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二拠点でも副業でも
みんながイキイキと過ごす
晴れやかケアを秋田から

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

施設に入った瞬間の雰囲気、利用者さんやスタッフさんたちの表情。

感じた気持ちを言葉にするなら、「晴れやか」が一番近い表現かもしれない。

あきた創生マネジメントが運営する「ショートステイ輪(りん)」での取材で、そう感じました。

デイサービスや有料老人ホームなど、グループ会社合わせて秋田県内で5つの事業所を運営しているあきた創生マネジメント。外国人技能実習生の受け入れや、ICT機器の導入など、新しいことにどんどん取り組んでいます。

今回は、介護の現場を理解しながらICT活用などを考えるケアワーカーと、外国人技能実習生をサポートするスタッフを募集します。

経歴や経験は問いません。副業や兼業、二拠点生活など、自由度の高い働き方も可能です。

介護のイメージが変わるはず。まずは、あきた創生マネジメントのことを知ってください。



羽田空港から秋田の大館能代空港までは、飛行機で約1時間。

あっという間に空の旅を終えると、空港で大きななまはげが迎えてくれた。

10月中旬の秋晴れの日。秋田は東京より少しひんやりしているけれど、澄んだ空気が心地いい。

迎えにきてくれた車に乗車する。

道中、道路脇には雪の高さを示すスノーポールがたくさん並んでいた。この辺りは毎年、3mほどの雪が積もるそう。

30分ほどで能代市にあるショートステイ「輪」に到着。やわらかな日差しが、天井の窓から中央のホール全体に届いている。

「人って明るいところに集まりたいと思うんですよ。だから、施設全体に陽の光がたくさん入るようにしていて」

そう話してくれたのは、代表の阿波野さん。

「ホールを囲んで利用者さんの居室があることも輪の特徴です。廊下がないので、利用者さんが部屋から出て来られるとすぐわかる。いつも近くに誰かがいる環境が、安心感につながるんです」

この環境をつくるきっかけになったのは、東日本大震災だった。

当時、社会福祉法人の施設に勤めていた阿波野さん。宮城県にある同じグループの施設と連絡が取れなくなり、震災翌日に同僚と一緒に現地に向かった。

「施設に行くと、利用者さんもスタッフもみんなが被災している状況で。停電がつづいていたので、陽が落ちたらずっと暗いなかで過ごすんです。光がないって、本当に不安になるんだなと感じましたね」

朝が来て、太陽の光が部屋に差し込んだとき、その光の温かさを利用者さんと分かち合ったことが今でも忘れられないそう。

そこで、ある利用者さんから言葉をかけられる。

「『もう自分は生かされているから、やれることは自分でやる。私以上に大変な人に手を貸してあげてほしい』と言われて」

それまでは、利用者さんに「おもてなし」の気持ちで接することを第一に考えて、サポートをしていた。

ただ、なかにはサポートなしで行きたいところへ歩いていったり、物を取ったり。自分の力でできる人もいる。

「時間がかかったとしても自分の意志で動いてもらって、本当にできないことをサポートするほうが利用者さんのためになるんだと気づいたんです。それができる場所をつくりたいと思うようになって」

そこで、震災から7ヶ月後に株式会社あきた創生マネジメントを創業。利用者さんが、自分らしく生きるためのサポートを行なってきた。

「輪では、利用者さんのお看取りをさせていただくこともあるんですが、利用者さんの最期の表情には笑顔も多くて」

「その表情は、『生きた証』のひとつだと思うんです」

生きた証、ですか。

「僕たちは亡くなることが死ではなくて、その方がみんなから忘れられたときが本当の死だと考えていて。最期の笑顔を見たら、僕たちやご家族が利用者さんを忘れずにいられる。生きた証をずっとつないでいくんです」

館内の壁にある、「生きた証」のコーナー。そこには利用者さんが輪で過ごしていたときの写真やアルバム、亡くなった利用者さんへスタッフから寄せられたメッセージなどが飾られている。

亡くなられた方たちの思い出だけど、悲しい感じはなく、温かい印象を受ける。

「ここで過ごして、利用者さんの願いを1個でも多く叶えること。それが利用者さんの自分らしい生き方につながると思っています」

しょっぱいものを食べたい、お酒を飲みたいなど、自宅で過ごしていれば当たり前にできることでも、施設では制限がかかってできないことも多い。

あきた創生マネジメントでは、病院と連携して許可をもらい、本人の願いを尊重できるようなケアを大切にしている。

「利用者さんの願いが叶えば、ご本人やご家族はもちろん、お手伝いができた僕たちもうれしいし、その喜びが利用者さんの最期の表情にも現れると思っていて」

利用者さんに寄り添ったケアをするために、大切にしているのは時間を有効に使うこと。

そこで、タブレット端末やインカムなどのICT機器を取り入れて、スタッフ間で素早く連携が取れるようにしている。

ほかにも、利用者さんの状態をタブレットで記録してクラウド上に保存することで、スタッフ間の情報共有がしやすくなった。

「これからも、業務を効率化できるものはどんどん取り入れる予定です。ただ、人間でしかできないこともあるし、介護を必要とする方も増えていく。スタッフの増員も同時に必要だと思っています」

秋田県では、とくに生産年齢人口と呼ばれる15歳から64歳までの人口の減少が激しく、人材の確保がどの産業でも大きな課題となっている。

「地元で働き手を探すことはむずかしい。それならば、ほかの地域からうちに来ていただこうと考えたんです」

そこで2019年から始めたのが、外国人技能実習生を受け入れること。

いま働いている5人の実習生は、全員インドネシア出身。取材した日も、利用者さんとニコニコと接する、ヒジャブ姿の実習生が見られた。

「実習生の実習期間は3年。ただ、実習を終えて母国に戻っても、インドネシアは介護制度が整っていないから、スキルを活かして働ける場所がないんですよ」

「だから、うちで働いた実習生と日本人スタッフを交えて、インドネシアで実習生が働ける場をつくりたいと考えているんです。そうしたら今度は、インドネシアで介護を学んだ人が反対に秋田に働きに来てくれる。そんな循環が実現したら、面白いですよね」

