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辞める人はごくわずか
ヘルシーに働きながら
一気通貫リノベーション

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。



「9年間で辞めた人は2人です。独立したいとか前向きな理由が主でしたね」

そう語るのはcoto代表の田中さん。

働く時間や給与など条件も、一緒に働く人たちも、いい環境がそろっているから心も体もヘルシーに働きつづけられる。

cotoは入った人がずっと長く働いていきたいと思える、そんな会社だと思います。

株式会社cotoは、マンションを中心にリノベーションの設計や施工を行う会社です。

今回は、リノベーションの設計から施工管理までを一気通貫で担う人を募集します。基本的に一人でやっていける知識や技術が必要ですが、しっかりと学べる環境がそろっているので安心してください。

働き方が厳しいといわれる建築業界で、健康的に穏やかに働くことのできる会社だと思います。

 

東京・中目黒。

アトラスタワーを背に、目黒川沿いを歩いていく。

今の時期は桜並木にも青々とした葉が茂っていて気持ちいい。

10分ほど歩いたところにcotoのオフィスはある。オフィスに入ると、中はおしゃれなカフェみたい。

奥にある広々としたワーキングデスクの側の窓から、目黒川が見える。

春は桜がきれいだろうな。

そんなことを考えていると、代表の田中さん。

「春は事務所でお花見するんですよ」

田中さんはcotoを立ち上げる前、大手の企業でマンションリノベーションの設計や施工をしてきた。

大手だから多くの案件や情報で経験を積めたけれど、担当する物件の実際のユーザーとの距離を徐々に感じるように。

「もっとお客さんに寄り添ったものづくりをしていきたいと思ったんです」

そんな想いに共感した仲間と一緒に、田中さんは2014年に株式会社cotoを立ち上げた。

cotoでは案件の担当者が決まると、図面を書くことから見積もりの提案、現場管理や引き渡しまで、すべて担当者が一人で担っていく。だから自分の仕事は自分でハンドリングしやすい。

時間もお金もたくさんかかるリノベーション。信頼できる人が最初から最後まで伴走してくれたら、きっと安心できると思う。

「もちろん僕らがお客さんの生活スタイルや暮らし方、趣味などを聞いて、一緒につくりあげていくんですけど、最後は『自分で決めたんじゃないか』ってご自身で感じる。そうなったら、本当の意味でいい家とか空間になるんじゃないかな」

リノベーションした新しい空間で、どんな生活を送っていきたいのか。

お客さんにヒアリングして寄り添いながら、実現できる方法を考えていく。お客さんが求めているものとは違う方向に行ってしまいそうなときは、「こっちですよ」と軌道修正することも。

基本は不動産会社などからの紹介で仕事を受ける居住用のマンションが中心。商業施設やホテルなどのリノベーションを担当するチームもある。

「担当者がお客さんと話す様子を見ていると、友達の相談に乗っている感じというか、親身なんだけど等身大で話しているという印象ですね」

受注から引渡しまで約半年。その間に担当者はお客さんと信頼関係を築きながら、一緒になって形にしていく。

その過程ではお客さんに合わせて適切なものを提案する力や、引き渡しまでを見据えたスケジュール管理などのスキルも大切。

「うちの会社は形式的な社内決済がほぼないんですよ。物件の契約でも僕のハンコは基本必要ないし、誰かのハンコがつかないと次に進まないということはない。かなり個人に委ねている部分は大きいと思います」

「独立した個の集合体という感じですね。組織に依存して動くよりは、一人ひとりが独立している組織のほうが強いと思うんです」

社内のミーティングは2週間に1回の進捗確認だけ。それだけ少ない回数でも一人ひとりが責任を持って進めているから、会社全体の仕事は回っていく。

「営業のノルマがないから、設計に集中できるんです。お客さんと一緒につくっていく楽しさを感じられる人がいいですね。反対に作家性が強いというか、自分で考えたものを形にしていきたいって人は向いてないかもしれない」

「あと、社員にはcotoの仕事は7割で、残りの3割は興味のあることにチャレンジしてみたら?と言っているんです。好奇心があって新しいことをやってみたい人は、どんどん応援します。週休3日で働いて、残りは自宅でカフェを開いている社員もいますね」

田中さんも自宅から近い川越市で、ゲストハウスの運営や街づくりにも携わっている。

代表が自らやりたいことを楽しんでいる姿を見ていたら、新しくやってみたいことが出てくるかもしれない。

「会社のほかにもいろいろなコミュニティを持っていたほうが楽しいだろうし、結果的に仕事につながることも多いんですよ。そういう生き方とか暮らし方のほうが個人的にいいんじゃないかなと思っているんです」

