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商いの型がある会社は
社員にやさしい

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

働く人にやさしい会社の共通点は、しっかり稼ぐ型を持っていることだと思います。

株式会社ネストレストは、学生向けに住まいを紹介するサービスを35年前からはじめ、いちはやく賃貸住宅専門サイト「がくるーむ」を立ち上げたルーツをもつ会社です。

ネストレストが大切にしているのは、働く人にとっての居場所であること。タイムカードやマニュアルなどはありません。互いの信頼関係で成り立っています。

今回は、学生マンションや学生寮のオーナーさんと、部屋を借りたい学生さんの橋渡し役を担うスタッフを募集します。あわせて、経理・総務のスタッフも募集します。


築地市場駅で降り、東銀座方面に向かう。お昼どきなので、ランチに出てきた人で賑わっている。

ビルが立ち並ぶオフィス街に、ネストレストの事務所がある。

オフィスに入ると、代表の南雲(なぐも)さんが迎えてくれた。

半袖のTシャツにチノパン。穏やかな語り口が、心地いい。

「居場所のない人間に居場所をつくる、というのが設立以来、会社のテーマです。私自身が大学時代、就職浪人で苦労したので」

ネストレストは、かつての勤務先を引き継ぐかたちで立ち上げた。

そこには、社員たちがきちんと生活していくための居場所をつくりたい、という想いがあった。

前身の会社から足掛け35年。40年を前にして、会社のあり方を見直しはじめたという。

「誰かにとっての居場所であり続けることは、ずっと変わらないです。ただ、『ネストレスト=南雲』になっていて。いい意味でも、悪い意味でも。世の中、お客さんのニーズも変わっていきますから、変わっていかないと」

そもそも、学生向けに始めた賃貸住宅紹介サービスは、時代を先取るものだった。

事業をはじめた当初は、学生街などの駅前でビラを配っていた。その後、雑誌を発行したり、個人向けのDMを発送したりした後、1999年にWebサービスを始めた。

「当時は業界の中でも新しい取り組みでした。まだYahoo!のトップページが、数行しかなかったころかな」

改修を重ねてできたのが、現在の「がくるーむ」。

地域、大学、管理人や食事の有無などの条件で検索し、気になった物件は問い合わせすることができる。

ほかにも、登場したばかりのリスティング広告や、SEOの最適化にも積極的に取り組み、「学生向け賃貸物件といえば、がくるーむ」と言われるようになった。

「基本的には私たちは、メディアなんです。それ以外の仕事で、汗をかきたくないんですよ(笑)。効率のいい、スマートな仕事をしたい、と常に思っていて」

「Web上で場をつくって、あとはぐるぐる回すだけ、というのが理想です。事業をはじめるときも、どう人を動かすか、より、場をどうつくるか、ということを考えています」

その考え方のもと、手放した事業もある。

そのひとつである高齢者事業は分社化した。

介護付き住宅を紹介するサービスをつくったところ、学生よりも一人ひとりの事情が複雑で、対面のコミュニケーションなしに進めていくことは難しいと感じた。

学生寮の運営に取り組んだこともあった。会社で物件を借り上げて、学生に入居してもらった。

「学生と関わることは楽しかったですが、大変でした。プレーヤーになるよりは、メディアをつくる、場をつくるほうが合っていると改めて思いました」

やり方を変えようと考え、昨年、運営から撤退。現在は、別のかたちで関わっている。

「寮の運営は他の会社さんにお任せして、うちは物件の調達をしたり、運営のしくみをつくったり、集客の支援などで協業しています。投資家くらいのスタンスのほうが性に合ってますね」

学生のあいだでは、「レジデンシャル・エデュケーション」と言って、寮に住まいながら一緒に学ぶスタイルが流行なのだそう。今後、メディアとして培ってきた強みを生かして、新たな場をつくろうとしている。

誰かの役に立つ仕事をする。でも、何でもやるわけじゃない。

ネストレストでは、自分たちの強みが活きる事業に力を注いできた。

だから14名という少ない人数でも、しっかり稼ぐ仕組みがつくられているんだと思う。


次に話を聞いたのは、小山(おやま)さん。

2年前から学生事業部でアルバイトをしている。

「私はもともと、大学を卒業した後も、すぐに就職しなかったんです。大学3年生になると、一斉に就活し始めるじゃないですか。みんなと同じことをしなくちゃいけないのが嫌で」

就活をせず、フリーターとしてさまざまな業種を経験した。不動産の管理会社で働いていたとき、南雲さんと出会った。その縁でネストレストへ入社する。

「実家が小さな不動産屋を営んでいるんです。そろそろ継ごうか、と思うようになって。不動産の仕事からは離れていましたが、もう一度やろうと思って。そこで南雲さんに思い切って就職の相談をしてみたら、快く受け入れてくださったんです」

