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あ、これいいかも!
ついつい買いたくなる
靴屋さんは変革期

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

ほとんどの人が、毎日靴を履いてどこかへ出かける。

だからこそ、履いた人が心地よく、気分が上がるような靴を届けたい。

そんな想いで運営しているのが「Natural Shoe Store」。独自のセレクトで、世界中から履き心地の良い靴を集めるセレクトショップです。

「KARHU」や「VEJA」、「Blundstone」。最近では「Organichandloom」や「MALIBU SANDALS」など。取り扱っているブランドは、快適で流行に左右されないものばかり。

靴の企画・製造や輸入・販売などを手がけるThe SEEDが運営しています。

これまでの想いはそのままに、お客さんにはいままで以上に喜んでもらいたい。

そこでThe SEEDは、運営面を改革中。

昨年加入したマネージャーの春山さんが中心となって進めています。大手のファッションブランドやライフスタイルブランドでキャリアを積み、店舗運営、店舗開発、スタッフの教育など、豊富な知識と経験を持った方です。

今回は、変革期にある直営店「Natural Shoe Store」で働くスタッフを募集します。

どのようにすれば、お客さんは足を止めて興味を持ってくれるのか。自然と商品を買いたいと思ってもらえるのか。接客、情報発信、レイアウトの仕方など、戦略的に考えていきます。

ゆくゆくは店長を経験し、店舗開発、靴やアパレルの仕入れ、デザインなど、仕事の幅を広げていってほしいとのこと。

靴やファッションが好きな人、接客が好きな人はもちろんのこと、経験豊富なマネージャーのもとで、着実に成長していきたい人におすすめです。

 

向かったのは、横浜・みなとみらい。

JR桜木町駅の改札を抜けて、ランドマークタワー方面に歩いていく。タワーの中を通り抜け、橋を渡ると横浜美術館に着いた。

その向かいにあるのが、商業施設MARK ISみなとみらい。

近くに住んでいたころ、いつも買い物に訪れていたので、取材で来ると不思議な気持ち。

この日は関係者専用口から施設の中へ。

エレベーターで2階に上がると、開店準備中のNatural Shoe Storeに到着。木を基調にしたデザインで、シンプルな空間が広がっている。

前回の取材のときは、「THE NATURAL SHOE STORE」だったけれど、名前からTHEが取れて、ロゴも変わっている。

リニューアルにあたり、「何を大切にお店をつくっていきたいか」、という問いをスタッフへ。

その問いかけから集まった、「履き心地のよさ」「ウェルネス」「サステナブル」「多様性」「アクティブ」といった言葉を指針にして、スタイリッシュなロゴへ一新したという。

「NSS」の文字も、前にすすむ姿を現すようなデザインに。

さっそく店内に入り、まずはリテール事業部マネージャーの春山さんに話を聞いた。

昨年の3月に入社して以来、Natural Shoe Storeと、同社が展開するライフスタイル雑貨店「クロワッサンの店」のマネジメントを担当している。

「前職で店舗マネジメント、店舗開発やスタッフの教育も一通りやりました。辞めるつもりはなかったんですけど、The SEEDから『両方の責任者をやって欲しい』とオファーをいただいて」

「ファッションも食品雑貨も経験があって、自分の強みも活かせると思ったので入社しました。その経験を伝えていきたいと思っています」

Natural Shoe Storeの現状をどう感じましたか。

「接客面で言うと、お客さんがほしいって言ったものを出すだけの人が多かった気がします。あれがないと売れない、これがないと売れない。お客さまが主になっていて、こちらからの提案が少ないなって感じました」

同じ靴でも人気のカラーやサイズがある。そうなると、どうしても売れ残ってしまう商品が出てきてしまう。

「ないから売れないじゃなくて、あるもので勝負するのが僕らの仕事です」

「自分たちの生活でも、思わず買っちゃうことってあるじゃないですか。あれって、僕たちが自信をもって仕入れたものが、お客さまの新しい発見になって楽しんでいただけたということですよね」

たしかに、買う予定はなかったけれど、ついついお店のレイアウトに惹かれて店内に入ったり、スタッフさんの接客が面白くて買ってしまったり。いい意味で、想定外のお買い物をすることはよくある。

今まで以上にお客さんに喜んでもらい、ついつい商品を買いたくなる状況をつくるには、何をすべきか。

静岡と東京のお店を行き来して、春山さんは率直に自分の考えや想いをスタッフに伝えていく。

変革期を迎えているNatural Shoe Store。

春山さんは、どんな未来を描いているんでしょう。

「ちょうど今年の期首ぐらいに、リテール事業部は“会社の顔になる”ってことを目標に掲げました」

会社の顔になるということは、みんなに知ってもらうということ。そのためには、お客さんから支持されるお店になることが必要。

「人気があって、かつ売り上げは絶対。でも、別に押し売りする必要はまったくなくて、お客さまにフィットする商品を販売のプロとして提案して売っていく」

「メジャーなブランドを扱っているわけではないし、そこを目指しているわけでもない。自分たちが各店舗できちんと黒字を出せるような売り方、運営の仕方に変えていきたいと思っています」

加えて、「働いているみんなに、自信を持ってここで働いているんだよって言えるお店にしたい」と熱く語る春山さん。

スタッフへの教育もおこないつつ、今年の7月からは毎週のようにポップアップや店舗のリニューアルも担当。

内装は、木の温かみある空間を引き継ぎつつ、床にモルタル、壁と天井はホワイトに統一し、靴のイメージにも合うようなシンプルなデザインに。

昨年SEEDの取材を担当させてもらったときのイメージは、お客さんに寄り添う温かみのある靴屋さんだった。

その姿勢は受け継ぎつつ、春山さんが加わったことで、より目的意識を持って日々の店舗運営をおこなっているように感じる。

「どんどんやる気のある人に任せていきたいです。まずは店長を目指してもらって、その後はそのまま店長を続けてもいいし、この会社では、商品企画やデザイン、製造まで幅広い事業を展開しているので、広い視野をもって挑戦してほしい。そのための仕組みとか道筋もつくっておきたいと思います」

