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心からの「美味しい」で
人を、地域を、未来をつなぐ

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

本当に美味しいものも、ただあるだけでは選んでもらえない。

農家やメーカーなど、いわゆる「つくり手」が減り続けるなかで、本当に美味しいものを未来に届けていこうと、真摯に向き合う人たちがいます。

エブリイは、広島県福山市に拠点を置くスーパーマーケットです。

「地縁店(ちえんてん)」を掲げ、広島・岡山・香川に51店舗を展開。店頭には、各店舗のバイヤーが毎朝市場で目利きした青果・鮮魚のほか、生産者や地元メーカーとタッグを組んで開発した数々の商品が並びます。

そのほか、地元飲食店が惣菜を調理販売できるシェアキッチンや、栽培期間中に農薬や化学肥料を使わず、微生物の力を活かした炭素循環農法で野菜を育てる自社農場の運営、コミュニティ型シェアリビング「いまここ」の企画運営など。

小売事業で得たつながりやアイデアを活かしながら、積極的に新たな事業にチャレンジしています。

今回募集するのは、新しい事業にチャレンジしていく「新分野開発室」の営業と商品開発の担当者。

あわせて、いまここの企画運営スタッフ、自社農場運営スタッフ、自社惣菜工場の生産管理担当も募集します。

経験は問いません。美味しいものが好きな人、人を喜ばせるのが好きな人なら、きっとぴったりだと思います。

 

エブリイの拠点は、福山駅から車を20分ほど走らせたエリアにある。

向かったのは、コミュニティ型シェアリビング「いまここ」。

1階はフリードリンクや家電の揃う会員制コミュニティスペースで、2階は営業許可取得済のキッチン付き貸スペースになっている。

壁に飾られたカレンダーを見ると、「季節の手仕事」や「生産者さん訪問」など、さまざまなイベントが開催されている。会員さんが企画してシリーズ化したものもあるのだとか。

こんな場所が地元にあったら、通っちゃうだろうなあ。そんなことを想像しながら、2階へ。新分野開発室のみなさんが迎えてくれた。

まずは、室長の松本さんに話を聞く。

1989年に福山で創業したエブリイ。社名には、「365日、毎日の冷蔵庫代わりに使ってもらいたい」。そんな想いが込められている。

こだわっているのは、「鮮度」「美味しさ」「価格」の3点。

たとえば各店舗のバイヤーが毎朝市場で目利きする「個店仕入れ」や、鮮度劣化によって美味しさを損なってしまう生鮮食品を美味しいうちに売り切る、「売り切り御免」という取り組みをおこなっている。

「新鮮で美味しいものが買える」「店舗のスタッフが元気」と、いまでは地域で知らない人はいないスーパーになった。

「個店仕入れにしても、売り場づくりにしても、スタッフのみんなが楽しく自分の商いをしていくことを大事にしています」

「一方で、生産者さんの減少などもあって、市場への出荷量自体は減少しているんです。店舗での販売量が確保しづらい日もあります」

出荷量が減ると、大口で取引ができる都会の大手中央市場のほうに農作物が流れてしまう。個店仕入れを継続しながらも、安定的に鮮度のよいものを仕入れ続ける方法はないか。

そんな課題感から10年前立ち上がったのが、新分野開発室。

「たとえば、味はよくても市場では売れづらい規格の素材を使って商品を開発、販売できれば、生産者さんは売り上げを上げられる。そうした信頼関係を築けば、生産者さんや市場の方とより良い取引を継続できるかもしれない」

新分野開発室では、生産者やメーカーを開拓する「産地開発」と、調味料や冷凍食品などの加工品を提案する「商品開発」のチームが協働してPB商品の開発を進めている。

新分野開発室を立ち上げるタイミングで入社した松本さん。「いやあ、スタート当初は大変でした」と苦笑い。

どれだけ美味しいと思うものを仕入れても、店舗スタッフに売ってもらわないとその美味しさをお客さんに届けることができない。なかなか売り上げにつながらない時期が続いたけれど、諦めなかった。

いち推しの商品は試食してもらったり、生産者さんに来てもらい、商品に込めた想いを伝えてもらったり。

「店舗スタッフと想いを共有して、『よし、売ろう!』と気持ちをひとつにすることに一番エネルギーを注ぎました」

「お客さんに届ける前に、店舗スタッフが売りたいと思えるものでないと、いいものでも売れない。逆に、魅力を感じてもらえれば、エブリイの強みであるスタッフの『商人魂(あきんどだましい)』によって、圧倒的な販売力を生み出せるんです」

その力をとくに感じた出来事がある。

「5年前かな、熊本でミニトマトとさつまいもをつくる生産者さんたちと出会って。ものすごく味がいいんですよ」

「最初は価格的に売れづらかった商品ですが、スタッフとお客さんに味を知ってもらうことによって、年々売り上げが上がり続けていて。ありがたいことに、生産者さんも『この先ずっとエブリイに出荷したい』と話してくださっているんです」

その甲斐あって、家業を継ぐか迷っていたさつまいも農家の息子さんは、継承することを決めたそう。

「生産者さんが大切に育てた商品の価値を、ちゃんと売り上げで還元したいと思っていて。本当に美味しいものだから、相場にとらわれずお互いが納得した価格で取引することも大切にしています」

