求人 NEW

カカオ豆からつくる
“好き”を見つける
チョコレート

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

たとえば、写真を好きになったら。カメラや撮影の仕組みに興味が湧いて、機械や化学を学びたくなるかもしれない。あるいは、構図のおもしろさに目覚めて美術史をさかのぼるかもしれないし、なぜ自分は写真を撮るのだろう?と内省していく人もいるかもしれない。

どんなことでも、突き詰めていくとおもしろい。そのはじまりに欠かせないのが、「好き」という気持ちだと思います。

好きを見つけることは、自分や世界をより深く知るきっかけになる。

そんな想いで事業を展開したのが、株式会社新世です。横浜で長年、建設や福祉事業を手がけてきたこの会社から、昨年新たにチョコレート事業が立ち上がりました。

カカオ豆本来の味を活かしたクラフトチョコレートを、さまざまなアーティストが描いたアートパッケージで販売する。

味とデザインの組み合わせから、選ぶ楽しさをつくりだしています。

まもなくECサイトでの販売もはじめ、今年の秋には、オリジナルチョコレートを使った新しいスイーツも販売予定です。

今回募集するのは、広報担当とチョコレートをつくるアルバイトスタッフ。経験は問いません。まだまだスタートしたばかりのブランドを、これから一緒に育てていく人を求めています。


新世のチョコレート工房があるのは、東急東横線の大倉山駅。

つい寄り道したくなるような、個人商店が並ぶ通りを歩くこと10分。バス停の目の前に、ガラス張りの工房を見つけた。

出迎えてくれたのは、チョコレート事業部代表の佐々部さん。

「チョコレートづくりのすべての工程をここでおこなっています。厳選した豆を仕入れて丁寧につくることで、カカオ豆本来の味の違いをチョコレートで表現できるんですよ」

味の違いって、どういうことだろう。

異なる産地の豆からつくったチョコレートを、さっそく食べ比べさせてもらう。

ひとつはベリーのような酸味、もう一方はマスカットのような爽やかさを感じる。豆だけで、こんなに味が変わるんですね。

「そうなんです。砂糖しか入れていないのに、全然違って面白いですよね。それに、同じものを食べていても、味の捉え方や表現、好みは人それぞれなので、感想を聞くのも楽しいんですよ」

佐々部さんがクラフトチョコレートと初めて出会ったのは、大学時代に留学していたシアトル。

たまたま入ったファクトリーショップには100種類近くのチョコレートが並んでいて、老若男女問わず多くの人でにぎわっていたそう。

「豆によってこんなに味が違うんだって、そのとき初めて知って。“チョコレートは女性が好きなもの”っていう勝手なイメージがあったんですが、僕のような若い男性やおじいちゃんが買いに来ていたのも印象的でしたね」

クラフトチョコレートのなかでも、ひとつの工房内でカカオ豆から板チョコまで一貫して製造することをBean to Barと呼ぶそう。そういったお店が日本でも見られるようになったのは、7年ほど前のこと。

佐々部さんが外資系コンサル会社に勤めたのち、祖父が創業した新世で働き始めたタイミングだった。

「日本でBean to Barをつくる。そういうチャレンジをしているお店を訪れるにつれて、自分でもクラフトチョコレートのブランドをつくりたい気持ちがだんだん強くなってきて」

横浜発のクラフトチョコレートとして発信したら、地元を盛り上げる一助にもなるのではないか。そう思った佐々部さんは、入社早々チョコレート事業の立ち上げを提案する。

建設や福祉の事業を軸にしてきた新世にとって、異色の挑戦。なかなか受け入れてもらえなかったものの、何度も自分の思いを伝え、話し合いを重ねた。

「正直、動き出すまでが一番大変でしたね(笑)。もちろん、進めるなかでも大変なことはたくさんあったんですが、いろんな人に助けてもらえて。僕だけだったら、ここまでこれなかったかもしれません」

プロジェクトの立ち上げから1年が経った昨年の2月、クラフトチョコレートブランド「Chocola Meets」をリリース。

個性豊かなカカオ豆からつくられた4種類のチョコレート。全部で16種類あるパッケージは、4人のアーティストにデザインしてもらったんだとか。

なんだか、見ているだけでワクワクしてきますね。

「選べるって楽しいですよね。チョコレートの味やパッケージなど、いろんな種類のあるなかから、“自分の好きを見つける経験”を提供したいと思っています。今後は、カカオ豆を季節ごとに変えて、パッケージのデザインもどんどん増やしていく予定です」

商品を見ている際や食べてみた後に、「どれが好きか」や「どう感じたか」といった話ができるのも、選べるからこその楽しさ。

パッケージに描かれたアートもチョコレートの味も、捉え方は人それぞれで正解はない。

同じものを見て味わっていても、それぞれの感覚や感性を共有してみることで、思わぬ違いが見えてくるかもしれない。

「Chocola Meetsが、自分やほかの人を知るきっかけになったら」と佐々部さんも話していた。

Chocola Meetsでは、カカオ農家に適正な利益を還元するフェアトレードの考え方を取り入れている。

さらに、売上に応じてパッケージデザインを担当したアーティストにもインセンティブが発生する仕組みになっているんだとか。

「カカオ農家さんやアーティストさんとは、ずっと一緒に仕事をしていきたいと思っているので、持続的に活動できるモデルを取り入れました。僕らが売れることで、関わってくれている人たちもハッピーになる循環ができればなと思っています」


