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ふたりにとって心地いい
結婚指輪のつくりかた

結婚式にも、いろいろなかたちが増えてきたように感じます。家族だけの挙式もあれば、フォトウエディングもあるし、なにもしない選択もある。

「こうしなければ」という発想から自由になって、自分たちが心地いい方法を選ぶ。それは、結婚指輪も同じなのかもしれません。

株式会社encochiは、オーダーメイドから既製品、そしてお客さん自身がつくるものまで、さまざまな結婚指輪のあり方を提案している会社です。

今回は、オーダーメイドのブランド、mina.jewerly(ミナジュエリー)本店で、接客から指輪を手元に届けるまでの事務を担当するプランナーを募集します。

未経験からはじめた人も多い仕事です。一生に一度の思い出に寄り添いながら、みんなで考え手を動かす。そんな働き方が好きな人にとっては、きっと心地いい環境だと思います。


大阪・本町駅から歩いて5分。靱(うつぼ)公園のそばのレトロなビルに、mina.jewerlyの本店とアトリエが入っている。

「こんにちは。遠くからありがとうございます」と声をかけてくれたのが、代表の矢野さん。

大阪弁がチャーミングで、親しみやすい方。

mina.jewerlyは、2008年に矢野さんが立ち上げたブランド。

店舗は完全予約制。プランナーとお客さんでリングのイメージを固め、デザインに落とし込み、型を制作。鋳造後は制作部で仕上げを行い、お客さんのもとへ引き渡される。

mina.jewerlyでは本番のリングを制作する前に、プレリングという銀のリングをつくるそう。サイズとデザインを実際の暮らしのなかで確かめながら、時間をかけてふたりが満足いく指輪をつくっている。

「創業したときは、僕が接客も制作もしていたので、お客さまの希望に対して『なんでもやりますよ!』っていう姿勢でした。けれど、スタッフが増えて接客と制作が分かれると、こだわるポイントがそれぞれ少しずつ違って、うまく回らないと感じることが増えたんです」

たとえば、接客する人がお客さんの希望するデザインをできるだけ忠実に叶えたいと思っても、制作側からすると、耐久面でほかのデザインを提案したい場合もある。

接客と制作がこまめにコミュニケーションを交わせる環境をつくれたら、より良いものづくりができるのではと考え、2年前からは制作部がある大阪に店舗を絞ることに。

創業してから8年の間には、ほかにも変化が多くあったという。オーダー方法もそのひとつ。

「フルオーダーからセミオーダーメインに変更したんです。オーダーは細かく表現ができる一方で、どこまでもこだわれる側面もある。際限がないと疲れてしまって、指輪をつくることが楽しくなくなってしまう人もいるんじゃないかと思うんです」

デザインの希望をすべて反映することが、必ずしもお客さんにとっていいとは限らない。指輪はふたりでつくるものだから、興味の度合いが異なるパートナー同士でも「つくっていて楽しい」と思ってもらうには、あえてデザインの幅を絞ることも大切なんだそう。

2019年からは全国どこからでも指輪をつくれるメールオーダーを開始。そしてこの夏からは、mina.jewerlyとは別のブランドで、ずっと取り組みたいと思っていた既製品の販売もはじめた。

「創業からずっと変わらないのは、『結婚指輪の選択肢を増やす』ということ。つくり方や価格に優劣はなくて、『知らないから選べなかった』っていう状況がなくなればいいなと思うんです」

サービスのあり方は少しずつ変化しているけれど、矢野さんの話を聞いていると、常にお客さんにとってより心地いい方法を模索しているように感じる。

「結婚指輪がなくても結婚できる時代じゃないですか。それでも指輪がほしいとか、つくってよかった、と思ってもらえるようなブランドであるためには、時代に合わせて表現方法を変えていくことも大切で。軸が一本通っていれば、きっと大丈夫だと思うんです」


今回募集するのはmina.jewerlyの窓口を担うプランナー。現在は4名で、制作部に1名異動するという事情もあって、新しい仲間に加わってもらいたいという。

「メールオーダーをはじましょう、と提案してくれたのは彼女なんですよ」と、矢野さんが紹介してくれたのが、mina.jewerlyの店長を務める岩﨑さん。

「mina.jewerlyの店舗を大阪に集約したときに、『それでもつくりたい』と遠方から足を運んでくださる方がたくさんいて。それならメールオーダーをやってみてみよう、という話になったんです」

メールオーダーの冊子は教科書のようになっていて、それぞれのページを見ながら素材や形、彫刻などの希望をオーダーシートへ記入していくと、指輪のデザインが完成する。

「メールオーダーは、デザインのイメージがしっかり固まっている人と相性がいいと思っていて。たとえば、インスタの投稿写真ですでにイメージできている人はメールオーダーで、相談しながらデザインを考えたい人は、店舗に来てもらうのがよさそうです」

以前は飲食店で仕事をしていたという岩﨑さん。自分がつくったウェディングケーキで新郎新婦が喜んでくれる姿を見て、ウエディング業界に興味を持ち、5年前にencochiへ入社した。

「未経験からのスタートでしたが、接客の経験があったのでそこまで不安はなくて。実際に働いてみて思うのは、指輪の細かな知識よりも、お客さまが何を求めているのかを察して、それに沿った提案をすることが大事なのかなと」

