求人 NEW

昨日も今日も明日からも
正直であり続ける
銀座の八百屋さん

こんなに正直でいいんだ。

代表の大森さんのブログを読んで、スタッフさん同士のやりとりを見て、こちらに教えてくれる話を聞いて、たびたび感じたこと。

自分たちが売っているのは、自信を持って薦められるおいしいもの。それがベースにあるから、りょくけん東京のみなさんは、きっと正直でいられるんだと思います。

お店に並ぶのは、全国の農家さんから届くおいしい旬の野菜と、その日の朝に調理した無添加のお惣菜。

店舗の接客スタッフと、お惣菜を調理する厨房スタッフを募集します。

未経験でも大丈夫。野菜が好きで、いろんな野菜との出会いを楽しめる人にはぴったりの仕事です。

 

平日のお昼前。銀座松屋の地下1階へ。

おいしそうなお菓子やお惣菜のお店がフロアいっぱいに並んでいて、活気のある空間に気持ちも浮き足立つ。

りょくけん東京は、この場所にお店を構えて19年になる。

店頭に並ぶのは、直接生産者のもとを訪れて仕入れた、彩り豊かな野菜と果物。

反対側のショーケースには、手づくりのお惣菜が約20種類。ソースのアンチョビ以外に肉や魚は使っていないそうで、野菜そのもののおいしさを楽しむことができる。

代表の大森さんも、自ら店頭に立っている。

「うちで扱っている国産のアボカドが、以前テレビで紹介されたことがあって。僕も出たんですけど、放送後に『社長さんだったんですね』って、周りのお店の人たちに言われましたよ(笑)」

お茶目で話し上手な大森さん。今の時期のおすすめはどれですか?

「トマトですね。春はトマトなんですよ。あけぼのじゃなくて、トマト!」

りょくけん東京で販売するトマトの多くは、糖度が8度以上。

トマトの原生地であるアンデス高原の環境に似せて、ビニールハウス内でなるべく水と肥料を与えずに育てている。それによってグッと甘さが引き出されたものが、店頭に並びはじめる時期だそう。

11時のオープンからしばらくは、お客さんはちらほら。スタッフさんは、事務作業や野菜のパッキングなど、ほかの仕事と並行しながら接客をしていく。

お昼の12時。ランチの時間帯になり、急にお店が賑わいはじめた。お惣菜を買っていく人が多く、連携プレーで接客や会計を進めていく。

 

いそがしくなったお店を一旦離れ、落ち着いた時間帯に近くのカフェへ。ここで話を聞かせてもらう。

あらためて、最近のりょくけん東京は、どんな状況ですか?

「毎年いろいろと荒波があるんですけど。コロナが落ち着いて、これから前向きになれるかなっていうときに、厨房の主力だった正社員さんが二人抜けることになって。僕も厨房に入ったり、メンバーを組み替えたりして、なんとかこの半年乗り越えてきました」

以前、ユニクロを運営するファーストリテイリングで、食事業の立ち上げに携わっていた大森さん。

縁あってりょくけんに転職、松屋銀座店の立ち上げを経験。小売事業部の分離独立を経て、代表となり、お店を守ってきた。

銀座の店舗と厨房、オンラインショップなどを担う事務所をあわせて、現在フルタイムで働く社員は5人。それ以外に、パートさんが15人。

自分ができないことを人に教えたくないという大森さん。一通りの仕事は自分もできるようにしたいと思っているそう。

ただ、それゆえにやりすぎてしまっている部分もある。

「理想的な僕の働き方としては、売り場と事務所の仕事を半々にしたいんです。でも今は人手が足りなくて、なかなかそれができていない」

「社長なんで、それだとまずいとは思っていて。スタッフのみんなにも、『ちゃんと社長の仕事してください』ってたまに言われますから」

1日3〜4人のシフト制でまわしている売り場は、電話注文や発送の対応、事務作業も担いながら接客するには、やや人手不足。

新しいメンバーが増えて人数にもう少し余裕ができたら、来てくれたお客さんに対応するだけでなく、迷っているお客さんに声かけをして購買につなげるような接客をしていきたい。

「野菜を食べることや育てることが好きで、お店への当事者意識を持てる方が来てくれたらうれしいですね。お店を盛り上げるのは自分だ! みたいに。今も、店頭の手書きのPOPなんかは、みんなに任せていて。食べた感想を自由に書いてるんですよ」

きっと、ものがいいから、素直に感想を伝えられるんでしょうね。

「品質は絶対に裏切っちゃいけないなって思いますね。畑を見て農家さんにお会いしてっていう商品選びは基本的に僕がやっているので、必ず気に入った商品だけを仕入れるようにしています」

たとえば、最近少しだけ入荷できた初物のグリーンアスパラ。塩コショウをかけて焼いただけというシンプルなメニューだけれど、とても評判がよかった。販売が終わってしまった翌日に、「もうないの?」とお客さんに聞かれるほどだったそう。

 

「本当においしくて、接客にも力が入りました。わたし押し売りが苦手なんですけど、お得意さまに、『今日は焼いたアスパラもあります、すっごくおいしいですよ』って言いましたから。最初は乗り気じゃなかった方も、おすすめしたら買ってくださいました」

そう続けるのは、売り場の主力スタッフである木村さん。

「馴染みのお客さまとは、そういう関係性なんですよね。やっぱりお客さまとのコミュニケーションが、一番のやりがいです。後日来たときに、この前のお惣菜おいしかったよってわざわざ言ってくれる方もいて、すごくうれしいです」

