求人 NEW

This is カキモリ
胸を張って唱えよう
世界を広げる、次の10年

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

借りたものを返すとき、ちょっとした伝言をするとき。紙にメッセージを書いて添えるのが好きです。

うまく言葉にできない気持ちも、文字や余白が汲み取ってくれるような気がするから。

それはもらうときも同じで、なんだかその人と会話したような気分になる。

このごろ、書く機会はずいぶんと減ってしまったけれど。そのぶんペンを取る時間は特別なものになったように思います。

東京・蔵前にあるカキモリは、「書く」ための道具を取り扱うお店です。

こだわって仕入れた既製品の販売に加え、お客さんに合わせた道具の仕立てを通して、書くことのたのしさや豊かさを伝えてきました。

そして新たに始めたのが、型からつくるインクやペンなどのオリジナル商品。カキモリの名前を背負っていく道具たちです。

今回は、このオリジナル商品の生産管理を担当する人を募集します。プロジェクトマネジメントの経験は必要ですが、興味があれば商品開発から関わることもできます。

あわせて、店頭やオンラインストアでお客さんとコミュニケーションをとる、カスタマーサービスのスタッフも募集します。

たのしく書く人を増やす。挑戦をつづけるカキモリで、次の10年をともにつくる人を探しています。

 

東京・蔵前。大江戸線の出口から歩くこと7分、お店の前に到着。平日のお昼だけれど、多くの人でにぎわっている。

手に取ったり、商品を見て回ったり、お店の人と話したり。やわらかな午後の日差しも相まって、外から眺めるだけでも、朗らかな雰囲気。

出入りするお客さんの様子を伺いながら、中へ。代表の広瀬さんがすぐ奥に見えた。こちらに気づいて、手を振っている。

テーブルについて、さっそく話を聞く。

「しばらく求人をしていなかったので、久しぶりに採用だなって気分です。どんな人と会えるのか今から楽しみですね」

たのしく書く人を増やしたい。そんな思いでお店づくりをしてきたカキモリ。

店頭に並べられているのは、世界中からセレクトしたこだわりのペンや紙。

さらに、自分だけの1冊をつくれるオーダーノートや、好みの色をつくることができるオーダーインクのサービスも展開してきた。

休日は店の外まで行列ができるほどの人気ぶり。

ただ、広瀬さんのなかでは「このままでいいのか」という思いがあったそう。

「お客さまに喜んでもらいたいと思って企画やセレクトをするんですけど、だんだんと、自分たちが欲しいものじゃなくて、売れるものを選ぶようになっていて。なんだかつまんないなって気持ちがあったんです」

やがて、コロナ禍に突入。売上は落ち込み、接客スタイルが大きく変化するなかで、カキモリの在り方を考え直すことに。

「自分たちが欲しいものってなんだろうと、もう一度みんなで話し合って。まずは自分たちが『たのしく書く人』でありたいねと」

「自分たちが愛着をもてるものをつくれば、届けたい人へもきっと届く。そう思って、型からつくるオリジナル商品を制作することにしたんです」

これまでもオリジナル商品はあったけれど、瓶やペンの型は既製品だった。

「これまで販売していたインクボトルは口が狭いし、縦長で倒れやすいからずっと変えたいと思っていて。ただ、オーダーの型だと数万単位での生産が前提で、なかなか踏み切れなかったんです」

悩んでいた広瀬さんの背中を押したのは、ほかのメーカーから発売された類似商品だった。

「既製の型だから、見た目もそっくりなんですよ。すごく嫌だなと思って。これはやるしかないと」

そう話しながら従来のボトルに並べて見せてくれたのは、おまんじゅうみたいな形をしたインクボトル。

あれ、これって口がすこし斜めになっているんでしょうか。

「そうなんです。口を広めにして、ペン先は入れやすく、インクもつけやすいようにしていて。底が浅いからコンバーターで直接吸い切れるんですよ」

インクとあわせて、軸やペン先を自由に選べるつけペンも制作。

「昔はみんな、つけペンを使っていたんですよ。インクを持ち歩くために万年筆が登場したけれど、そのまま眠らせてインクを固めちゃうこと、ありませんか?」

ああ、よくあります…。

「私もです(笑)。もしかすると、必要なインクをその場でつけて書くことって、いまの時代に合っているのかもしれない。特別感も味わえていいなと思ったんです」

「ただ、商品が発売されるまでは不安でしたね。売れなかったらどうしようって。でも、『前のも好きだったけど、新しいほうがもっといいね』という声を多くいただいて。すごく安心しました」

使ってもらってこそ、道具。

自分たちの感覚は大切にしつつ、使う人のことも想像しながら、第二弾、第三弾と商品づくりをすすめていく予定だ。

同時に、これまでと比にならない量の在庫を抱えることにもなる。

広く、カキモリの商品を届けていくために。店舗販売に加えて卸売にも力を入れていきたい。

「これまではお客さんへ手渡しすることを美学にしていたけれど、それが全てではないのかも、と思って。カキモリの考えに共感してくれるパートナーと、世界へ向けて商品を届けていこうと考えています」

これまでカキモリの入口だった店舗は、濃い体験ができる聖地のような場所に。それに加えて卸売をはじめることで、お客さんとカキモリの出会い方は多様になる。

「在り方こそ変化しているけれど、創業からの思いはずっと変わりません。次の10年で、単なるオーダーノート屋から、ちゃんとしたブランドに進化したいと思っています」

 