小山さんは入社以来、学生さんの窓口担当をしている。

詳細を知りたい、見学をしたい、申込みをしたい…、問い合わせの内容はさまざま。連絡のうち、8割はメール、残り2割は電話だという。

ネストレストが大切にしているのが、電話での対応。

がくるーむを利用する学生さんは、はじめて一人暮らしをする方も多い。ネットで物件を探すよりも、一つひとつ話しながら確認できるから安心できる。

一方で、電話だから対応が難しいこともある。

「この前、問い合わせで『この物件、人気物件なんですか?』と聞かれたんです」

人気かどうかは、明確な基準があるものではないから、その場で答えることは難しい。

加えて、がくるーむは現地で物件を管理する会社ではなく、あくまで広告料をいただいて物件を紹介するメディア。

小山さんたち窓口は、オーナーさんから聞いた範囲の情報で、学生さんへの対応をすることになる。

「人気かどうかはわからないから、そもそも、どうしてそう思われたんですか?って聞いてみたんです。すると、この前見学に行ったとき、空室が多かったと。不人気な物件なんじゃないか、と思われたようです」

大切な子どもを預けるのだから、不自由なく暮らしてほしい。

背景にあった想いがわかり、小山さんは、その物件は戸数が多いぶん、満室になりづらいこと、だから空室があっても問題ないことをお伝えした。お客さんにもご納得いただけたという。

「物件の管理会社ではないので、はっきりしたことは伝えられません。かといって、わからないと投げ出すのもダメ。この仕事の難しさです」

お客さんが何を求めているのか、どうすれば安心してもらえるのか。

年間何万件にものぼる対応のなかで、先輩たちの対応の様子を見聞きして、真似しながら引き出しを増やしていく。

「本当は私、電話取るの好きじゃないんです(笑)。でも、誰かがやらなきゃいけないので。
事務のメンバーも電話嫌いって言ってるけど、手がふさがっているときには電話対応してくれます。苦手なことでも、自分を奮い立たせられる人がいいですね」

自分の仕事を一生懸命やる。そのうえ、困っているときは助け合う文化がネストレストには根付いている。


最後に話を聞いたのは、小口(こぐち)さん。

小口さんは半年前、アルバイトとして入社した。

「前職でも学生マンションの仕事をしていました。でも、この仕事を続けるとは思ってなかったですね。本当は起業しよう!と決めて仕事を辞めたので」

「ランニングが趣味なんです。走るコミュニティをつくっているうちに、ランニングの施設を自分で作りたいと思うようになったのがきっかけです。自由が少ないサラリーマンの働き方が、自分には向いていないとも感じていました」

ところが、思い切って会社を辞めた矢先、新型コロナの流行による1回目の緊急事態宣言が出され、状況が一変してしまう。

「当時は何もできなくて。失業保険でごはん食べているような状態でした。いったんどこかへ就職しないと、と思って就活しはじめたんですが、軒並みダメで…」

面接を受け続けた先で出会ったのがネストレストだった。

「実は前職の取引先だったんです。でも南雲さんに言われるまで気づいてなくて。幸いなことに面談はうまくいって、内定をその場でいただきました。僕も就活に疲れていて、これも何かの縁かなと思ったので、就職することに決めました」

南雲さんは採用の際、事業の全体像が見えるから、独立するんだったら最適だよ、と話してくれたという。やりたいことがわかっているなら、取れるものはうちの会社から全部持ってったらいい、という言葉も後押しになった。

小口さんはいま、事業計画書を書き、南雲さんに添削してもらっているそうだ。思いがけないかたちで、起業の準備をすすめられている。

働く環境も、求めていた自由のかたちに近いという。

「ここの会社って自由なんです。タイムカードもなければ、朝礼もない。前の会社は分単位で時間が厳しく管理される環境でしたが、ここではそれがない。みなさん自由に過ごしていて、居心地いいなと思いましたね」

一方で、自由には責任がつきもの。

たとえば、ネストレストにマニュアルはない。

お客さんごとに要望も違えば、全国3,000件以上ある物件も、オーナーさん一人ひとりにやり方がある。

「たとえば、ある業者さんは見学予約のあと、学生さんと直接やり取りしてくれるけど、別の業者さんは、そうでないとか。対応するエリアも担当制じゃないんです。電話取ったらびっくりですよ。北海道の次は東京とか(笑)」

物件全てを暗記することは難しいので、一件一件、対応しながら覚えていく。地道な努力をコツコツ重ねられる人が多いんだと思う。


ここまで話を聞いていると、小山さんも、小口さんも、ネストレストにずっといる、というよりは、遠からず、会社を旅立っていく人のように思う。

そんな人も受け入れてきた南雲さんは、どんなことを考えているんだろう。

「人の縁って、ずっと続くと思うんです。一度関われば、またどこかで巡ると思っていて」

「うちのオフィスの隣に、私と友人が立ち上げた会社があるんです。もう30年になるのかな。今もずっと一緒に仕事をしてるんです」

その会社は、社員のほとんどがミュージシャン。演奏活動と仕事を両立するために始めたWeb制作の会社だ。がくるーむのサービスも、彼らとともにつくり上げてきた。

「ある時から、社員はずっと会社にいるものだ、という考え方をやめました。みんな、何かしらやりたいことがあると思うんです」

「腰掛けでいいと思います。ただ、何らかの痕跡と言おうか、その人らしさが、うちの会社らしさと交じわってできたものが、会社の伝統になっていくと思うんです。それを引き継いでいけたらいいと思いますね」

ネストレストが大切にしてきた、誰かの居場所であること。

それは、社員さんたちが安心して働けるような事業の仕組みを、時間をかけてつくりあげてきたからこそ、実現されているんだと思います。

(2021/6/22取材 阿部夏海)
※撮影時はマスクを外していただきました。

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