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リカシツからはじめる
まだ世の中にないものづくり

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

ビーカーやフラスコ、アルコールランプ。木製のスタンドにならぶ試験管。

これらの実験器具はすべて、理化学ガラスという特殊な素材でつくられています。

手に取ると、学校の理科室に入ったときのドキドキ感がよみがえってくる。懐かしい感じもしますが、最近では、インテリアとしても人気のようです。

理化学ガラスの可能性を、たくさんの人に知ってもらいたい。研究者への販売だけでなく、一般のお客さんにも理化学ガラスを届けるチャレンジを続けている、関谷理化株式会社という会社があります。

たとえば、東京・清澄白河に構える店舗『リカシツ』では、商品を販売しながらインテリアとしての使い方も提案。ほかにも、家庭でハーブなどを蒸留できる蒸留器の開発など、理化学ガラスの可能性を広げています。

今回募集するのは、企画営業職。ショップの店頭に立ったり、お客さんの要望をもとに商品をつくったり、蒸留やアロマのワークショップを企画したり。さまざまな形で魅力を伝えていく役割です。



取材に向かったのは、東京・日本橋にある関谷理化の本社。日本橋三越から歩いて5分ほどの場所にある。

細長いビルの1階に受付、2階から上に事務所があるよう。階段で4階の会議室に上がると、代表の関谷さんが迎えてくれた。

「最近はリカシツや理科室蒸留所のことをメディアで取り上げてもらうことも多くて。お店をオープンして6年くらい経ちますが、だんだんと理化学ガラスの裾野も広がっているように感じるんです」

理化学ガラスとは、ビーカーやフラスコといった実験器具に使われるガラスのこと。ホウケイ酸ガラスとも呼ばれ、通常のガラスよりも耐熱性に優れている。

関谷理化では、理化学ガラスの素材を職人に販売し、製品化したものを大学や研究所に卸すことで、日本のものづくりや実験環境を陰から支えてきた。

おじいさんの代に創業し、関谷さんで3代目。研究職向けの卸しという事業の軸は変わっていない一方で、会社をとりまく環境は少しずつ変化している。

「売り上げの85%以上は、素材を職人さんへ販売したり、製品を研究所へ卸したりというBtoBなんです。けれど、少子化で大学が減ったり、企業の合併で研究所が統合されたりと、売り先が減っている状況があって」

「理化学ガラスの新しい売り方を考えないと、僕たちだけじゃなく、つくり手のガラス職人さんも苦しくなってしまう。新しい市場を開拓して、職人さんの新しい仕事をつくりたいという思いから、リカシツを始めました」

リカシツのコンセプトは、理化学+インテリア。

フラスコなどを組み合わせてインテリアにしたり、ビーカーや試験管に花をさして花瓶のように使ったり。

研究の現場で使われる理化学製品を、日常生活に取り入れる提案をしてきた。

また、既存の製品だけでなく、理化学ガラスの耐熱性を活かした新しいものづくりにも取り組んでいる。

そのひとつが、家庭用の蒸留器「リカロマ」。好みのハーブを使って、自宅でアロマオイルやアロマウォーターがつくれるというもの。

ハーブを水に入れて加熱し、水蒸気を発生させる。上昇した水蒸気を冷却することで、余分な成分が除かれ、香りだけが凝縮するという仕組み。

昔、理科の実験でやりましたね。懐かしい。

「加熱と冷却、両方の温度変化に耐える必要があるので、理化学ガラスは蒸留器にぴったりの材料なんです。アロマテラピーの先生にも使ってもらっていて。あとは、カクテルへの香りづけに使うバーテンダーさんとか、自分で育てたハーブを蒸留する方もいます」

「予想以上の需要を日々感じているので、企画営業の人には、今後さらに蒸留の分野に力を入れてもらいたいと思っています」

月に3回ほど開催している蒸留ワークショップの企画や、展示会への出展、リカロマに関する問い合わせ対応といった既存の仕事に加えて、蒸留をテーマにした新しい企画や新商品の開発など。チャレンジできることはたくさんある。

「たとえば僕も、リカロマを使ってノンアルコールジンをつくれないだろうかとか、いろいろ模索しているところです。そんなふうに自分の興味も広げながら関わってくれる人だったら、楽しめるんじゃないかな」

アロマテラピーなどの資格があれば活かせるだろうし、なくてもやりながら学んでいけば大丈夫と関谷さん。営業経験も、なくてもいい。

「真面目で実直な人だったら大丈夫だと思います。僕は結構ロジックでものを考えるタイプなので、それを理解してくれた上で、自分の感性で表現してくれたらありがたいですね」



ぜひ話を聞いてみて、と紹介されたのが、企画営業の北村さん。

ご家庭の都合で、6月末に退職予定なのだそう。今回募集する人は北村さんの後任になる。

「東京から離れるんですが、7月以降もしばらくはリモートで引き継ぎをしていきたいと、社長と話しているところです」

絵を描くことが好きだったという北村さん。職人さんと直接話しながら商品開発できる環境に興味を持ち、応募したそう。

「理化学ガラスって、小学校でビーカーを触ったくらいの記憶しかなくて。最初はお店に立って商品を覚えつつ、社長や職人さんたちにいっぱい教えてもらいました」

企画営業の主な仕事は、社内で出たアイデアやお客さんからの要望をもとに、世の中にない商品を生み出すこと。

「たとえば以前、理化学ガラスを使ったアロマディフューザーを試作したことがありました。ガラスフィルターっていう、ガラスファイバーでつくられた濾過用のフィルターがあるんですが、それをアロマに有効活用できないかというアイデアから始まって」

