求人 NEW

水門だって、フェスだって
ゼロから何でもつくっちゃう
ノリノリな鉄工所

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

「最初は、『え、鉄工所? 興味ないし。絶対入らないわ〜』って思ったんですよ(笑)」

大学2年のとき、ゼミの先生から初めて社名を聞いたときの印象を打ち明けてくれたのは、新卒1年目の竹嶋さん。

でも竹嶋さん、2年間の学生インターンを経て「この会社で働きたい」と考えが変わり、入社することになります。

福岡・柳川にある1948年創業の水門メーカー、株式会社乗富(のりどみ)鉄工所。

ダムや川にかかる巨大な水門を、どこかで見たことがある人も多いはず。

さまざまな形状の河川や水路に対して、オーダーメイドで水門を設計し、溶接や組み立てなどの製造、設置まで一貫して行っています。

その技術を守り育てつつ、2020年からは新規事業「ノリノリプロジェクト」としてキャンプ用品や家具の開発、フェス開催など新しい動きを生み出し、全国から注目を集めている乗富鉄工所。

今回は鉄工職人であるメタルクリエイター、製品の検査などを担当するクオリティデザイン、そのほか総務、営業、設計と幅広く募集します。条件は「自分の手でモノ・コトを生み出すのが好き」なこと。

新卒も大歓迎で、経験は問いません。

日本のものづくりに、新しい発想で関わってみたい人。クリエイティブな仕事がしたい人。なぜ竹嶋さんがここで働きたいと思うようになったのか、ちょっと気になった同世代の人。

まずは、読み進めてみてください。

 

福岡の中心部、天神駅から、特急で50分ほど。

西鉄柳川駅に降り立つ。

柳川のまちは水路がはりめぐらされ、「水の都」として知られる観光地でもある。どんこ舟で水路をゆく「お堀めぐり」が有名だ。

観光案内所を横目に通り過ぎ、ローカルな路線バスへ。

10分ほどで、最寄りのバス停に到着。しばらく歩くと、乗富鉄工所の大きな工場が見えてきた。

向かいにある本社ビルの会議室で、話を聞くことに。

乗富鉄工所の3代目、乘冨賢蔵さん。みんなからは「賢蔵さん」と呼ばれている。

代表取締役に就任したのは2024年の1月。それ以前から副社長として数々の改革を行い、会社が全国で知られる火付け役となった人。

生粋のリーダー気質かと思いきや、「僕、小中高くらいまでめちゃくちゃ内向的だったんですよ。高校時代とか、友達としゃべることすらほぼなくて」と乘冨さん。

転機となったのは、大学からの推薦で入った造船メーカーで、生産管理の仕事に就いたこと。

「内向的なのを引きずっている新入社員が、いきなり工場長に指示して、現場を管理しろと言われて。まあ、できないじゃないですか」

最初の3年ほどは、毎日苦悩しながら仕事をしていたそう。それでもなんとか向き合い、生産現場の合理化に取り組んでいった。その力が、後の乗富鉄工所を変えていくことになる。

7年勤めて自信がついたころ、2代目から「戻ってきてほしい」と連絡が入った。

「それで家業に戻ったら、めちゃくちゃ人辞めとるやん!と」

2017年〜2019年ごろ、乗富鉄工所では若手を中心に続々と職人が離職していた。

なぜ、辞めていくのか。

乘冨さんはその理由を聞き出し、不満を解決するべく、職人の給料アップや事業の整理、工程管理の見える化など、数々の改革を行っていく。

たとえば、DX化。

工程管理を効率化するためにITツールを導入し、それまでは丸1日かかっていた中期の予定づくりを1分で完了できるように。かつ、定年退職を控えた当時の工場長の“頭の中”を見える化し、工程をみんなで話し合って決められるようにした。

反発もあったけど、現場でどう役立つかを見せることで、社員も「使い方を教えてほしい」と前向きになっていった。

一方、2020年には新規事業「ノリノリプロジェクト」を立ち上げる。

「以前は僕も、職人というと気難しい人たちが分業で黙々と作業するイメージがあったんです。でも乗富鉄工所の職人は明るいし、鉄さえあれば何でも、自分で最初から最後までつくっちゃう。全然違うじゃないかと」

クリエイティブさに感銘をうけた乘冨さんは、彼らを「メタルクリエイター」と呼び、「ノリノリプロジェクト」として新製品づくりに挑む。

失敗も経て、町工場仲間やデザイナー、大学や学生たちと協働しながらたどりついた成功例が、焚き火台などのキャンプ用品だった。

キャンプ用品がTVやWebメディアで取り上げられ、社外から注目を浴び始めると、社内の空気も明るくなってきた。

今年は「既存の事業をよりレベルアップさせながら、新たな事業も生み出し続けていきたい」とのこと。

既存の水門事業でも、スマートフォンで遠隔操作ができ、かつソーラーパネルで充電できる水門を開発中だ。

「その開発も、キャンプ用品をきっかけに、独自技術を持った企業の社長と知り合って協業がスタートしたんです。水門事業も新規事業も、外部とコラボレーションしながらアップデートしていきたいなと」

インテリアやエクステリア事業もつくりたいし、地域にひらかれたイベントを増やして、鉄工所を観光地にもしていきたい。

「やりたいことはいくらでもあるし、新しい発想をもつ人が来たらまた、やりたいことも変えていいと思ってます。だからこそ、自分で考えてモノや行動を生み出すのが好きな人に来てほしいですね」

 

変わり続ける会社を見てきたひとり、総務の竹嶋さん。

冒頭で触れた、2年間の学生インターンを経て入社した人。学生時代は商学部で経営を学んでいた。

「鉄工所と初めて聞いたとき、“古くさくて固い”イメージがありました。でも賢蔵さんと関わっていくなかで、そのイメージが180度変わって」

「古くさいと思われがちな鉄工所なのに、新しい挑戦ばっかりしている。それがかっこいいなと思って、働き続けてます」

とくに紹介したい取り組みは何ですか?と聞くと、向かい側から乘冨さんが「いや、フェスでしょ!」と一言。

…フェス?

