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自分たちも心地よく、
心地よい家をつくりたい

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

この人たちと一緒に自分の家がつくれたら、きっと幸せだろうなあ。

穏やかに、真摯に目の前のお客さんと向き合う。天然住宅のみなさんと時間を過ごすなかで、そんなふうに感じました。

株式会社天然住宅は、住む人にも自然環境にもやさしい、自然素材の家づくりを提案している会社。

床材や柱、建具など、目に見えないところも含めて100%国産の無垢材を使用。さらに、断熱材に羊毛、接着剤には米のりなど、有害化学物質を使わない家づくりを目指しています。

今回募集するのは、お客さんの思い描く暮らしを形に起こしていく設計スタッフ。

経験は浅くても構いません。天然住宅の家づくりに共感し、素直に吸収していける人がいいと思います。

あわせて、SNSの運用を主に担うパートタイム・アルバイトの広報スタッフと、社内大工も募集します。

住む人の暮らしを大切に考えた家をつくる会社だから、自分たちの暮らしも大切に。そんな想いを根底に持って、仕事をしている人たちです。

 

天然住宅のオフィスがあるのは、西武線で池袋から20分ほどのひばりヶ丘。駅前通りには商業施設やビル、マンションが並び、大きめのベッドタウンという雰囲気。

駅から歩いて5分ほどのビルの5階へ。一歩オフィスに入ると、ふわっと木の香りに包まれる。

打ち合わせスペースで話を聞いたのは、代表の田中さん。こちらの話をじっくり聞いてから、丁寧に言葉を返してくれる方。

もともとは田中さんのお父さんが、一般社団法人として立ち上げた天然住宅。

田中さんは求人広告の会社を経て入社し、2019年に株式会社化するタイミングで代表となった。

「『森を守って健康長持ち』というこだわりをもって、ずっと家づくりをしてきました」

「お客さまは、特に“健康”という部分で天然住宅を選んでくれる方が多いです」

建築に使われる合板や接着剤などは、有害な化学物質を含むものもあり、それによって体調を崩す人もいる。

天然住宅はそういったものを一切使わず、自然素材を中心とした家づくりを提案している。

「どんな人もその人らしい人生を送ってほしいから、家がそのじゃまをしないように。安全な材料を選ぶことで、安心して過ごせる空間をつくっていきたいと思っています」

使用する木材は、国産の無垢材のみ。古民家や伝統建築が現代まで残っていることからわかるように、自然素材でつくられた建築のほうが長持ちするという。経済的にも、環境にもそのほうが好ましい。

さらに、林産地の大工さんが加工した木材を直接仕入れているので、林業に還元できるお金が多くなり、森を守ることにもつながっている。

そんな背景を知った上で家づくりに臨んでほしいと、お客さんに森を訪れてもらうこともある。

主に使っている宮城県栗駒の森で、木の伐採や製材を見学し、実際に働く人たちの顔を見る。自分で伐採した木を家づくりに使うこともできるのだとか。

「森を訪れた多くのお客さまが『本当に行ってよかった』と言ってくれます。この体験があることで、家に対する愛着も変わってくると思って、コーディネートしています」

「最初から環境問題に関心の高いお客さまばかりではないんですけど、森での体験や家づくりを経て、あるいは実際に住んで心地よさを感じるなかで、だんだんと自然と共存していくことの大切さに気づいてくださる方も多くて。そのきっかけになれるのはうれしいですよね」

 

「壁の中のような見えないところまで自然素材、国産材を使うことにこだわっているのは、とてもめずらしいと思います」と話すのは、設計部リーダーの小野寺さん。

製図は外部に協力スタッフがいるものの、すべての案件の設計は小野寺さんともうひとりのベテランスタッフが担っている。

今回入る人には、腰を据えて働いて、小野寺さんとともに設計の主軸を担っていってほしい。

一般社団法人のころから含めると、天然住宅で働いて12年になる小野寺さん。以前は別の建築事務所で働いていた。

「デザインを追求するのは楽しかったんですけど、これが社会の役に立っているのかな、と考えることもあって。本で天然住宅のことを知って、身体にやさしい家づくりにピンときたというか、建築が誰かの幸せにつながるんだ、と興味を持ったのが最初ですね」

案件には、お客さんと一から設計を考えるフルオーダー、ベースのプランを元にアレンジしていくセミオーダー、そしてリノベーションがある。

もっとも多いのはセミオーダーで、最近はマンションなどのリノベーションも増えている。

営業から設計、施工まで、すべて社内で一貫している天然住宅。

真ん中に立つ設計は、営業とともにお客さんと打ち合わせもするし、施工現場の様子も定期的に確認にいく。お客さんの希望をきちんと建物に反映させていくための、責任ある役割だ。

「すべて社内で完結するのは、やりやすいですよ。お客さん対応をしてくれる営業がいるので、設計そのものに集中できるし、工事のスケジュールもすぐに相談できます。一連の流れのなかで、チームプレイの意識が強く求められる会社かなと思います」

