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みんなに届かなくてもいい
自信を持って、好きを伝える
世界に一つのデザインコード

自分の“好き”を伝えるのって、すごくたのしい。

お気に入りの本や映画でも、仕事やスポーツでも。

「こういうところがおもしろくてさ、すごいんだよね」

そんなふうに話せる時間は、話す人も聞く人も楽しくなれるひとときだと思います。

自信を持って好きを伝える。今回紹介するのは、そんな仕事です。

クラフトデザインテクノロジーは、デザイン文具を企画・販売している会社。文房具好きな人だったら、白緑(びゃくろく)色のデザインに見覚えがあるかもしれません。

今回は、既存の取引先へのルート営業や新規開拓を担う営業と、カタログやPOPなどを制作するグラフィックデザイナーを募集します。

自分がいいと感じたものを伝えたいという思いが、大きな武器になると思います。



東京メトロの人形町駅から歩いて3分ほど。「MUCCO」という雑貨屋さんが見えてくる。

このビルの5階に、クラフトデザインテクノロジーの事務所はある。

「今日はよろしくお願いします」と迎えてくれたのが、株式会社ミヤギの代表を務める宮城邦弘さん。ミヤギは文房具やオフィス家具の販売をしている会社で、「MUCCO」も運営している。

クラフトデザインテクノロジーの母体も、このミヤギだ。

「ミヤギは今年で創業106年を迎える会社です。呉服を包む畳紙(たとうがみ)などの販売からはじまり、私の父である3代目のときに業態を変え、文房具の卸売に携わるようになりました」

その後も、輸入総代理店となって外国製の印刷機を日本で販売したり、オフィス家具から広がってオフィス内ネットワーク構築などの事業を立ち上げたり。文房具を軸に、常に新しいことに挑戦してきた。

そんななか、2005年に宮城さんはあることに思い至る。

「他メーカーの商品を売るだけじゃなくて、オリジナルのものをつくって販売する。なおかつ、日本の技術を生かした、世界に自信を持って発信できるような文房具をつくりたいと思ったんです」

当時すでに、文房具は通販やインターネットで買うのが一般的。価格競争が激しくなり、海外の工場で大量生産するメーカーも増えた。

このままでは、日本の文具メーカーの高い技術は廃れていき、継承していけなくなる。ひいては、文具業界そのものの衰退にもつながりかねない。

そこで、クラフトデザインテクノロジーの構想が持ち上がった。

クラフトデザインテクノロジーは、複数の文具メーカーを集めたアライアンス。それぞれの技術を生かしつつ、ひとつのブランドとしてオリジナル商品を制作・販売していくことで、価格競争に左右されない独自のものづくりを実現している。

「なおかつ、できるだけ多くのメーカーさんに参加してもらうことで、文具業界全体の活性化にもつながる。これまでに築いてきた、いろんな文具メーカーとのネットワークを生かして仕組みをつくり上げていきました」

参加企業には、ぺんてるやサンスター、ゼブラなど…名だたる文房具メーカーが名を連ねている。

このように同業他社がひとつのブランドでアライアンスを組むことは、ほかの業界でもあまり前例がないことなのだそう。

「日本のメーカーが持つ技術を国内に残して、さらに世界にも広めていきたい。たくさんの想いを背負って取り組んでいるんです」



そんな宮城さんの想いに共感して取り組んでいるのが、クリエイティブディレクターのアザミさん。

宮城さんと一緒にクラフトデザインテクノロジーを立ち上げた方で、代表も務めている。

アザミさんは、もともとファッション業界で働いていたそう。その後、商業施設などの空間デザインのディレクションに長く携わっていた。

「宮城社長と初めて話したときに、日本のものづくりの技術をなんとか残したい、日本の文房具を世界に知ってもらいたいという想いに、すごく共感したんです」

「文房具メーカーとのネットワークを築いてきた宮城社長の強みと、私が携わってきたディレクションの経験。クラフトデザインテクノロジーは、その両方を生かすかたちでつくり上げてきました」

ここで、「実際に見てみませんか?」とアザミさん。商品を見せてもらうことに。

紹介してもらったのは、本体が木製、回る部分がアルミ製のテープディスペンサー。なんと商品化するのに10年以上かかったそう。

「この回る部分、プーリーって言うんですが、ちょっと持ってみてください」

手に取ってみると、ずっしりと重量感がある。

一般的には、プラスチック製で軽いものが多いイメージです。

「僕らの商品は、わざとプーリーが重くなるようにアルミ製にしたんです。こだわりたかったのが、ものを使っているときの音なんですよ」

音?

