喜びも悲しみも、全部受け止めます。ほんと、悪いようにはしないと思う」

聞けば、入社して13年になるという中津さん。

お母さんが営む小売店を手伝っていたとき、木村硝子店のグラスに出会ったのが、ここで働くきっかけだったそう。

「木勝(きかつ)っていう、木村硝子店を代表するグラスがかっこいいなと思って。ちょうど求人情報が出ていたので、こりゃいいやと思って応募して13年が経った、という感じですね」

少しお話を聞いただけでも、代表の木村さんと周波数が合いそうだな、という感じはなんとなく伝わってくる。

とはいえ、ハードな体力仕事でもある。中津さんが13年も続けてこれたのは、どうしてでしょうか。

「なんていうのかな、プレッシャーの種類が、わたしはこの仕事だったら全然大丈夫なんです。その代わり、オフィスワークのストレスは全然ダメ。この人にはこうしてあげようとか、こうやって工夫しようとか、考えながら体を動かせるのが自分には向いていたみたいです」

単純作業だけが続くというより、考えながら動く感じなんですね。

「そうですね。あとは何より、どんな格好していても社長は何も言わなかったですね。夏とか本当に暑くて、汗が止まらなくて。これは化粧してられないなって、20代のはじめでやめちゃって。いっときは坊主にして働いてました」

仕事さえしていれば、どんなに楽しんでくれても構わない。木村さんのそんな言葉を思い出す。

今は人が足りていないことでハードワークが続いているけれど、新しく仲間が加わって余裕が出てくれば、よりよい仕事の進め方を一緒につくっていけるかもしれない。

加えて、グラスを扱う楽しみもあるという。

「わたしはお酒が好きなので、超楽しいですよ。日々グラスに触っているので、持った感じのイメージとかシチュエーションを聞けば、お客さんに提案できる。よそに行っても、このグラスはどこのってすぐわかるし。職業病ですね(笑)」

一方、中濱さんはガラスに対する想いはまったくと言っていいほどなかったみたい。

「ぼくは応募のフォームにも、簡単な自己紹介と社長の人柄に惹かれたことだけ書いて。極端な話、木村カメラ店だろうが、木村テーブル店だろうが、応募していたと思います」

どの方にお話を聞いても、清々しい気持ちになる。それぞれが根っこの考え方や感性を共有しつつ、我が道を歩んでいるような感じ。

仕事の向き不向きはあるだろうけど、自分に正直に働ける環境のように感じる。

取材を終えると、代表の木村さんが「お昼一緒にどう?」と誘ってくれた。スタッフのみなさんともよく一緒にご飯に行くそうだ。

食事中、木村さんは冗談のようにこんなことを言っていた。

「ここにいればうまいものが食えるから辞められない、って人もいるかもわかんないね(笑)」

でも本当に、何が決め手になるかわからないなと思う。5時間の面接を経て、一軒のレストランがきっかけで採用が決まった本間さんの例もある。

グラスが好きでも、そうでなくてもいいし、経験も問いません。「この人たちと一緒に働きたいな」と思ったら、ぜひ連絡してみてください。

(2019/8/20 取材 中川晃輔)

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