この10年で取引のある生産者さんの数は右肩上がりで増加。エブリイと仕事をすることで、生産者さんのやりがいや所得向上につながっているようにも感じられる。

「大切なのはお客さんに喜んでもらうこと。そうすれば結果的につくり手のみなさんにも喜んでいただけて、新たなチャレンジにもつながります」

「かかわる人たちと、同じ目線で一緒に未来を考えていく存在でありたいですね」

 

今回新しく加わる人は、営業か商品開発のどちらかを主として担当する予定。

両者が協力しあって開発を進めることも多いし、揃って産地を訪問することもある。業務ベースというよりは、つくり手ありきで仕事に取り組んでいける人だといいと思う。

商品開発について教えてくれたのは、開発責任者の貞森さん。

新卒で入社して9年目。手にもって見せてくれたのは、自身が開発したおろしポン酢。なんと内容量の50%が大根おろしなんだそう。

「いわゆるおろしポン酢って、大根おろしの含有量が30%くらいなんです」

つくるなら、「ええ、こんなに入ってるの?!」と驚きを感じてもらいたいし、できるだけ原材料にこだわって、安心して毎日食べてもらえる商品でありたい。

「ここで使っている大根は宮崎県の都城市の生産者さんのものなんですが、おろしも加工も産地の方がしてくれていて。産地の生産者さん、メーカーさん、エブリイのスタッフがチームとなってつくった、思い入れの深い商品です」

メールや電話でのコミュニケーションもあるけれど、どんな商品をつくろうか、加工はどう進めていくか。大切な話のときは現地で、現場を見て話すようにしている。

つくり手さんからは「こんなに来てくれるスーパーさん、いない!」と言われるのだそう。美味しさを伝えるパートナーとして、二人三脚で歩んできた信頼がある。

もともと、商品開発の仕事がしたいと入社した貞森さん。

「商品開発って花形なイメージがあると思うんですが、やってみると調整ごとも多いですし、毎回異なるハードルをどう乗り越えていくのかという難しさもあります」

一番大変だった、と話すのは、初めて担当した惣菜サラダの開発。

「5種類のカット野菜と惣菜4種類をパックにしたもので。野菜の仕入れは生産者さんや市場、加工はメーカーさん、惣菜は店舗スタッフと、かかわる人がものすごく多い商品なんです。情報が多すぎて、どうすれば… という状態でした」

カット野菜ひとつにしても、一番美味しい状態で食べてもらいたい。原料の野菜は鮮度や旬の産地にこだわり、産地のメーカーで加工してもらうことで、新鮮な状態で店舗に届けられるような仕組みをつくっている。

「鮮度」「美味しさ」「価格」のこだわりが詰まった、エブリイならではの商品。根気強い仕事が求められるなかで、諦めてしまいそうなときもあった。

そんなときに声をかけてくれたのが、当時の新分野開発室の上司。

「商品開発の要素が詰め込まれた、一番難しいものをやっているんだから、悩んで当たり前だし、僕もそうだったよ、と」

「だから『これをやり遂げたら、あとの商品開発は全部楽になるよ』って。本当かなあと半信半疑でしたが、先輩たちにも頼りながら、なんとか頑張ってデビューさせました」

次の開発からは、びっくりするくらい楽に感じられた、と貞森さん。

「今も仕事は楽しいこともあれば、大変なこともあります。ただ、それを乗り越えたときの達成感はなにものにも代えがたいですね」

「人とつながって仕事をするのが好きだから、今はすごく楽しくて。いい環境で仕事ができています」

自分がつくった商品に対する反応をダイレクトに感じられるのも、その声をつくり手へ直接届けることができるのも、産地開発から流通、販売までのチャネルを持つエブリイならでは。メーカーでの商品開発では味わえない手触り感がある。

 

キラキラとした目で話す貞森さんをやさしく見守っているのが、営業の瀬志本さん。

昨年11月に入社した方で、「いや、僕からはもうないです(笑)」とはにかむ。

「雰囲気が楽しいのと、会社の方向性がわかりやすいから、働きやすい。あとは、みなさん『いいね』から入るのが気持ちいい会社だなって思いました」

「この野菜はこの値段をつけようと思ってます、と話したら、まずは『いいね』。そのうえで、『現場はもうちょっと低い値段のほうが喜ぶかも』と伝えてくれるので、より良くするアドバイスをもらっている感じです。頑張ろうと思えます」

最初の1カ月は研修として店舗業務を経験。青果売り場で接客販売することもあれば、キッチンでコロッケを1000個つくる日もあったという。

年明け以降は松本さんの営業に同行しつつ、担当を徐々に引き継ぎ。春からは一人で生産者さんのもとを回るようになった。

どんな想いをもって仕事に取り組んでいるのか。美味しい商品づくりのために、もっとできることはないか。

「僕はまだ直接的なアドバイスはできないですけれど、知識のある人とつなぐことはできると思っていて。まずは会社の考え方を生産者さんにお伝えして、その方向性に共感していただける生産者さんと取り組みをすすめています」

いち推しの生産者さんのもとへ店舗スタッフをアテンドしたり、収穫から出荷まで一緒に作業したり。できることからどんどん取り組んでいる。

「生産者さんのところから帰ってきたときの顔が、一番いいねって言われるんです」

そう話す瀬志本さんはうれしそうに見えた。

 

聞いても聞いても、話が尽きない。そんな取材でした。

かかわる人たちを「美味しい」で喜ばせたい。その想いに共感するものがあれば、ともに形にしていきませんか。

(2023/6/30 取材 阿部夏海、黒澤奏恵)

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