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すこやかに誠実に
生きて、働く

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

「なるべくその人の言葉で話せる仕事をしたいし、してほしいですよね。Noumにはルールはあっても、マニュアルはありません。AだったらBではなくて、Aと言っているゲストがどういう状態なのか、自分の頭で考えて答えを出すことが大切だと思うんです」

これは、株式会社Noum代表の宮嶌さんの言葉です。

あるがままの姿でありながら、その姿の裏にはそれぞれが考えた意味がある。だからこそ、Noumでの時間は心地いいものになるんじゃないか。

そんなことを感じた取材でした。

株式会社Noumは、訪れる人が自分を調え、豊かに過ごすことのできる空間をつくっている会社です。

大阪・天満橋にある全50室のホテル「Hotel Noum OSAKA」のほか、すこやかに働くためのワークプレイス「Kant.」の運営、そのほかにもホテルの開業を支援しています。

今回は、Hotel Noum OSAKAで働く宿泊と飲食部門のスタッフを募集します。

部門は違っても、ひとつの空間をともにする仕事。職種の垣根なく、居心地いい場をつくっていく仲間を探しています。

 

大阪駅から15分。地下鉄の天満橋の地上出口を出ると大川が一望できる。

オフィスビルが立ち並ぶ中之島に近い場所ながら、緑が多い。車の音も遠く感じるような、ゆったりとした雰囲気が漂っている。

木漏れ日がまぶしい公園を横目に通りを歩いていると、木が特徴的な建物を見つけた。

ここが今日の目的地、Hotel Noum OSAKA。

さっそく中に入ると、カフェラウンジで仕事をする人の姿が見える。カウンターの奥にはレセプションがあって、スタッフの方が声をかけてくれた。

こんにちは、と後ろのテーブルから声がかかる。代表の宮嶌さんだ。

窓が大きくて、光が気持ちいいですね。

「ありがとうございます。風が通り、光がよく入る空間の心地よさを表現したくて、窓の大きさは特にこだわった部分です。室内にいても、光の入る角度で時間の経過や季節の変化を感じられる場所にしたいと考えていました」

Noumのコンセプトは「都市に野を生む」。

木材を多用した内装に、自然光を活かした空間。建物内外の至るところに植物があり、川沿いの公園の景色から連続しているような開放感がある。

客室の大きな窓からは目の前を流れる大川やオフィス街が一望できる。観覧船が過ぎゆく様子をみているだけでも楽しく、つい時間を忘れてしまいそうになる。

東京・入谷にあるゲストハウスtoco.、蔵前のホステルNui.、京都・河原町のホステルLenなどを運営する、Backpackers'Japanの創設メンバーでもある宮嶌さん。

大学を卒業して間もない頃から十数年、さまざまなホステルの立ち上げ、運営に携わってきた。

Noumを開業したのは、2019年のこと。

「年齢を重ねるにつれて、宿に泊まるときはドミトリーより個室のホテルを選ぶようになりました。ただ当時、自分ひとりでも泊まりたいと思えるホテルがあまりなくて。自分の時間を大切にできるような落ち着いたホテルをつくりたいと思ったんです」

天井の高さ、壁の色、素材など。宮嶌さん自身が「心地いい」と思う感覚を形にするために、デザイナーを入れず自分たちで設計。長年お付き合いのある大工さんたちとともに空間をつくったそう。

「私の全てを注いでつくりきったと思っています。とはいえオープンするまでは不安な気持ちもあって。オープン後のある朝、カフェがゲストでいっぱいになっている様子を見たときに、ああ、この心地よさはゲストにもきちんと伝わっているんだなと思えましたね」

実際に、Noumのことを気に入って、数ヶ月間宿泊を続けているゲストもいるのだとか。

また、1階のカフェラウンジでは朝食のほかランチやスイーツも提供していて、宿泊のゲストはもちろん、まちの人も気軽に使えるようになっている。

「そうはいっても、敷居が高いと言われることもあるんです」と宮嶌さん。Noumで提供している朝食は近隣の飲食店と比べても価格は少し高めだ。

「きちんとこだわって仕入れた食材に、適正な人件費を加味するとこのくらいの価格になります。値段を下げて、広く受け入れてもらうという考え方もあるけれど、自分たちのあり方に共感する人と長く関係を築いていくこともきっと大事で」

無理なく互いの存在を受け入れ合える距離感でいることは、働く人にとっても、ゲストにとってもきっと大切なこと。

とはいえ、間口を広げることには意味もある。

「ホテルは20年、30年とそのまちにあり続けるものなので、地域に根ざした場所でありたいとも思うんです」

「いろいろなバックグラウンドを持つ人が入り混じることで、ゲストにとって発見のある時間になるし、まちの人にとっても暮らしながら旅を体験しているような感覚になれる。『Noumがここにあってよかった』と思ってもらえるような場所でありたいです」

 

今回募集するのは、宿泊部門と飲食部門のスタッフ。

間もなくオープンから3年を迎えるものの、まだまだホテルとしては発展途上。観光需要の回復の兆しが見えつつある今、体制を強化しつつ、新しく加わる人とも一緒になってNoumでの宿泊体験を磨いていきたい。

続いて話を聞いたのは、宿泊マネージャーの岩永さん。ゆったりと話す、柔らかい雰囲気を持つ方。

「マネージャーという肩書きはあるけれど、レセプションもやるし、メンテナンスにも入るし、現場で働くことも多いです。なんでもやりますね」

Noumではメンテナンス、いわゆる清掃作業はすべて自分たちでおこなうようにしている。この日も、月1回の大掃除の日とのことで、スタッフ総出で掃除がおこなわれていた。

「自分でメンテナンスすることで、お部屋のことも一段と深く知ることができるし、レセプションでの受け応えも変わってきます。お客さまにNoumのことを説明するのに、自分の言葉で語れるようになると思うんですよね」

Noumで働く前は、Backpackers'Japanの運営する別のホテルで働いていた岩永さん。

「Backpackers'Japan が掲げる『Today is the day』って言葉に強く惹かれました。『今日この日が、目の前のゲストにとって特別な1日であることを忘れず向き合っていこう』という働く姿勢を表すもので。それが小さいころから自分が大切にしている言葉とそっくりだ!って、ビビッときたんです」

どんな言葉なんですか?