佐々部さんとともに、Chocola Meetsを1からつくってきたのが、パティシエの宮根さん。30年以上お菓子づくりに関わり、大手有名菓子ブランドの商品開発責任者を務めていたこともあるそう

「ブランドもチョコレートも、自分たちで1からつくっていくことにワクワクして。豆からチョコをつくるなんて、それまでやったことありませんでしたから。技術や知識を得たいっていう欲が、今なお尽きないんです」

Bean to barに関する流通した資料は少ないため、本を読んだり、YouTubeを見たりと、はじめは見よう見まねで得た知識を駆使しながら、試作を重ねていった。

「出来は別として、初めて板チョコレートの形になったときは感動しましたね。豆から本当にチョコレートができるんだなと」

「豆をチョコレートにするまでの過程は、子どもを育てているようだなと思います。同じ工程でも、豆が変われば全然違う。性格がいろいろあるんですよ」

豆の性格?

「言うことを全然聞いてくれない豆もあれば、すごく素直な豆もある。素直だと思っていたのに、最後の最後でテーブルひっくり返すような豆がいたりとか。豆ごとの性格や扱い方を知るまでに、何回失敗したか分からないですね」

砕いている最中にあちこち飛び散ってしまうものや、温度調整の際に急激に固まってしまうものなど。工程を都度見直さなければいけないほど、豆ごとの違いは大きい。

形や大きさ、水分量といったそれぞれの性質に加え、日々の気温や湿度まで。微妙な違いに合わせて、焼く温度や時間、砂糖を入れるタイミングなどを少しずつ変えているという。

「豆の見た目からして全然違うんですよ。ほら、こっちは色鮮やかで形も整っているけど、こっちはちょっと形がしぼんでて、おじいちゃんみたいでしょう」

カカオ豆それぞれの性格を楽しそうに教えてくれる宮根さん。

現在は、カカオ豆の味の違いを活かした、Bean to Barだからこそできる新しいチョコレート菓子づくりも進めているところ。

秋からの販売を目指し、今はパッケージなどを詰めている段階。商品名は「カカオクリュ」という。

「“クリュ”はフランス語で“生”という意味です。プリンともムースとも違う、生チョコのような絶妙な食感にこだわりました。冷凍の状態で届くので、半解凍から徐々に溶けていく過程を楽しんでもらえると思います」

「カカオクリュは、カカオと様々な香りとのマリアージュがテーマになっていて。4種類のカカオ豆とそれぞれに合う香りづけをプラスすることで、新たなカカオの楽しみ方を提案したいと思っています」

試作段階のカカオクリュを、特別に持ってきてくれた。

一口いただくと、チョコレートの甘い匂いと同時に、杏仁豆腐のようなエキゾチックな香りが広がる。

珍しい香りの組み合わせが、なんだか癖になるかも。

「プラスしたのは、パンナコッタなどの香りづけにもよく使われるトンカ豆という食材です。今回選んだカカオ豆は異国情緒あふれる酸味があるので、この香りが合うんじゃないかと思って」

ほかにも、バニラビーンズやコーヒ、スモークの香りなど、さまざまな豆と香りの組み合わせを楽しんでもらいたいとのこと。

今後は、チョコレートとフルーツとの組み合わせなど、さまざまな展開を考えている。

「豆の違いに加えて、香りや見た目といったさまざまな要素をマリアージュすることで、チョコレート自体が持っているポテンシャルをさらに引きだしていきたいですね」


チョコレート事業は、まだまだ始まったばかり。今回募集する広報担当は、このブランドを多くの人に知ってもらうための大事な役割になる。

具体的にどんな仕事になるのか、あらためて佐々部さんにお話を聞く。

「まずはプロモーションが大きな軸になると思います。プレスリリースの配信や、インフルエンサーとのコンタクト、メディア掲載の対応とか。状況によっては、イベントもやっていきたいですね。Chocola Meetsは、美術館からお声がけいただくことも多いんですよ」

ほかにも、チョコレートを通じてそれぞれの感覚や感性を共有するワークショップを企画できたら、相互理解や社内文化醸成にもつながって面白いかもしれない。

「あとは、自分たちからの発信も大切ですよね。SNSやECサイトを通じて、コンテンツもつくっていきたいなと思っています」

プロモーションやSEO対策、写真の撮影やライティングについては、外部パートナーの力を借りながら進めていく予定とのこと。

未経験の人も、1から学んでいける。

「僕はもう、つくり手としての視点が強くなってしまっていて。新しく入る方には、より第三者的な、ユーザー目線で伝える役割を担ってもらいたい。外部のいろいろな人と関わっていくことになるので、話してるうちに自然と仲良くなれちゃうような、人が好きな人だといいかもしれません」

「チョコレート事業部にはまだ僕と宮根さんしかいないので、梱包作業を手伝ってもらったり、一緒に新商品をつくったりすることもあると思います。職種にこだわらず、できる仕事はみんなでやっていきながら、組織や文化を一緒に育ててくれる人だとうれしいですね」


広がりつつあるクラフトチョコレートの世界のなかでも、「選べる」楽しさを大切にしている新世。

今後、選ぶ組み合わせが増えていくことによって、好きを見つける体験はもっとワクワクしていくんだと思います。

見た目、味、会話。さまざまな角度からワクワクを深めていく過程を、一緒に面白がってくれる人を待っています。

(2021/4/22 取材 鈴木花菜)
※撮影時はマスクを外していただきました。

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