「ただ、守りのバックオフィスがまだまだ弱くて」と、広瀬さん。

これまではなんとか穴埋めしてきたけれど、これからの成長を見越して、より盤石な体制をつくっていきたい。

とくに今回募集する職種のひとつ、オリジナル商品の生産管理については経験者の力を借りたい、とのこと。

現在その役割を担っているひとりが、入社5年目の中村さん。

25歳のとき、カキモリへ転職してきた中村さん。文具が特別好き、というわけではなかったそう。

「昔サッカーをしていたときに、コーチからスパイク磨きを教えてもらって。そこから靴磨きが好きになりました。ジーンズとか服もそうですけど、ひとつのものを使い込むうちに、馴染んで味が出るのがいいなって」

長く愛せるものづくりに関わりたいと、アパレルメーカーに新卒で入社。

「いざ入ると、やっぱり大量につくって売るスタイルで。いつしかバイヤーに買ってもらうことが目的になっていました。自分のやりたいことは綺麗ごとなのかもしれない、と悩みましたね」

そのとき知人の紹介で読んだのが、日本仕事百貨のカキモリの求人記事だった。

「広瀬さんの『書く姿ってかっこいい』って言葉に惹かれたんです。お店の雰囲気も、なんだかいいなと思って」

「ものを買ったとき、自分なりに価値を見出せたものほど大切にすると思うんです。ピンとくる直感があったり、人に自慢したくなる体験があったり。そういう経験を大切にして、ものを売る会社なのかなと思ったんです」

入ってみてどうでしたか?

「間違ってなかったですね。自分と似た価値観を持つお客さまとお話しして、カキモリを好きになってもらえると、うれしいです。お客さまの拠りどころをつくれた気がして」

接客からはじめて、次第に仕入れも担当するように。

「今でも覚えてますね」と話してくれたのは、旅先で偶然見つけたレターセット。

「京都の雑貨屋さんで一目惚れして。手のひらサイズで、お菓子みたいなパッケージだったんです。自分で問い合わせて、仕入れて、販売して。それ自体楽しかったし、かれこれ数年間、店頭でも愛されていて。うれしく思ってます」

自分がいいと思えるものを、自分の手で届けていく。

手ざわりを感じられる仕事が、次の仕事の励みになっていくんだろうな。

現在は、総務や経理などと並行して、生産管理も担当している中村さん。

具体的にはどんな仕事をしているんだろう。

「店や倉庫にある在庫を見て、工場や職人さんに都度注文しています。連絡ひとつで済むように見えますが、意外と複雑で。インクボトルひとつを店頭に置くにも、箱、取扱説明書、ふた、瓶と細かく分かれているんです」

「在庫は手作業で数えてエクセルへ入力しているんですけど、数が合わないこともあって…。たくさん売れているのに、気づいたら在庫が切れそうとか。もったいないですよね」

店舗販売に加えて卸売を拡大していくには、先回りして在庫を調整できるような生産管理の感覚が欠かせない、と中村さん。

「『こうしたらいいのにな』と思うことはどんどん発信してほしいです。実働のところはスタッフで分担してやるので、仕組みをつくって改善するのが得意な方に来ていただけるとうれしいですね」

 

ここまで話を聞いていると、カキモリはここ数年、大きな変化を重ねてきたように感じる。

一緒に働く人たちはどんなことを思っているんだろう。

店頭に立つ、カスタマーサービスの石亀さんにも話を聞く。語学留学のため、5月末で退職する予定なのだそう。

「海外で暮らしてみたくて。渡航したあとも、学業と並行して現地でのポップアップをサポートするなどして、カキモリと関わりを持ち続けられたらと思っています」

3年前、新卒でカキモリへ入社した石亀さん。

週4日は店頭に立って、オーダーノートの受注やインクスタンドでの対応などを担当。残りの1日で、サインと呼ばれる店内の商品を紹介するポップをつくっている。

新しく発売したインクボトルのサインは、スタッフ同士で何度も話し合って完成させたものだ。

「以前の商品では、色のイメージが伝わるイラストを描いていました。今回は、色のストーリーや瓶へのこだわりを伝えたいねと、文字と色だけのシンプルなものにしたんです」

もともとあったイラスト付きのサインはお客さんから好評だったので、それを踏襲したらどうか、という意見もあったそう。

「ただ、何時間と話し合ううちに『売れるかどうかじゃなくて、自分たちがいいと思う見せ方を突き詰めていこう』という方向でまとまって」

「より、いまのカキモリらしいものになりました」と、石亀さん。

カキモリらしさ、ってなんでしょう?

「そうですね…。いつも意見を交わすときに『これはカキモリらしい』、『ちょっと違うかも』とみんなで擦り合わせていて。正解があるものじゃないけれど、あえて言葉にするなら、『自分たちと一緒に育っていくもの』かもしれません」

創業からの思いはそのままに。伝え方を変えながら、歩みをすすめてきたカキモリ。

表面を見ると「変化」と感じるかもしれないけれど、「育つ」という言葉が似合うように感じました。

カキモリとともに成長していきたい。そう思う人がいたら、ぜひ応募してください。

(2022/2/24取材 阿部夏海)
※撮影時はマスクを外していただきました。

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