来店したお客さんへのヒアリングは、できる・できないは一旦別にして、理想のリングのイメージを教えてもらうところからはじまるそう。何気ない会話から、ふたりの好みやライフスタイルを想像してデザインを提案することもある。

デザインが決まったあとも、イメージ通りに制作できているか、予定通りに進んでいるか、制作部へ細かく確認しながら、こまめにお客さんと連絡をとるようにしている。予約制ということもあり、メールやSNSの投稿、発送など、事務作業にかける時間もそこそこある。

「成約率は会社として大切な指標ではありますが、売り込むような接客スタイルは推奨していません。お客さまにとっては、一生に何度とない指輪づくりで、何十年も人生をともにするもの。一組一組、きちんと向かい合うことを大事にしています」

結婚という人生の大きな節目に寄り添う仕事。ふたりにとっていい思い出になるよう、誠実に向き合う。

この姿勢は、スタッフ総出でつくったという、メールオーダーのデザイン資料にも表れている。

「制作に慣れている人間の視点でつくると、専門的な内容になってしまうんですよね。何度も何度も話し合って、スタッフ以外の人にも見てもらって、かなり修正しました。文章と写真だけで指輪づくりをイメージしてもらうのは、想像以上に大変だと感じましたね」

指輪づくりがはじめての人も、指輪にあまり興味がない人にも。店舗にいるような感覚で指輪づくりを楽しんでもらいたい。より良い伝え方はないか、日々スタッフで話し合いながら、アップデートを続けている。

「うちの会社は個別のチームをつくるほど人数がいないので、企画ひとつするにも、みんなで考えることがほとんどです。走り出して、気がついたら改善する。お客さまとのコミュニケーションも大事にしながら、みずから考えて動けるような方だといいですね」


最後に話を聞いたのは、おなじくプランナーの髙山さん。入社4年目で、なんでも気さくに相談にのってくれそうな先輩。

前職でもブライダルリングの販売をしていた髙山さん。次々と店舗を訪れるお客さんに対し、ごく限られた人数で接客するような環境で、お客さんと向き合えていないように感じていたそう。

「悩んでいたとき、たまたまmina.jewerlyを知って転職しました。ここのショールームは完全予約制なので、一組のお客さまにじっくり時間を使うことができるし、自分のなかで都度振り返りもできるので、いい環境だなと思います」

接客の際、髙山さんが心がけているのは、一組一組に合った場づくり。プランナーがいると緊張してしまうお客さんもいるから、少し席を外してふたりで相談する時間をつくったり、悩み事が多そうなお客さんには積極的に提案したりと、臨機応変に対応している。

「男性の方が、『なんでもいいよ』と興味が薄そうなリアクションをすること、結構あるんです。でもせっかくの機会だし、ふたりで楽しんでもらいたい。興味をもってもらえるように、ちょっと頑張って働きかけることもあって」

「たとえば指輪の形ひとつでも、着けてみると感じ方が全然ちがう。試してもらうと『あ、ほんまや』と関心を持ってくれることもあって。そこから、これがいい、あれがいいと会話が広がっていって、最後に満足そうな表情を見られると、とてもうれしいですね」

すると、隣で聞いていた岩﨑さんも話に加わる。

「四角とか、特徴のある形だけれど、着けてみると収まりがよくてすっきり見えるんですよ。『ここはふたりだけの空間だから、好きなだけ試してほしい』ってお客さまによくお伝えするんです」

「いろんなものを試して、テーブル上にサンプルの指輪がたくさん広がった状態になると、私たちまでうれしい気持ちになりますね」

髙山さんは現在、インスタグラムの更新も担当している。mina.jewerlyのお客さんのほとんどはSNSを見て来店するので、任された当初は、ブランドの看板を背負えるのか不安だったそう。

「任せてもらって3年近く経ちますが、いまだに毎回ドキドキしながら投稿していて。岩﨑さんが手取り足取りサポートしてくれたおかげで、なんとか続けてこれました。こうやって仕事を任せてもらうことで、だんだん自立できてきたのかなと思います」

少ない人数で運営している会社だから、はじめて経験する仕事も、地道な作業を積み重ねることもきっとあると思う。ブランドを一緒につくっていくんだという姿勢で取り組めるといいかもしれない。

「風通しのいい職場なので、そこは安心してほしいです。制作のスタッフも歳が近くて、職人気質はありつつ、つねにアトリエから笑い声が響いてくるような明るい人たちです(笑)」

「接客も制作も一緒になって仕事をするなかで、こうしたらよくなるんじゃないかってアイデアを出しあえると、新しい気づきが生まれるんじゃないかな。それが積み重なって、mina.jewerlyのあり方がどんどん磨かれていくんだと思います」


取材後、隣でふたりの話を聞いていた矢野さんが、こんな話をしてくれた。

「僕はずっと現場にいるわけではないけど、大切にしたいと思っていることが伝わっていてうれしいですね。指輪づくりが、お客さまにとって楽しい思い出になるように、と願って続けてきたので」

「これから先、メールオーダーどうする?」「ショールームのリングはいつ入れ替える?」と、3人の話し合いは、帰り際まで続いていました。

まっすぐで、柔らかく、気持ちいい。mina.jewerlyのみなさんとなら、自分自身も心地よく、そして背筋を伸ばして働けそうだと思いました。

(2021/11/16取材 阿部夏海)
※撮影時はマスクを外していただきました。

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