「『Today is the good day to die』って、インディアンの言葉です。言い回しこそ違うけれど、姿勢は同じじゃないかなと思っています。そんなふうに働ける会社に出会えたら、きっと自分はもう不安もなく生きていけるんじゃないかなと思ったんです」

Backpackers'Japan で4年ほど働き、宮嶌さんの誘いを受けてNoumをともに立ち上げることに。組織は変わっても、今もその言葉がお守りのような存在になっているという。

「宿泊業って面白いんです。1泊の方でも12時間、1週間泊まる方だと百数時間も時間をともにする仕事で。『おかえり』って一言だけでも僕の今日の調子が伝わってしまうくらい、ゲストに対して嘘がつけない。そういうところが魅力だなって思うんです」

「嘘をついたり、笑顔を無理やりつくったりするのが僕自身苦手で。自分自身のありようを大切に働けるというか、生きていけるからこの仕事をしているんだと思います」

岩永さんと話して感じる心地よさ。話すペースや雰囲気だけでなく、自然な心持ちで向かい合ってくれていると感じられるからなんだろうな。

ホテルの仕事のほとんどは、予約対応など日々コツコツと積み重ねる仕事が中心。新しく加わる人は、ゲストや一緒に働くスタッフと工夫を重ねながら、心地のいい空間づくりをともに進めていけるといい。

「そのうえで、チャレンジができる環境だっていうことはぜひ伝えておきたいです」

チャレンジですか。

「Noumには至るところに植物があって、その管理もスタッフでやっています。1年目はうまくいかず枯らしてしまうこともあったけれど、担当チームをつくるなどいろいろ試行錯誤した結果、今では立派に育てられるようになって」

ただ、植物を育てることは直接的に利益となるものではない。そこでチームが提案したのは、自分たちが育てた植物を販売することだった。

「『植物が元気に育つ環境って、きっと人間にとっても心地いい環境。そのことを知ってもらった上で、ビジネスとしても継続できる仕組みをつくりたい』と。彼らなりにNoumという空間や組織のことを考えていると感じられたから、ぜひ進めていこうとなりました」

最近は地域の人が「ちょっと最近、うちの植物の元気がないんだけど…」と相談に訪れることもあるそう。宮嶌さんの話していた「まちに開いたホテル」に近づく、うれしい兆しだ。

 

最後に話を聞いたのは、飲食部門の畑さん。はつらつとして、笑顔が印象的な方。

宮嶌さんの行きつけの京都の居酒屋さんで働いていて、スカウトされてNoumへ。宮嶌さん、岩永さんらとともにNoumのコンセプトをつくるところから始め、飲食部門を立ち上げた。

Noumの飲食部門のメインは、朝食の提供。加工品をなるべく使わず、つくり方、育て方ににこだわった農産物をもとに、体にやさしく元気が出るようなメニューを提供している。

朝食のあとは、カフェ&バーとして軽食を提供。

畑さんは、飲食部門の運営管理やワインやコーヒーの仕入れをするほか、キッチン補助、洗い場に立つこともあるそう。ほかにも2、3ヶ月に一回、ゲストシェフを呼ぶフードイベントを開催していて、その企画運営も担当している。

「フードイベントは働く私にとってもすごく刺激的な時間で。どの回も、たった一皿でここの雰囲気を変えてしまう。その世界観に没頭してもらうためにはどんな音楽や照明で演出すればいいんだろう、と毎回反省とブラッシュアップの繰り返しですね」

これまでのイベントのことを、楽しげに話す畑さん。とはいえ、朝食から夜までシフト制で、イベントの運営もしてというのは、なかなかハードな働き方のようにも思う。

「そうですね… ゲストの体と心を大切に思った食事を提供しているけれど、自分自身は仕込みに追われるときもあるし、飲食業はやっぱり体力勝負の側面もあります」

「でも、やっぱりおいしいものを誰かと分かち合う時間が、私は人生のなかで価値ある大切な時間だと思っているので、頑張れますね。『あなたのつくったデザート食べにきました』とか。その言葉に出会えるまでの道のりは長くて地味だけれど、喜びは代えがたいものだと思うんです」

スタッフは4人と、決して多くはない環境。新しく加わる人は、キッチンやバリスタなど固定された役割をもつというよりは、横断的に仕事を経験することになる。

慣れないうちは大変かもしれないけれど、畑さんたちがつくってきたNoumの世界観を理解し、自分の言葉に落とし込むにはいい時間になると思う。

 

今回話を聞いた3人からは、自分の言葉で仕事を語る気持ちよさを感じました。

Noumには制服がないそうです。その人らしさを大事にしてほしいし、そのままの自分と仕事の自分が連続しているような感覚でいてほしいから。

自分らしく、心地よくいることが、誰かの心地よさになる。

生きることと働くことの距離を近づけたい人がいたら、きっとNoumで働く日々は気持ちのいいものになると思います。

(2022/6/9取材 阿部夏海)
※取材時はマスクを外していただきました。

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