白い部分が、ガラスフィルターと呼ばれる素材。ここにアロマオイルを垂らすことで、オイルがフィルターに染み渡って蒸発し、香りが広がる仕組み。ガラスフィルターは洗って何度でも繰り返し使うことができる。

「今はガラスフィルターが洗いやすくなるように改良しつつ、コストの調整をしているところです。近いうちに商品化できたらいいねって、社長とは話していますね」

ほかにも、理化学ガラスを使ったランプをつくれないか?など、お客さんから既存のラインナップにないものを相談されたときは、企画営業が対応することになる。

職人さんと相談して要望を形にしていく過程には、困難も多いそう。

「職人さんに『できない』って言われることもあって。そこですぐ諦めずに、なにができてなにができないのか、ちゃんと具体的に聞く。その上で、じゃあこういう形はどうですかって、できる方法を探っていくことが大事だと思います」

お客さんや職人さんと話すなかで知識が身につき、引き出しが増えればそのぶん新しいアイデアも生まれてくる。それをまた形にしていく。その連続が面白い仕事なんだろうな。

「アロマに関する仕事は、月に2、3回開いている蒸留ワークショップの企画や運営がメインですね。こんなのつくったら面白そうってアイデアが生まれたら、アロマの先生と相談しながら、つくるものを決めていきます」

蒸留したアロマを使って蚊取り線香をつくったり、ローズのアロマウォーターから化粧水をつくったり。参加者の職業や年齢はさまざまで、年々興味を持つ人の幅が広がっていることを感じるそう。

「実は私、アロマにぜんぜん興味がない人間だったんですよ(笑)。でもワークショップに参加して先生の話を聞いているうちに、なんか面白そうだなって思うようになって。もちろんアロマが好きな人にはぴったりだし、興味がなくても、自然と好きになっちゃう環境なんじゃないかな」

「面白そうだと思ったことはやらせてもらえる会社だと思うので、ひとつの仕事じゃなく、いろいろやってみたいっていう人に向いていると思います」



続いて話を聞かせてもらった森さんは、入社15年のベテラン。今回入社する人にとっても心強い先輩になると思う。

森さんは、問い合わせや相談の窓口を担当している。既存の商品についての問い合わせであれば営業、新しい企画であれば北村さんや関谷さんにパスするような役割だ。

「正直に話すと、北村さんが来たときに大丈夫かな?って思ったんです。経験がない状態で、お客さんと面と向かってお話しするのって、最初はためらうじゃないですか。え、ためらってた?そうは見えなかったよ(笑)」

「初めてのことも吸収して、自分の力にしていってくれたので。これから入る人も、引っ込み思案すぎず、自分の意見も言えるような人が来てくれたらうれしいですね」

本社では、森さんと近い席で働くことになる。お客さんや職人さんのもとへ足を運ぶなかで、わからないことも出てくるだろうから、身近に相談できる人がいるのは心強いと思う。

「リカシツだけ見るとおしゃれな感じなんだけど、職人さんとの付き合いとか、メインの理化学卸しの仕事とかは、イメージとのギャップもあるのかなと。お店の華やかさだけじゃなく、古くからの歴史ある雰囲気も知った上で、いいなって思ってもらえたら」



話がひと段落したところで、日本橋から清澄白河のリカシツへ。店長の恵子さんにも話を聞いた。

「かわいいとか、楽しいとか、ワクワクするとか。お店に来てくれたお客さんにそう言ってもらえるのが、一番嬉しくて。そんなお店を目指して、日々試行錯誤しています」

企画営業として働く人も、最初のうちはお店での接客に重点的に関わって、商品を覚えていってほしい。

お客さんの声から商品のアイデアが生まれるかもしれないし、ここで疑問に感じたことは直接職人さんに聞くこともできる。

本社やお店、いろんな場所でいろんな人と関わるからこそ、インプットもアウトプットも豊かになっていくのかもしれませんね。

「接客もするし本社で事務作業もするし、大変に感じることもあると思うんです。そのなかでも、一つずつ詰めて平らにしていくようなイメージで着実に取り組めたら楽しめるんじゃないかな」

「あともう一つ伝えたいのが、お店では不安や悩みも吐き出してほしいなと思っていて。答えを出してあげられないかもしれないけど、ここはなんでも気軽に口に出せるスペースでありたい。それが、リカシツと本社、両方がある良さなのかなと思っています」

いろんな人と関わり、世に中にないものをつくる。

そのワクワクは、理科室でいろんな実験をしていたときの記憶とも重なるような気がしました。

実験して、結果を見て、考える。そしてまた実験する。そんなふうに、挑戦し続けることを面白がれる人には、やりがいのある仕事だと思います。

(2021/5/17 取材 稲本琢仙)

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