それにしても埼玉がご自宅って、中目黒からちょっと遠い気がします。

「電車で2時間くらいかけて通っているんですよ。一拠点居住だけど二拠点居住みたいな(笑)僕もだけど、みんなそんなに遅くまで仕事をしていないですね」

社員のほとんどが19時には帰っているそう。

「田中さん、終電早いですもんね!」と話し始めたのが、伊藤さん。

伊藤さんもcotoを立ち上げたうちの一人。田中さんより10歳年下だけど、会話の雰囲気はフラットな印象。

もともと二人は同じ会社で働いていた。あるとき、伊藤さんが長年上司として慕っていた人と田中さんからcotoの立ち上げに誘われる。

「ちょうどこれから『どうなっていきたいか』よりも『どういう環境にいたいか』と悩んでいて、転職しようか考えていたころだったんです」

「僕にとって誘ってくれた二人は一緒にいて楽しい人たちだったから、この3人なら居心地の良い環境をつくれるんじゃないかなって思ったんですよ」

cotoの事業は買取再販を行う不動産業者から依頼された、マンションリノベーションから始めた。

買取再販とは購入した中古マンションの一住戸などをリノベーションして販売すること。

お客さんから直接の依頼される案件は少なく、創業当時から今まで仲介の不動産会社を通した仕事がほとんど。「こんな建物やお客さんならcotoが合うはず」と相性を事前に見極めたうえで、依頼をいただいている。

「はじめからお客さんとの相性がいいですし、相見積もりがほぼないのはわりと特殊かもしれないですね」

多額のお金がかかるリノベーションでは、お客さんはほかの設計事務所など数社に相見積もりを取って、依頼先を決めることが一般的。

「一般的にはせっかく設計したのに相見積もりで負けると、仕事にならないことが結構あるんですよね。うちの案件は、設計したものをほぼ100%実現できるっていう良さがありますね」

今はお客さんがSNSなどで情報収集ができることから、大変な一面もあるのだそう。

「こちらの提案に対して『SNSではこう書かれていたんですけど…』ってお客さんから聞かれたりして。はじめは悩みましたけど、『信頼しているから聞いてくれるんだな』って思えるようになりましたね」

しっかりと信頼関係を築くから、お客さんも本音で要望を伝えることができる。

創業時にイメージした「居心地の良さ」は、実際どうなのでしょうか?

すると伊藤さんが「あまリノベ」について教えてくれた。

あまリノベとは、「余り」と「リノベ」をかけた造語のこと。

「工事で使い切れなかったり設計変更とか発注ミスなどで、今までなら廃棄してしまっていた材料を、賃貸リノベーションに活用したいと考えたんです。その一部を自分たちでDIY作業してみようってことで、この前みんなでやってきたんですよ」

休日にみんなでやられたのですか?

「それが、勤務日なんです。みんなで昼飯を食べて、田中さんの手がけたゲストハウスなどを見ながら街歩きして。最後にペンキ塗りをしましたね」

参加は必須ではないそうだけど、イベント感があってなんだか楽しそうです。

「昼飯だけ食べて帰った人も…(笑)」と伊藤さんが冗談まじりに言うと、「すみません、それ、私です!」と笑いながら反応したのが、武藤さん。

「そういう自由な雰囲気って田中さんがつくっていると思いますね」

武藤さんも二人と同じ会社で働いていて、cotoに入る前はよくオフィスに遊びに来ていたのだとか。

「cotoの話を聞くじゃないですか。創業した当時は苦労している面も感じましたけど、のびのびと仕事をしている感じがしたし、中目黒っていう環境もよかったんですよね」

春には満開の桜を見られる席が武藤さんのお気に入り。

実際に働いてみてどうですか?

「楽しいですね。前に喜んでもらったものを別のお客さんにも合うだろうなって提案して、それがフィットするとうれしいですね」

担当することが決まったら、お客さんのヒアリングから始めていく。

「お客さんが理想とする生活に合うかどうか、まずリノベーションのプランを3つくらい提案します。物件の構造上、できるかできないかの検討も同時にしていきます」

基本は一人で案件を担当していくし、ミーティングも少ない。悩んだときはどうしているんだろう。

「お昼を食べているときとかに雑談で相談することが多いですね。『あそこってなんの材料を使ったの?』とか『ここにどうやってこれ収めたの?』とか」

「一人で作業することが多いけど、一人だけでやっている感覚はほとんどないです。現場に行けば職人さんたちと話をしながらつくっていくし、設計の段階だと社内の誰かに相談することも多いので」

意見を共有する時間や場所が決められていなくても、自然と発想が生まれていく環境。

「誰かの提案に対して、違うって一言でみんな終わらない。代わりのアイデアを一緒に考えてくれるんですよね。移動中とかご飯中とかわいわいしているときでも、こういうのもできるよって前向きな話がすぐに出てくるんですよ」

お客さんからは担当者からの提案と感じるかもしれないけど、その裏側にはみんなでつくっていこうというcotoの思いから生まれるアイデアがあるんだと思う。

「だから自分の世界に入って、仕事を進めたいって人には向いていないかもしれないですね」と武藤さん。

みんなで一緒につくることが好きな人だと楽しく働けると思う。

会社の設立した経緯も、日々の仕事の進め方も、健やかに働くことができる環境だと思いました。人柄も穏やかだし、こんなにストレスの少ない設計の仕事はあまりないかもしれません。

だからこそ、心地の良い空間をつくることができるのかもしれないと思いました。

(2022/6/22取材 小河彩菜)

※撮影時はマスクを外していただきました。

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