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都会の真ん中
おいしいお店の
主役は、野菜

野菜は好きですか?

そう聞かれて、迷わず「はい!」と答えたあなた。今回紹介する仕事に、ピッタリかもしれません。

松屋銀座内にお店を構える、りょくけん東京。

日本全国の農家さんから日々直送される野菜や果物と、その野菜をメインに使ったお惣菜を販売しています。

今回募集するのは、お惣菜の調理スタッフ。

松屋銀座の地下にある厨房で、たくさんの野菜を洗うところから、カットや調理、盛り付けまで、すべてに関わります。慣れてきたら、メニュー開発にもどんどんチャレンジしてほしいとのこと。

調理経験はあったほうがよいものの、何より欠かせないのは「野菜が好き」という気持ち。

野菜好きな人たちがつくる、野菜が主役のお店です。



地下鉄の銀座駅に直結している、松屋銀座の地下1階。

食品を主に扱うこのフロアには、和洋菓子やパン、お惣菜などのお店が端から端まで並んでいる。

どのショーケースにもおいしそうな食べものがぎっしり。それらを眺めながら歩いていくと、フロアの中央あたりにりょくけん東京のお店が見えてきた。

ところ狭しと並ぶ、野菜や果物。向こう側のショーケースには、お惣菜がずらり。

なんだか「おいしいから食べてみてよ」と語りかけてくるようにも見える。

そんな店頭で野菜の配置を変えていたスーツ姿の男性が、代表の大森さん。挨拶を交わしたあと、お店を案内してもらった。

お店の一番目立つところには、さまざまな種類のりんごが置いてある。

「りんごって、おしりの部分でおいしさがわかるんです。ここが緑だと熟しきれていないから、黄色いものを選ぶといい。黄色の部分が大きく広がっているものが、特においしいんですよ」

へえ、知らなかったです…!

どの青果もおいしそうに見えたのは、こうやって一つひとつのおいしさを理解した上で、大切に並べられているからなのかもしれない。

それぞれの野菜について詳しく説明してくれる大森さん。りょくけんで働きはじめる前は、「ユニクロ」などを運営するファーストリテイリング社で働いていたそう。

会社が青果の販売に進出するタイミングで手をあげて、野菜の仕事に関わりはじめた。

残念ながら、その事業はうまくいかず1年ほどで撤退。大森さんは紆余曲折を経て、当時仕入れ先として関係があったりょくけんに転職することに。

15年ほど前には、ここ松屋銀座店の立ち上げにも携わった。

「それまでのりょくけんは、青果の卸売が中心でした。お店を立ち上げるときに、一緒にお惣菜も売りたいと思って、当時お付き合いのあった料理人の方々にアドバイスをもらいに行ったんです。『野菜がメインのお惣菜をつくりたいんです』って」

しかし、ほとんどの人からは「野菜だけで料理はつくれない」という反応がかえってきた。肉や魚と、野菜と調味料、その三位一体が大切なんだと説かれてしまったという。

「これはもう、自分たちでつくるしかないなと。最初は僕と先代の社長で考えた、すごくシンプルなものからはじめて。だんだん料理経験者の人が来てくれて、今のメニューができていきました」

基本的に使っているのは野菜のみで、動物性のものは、卵とチーズ、バーニャカウダのソースに入っているアンチョビだけ。

すべて無添加の調味料を製造元から買っていて、共同開発したこだわりのものもあるそうだ。

野菜だけでもおいしく食べられるのは、野菜そのものがおいしいから。

お惣菜に使っているのは、店頭で販売しているものと同じく、すべて契約農家さん直送の野菜。全国600以上の農家さんから、その時期に一番おいしい野菜を仕入れている。

契約しているのは、つくり方にもこだわりがある農家さんばかり。肥料や水を極力やらず、雨に当たらないようにハウスのなかで育てているものもある。たとえばトマトなんかは、原生地である南米の環境に近づけることで、野菜が本来持っている力が最大限に引き出され、よりおいしくなるのだそう。

「うちの調理の仕事って、全部自分たちでやるんですよ」

全部、と言うと?

「野菜はとれたてのものが直送されてくるので、じゃがいもやごぼうも土付きで届きます。重い箱を運んで、水で洗うところからが仕事。カット野菜は使わないから、ピーマンも一つひとつ切って種をとる。大変だと思います」

「欠品もよくあります。自然災害や物流のトラブルで野菜が届かないのは、どのお店でもありうることなんですけど、うちの場合、足りないぶんを近くのお店で買ってくるということをしないんです」

メインの野菜が届かなければ、つくれないメニューが出てくることも。バーニャカウダのような盛り合わせだったら、手元にある野菜で代わりのものを考える必要がある。臨機応変に対応することが求められそう。

「働く人は、両極端ですね。こだわった食材を扱えることに誇りを持って続けていけるか、大変だからってすぐに離れちゃうか。今いる人たちは、やりがいを感じてくれているみたいです」

厨房をまわしているのは、社員2人、パートさん4人。何年も続けているメンバーが多く、仕事をわかっている人たちが多いそう。

だからこその悩みも大森さんにはあるようで…。

「パートさんたちが、本当にできる人たちなんですよ。だからこそ、今のルーティンワークで満足してしまっているのがもったいない。どんどん新メニューのアイデアも出してほしいし、なんなら社員を目指してほしいんですけど…。急に今までの仕事から変わるのはむずかしいみたいですね」