再び、竹嶋さん。

「昨年の秋に、Noridomi Festivalというフェスを初開催したんです。地域のものづくり会社やキッチンカーが出店したり、溶接体験ができる『メタルクリエイター体験』があったり。ゲストとして高校の吹奏楽部に演奏に来てもらったりもして」

地域の方はもちろん、家族連れで訪れる社員や取引先の方もいて、社内外で会社への理解が深まる場になったそう。

このフェスは、新入社員が中心になって企画したもの。

「賢蔵さんが、『この日にフェスやるから、あとはよろしく』って(笑)。同期の子と作戦会議をして、なんとか形にしてきたんです」

前例のないなか、ゼロから企画して準備するのは苦労したけど、やってよかった、と竹嶋さん。

「新入社員がこれほど主導する経験って、ほかの会社ではなかなかないと思うんです。大変だったぶん、自分の力にもなると思うので」

普段は受付前のデスクにいて、お客さん対応や、ITシステムを使った出退勤の管理、請求書の管理などを行う。

「週に1度は、賢蔵さんや上司と採用会議をして。SNSやブログを更新したり、プレスリリースを書いたりもします。今は海外の展示会出展を控えているので、その資料をつくったりとか」

名刺には“総務部”とあるけれど、内容は総務、人事、広報、新規事業の企画運営までと幅広い。

面接のときに必ず「好きなこと」を質問し、部署の垣根を超えて、向いている仕事にどんどん挑戦する空気があるという乗富鉄工所。

竹嶋さんも学生のころにライター経験があったことで、広報・採用などPR方面も担当するようになったそう。

「新規事業や採用、広報の仕事にも関わっていくのは大変だけど、やりがいでもあります。ルーティーン的な総務の仕事と、自分の頭でゼロから考えるクリエイティブな仕事。両方あるから楽しくて」

「それにここでは、どんな意見もバカにせず『それいいね』『もっとこうしたら』と聞いてくれるので、発言しやすいんです」

この間も、年間休日を新設する話し合いで竹嶋さんのネーミング案「6月は祝日ないので休みたい。の日」が採用され、会社カレンダーに印刷されたそう。軽やかだなあ。

 

竹嶋さんの話を「ふふふ」と笑って聞いていたのが、会社で初の女性メタルクリエイター、森さん。

高校の工業科を卒業し、入社して1年目。フェスで招いた高校の吹奏楽部は、森さんの出身部なんだとか。

「先生も喜んでました。お前の会社すごいなあ!って(笑)」

「もともと父が、自営で製缶をしていて。工場を通ったとき偶然、溶接のシーンを見たんです。わ、かっこいい!と思って。小学校の卒業文集に書いてるんです、製缶工になりたいって」

製缶とは、厚い金属板などを加工して立体的な製品をつくること。

高校の工業科に入り、製缶ができる会社を探したけれど、なかなか自分に合いそうなところが見つからなかった。

そんなときに出会ったのが、乗富鉄工所。

「工場見学に行ったら、みなさん、めっちゃ真剣に仕事してるんですよ。ああ、すごい!と思って。集中している姿がかっこよくて、こういうところでやってみたいなって」

働いてみて、どうですか。

「いい意味で、イメージとちょっとズレてました。職人さんってお固いイメージだったんですけど、みんな温かくて。部署では女性一人だけど、いち社員として平等に見てくれて、すごくやりやすいです」

「みなさん、オンオフがはっきりしていて。オンのときは話しかけられないくらい集中していて、それもかっこいいんです。オフのときは本当に気さくですよ。休みの日に何した、って自分から話してくれたりとか」

森さんがいま担当しているのは、水門の要である、扉の組み立て。

「経験を積まないと扉は組み立てさせてもらえないなか、早い段階でチャンスをもらえたことがありがたくて」

「だからこそ早く一人前になりたい。工場長に教えていただける貴重な機会なので、一言一句聞き逃さないようにしよう!って気持ちでやってます」

この間、関わっていた別の工事が完成して、現場のダムを見に行った。形になった姿を見て、とても感動したそう。

「ああ、自分たちがゼロからつくったものが、ずっとここに残り続けるんだ。誇りだなあって」

「前に先輩から『いずれ森さんにもわかるよ、クセになる感覚が』って言われてたんですけど、それを実感して……今もう、沼ですね(笑)」

鉄や水門のことを知らなくても、大丈夫ですか。

「知識はまったくなくていいと思います。『技術はこれから教えればいい』という先輩方ばかりなので。単純に、この仕事に憧れをもてる人で、あとは元気で明るければ!」

 

取材を終えて一番心に残ったのは、一人ひとりの表情の明るさでした。

「鉄工所のイメージ、変えたいよね」「くやしい〜!」と言いつつ、同時に自分たちが変えていく未来を信じて、楽しみにしている。そんな空気。

会社のSNSもぜひ見てみてほしいです。

夜の工場見学ができる「Night Factory Camp」や「焚き火部やながわ」など、鉄工所の観光地化に向けた取り組みも始まっています。

乗富鉄工所のスローガンは「CREATIVE AGAIN ──日本のものづくりにもう一度夢を見よう」。

わくわくしてしまったら、ぜひ工場見学へ。

現場に吹く新しい風を、自分の肌で感じてみてください。

(2024/01/10 取材 渡邉雅子)

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