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群馬県北部にある四万(しま)温泉。
四万もの病を治す名湯ということからその名が付けられ、古くから湯治場として栄えてきました。
魅力ある温泉に、ここでしかできない体験を掛け合わせたら、もっといい場所になるんじゃないか。そんなことを考えているのが株式会社エスアールケイです。
今回募集するのは、エスアールケイが運営する4つの施設で働く人。
旅館「鹿覗きの湯つるや」、温泉グランピング施設「シマブルー」、廃旅館をリノベーションしたホテル「SHIN湯治LULUD」、「森のカフェKISEKI」のいずれかに、適性に応じて配属されることになります。
またそれらの施設に加えて、新たに創設するアウトドア部門で働く仲間も募集したいとのこと。
旅館業の経験がなくても大丈夫。自分に合った施設で働きながら経験を積んでいけます。新卒の人も歓迎で、正社員として働きながら副業を持つこともできます。
新しいことが大好きな人や、「成果を出すので、給料をこれだけください!」という積極的な人に、どんどんチャレンジしてほしいです。
東京から四万温泉へは、約3時間。
上越新幹線と在来線を乗り継ぎ、まずは中之条駅へ。そこから四万温泉行きのバスに乗り、終点で降りる。
バス停のすぐそばにある四万川では、観光客らしき人たちが川遊びを楽しんでいた。
遠くから見ても水が透き通っていて、こんな暑い日にきれいな川で水浴びなんて気持ちよさそう。
「鹿覗きの湯つるや」へは、ここから車でさらに10分。無料の送迎バスも出ているけれど、今回はスタッフの方に迎えに来てもらった。
明るく出迎えてくれたのは、代表の関さん。つるや別邸のモダンなスイートルームでお話を伺う。
「先日も町長とこれからの観光について話してきたんです。『もっと固定概念にない新しくてワクワクすることをやって、四万温泉全体を盛り立てていきたいです!』って」
関さんは新しいことにチャレンジし続けてきたエネルギッシュな方。
大学卒業後に入社した旅行会社で仕事に邁進していたところに、実家のつるやが廃業寸前だと母親から相談が来た。
「当時は施設も古くてお客さんは年配の人がほとんど。小さいころからうちの旅館にあまりいい印象がなかったんです」
旅館の仕事に興味があるならやってみないか、という母の一言に、関さんは迷った。考えた末、まずは2年間だけと決めて、つるやの立て直しのため帰郷することに。
どうやってこの窮地を脱しようかと考えながらつるやの露天風呂に浸かっていると、近くの草陰から突然物音が。
その音の主はなんと鹿。
「これは宣伝になると思って、『鹿覗きの湯』って宿の名前に付け加えたんです。若い人に来てもらえるように、貸切の露天風呂やお部屋出しの食事を手頃に楽しめるプランもつくりました」
なけなしの7万円で勝負した旅行雑誌の広告が大ヒット。若者も訪れる旅館となり、テレビでも特集が組まれるなど客足は順調に伸びていった。
「つるやは軌道に乗ったんですけど、旅館だけじゃなくていろいろチャレンジしたいと思って」
四万温泉全体を盛り上げるべく、町議会議員や温泉協会の協会長などにもチャレンジしていった関さん。
さらに宿として新たに挑戦したのが、5年前にオープンした温泉グランピング施設「シマブルー」。
「四万温泉の一番の魅力は温泉、次が豊かな自然。それらを活かせるビジネスってグランピングだと思って。露天風呂付きのグランピングって日本初だし世界初!?って考えたら、すごく楽しくなってきたんです」
四万川に面した部屋の窓から見えるのは、木々の緑や澄んだ川。
野鳥の声や川のせせらぎを聞きながら露天風呂とバーベキューなんて、最高だろうなぁ。
「今、シマブルーでは四万川に降りられる遊歩道をつくっているんです。新しいアウトドアの企画もこの川でやりたいと思っているんですよ」
コロナ禍の影響もあって、旅館業界の経営は厳しい。
「それでもやり方によっては、利益を出すことはできると思っているんです」と関さん。
「たとえば、バーベキューって材料をお渡ししたら、あとはお客さんにお任せできる。人件費の削減にもつながるんですよ」
一方、つるやは給仕による配膳などのおもてなしが手厚い、いわゆる旅館スタイル。
「海外のホテルスタッフはチップをもらうけど、日本の旅館はおもてなし精神で無料のサービスが多い。疲弊するし儲かりにくいシステムなんですよね」
お客さんも従業員も幸せになれるビジネス。そのためには、いかに従業員の負担をなくし、お客さんに満足してもらえるサービスを提供して利益を出せるかが鍵になる。
今後はつるやでも、岩盤浴やサウナをつくって日帰り入浴に対応したり、自動チェックインの機械を導入したりする予定。長年の伝統は残しつつ、常に挑戦を続けている。
「もっと温泉地に新しい仕掛けをしていく仲間がほしいですね。あとは施設のマネジメントも含めて、自分自身もマネジメントしてみたいという向上心のある人も大歓迎です」
続いて、つるやから車で5分ほどのシマブルーへ。
関さんと同じように、まさにこれから新しいことをやっていこうという気概を感じるのが、森山さん。シマブルーのリーダーとして働いている。
挨拶もそこそこに、まずは森山さんが施設を案内してくれることに。プライベート温泉付きのグランピング棟が7棟あって、テントドームがあったり地下にあるサウナがあったりとさまざまなアクティビティを楽しめるようになっている。
途中、受付とカフェがある棟の入り口でグリルを見つけた。ここで何か焼くんですか?
