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With Barista
一杯に込める想いを
もっと多くの人へ

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

朝、目覚めたあとの一杯。ほっと一息つきたいときの一杯。

便利な機械や、おいしい淹れ方の普及。いろんな要素があわさり、わたしたちの暮らしのなかでコーヒーはより身近な存在になっています。

そのなかでも、最近よく聞くようになってきたのが、スペシャルティコーヒーと呼ばれるもの。

コーヒー豆の原産国から、焙煎、そして豆を挽くところまで。バリスタと呼ばれるコーヒーのプロが、日々おいしい一杯を追求しています。

バリスタたちを、道具から支えたい。

そんな想いを持ってものづくりをしているのが、株式会社ケーアイです。

さまざまな陶磁器製品を小売店やホテル、バリスタに届けている会社で、岐阜に本社がある光洋陶器が母体。

製販一体の強みを生かし、バリスタの声を形にしたドリッパーやカップは、コーヒーのプロの世界でも高い評価を得ています。

今回は、企画広報と撮影・動画制作の2職種で働くスタッフを募集します。

どちらも一人ひとりのバリスタに寄り添って、その思いを発信するような役割。

海外でのバリスタ競技会へ出張する機会もあるので、ものづくりに興味がある人も、グローバルな仕事に興味がある人も、おもしろく働ける環境だと思います。

 

東京・中目黒。

ケーアイの東京事務所があるのは、池尻大橋駅から歩いて10分ほどの場所。1階にカフェが入ったビルの5階にあり、目の前には目黒川が流れていて、桜並木が続いている。

入り口でインターホンを押して、エレベーターで上へ。

迎えてくれたのは、ケーアイ代表の加藤さん。

これまで2回お会いしていて、いつも丁寧に優しい口調で話してくれる方。

「おひさしぶりです。以前取材してもらった記事で新しい人も増えて。業務もいろんなことができるようになってきたぶん、また新しい力が必要になってきたんです」

ケーアイは、美濃焼で有名な岐阜に本社を持つ陶磁器の販売会社。

さまざまなメーカーの食器類を店舗やホテルなどに販売すると同時に、母体である光洋陶器の製造ラインを活かし、自社ブランドも展開している。

9年前からはコーヒー関係の製品に力を入れていて、カップやドリッパーのブランド「ORIGAMI」は、コーヒーのプロたちからの評価も高い。

たとえば、代表的な商品がORIGAMIのドリッパー。ギザギザした形をしている。

これは、バリスタがよく使う円錐型とウェーブ型、両方のフィルターに対応したドリッパーが世の中にないという声を受け、一からつくり上げたもの。

円錐型に合う角度、なおかつギザギザの角の数をウェーブ型に合わせることによって、1つのドリッパーで二種類のフィルターに対応することができる。

ほかにも、香りをより感じやすい形状になっているカップなど、現場で働くバリスタの声をもとに、製品を企画・製造している。

感染症が流行していたときには「おうち需要」が高まり、家でおいしいコーヒーを淹れたいという人が増えた。そのため、BtoCの売り上げがよかったそう。

「コーヒーはおうち需要が落ち着いて、カフェ需要が盛り返してきた感じですね」

昨年までは中止されることが多かった海外での展示会やバリスタの競技会も、リアルで開催されるようになってきた。

「直近だとギリシャ。二ヶ月ほど前はアメリカのポートランドの展示会と競技会に行って。ORIGAMIも特定のマーケットではだいぶ浸透しているんですけど、まだまだ広く知ってもらう余地があるなと思っています」

より知ってもらうための工夫のひとつが、自社で陶磁器をつくるだけなく、外部のサプライヤーと新しい製品をつくること。

その一つが、プラスチック製のORIGAMIドリッパー「ドリッパーエアー」。

壊れやすく、キャンプなどでの持ち運びがむずかしいという陶磁器のデメリットを改善するため、外部のサプライヤーと協力してつくった。

「陶磁器製のものは2500円くらいなんですが、海外だと関税もかかるので、どうしても高くなってしまう。もっと気軽に手に取ってもらえたらと、1300円ほどで販売しています」

「パートナーになるサプライヤーさんと、陶磁器に縛られずに製品をつくり届ける。これがおもしろいなと最近感じていて。そのなかで、ものづくりの背景やバリスタさんのことを、Webの記事や動画などのコンテンツで伝えることが必要だなと。それで今回の募集に至ったんです」

具体的には、どんな仕事なのでしょう。

「たとえば、『この豆ならORIGAMIでこんなふうに淹れます』っていうレシピ動画とか。バリスタそれぞれで特徴があるので、それを記録・発信できたらいいなと思っていて」

ほかにも、コーヒー業界の人たちにインタビューして記事をつくったり、競技会の様子をレポートしたり。今は外注で記事をつくっているけれど、それを内製化したい、と加藤さん。

コンテンツの企画と制作は主に「企画広報」スタッフ、動画制作などは「撮影・動画制作」スタッフが担っていくことになる。前者は、ある程度文章が書けるスキルやメディア運営の経験があったり、後者は映像に関わっていた経験があったりすると、入りやすいと思う。

また、現状スキルが十分でなくても、ブランドのコンセプトを理解し、一緒につくっていきながら、まずは外部チームへのディレクションからスタートしていくこともできる。

「ORIGAMIのコンセプトとして、『withバリスタ』と、『世界に美味しいコーヒーを広げる』っていうのを掲げています」

「バリスタやコーヒーの生産者さんにどう併走してサポートしたらいいか。ぼくらの根っこであるコンセプトに共感して、一緒にやりたいと思ってくれる人が来てくれたらいいなと思います」