「新しく入る人がポジティブに挑戦してくれたら、みんな変わっていくと思うんです。最近やっとチーム内の意見交換が活発になってきているので、その雰囲気を加速させてくれたらいいなと思っています」

いきなりチーム全体のことまで考えようと思うと、少しプレッシャーに感じてしまうかもしれない。純粋に野菜が好きなこと、そしてどんな仕事にもチャレンジしてみたいという姿勢が大切なんだと思う。



続いて、店舗の地下にある共同厨房を案内してもらう。広い共同厨房の一角が、りょくけん専用のスペースになっている。

ここで仕事をしていたのが、調理スタッフの吉仲さん。

作業がひと段落したところで、近くのカフェに移動して話を聞いた。

「ベテランのパートさんたちは、作業のスピード感がすごいです。大量の野菜を扱うなかでも形を揃えて切ることが求められるので、常に努力だなと思っています」

実は、りょくけんを一度退社している吉仲さん。もともとは店舗スタッフをメインに2年ほど働いていた。

料理の勉強をしようと飲食店に勤めたあと、約2年前に戻ってきたという。

「通算で4、5年になりますかね。ちょうど次の仕事を探していたとき、年末年始に人手が足りないから手伝いに来てくれないかって社長に声をかけられて」

「久しぶりにりょくけんの野菜を食べて、素直においしいなと思ったんですよね。お客さんとも話すうちに、やっぱりおいしいものを伝えていける仕事っていいなと思ったのが、戻ってきた大きな理由です」

厨房の仕事は朝が早い。毎日10時のオープンに合わせてお惣菜を仕上げていくため、早い人だと6時半から働きはじめる。

ランチ向けのお弁当を店頭に出し終えたら、スタッフは順番に休憩をとって、午後は翌日の仕込み。朝が早いぶん、遅くても16時ごろには終わるそう。

「飲食店だとオーダーが入ってからつくるライブ感があると思うんですけど、ここは決められた時間に合わせて手際よく進めていく感じ。ある意味落ち着いて作業できるのかなと思います」

日々の調理に加えて、吉仲さんは、月替りの『野菜の旬菜弁当』のメニュー開発を担当している。卵焼きなどは入るものの、これも基本的に野菜しか使わない。

「きのこをお肉の代わりにしてみようとか、毎月いろいろ工夫して。肉や魚とは違う、野菜そのものの旨味を引き出せたらなと思いますね」

毎月メニューを考えるのって、結構大変じゃないですか?

「そうですね。あ、でも、じっくり考えるというよりも『酢豚食べたいなあ』とか、何気なく考えたことがきっかけになることも多いかもしれません」

今月のメインは“トマトの甘酢あん”。パプリカとピーマンと玉ねぎ、たけのことエリンギを酢豚に見立てている。

「酢豚よりもあっさりしていて、野菜のカットも大きいので、素材の味をしっかり楽しめると思いますよ」

話を聞くほど、お腹が空いてくる。みなさん野菜が好きなのはもちろん、そのおいしさを伝えるのがとっても上手だ。

最後にお話を聞いた渡部(わたなべ)さんも、野菜の話をたくさん聞かせてくれた。販売スタッフなのでチームは違うものの、新しく入る人にとっては身近な先輩になると思う。

新卒からずっとアパレルの販売員として働いていた渡部さん。転職を考えたときに、日本仕事百貨でりょくけんの募集記事を見つけたそう。

今までやってきた接客の経験が活かせると思ったし、何より渡部さんは野菜が大好きだった。

「野菜って、飽きないんです。お肉やお魚は食べ続けていると違うものが食べたくなるんですけど、野菜にはたくさんの種類があるし、旬もあるから全然飽きない。それに身体にもいいし、おいしいし」

お店で売っているもので、お気に入りの野菜はありますか?

「あります、あります。秋田の齋藤さんっていう農家さんがつくった原木椎茸。舌触りが違います。入社してはじめて食べて、うなりましたね。『うわあ、なんておいしいんだ、これは!』って」

自分でも買って味わって、楽しみながら野菜の知識を深めている。好きなものだから、覚えるのも苦ではなかったそう。

「逆に大変だったのは、接客以外の部分ですね。箱で届く野菜を運んだり、発送やギフトの梱包をしたり。外から見ているだけではわからないような仕事もたくさんありました」

「体力があるほうじゃないので、男性と同じ量をこなさなきゃいけないのはプレッシャーだったし、実際ヘトヘトにもなりました。コツをつかんで慣れてきてはいるけれど、不器用なので…。入社して1年半経って、やっとスタートラインに立てたかなと思います」

とはいえ、店頭でお客さんに声をかける姿は堂々としているし、渡部さん自身とても楽しそう。

「そうですか? 決してキラキラしているだけの仕事ではありませんよ(笑)。でも、お野菜が好きで、前向きにいろんな仕事に取り組める方だったら、きっと楽しく仕事ができると思います」



取材後に買ったトマトの甘酢あんの旬菜弁当は、一つひとつ味の立った、おいしい野菜が詰まったお弁当でした。

働く人たちの話を聞いたおかげで、そこに込められた想いも一緒に受け取ったような気がします。

おいしい野菜を、おいしく食べてほしい。

そんな素朴で力強い気持ちが、このお店の原点にあるように感じました。

(2020/2/17取材 増田早紀)

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