求人 NEW

不動産を通じて
まちを一緒につくる
仲間になろうぜ

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

新しく暮らしやお店を始めるとき、必ずお世話になるのが不動産屋さん。物件の賃貸や売買仲介が一般的なイメージだけれど、本当はもっといろんなことを起こせる可能性のある仕事だと思います。

不動産を通じて、まちに関わる人を増やしたい。そんな想いで事業を展開しているのが、株式会社エンジョイワークスです。

鎌倉・逗子・葉山エリアを中心に、不動産仲介や空き家再生、施設運営など、幅広くまちづくりに携わってきました。

今回は、営業と事業企画部プロデューサーを募集します。

最初の仕事は、まちで友達をたくさんつくることかもしれません。人と関わるのが好きな人は、ぜひ読み進めてください。

 

エンジョイワークスでは、不動産仲介のほか、カフェや宿泊施設の運営もしている。

「せっかくなので見にきませんか」とお声がけいただき、まずは葉山にある宿「The Bath & Bed Hayama」に向かう。

JR逗子駅から15分ほどバスに乗り、元町バス停から歩くこと5分。年季の入った古い蔵が見えてきた。

「ここは、明治時代につくられた蔵をリノベーションした、一棟貸しの宿泊施設なんですよ」

宿について教えてくれたのは、事業企画部の松島さん。

3年前、知り合いだった蔵のオーナーから利活用の相談を受けた松島さん。事業企画部を中心に、みんなでこの場所をどう活用するか話し合った。

「宿泊施設にしようと決まってからは、ワークショップをたくさん企画しました。計画段階から、地元の方やクリエイター、その他いろんな人を巻き込んで、みんなで宿をつくっていったんです」

「たとえば、ベッドのデザインは“インテリア女子会”っていうイベントの参加者さんと一緒に考えました。小上がりにマットレスと布団をおくスタイルは、満場一致で決まりましたね」

そのほか、この宿に合う本やアートを考える会や、ベッドの一部をつくるDIYイベントなど、全部で11回のワークショップを開催。

合計、300人を超える人が宿づくりに携わったという。

「あの頃は毎週のようにワークショップをやっていたので、かなり大変でしたね。いろんな人たちを巻き込みながらつくるには、労力もかかります。それでも続けてきたのは、不動産を通じて、このまちに関わってくれる仲間を増やしたいと思っているからなんです」

 

その想いは、設立当初から変わっていない。

代表の福田さんに話を聞くため、10分ほど歩いたところにあるコミュニティスペース&宿「平野邸 Hayama」へ向かう。

「この施設も、ワークショップを重ねながら古民家をリノベーションしたんです。地元の方も多く参加してくれて。今でも近所のおばあちゃんが庭の畑を手入れしてくれたり、幼稚園児がお散歩で寄ってくれたりするんですよ」

もともと金融会社で働いていた福田さん。

2006年に家族で葉山へ引っ越してきたのが、エンジョイワークスを立ち上げるきっかけだった。

「葉山に住むようになって、地元のお祭りや子ども会、趣味のサーフィンを通じて、どんどん知り合いが増えました。まちに出れば友達とすれ違うし、ここに行けば必ず誰かに会えるっていう場所がある。安心感や心地よさが、今まで住んでいたところとは全然違うなって」

翌年、仕事でもこのまちに関わることがしたいと、会社を設立。

それにしてもなぜ、不動産業だったんでしょう?

「僕にとって、不動産仲介や家を売る行為は、まちを一緒につくっていく仲間を増やすことなんですよ。お客さんは、これからこのまちで暮らしたりお店を始めたりするわけですから」

「最初の頃は、お客さんのお店を一緒にDIYしたり、オープンイベントを企画して知り合いをたくさん招待するとか、そんなこともしてましたね。仲間が人生をかけて挑戦するわけだから、うまくいってほしいし応援したいじゃないですか」

設立から14年が経ち、物件を通じてまちとつながる仕組みはますます多様になってきた。

The Bath & Bed Hayamaや平野邸のような、参加型の空き家再生プロジェクトもそのひとつ。

住宅部門では、「エンジョイヴィレッジ」という住まいを提供している。庭をみんなで共有することが特徴の戸建て住宅群で、住民それぞれの暮らしを尊重しながら、庭の管理を一緒におこなう緩やかなコミュニティなのだとか。

「ご近所づきあいが自然に発生する仕掛けをつくりたくて。庭で一緒にご飯を食べたり、テラスがある人の家で、みんなで花火を見たりするそうですよ。庭の手入れも、誰かがやっていると自然とみんなも始めるとかね」

「エンジョイのことを知ってもらうために、年に一度の住宅開放デーや、オンラインのイベントをよくやっています。この前は、逗子・葉山・鎌倉の住人たちがまちの好きなところを語り合うイベントをやったんですが、結構盛り上がりましたね」

自社で運営する不動産紹介サイトでは、ほぼ毎日物件情報を更新。スタッフが現地を視察し、写真やテキスト、動画などさまざまな手段で物件を紹介している。

「物件をただ紹介するよりは、そこで起こりうる暮らしの想像や、感じたことを主観で伝えています。書き方もすべて各自に委ねているので、スーパーの話がたくさん出てくる人もいたし、物件情報がなにもなくて、ただのポエムじゃん!って人もいましたね(笑)」