「やっぱりいいものを伝えられるのは楽しいですよ。お店に遊びに来てくれる友だちにも、『いつも楽しそうだからこの仕事が合ってるんだね』って言われます」

会社初の新卒で入社し、もうすぐ丸6年になる木村さん。

「面接では社長と2時間くらい話して、休憩室の照明が落ちたのを覚えています(笑)。言葉に詰まっちゃうときがあっても、社長がすごく待ってくれて。自分らしくいられました」

「社長は仕事を頑張りすぎるけど、社員にはいい意味でプライベートと仕事を割り切っている人もいる。いろんな人がいるから居心地がいいですね。みんなが体育会系だったら続かなかったかもしれないし」

陳列方法も接客も、カチッとしたマニュアルはないお店。一つひとつの作業を決まったようにやりたい人だとむずかしいかもしれない。

木村さん自身は大変じゃなかったんでしょうか?

「1年目はだいぶ困ってました。最初は通販の仕事からはじめて。自分からどんどん聞けばよかったんですけど、忙しそうだからやめたほうがいいかなとか思っちゃって、後で大変でした」

聞かれる立場になってみると、聞いてくれることで、つまずくポイントがわかるようになったという。

今後は、先に自分からも伝えられるようになっていきたいと話す木村さん。

「社員もパートも関係なく、みなさんがすごく真面目なんです。パートさんも、商品の梱包がすごく丁寧だったり、びっしりとメモをとっていたり。店舗の売り上げのことも一緒に考えてくれたり」

「そこまで一生懸命やってくれるんだ、って思う人ばかり。時給制だからゆるくやればいいって考えるような人は全然いなくて。会社全体を良くしよう、ってアイデアを出してくれるんです」

10年以上働くベテランもいる、強力なパートスタッフ陣。そして、大森さんとともに会社を支える社員たち。

いいチームワークで、お店と会社がまわっているように感じる。

 

木村さんと同様、会社の中核メンバーの一人が店長の吉仲さん。

過去に3年ほど働いて、一度ほかの飲食店へ転職。その後2018年に再びりょくけん東京に戻ってきた。

売り場も厨房も一通りの仕事を経験。今は厨房に入り、新人スタッフをOJTで教えつつ、日々の調理を統括している。

「長時間勤務が当たり前の飲食店とは違って、基本的に定時で上がれるので、自分のライフバランスが整えやすいです」

「厨房は早くて7時〜16時、店舗の遅番は12時半〜21時半の勤務。僕は飲むのが好きだから、夜が早いのはうれしいですね。逆に、朝が苦手な人は売り場がちょうどいいらしくて、それぞれ良さがあると思います」

どんな人と働きたいですか? と尋ねると、「二つあって」と、整理して論理的に答えてくれる。

「一つ目は素直な人。お客さんに対して店頭で嘘をつかないで、本当に自分がいいと思ったものをおすすめできること」

まだおいしくなさそうだと思ったら、食べごろはもう少し先ですよと素直に伝える。

そうすると次に来てくれたとき、『この間の野菜どうでした?』『これはイマイチだったけど、こっちはおいしかった』とコミュニケーションが生まれていく。

「二つ目は、丁寧な方。とくに厨房だと、ニンジンやパプリカはいろんなお惣菜に入るので、7種類くらいの切り方で、サイズを揃えて切る必要がある」

調理の仕事にはスピード重視なイメージを持っていたけれど、りょくけん東京の厨房では、パートさんがとても丁寧に作業している姿が印象的だった。

「やっぱり同じお値段をいただいているので、同じクオリティのものを出したい。もしバラついていたら、はっきり伝えるようにしています」

店舗も厨房も、基本的に立ちっぱなしの体力勝負。

厨房では、16キロあるレンコンの箱を女性でも一人で持つ必要があるし、ひたすらキャベツ3キロをコールスローのために千切りにする作業もある。

「今朝もブロッコリー20株をすべて小房に分けて切って。こういう仕事を黙々とやり続けるのが厨房。過去には、野菜だけを扱うことに物足りなさを感じて辞めた方もいましたね」

店舗も、夕方のラッシュ時は息つく暇がないほど忙しい。

りょくけん東京では、基本的に応募してきた人全員に、まず1日の仕事を体験してもらう。相性ははっきりしているそうで、合わない、むずかしいという人は試用期間で辞めていくし、半年以上続く人はその後も長く働き続ける戦力となる。

「僕なんかは、仕事してるぜ!って感じで、忙しいの好きなんだけどね」と隣で話す大森さん。

「社長はやりきった自分が好きだから。でもそうじゃない人もいますよ」

「吉仲さん、的確だなあ」

「これくらい社長との距離感は近いです」と、こちらに教えてくれる吉仲さん。

大森さんに吉仲さんがツッコミを入れる、という場面が多々。きっとふたりの考え方は違うけれど、それも受け入れてどこか楽しんでいる感じが面白い。

 

勤務時間がバラバラで、普段は集まって話す機会はほとんどないというみなさん。

後日、りょくけん東京のHPを覗いてみると、大森さんがこの日のことをブログに綴っていました。

「じっくりと話すのは久しぶりで、なんだかよかった。出てきた課題には取り組もうと思う」

まだ課題はあるかもしれないけれど、風通しのいいチームだと思います。

相手を尊重しながら、自分に正直に。なにより、野菜への想いを持って。このお店の仲間になってくれたらうれしいです。

(2024/03/11 取材 増田早紀)

問い合わせ・応募する

おすすめの記事