小野寺さんが昨年担当したあるセミオーダーのお客さんは、土地探しからのスタートだった。

営業担当のサポートで土地が決まり、いざ設計へ。

打ち合わせにのぞむなかで、「小野寺さんに任せます」というお客さんの一貫した姿勢に、信頼を感じたそう。

「営業担当がまず信頼を築いてくれて、それをうまく引き継げたのかなと思います」

のびのび提案させてもらった、と話す小野寺さん。

外壁や屋根は小野寺さんの提案で決まる一方、『ここに棚がほしい』というようなお客さんの要望もしっかり受け止め、理想の家をかたちにしていった。

「キャッチボールがうまくいった感じがしましたね。本当にいいお客さんだった、というのに尽きるんですけど。最後には、お礼として名前入りのペンをプレゼントしてくれました」

「自分がやってみたいことと建主さんが望んでいることをうまくミックスさせて、チームで形にしていくのが、この仕事の醍醐味です。スケジュールや予算管理も含めて、いいバランスを見つけるのが、大変だけどおもしろいところじゃないかなと思います」

会社はフルフレックス制。自分の裁量で働き方を決められるけれど、自分本位にはならないでほしい。

「やっぱりお客さまに合わせて動くことが出てくるので、仕事は仕事、って完全に割り切りたい人はむずかしいかもしれません。僕も、夜ご飯を食べてまた働くこともあるし、休日出勤になることもあります」

一方、夕方に上がる日もあれば、昼間に抜けることもできる。体調などの理由でリモートワークにしたい日があれば、相談していい。

自由だからこそ、自己管理が必要だし、責任もある。

「暮らしそのものに興味がある人が合うのかなと思いますね。そのなかに働き方もあると思っていて」

「自分で働き方をデザインしていく意気込みがある人、自由に健全に働きながら、やるべきことをやれる人がいいなと思います」

 

営業として日々関わっていくのが、前回の日本仕事百貨の記事をきっかけに入社した中村さん。

ペンを贈ってくれた先ほどのお客さんを一緒に担当したのも、中村さんだそう。

「お客さまとは約1年間、一緒に家づくりをすることになります。だから、引き渡すときはやっぱり名残惜しいですよ。家が建ったこと以上に、人と人とのつながりでちゃんと関係が結べたことに、よろこびを感じることが多いです」

「お客さんに満足してほしい、いい家をつくりたい。そういう気持ちがエネルギーの源になっている人が多い会社だなと思います」

だからこそ、課題もあるという。

「いろいろやってあげたいと思って仕事に取り組んでいると、時間と手間がどんどんかかってしまうんですよね…」

たとえば、予定になかった設備を追加したい、ほかの間取りも見てみたい、などの要望があったとき。

新たに図面を描いて、お客さんに提案する。ただ、見積もりを見て、やっぱり費用が高すぎるからやめておこう、と判断されることもある。

事前にお客さんにうまく伝えられれば、そういったケースを避けることもできる。

「とはいえ、一つひとつの丁寧な対応が、満足度につながっている面もあって。お客さまの一生に一度の家づくりを後悔のないものにすることと、仕事として利益を上げること。どっちに偏りすぎてもダメで、そのバランスが本当にむずかしいなと思います」

現在スタッフは13人。規模が小さいぶん、ひとつの案件の重みは大きい。

会社にとって、働くみんなにとって、どんなバランスがちょうどいいのか。どれも大切だとわかっているからこそ、きっと悩むんだろうな。

簡単に割り切ることはせずに、一緒に悩んでくれる人が加わるといいなと思う。

 

「子どもが小さかったころは、土日のイベントに連れてくることもありました。子育てしている人が多いので、みんな受け入れてくれるし、働き方も相談もできる。後ろめたさを感じないで済む環境はありがたいですね」

そう話すのは、創業時から働く広報担当の井上さん。小学生のお子さんを育てながら仕事をしている。

Webサイトのコラムの取材や執筆、SNSやメルマガでの発信やイベントの企画・運営を担当。広報スタッフとして入る人は日々協力して働くことになるし、それ以外の人にとっても頼れる相談相手になると思う。

「お客さまの暮らしを大事にする家をつくりたいから、自分たちの暮らしも大事にする。それが天然住宅の考え方です。でも、プライベートと仕事をきっぱり分けるというよりは、暮らしのなかに仕事が溶け込む感じかなと思います」

「イベントのときも、土日に働くのか…って思うんじゃなくて、せっかくなら楽しんでほしいですね」

内覧会や説明会など、社内みんなで協力して企画・運営をするイベントは多い。

印象に残っているというのが、コロナ禍前に開催した建て主さんたちの親睦会。70名ほどのお客さんが、このオフィスに集まった。

天然住宅を選んで家を建てたという共通点しかないものの、お互いの暮らしの話をしたり、メンテナンスについてアドバイスし合ったり。そのときの温かい光景が忘れられないという。

「建て主さまはみなさん優しくて勉強家で、素敵な人ばかりです。わたしも、おすすめのお店や本を教えてもらったり、後日お客さまのワークショップにプライベートで参加したり、子どもにおさがりの洋服までもらったり。自分の暮らしに、お客さまから教えてもらったことを還元できているなあと思います」

「家づくりをしていると、お客さまの人生観に触れる機会も多いです。長い付き合いになるから、その方の暮らしや生き方に興味を持てたほうがいい。そうやって関係性を築いていけたら、幸せですよね」

お客さんも自分たちも、心地よく暮らしていけるように。

仕事の一つひとつに、丁寧に前向きに取り組んでいる人たちだと感じました。

自分の価値観と近いものを感じたら、ぜひ仲間に加わってほしいです。

(2022/10/28 取材、2023/6/23更新 増田早紀)

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