 

長谷川さんは、今年新卒で入社したばかり。

美術系の大学を卒業し、ゆくゆくはデザインの仕事に就きたいと考えている。そこで、まずは直接お客さんの声を聞くため、店舗スタッフに。

はじめは神宮前店に配属され、その後MARK ISみなとみらい店にやってきた。

「棚の見せ方は、なかなかむずかしいですね」

お店では、一人ひとりがブランドを担当している。長谷川さんが担当しているのは、「KARHU」。

「KARHUは、フィンランドのブランドです。もともとはランニングシューズがはじまりなので、クッション性が高いのと、北欧っぽいカラーリングがほかにない特徴ですね」

1916年に生まれたKARHU。KARHUのシューズを履いた選手が、オリンピックで金メダルをいくつも獲得。1960年にはフィンランド語で「チャンピオン」を意味する「Mestari」の頭文字をとって、Mロゴを正式に商標登録したのだという。

「いいレイアウトは、棚の下に行くごとに商品数が多くなって、縦置きも多くなる感じです」

縦置きにするのは、上から見たときに靴のデザインがきれいに見えるからですか?

「そうですね。あとは、棚の上にものが多いと、ちょっと見た目が重くなりすぎちゃって」

「一番売りたい商品は、目線の高さに持っていきたいです。でも売りたい順番だけで揃えると、色の組み合わせが合わなかったりして。店長にアドバイスをもらいながら進めているところです」

お店の通路側にあるショーウィンドウのディスプレイには、認知度の高いBlundstoneを持ってきたり、デザインが目を引くKARHUを置いてみたり。お客さんの反応を見ながら、細かく変更しているとのこと。

何気なく足を止めてしまうお店の意図が聞けておもしろい。

「自分から商品に興味を持って知ろうとする先輩スタッフが多いです。商品を購入して、自分で履き心地を確かめるとか」

「あとは店頭に置いてあるBlundstoneかな」

そう言って、ふたつの靴を見せてくれた。

手前はマットな感じで、奥は起毛しているようだ。

「実はふたつとも同じ靴で、ケアの仕方が違うんです。もともとは、ヌバック素材っていう起毛した質感が特徴の靴。それをあえてクリームで寝かせると、スムースレザーっぽくなるんです」

「これは店長が私物のブーツを使ってケアしたものです。1年くらいしか履いてないらしいんですけど、長く使い込んだような風合いになるそうで。お客さんからもよくケアの仕方を聞かれるんですよ」

Natural Shoe Storeを訪れるのは、学生よりも社会人が多いという。その理由はふたつ。ひとつは価格帯が高めなこと、もうひとつは、adidasやNIKEといった王道の靴を一通り履いた人たちが、次に履きたくなるような珍しい靴が多いから。

こんなふうにケアで経年変化も楽しめると、ついつい惹かれてしまう。

 

「ただ靴や接客が好きな方よりも、このお店で靴の販売に携わることで、自分自身を成長させたいと思う方だといいですね」

そう話すのは、同じく今年入社した斉藤さん。以前は都庁で働いていた。

「水道局の施設を調査して、業者さんと連絡をとりながら、施工の進捗管理もしていました。使命感もやりがいもあったんですけど、自分の性格的に、もう少しやわらかい環境で働きたいなと思うようになって」

自分の好きなものをライフスタイルの中心にしたいと考えた斉藤さん。古着やファッションが好きで、そのきっかけは大学時代に買った靴だった。

MARK ISみなとみらいと家が近かったこともあり、はじめはお客さんとして来店。

Blundstoneなど、もともと好きだった靴を扱っていたこと、反対に知らないブランドがあることや、お店の雰囲気に惹かれて入社を決めた。

「はじめは、好きな靴を扱えてうれしい、みたいな感じでした。ただ、だんだんと売り上げをつくるために何ができるのか、主体的に考えるようになって」

斉藤さんが担当しているのは、Blundstone。最近は、在庫と売上の管理も任されている。また、SNSでの情報発信も斉藤さんの役割。

「商品だけ写すのもいいんですけど、KARHUとかは色が奇抜で、どう合わせたらいいのか悩むカラーもあるんですね」

「どうやったらコーディネートしやすいのか、お客さんに想像してもらえるような投稿をどんどん出していきたいです」

お店によっては、今季からマネージャーの春山さんがセレクトした、アパレルブランドも取り扱いを始めた。

自分の私服はもちろんのこと、取り扱うアパレルも絡めながら商品を発信できると、よりやりがいも感じられそう。

斉藤さんは、どんなときにうれしいと感じますか?

「お客さんがほしいものを用意して買っていただけたら、うれしいです。でも、一度接客したお客さまが再度お店に来てくれて、自分が接客をすることで新しく靴を買ってもらい、リピーターになっていただく」

「そんなふうにお客さまとの信頼関係を感じられたときは、さらにうれしいですし、やりがいに感じます」

接客業の方に話を聞いていると、店長より先のキャリアステップが見えづらいといった課題を聞くことがあります。

言われことをこなすだけではなく、自らどんどん新しいことに挑戦していく。

何より、ファッションと食品雑貨という、ライフスタイルの一線でキャリアを積んできた春山さんがいます。

ここでいろはを学べば、その先の選択肢も広がるように感じました。

(2023/10/19 取材 杉本丞)

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