「たとえばシャーペンのノック音も、カチカチって良い音がしたら心地いいじゃないですか。音って使い心地に関わる大事な要素だと思っていて。テープディスペンサーの場合、テープを引くときにカランカランってプラスチックの音が鳴るのは、なんだか趣がないように思ったんです」

「プーリーをアルミ製にして重くすることによって、引くときにカランカランと音が鳴らず、すっと気持ちよくテープを引くことができる。鉄をこの形に削り出すのもむずかしくて、カメラの精密部品をつくっている町工場にお願いしてつくってもらっているんです」

ほかにも、本体の絶妙な曲線や、動かしやすく程よい底面の滑り止め、切れ味抜群の刃など。

一つひとつのこだわりを、苦労話を交えながらも楽しそうに話してくれるアザミさん。聞いているこちらも楽しくなってくる。

これらの商品は、店舗への展開も従来の文房具とは異なる方法をとっているそう。

「通常の文房具店や量販店で販売すると、既存の商品と競うことになってしまう。なのでうちの商品は、ライフスタイルショップやファッション系のセレクトショップといった、感度が高いと言われるようなお店とだけ取引をしているんです」

「お客さんにとっては、こだわったものづくりを既存の文房具に埋もれず見ていただけるし、メーカー側としても、これまで文房具を置いていなかったようなお店に商品を置くことができる。いろんなメリットがあるんですよ」

日本のものづくり技術を残したいという想いに共感して、商品を置いているお店も多いそう。

現在は海外からの問い合わせも多く、25カ国ほどの国と取引をしているという。立ち上げからの14年間でクラフトデザインテクノロジーは確実に世界に広まっている。

「多くの人に知ってもらいたいからこそ、とにかく利益を出そう!とは考えていなくて」

どういうことでしょう?

「利益よりも志が大切だと思ってるんです。これまで文房具が並んでいなかった場所に置いてもらったり、日本の文房具を世界に知ってもらったり。そういったことを通して、メーカーさんや技術者さんに、自分たちの商品への自信や矜持を持ってもらう」

「つくっている人たちが誇れることがすごく大事で。そのぶん、お金はギリギリのところでやっているんですが…(笑)。でもやりがいはすごくあるし、日本の文房具の未来を背負っているくらいの気持ちで日々取り組んでます」

想いから生まれたクラフトデザインテクノロジー。志の部分が大きいからこそ、まずは雑貨や文房具が好きという気持ちが大事だとアザミさんは話す。

「言わないとわからないような部分にもこだわってるんですよ。だからクラフトデザインテクノロジーの商品が好きで語ってくれるような人って、変わってると思います(笑)。ぼくはこういう価値観とか考え方に共感してくれる人が合っていると思っていて」

「自分自身が面白いと思うからこそ、『お客さまにこの話を伝えてあげよう』とか、『この背景も知ってもらった上で使ってほしいな』とか。素直にその気持ちを伝えてもらうことが、日本のものづくり技術を未来に残したいっていう志にもつながると思うんです」



最後に話を聞いたのは、営業などを担当している仁科さん。

雑貨屋さんを巡るのが好きで、クラフトデザインテクノロジーの商品も購入して使っていたそう。

「独特な雰囲気を持っている商品なので、お店で見たときすごく印象に残ったんですよね。最初に見たのはステープラーだったかな…。使ってみたいって思える、そんな商品だったんです」

入社後はバックオフィスの業務から関わり始め、次第に営業の仕事もするように。今では営業から事務作業、海外とのやりとりまで、さまざまな業務に携わっている。

「営業といっても、いくつかパターンがあって。名入れをしたノベルティや記念品も取り扱っているので、『こんなこともできますよ』って提案したり、すでに商品を置いてもらっているお店にルート営業に行ったり」

「ほかにも、クラフトデザインテクノロジーの商品を取り扱いたいと連絡いただいたお店に行くこともあります。インテリアショップやファッション系のショップも多いんですよ」

お店によっては、営業が陳列やPOPの置き方を調整することもあるそう。自分の好きなものをいかに魅力的に見せるか、考えるのが好きな人だったら、すごく面白いと思う。

一方、グラフィックデザイナーとして働く人は、営業担当が使うPOPや販促物、商品カタログなどのデザインに関わることになる。

フォントや色使いなど、基本的なガイドラインとなるデザインコードはあるので、それに従いつつ文字や画像の配置を考えたり、アザミさんの指示を受けて形に落とし込んだり。

自分で一からデザインするというよりは、決まったルールを参照しつつ、それを落とし込む作業ができる人がいいと思う。IllustratorやPhotoshopを使える人が望ましいとのこと。

「個性のある商品を展開しているので、もちろん好きな人は好きなんです。でも一方で、興味がないっていう人だっているんですよね。それはお店のスタッフさんかもしれないし、展示会で会う人かもしれない」

「それを受け止めるのも大事なんですが、深刻に受け過ぎないというか。『この人はダメだったんだな、でも次の人は好きかもしれない』っていう前向きな気持ちを持って一緒に進んでいける人がいいなと思うんです」

すると、となりで聞いていたアザミさん。

「少人数のチームなので、もちろん僕たちもフォローしながらやっていきます。文房具が好きだったり、ものづくりのこだわりに対する共感だったり。愛着と自信を持って、一緒に発信できる人に来てもらえたら一番うれしいですね」

好きなものを、自信を持って語る。

そのなかで、ものだけでなく自分にも自信を持って成長していけるような。そんな場所だと思いました。

(2019/11/14 取材 稲本琢仙)

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