そして今後さらに取り組んでいきたいのは、働き方の選択肢を増やすこと。たとえば、東京で別の仕事をしながら、1週間ごとに秋田と行き来するなど、柔軟な働き方も推進していきたいという。

飛行機を使えば東京からもあっという間に着くし、秋田で働く間は住居や車も会社から借りることができる。二拠点生活も十分実現できる環境だ。

今回新しく入る人には、介護の現場のことを勉強しながら、現場の人たちがいきいきと働けるような新しいICTの導入や、外国人技能実習生のサポートに阿波野さんと一緒に取り組んでほしい。



「ベッドの見守りセンサーには、とても助けられていますね」

そう話すのは、輪の管理者である鵜木(うのき)さん。現場だけでなく事務作業など、あらゆる仕事を管理している方。

見守りセンサーは、利用者さんの行動を把握して安全を守るためのもの。施設内すべてのベッドに設置されている。

ベッド下にあるセンサーは、利用者さんが起き上がると通知を発信。通知を受け取ったスタッフは部屋に行って、利用者さんのトイレの介助など、リアルタイムでサポートができる。

とくに見守りセンサーが活きるのは、深夜の見回り。これまで2時間おきにおこなっていた見回りでは、入室のたびに電気を点けるため、利用者さんの睡眠の妨げになっていた。

センサーのおかげで、深夜の見回りは4時間に1回となり、利用者さんの安眠にも、スタッフの業務の軽減にもつながった。

「介護の現場で使えるICTって、まだまだあると思っていて。僕らはそういう知識が少ないし、どうしても利用者さんの対応に日々追われてしまう。現場を見て、新しいICTを提案してくれる人が来てくれたらうれしいですね」

11年前、専門学校で取得したあんまマッサージ師の資格を活かせないかと、地元の能代市で仕事を探していた鵜木さん。インターネットで偶然、輪の求人と出会い入社した。

「お正月のイベントで僕がお餅をついて、あるおばあちゃんが餅を濡らしてくれて。でもおばあちゃんが水を入れ過ぎて、餅がびしゃびしゃになっちゃったんです。『おめぇが入れたんだべぇ!』とか言い合っているうちに、だんだん漫才みたいになって(笑)。それを見てたみんなも大爆笑で」

「利用者さんへの気遣いはもちろん大切です。ただ、ときには崩した話し言葉を使ったりして、相手に合わせた対応を積み重ねていく。そうすることで、信頼関係を築くことができるんだと思います」

輪のスタッフが利用者さんと接する様子を見ていると、まるで親戚のおじいちゃんおばあちゃんを相手にしているかのよう。丁寧すぎず、だからと言って失礼なわけでもなく、自然な感じ。

働き始めて10年が経つ鵜木さん。現場では大変なこともあると思うけれど、長くつづけられる秘訣はなんなんだろう。

「スタッフ同士の仲の良さが大きいかな」



すると、「たしかに、それが一番ですね」と隣で話してくれたのが、入社9年目の大高さん。

「秋田の有名な『バナナボート』っていうお菓子があるんですけど、新しい味が発売されたら、すぐに職員のチャットルームに流れてくるんですよ(笑)」

現在、輪に所属する5人の外国人技能実習生に加えて、あきた創生マネジメントが運営するほかの施設の実習生指導も担当している大高さん。

3年前に初めて実習生を受け入れたときは、受け入れ側の日本人スタッフもわからないことが多かった。

そのときの反省を活かしてつくったのが、日本人スタッフ用のマニュアル。技能実習制度の仕組みのことや、外国人と接するうえで大切なことをまとめた。

ただ、実際の現場では言葉の壁を感じることもある。

「たとえば、『頭を洗う』と『髪を洗う』は、日本人にとっては同じ意味でも、実習生にとっては別のことを示しているように感じてしまう。私たち日本人スタッフはできる限り共通の言葉を使って、実習生に指導することが大切ですね」

あきた創生マネジメントでは、スタッフ間のコミュニケーションツールであるLINEワークスに、実習生への効果的な声かけの方法などをアーカイブとして残している。

アーカイブが蓄積されることで、実習生や日本人スタッフ、利用者さんなど、みんなが安心できる最適解が生まれていく。

休みの日は一緒にお出かけすることも。よく行く先は、実習生たちが大好きな100円ショップだそう。

「彼女たちには宗教による断食や、祈りの時間があるので文化の違いは感じますね。それぞれの文化を尊重しながら、その都度相談して柔軟に対応しています」



帰り際、阿波野さんが話した言葉が印象的でした。

「うちにボランティアで来てくれる人は、『こんな現場があるんだ!』って驚くことが多いんですよ。文字で伝えきれない部分もたくさんある。興味を持ったら気軽に来てもらって、まずはうちの雰囲気を感じてほしいですね」

経験や知識がなくとも、1から始められる介護の仕事。

阿波野さんと輪の方々のポジティブなエネルギーに触れながら、共に晴れやかな場所をつくっていってください。

11月26日の19時からは、阿波野さんをお迎えしてしごとバーを開催します。YouTube配信でどなたでもご覧いただけますので、気にある方はぜひこちらをチェックしてみてください。直接阿波野さんに質問することもできますよ。

(2022/10/13 取材 小河彩菜)

※撮影時はマスクを外していただきました。

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