 

いま東京事務所で働いているのは6人。リモートで仕事をしている人も多く、海外の競技会や岐阜の本社工場などに出張する機会もたくさんある。

6人のうちの2人は、昨年の日本仕事百貨の記事で入社した方々。

「おかげさまで、ふたりとも活躍してくれていますよ」と加藤さんがまず紹介してくれたのが、海外営業担当の金中さん。

「前職は石油関係の会社で3年ほど働いていました。バックパッカーで旅していたこともあったので、国際交流に興味があって。グローバルな仕事ができそうな石油関係の仕事を選んだんです」

海外と関わる仕事をしたいと思っていた金中さん。ただそのためには、10年、20年といった時間が必要だということがわかり、もっと早くやりたい仕事に就きたいと思った。

「日本仕事百貨を見ていたときに、海外営業の募集でケーアイを見つけて。ぴったりかも、と思って応募したんです」

「コーヒーは好きでしたが、スペシャルティコーヒーのことは知らなくて。でも、好きなもので海外との仕事に携われるし、代表と近い距離で働ける規模感もいいなと思いました」

規模が小さいぶん、一人ひとりの仕事は多岐にわたる。お客さんを岐阜の本社工場にアテンドするほか、商品企画の意見を求められるなど、幅広い仕事をしている。

「小売店に営業するのかなと思っていたんですけど、実際はカフェを直接訪問して、道具を使う人や飲む人に近いところで営業する。そのスタイルは、いい意味でギャップでしたね」

企画も撮影・動画制作も、取材などで海外のバリスタとコミュニケーションをとることもある。

ただ語学力に関しては、高いスキルは求めない。翻訳ツールなども使いながら、コミュニケーションをとることに抵抗がなければ大丈夫とのこと。

「仕事で勉強しているうちに、よりコーヒーの世界にハマっていってますね」

「コーヒーって、それ自体が共通言語になるんですよ。この豆はこういう味で、とか、話のタネに困らない。それはコーヒーを扱う仕事の強みかなと思います」

 

最後に話を聞いたのは、金中さんと同じく昨年の募集記事で入社した松岡さん。主にECを担当している。

「入社前は二年くらいイギリスのロンドンで働いていました。日本の陶磁器を輸入して、現地の人に紹介するっていう仕事をするなかで、陶磁器の美しさに感動して」

その後、日本に帰国。英語のスキルを活かしながら、陶磁器に関わることができる仕事を探していたけれど、なかなか見つからなかった。

そんなとき、日本仕事百貨でケーアイの募集を見つける。

「サイトはほぼ毎日見ていて。陶磁器を扱うなかでも、産地とかつくり手に寄った仕事がいいなってずっと思ってたんです。それでケーアイの募集を見たら、まさにわたし向けでしょ、って思って(笑)」

「想像と違ったのは、思ったより自由にやらせてもらえるっていうのと、出張が多いことですかね。ECの企画運営担当なんですが、ギフトボックスを企画したり、海外のお客さまを岐阜の工場にアテンドしたり、海外出張に連れて行ってもらったりと、いろんなことをさせてもらってます」

思ったより自由だった、というのは?

「わたしの性格もあるんですが、ここからここまでって仕事の範囲を決められるのが好きじゃなくて。ここもやっていいですかって聞いたら、だいたいやらせてもらえる。それはいいなと思っています」

「あとは社風だと思うんですけど、入ったばかりのわたしにも、打ち合わせで『どう思う?』とか、意見を求められることが多くて。社歴に関係なく、いろんな人の意見を聞いてくれるのはありがたいですね」

一人ひとりの意見や考えをしっかり聞いてくれる雰囲気が醸成されている。人数が少ないからこその強みでもあるし、同時にやりがいにもつながりそうだ。

「印象に残っているのは、4月にアメリカのポートランド出張に連れて行ってもらったことですね。コーヒーの競技会の世界大会予選があって」

「わたしは主に、SNSで競技会の様子や結果を随時発信していました。実はそれまであまりコーヒーに興味がなくて、『お茶派です』ってずっと言ってたんですよ(笑)。でもバリスタの人たちと話をして、人を通してコーヒーが好きになったんですよね」

コーヒーの素材や淹れ方など、ほとんど知らない松岡さんに対しても、バリスタの人たちは丁寧に教えてくれた。

「みんな熱いな!って。それに応えられるくらい、自分もちゃんと勉強しようって思いましたね」

「どうやって売るかも大事だけど、それ以前にコーヒーを知らない人にもっと知ってもらうためにはどうしたらいいか、という根っこの部分を考えるようになりました」

「今までの人生経験を余さず活用できている感じがする」と、うれしそうに話してくれる松岡さん。

「今が自分のなかでベストです。ここに来るまでにいろいろありましたが、ケーアイで自分のやりたいことができているので。会社に感謝してます」

そうはっきりと話す姿は、とてもかっこいい。

「スケジュール管理能力は問われると思います。よくもわるくも、誰かに細かく指示される環境ではないんじゃないかな」

「仕事だけど、自分ごとだと思ってほしいですね。わたしも仕事好きなんですよ。金中さんとふたりでいつも仕事の話をしてるくらい、やりたいことがあふれちゃっているので。仕事をたのしめる人と出会いたいなって思います」

 

ケーアイの人たちは、自分たちもたのしみながら、コーヒーのプロたちを支えていることに喜びを感じているように見えました。

コーヒーが好きな人も、陶磁器が好きな人も。一度この世界に踏み込んでみたら、新しい扉が開くかもしれません。

(2023/7/3 取材 稲本琢仙)

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