今回募集する営業担当は、物件の取材や執筆を自分でおこない、問い合わせがあったら、週末を中心に物件を案内していく。

イベントの企画や、古民家利活用の企画や調査、契約書の手続きなども同時並行でおこなっているそう。

なかなか、やることはたくさんありますね。

「たしかに、大変かもしれないです。最初はとくに、物件の取材だけで手いっぱいに感じてしまったりと、目の前の仕事に追われているように感じてしまうこともあるかもしれません」

「ただ、取材の合間にふらっとお店に入って休憩することもよくあって。店主とおしゃべりしてたら、思いがけず仲良くなったとかね。そうやって、視界を広くしてまちを楽しむのも大切な仕事なんですよ」

お客さんとバーベキューしたり、地元のお祭りで一緒に神輿を担いだり。仕事を超えた関係性が自然と生まれていくことが多いという。

ここで働くうちに、仕事とプライベートの境目はだんだん曖昧になっていくのかもしれない。

「うちの社員は、9割ほどが鎌倉・逗子・葉山エリアに住んでいます。まちでの暮らしを楽しみながら、営業をいいきっかけにしてどんどん友達を増やしていく。それを面白がれる人だといいんじゃないですかね」

つながった縁が、思わぬ形で仕事に広がることもある。

「この前は、無印良品さんのイベントのお手伝いをしました。鎌倉に新店舗をつくるにあたって、どんなコンテンツやサービスをまちの人が求めているのか聞きたいということで。興味がありそうなお客さんに声をかけて、うちのカフェでワークショップをしたんですよ」

最近は、ほかの自治体から勉強会や講演の依頼をもらうことが増えているんだとか。

「ここ3〜4年かな、いろんなまちに行かせてもらっていて。各地域のリアルな空き家問題に触れることで、湘南エリア以外でもやれることがあるんじゃないかなって思うようになったんです。これまでの活動を、ほかの地域でも活かす仕組みを考えているところで」

「たとえば、僕らみたいにまちや人とのつながりを大切にしている団体って、地方にはすでにたくさんあるわけです。そこに、僕たちが不動産のいろはを伝えたり、資金調達をサポートしたりすることで、事業としてできることを増やせるんじゃないかなって」

 

そんな想いを形にしていくため、来年の春にエンジョイワークスの日本橋オフィスを設立する。今回は、ここで働く人も募集したい。

一緒に運営するのが、合同会社パッチワークスの唐品(からしな)さん。

これまで唐品さんは、別荘専門の不動産サイトを運営したり、遊休地を活用したイベントを企画したり。さまざまな形で不動産の活用に携わってきた。

「物件をどう魅せたら、人々に届くのか模索してきました。遊休不動産のビル壁を使って、ねぶくろシネマっていう野外上映のイベントを企画したりもしましたね」

「福田さんとは、6年くらい前かな。共通の知り合いに紹介してもらって、すぐ意気投合したんです。一緒にエンジョイワークスの小屋活用プロジェクトに取り組んだこともあるんですよ」

唐品さんとエンジョイワークスが再びタッグを組んだのは、それからしばらく経った2020年のこと。

東京・日本橋の横山町や馬喰町エリアにある、問屋繊維街の活性化を目指すプロジェクトだった。

「江戸時代から続くまち並みが残る場所なんですが、空き店舗も多くて。まちづくり団体の方から、物件を活用して新しいつながりをつくりたいとご相談いただいたんです」

唐品さんたちが始めることにしたのは、まちづくり会社とUR都市機構との協業による、空き物件を活用した事業推進プログラム。

起業したい人材の育成と、物件の再生を両輪で回していくことで、まちの活性化につなげていくというものだ。

福田さんや唐品さんのほか、さまざまな分野の専門家をメンターとして迎えつつ、物件の改修時にはエンジョイワークスの支援も受けられるような座組みになっている。

「今まさにアイデアを選考しているところなんですが、予想以上の応募があって。サウナやりたいとか、焼き芋売りたいとか、僕らには考えもつかないアイデアがいっぱい出てきてます」

「今まで使う人が見つからなかった空き物件だって、募集の仕方次第では、人を集めることができるんだなって実感しました。今回のプログラムをもとに、ほかの地域にも展開できる仕組みをこれからつくっていきたいですね」

今後は、エンジョイワークスの取り組みや今回のプログラムをもとに、不動産を通じたまちづくりをさまざまな地域で進めていきたい。

そのために、まずはここ日本橋で、唐品さんとスタートしていく。

「どんな広がりが生まれるかまだまだわかりませんが、一緒にチャレンジしたい人に来てもらえたらとてもうれしいです。一番求めているのは、不動産の知識がある人。契約や調査などの実務面をサポートいただけるとありがたいです」

「ただ、どんな経験も何かしら活かせると考えていて。プログラムの企画や仕組みづくりなど、地域プロデュースのような業務もあると思います。設計やファイナンス、コミュニティマネージャーとかも良さそうですね」

経験も大事ではあるものの、それ以上に「僕たちが目指す先に共感してくれる人に来てほしい」と唐品さん。

「不動産業って、もっと面白いことができる可能性があるなと感じていて。不動産を活かして人を呼び込む仕掛けをつくることで、まちが活性化する。新しい不動産屋の形をつくっていきたいですね」

暮らしを楽しむ。まちを面白がる。そこから仕事が生まれる。

エンジョイワークスというなんだか陽気な名前は、そうやって足元から広がっていくつながりを、一つひとつ大切にしていく姿勢を表しているように感じました。

湘南エリアに限らず、まちづくりに興味がある人だったら、学べることがたくさんある環境だと思いますよ。

(2021/8/3 取材 鈴木花菜)

※撮影時はマスクを外していただきました。

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