「チェックインのときにウェルカムスモアをお客さまにお出ししているんです。とくにお子さまから人気ですね」
たしかに、アウトドア気分が一気に高まりそう。
「今、『プンさんのカレー』というのも考え中で。従業員にネパール人のプンさんという方がいて、故郷の味をもとにレシピをつくっているところです」
スモアもカレーも、シマブルーで働く人たちから生まれたもの。グランピング施設があちこちで増えてきた今、いかにオリジナルのサービスを提供できるかが大切になってきているのかもしれない。
「リピーターを増やすというのが現状の課題ですね。カフェも軽食メインからもう少し食事にシフトして、宿泊棟以外でもより楽しんでもらえるような工夫を考えているところです」
以前はアパレルショップや飲食店で働いていたという森山さん。宿泊業はまったくの未経験だった。
そんななか、日本仕事百貨の記事を読んで、エスアールケイが廃旅館をリノベーションしてゲストハウスをつくろうとしていることを知った。それが「SHIN湯治 LULUD」。
「草津は知っていたんですけど、四万温泉は知らなくて。でも旅館もグランピングもカフェもやって、これからゲストハウスも始めるなんて面白い会社だなと思って」
森山さんは今、シマブルーの仕事をメインに、LULUDやつるやの運営もサポートしている。
「最初から100%を目指すんじゃなくて、トライしてみて違ったら変えていく。そんな会社ですね。今ある施設を運営しながら、同時進行でその先のことも進めていくのでスピードが速いです」
「現状のタスクに追われるときもありますけど、どんどん新しい事業が始まっていくので、なんとか食らいついていますね」
シマブルーから、歩いてすぐのLULUDへ。「ここも変わっている最中なんですよ」と、配管などが剥き出しの最上階のフロアを案内してくれた。
パーティーもできるようなスイートルーム、地元のアートイベントの会場… まだまだどのように使うか構想中なのだとか。
「四万温泉の標高ってスカイツリーと同じくらいで、この部屋のバルコニーから見る星空がきれいなんですよ。四万の自然には本当に癒されますね」
「買い物は車で片道1時間くらいかかるので不便さはありますけど、自然が好きな人なら楽しめると思いますね」
どんな人が向いていると思いますか?
「その場その場で面白さや楽しさを見出せる人ですかね。やりたいことが明確すぎると、急に新しいことが始まったとき、戸惑ってしまうかもしれないので。うちの会社とフィーリングが合う人がいいかなと思います」
多様な宿泊施設にカフェ、そしてこれから誕生するアウトドア部門。業種が幅広いからこそ、挑戦できるチャンスも広がっていく。
「元は料理人志望で入社したんです」と話すのは、4ヶ月前に高校を卒業して入社した池田さん。社員寮で暮らしながら、つるやで給仕を担当している。
「給仕の立場だとお客さんから料理の感想を直接聞けるので、勉強になります」
最初に学んだのは言葉遣いと客室の掃除。
「『お召し上がりください』なんてこれまで使ったことがなかったので、とくに言葉遣いは女将や先輩方からだいぶ教えてもらいました」
一つひとつ、施設を丁寧に説明してくれる様子からは、最近まで高校生だったとは思えない。
初めての社会人、初めての一人暮らし。実際どうでしたか?
「不安は大きかったですね。でも先輩方が温かく寄り添ってくれましたし、朝は鳥の声で目覚めて、周りの自然に癒されて。すぐに不安は解消しました。思っていたより若い人が多く働いていたことも大きかったです」
気軽に話せて休みの日も一緒に過ごせるような歳の近い仲間がいることは、心強かったと池田さん。
寮までは、つるやから歩いて2〜3分。まかない付きで食事には困らないけれど、早起きに慣れなかった最初のころは朝食をとらずに出勤していたことも。
「かなり体力がいる仕事なので、食べないと力が湧いてこなくて。それに気づいてからは、絶対に朝ごはんは食べるようにしています(笑)」
早番だと朝7時から朝食の配膳が始まり、チェックアウト後の部屋の清掃まで約6時間休みなく動き続ける。どの仕事も時間との戦いなのだそう。
未経験だったベッドメイキングも、今では一人でピンとシーツと敷くコツも掴んで、5分ほどでできるようになった。
「いずれは調理もやりたいですね。サービスで身につけた経験もきっと役立つと思うので、調理とあわせて幅広く頼ってもらえるような人になりたいです」
料理人となったとき、池田さんの目には給仕したお客さんの表情が浮かぶのかもしれない。それも職種の境目なく挑戦できる会社だから、叶うことなのだと思う。
最後に、印象的だった関さんの言葉を紹介します。
「日本の観光にまばゆい光を当てたいんですよ。僕たちは四万でチャレンジするけれど、ほかの地域でも、それぞれの力を活かしながら柔軟に新しいことをやってみてほしい。そういう人や場所がどんどん増えていけば、日本の観光業がどんどん良い方向に変わっていくと思うんです」
温泉やアウトドアが好き。人と関わったりアイデアを出したりすることが得意。成果を出して稼ぎたい。
どんな人でも、ここでのチャレンジはやりがいのあるものになると思います。
四万温泉で新しいことをやりながら、自分自身も変えてみたいという人。ぜひお待ちしています。
(2022/7/11取材 小河彩菜)
※撮影時はマスクを外していただきました。