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極めたい、広めたい
知られざる食器棚の世界

暮らしに合った家具があれば、生活はもっと快適になるのに。

たとえば、キッチンの食器棚。身長に合わせて戸棚をすこし低くしたり、お気に入りの食器がぴったり入る引き出しがあったり。

けれどオーダーメイドの家具は高価だし、なかなか手が出せない。

そんな常識を覆すのが、ファニチャーメーカー株式会社。

キッチンに備え付ける食器棚を中心に、テレビボードや本棚などさまざまなオーダーメイド家具を、従来よりも圧倒的な低価格で販売している会社です。

理由は、独自に開発したシステム。オーダー家具の設計・製造工程で生じる膨大な手間を自動化することで、価格を抑えています。

今回募集するのは、営業担当。お客さんの話を聞き、その人に合った家具を提案する仕事です。あわせて、営業事務も募集します。

システムを使えばだれでも簡単に設計ができるから、設計やデザインの知識がなくても大丈夫。

リモートワークが基本なので、小さなお子さんがいる方も活躍しています。

家具が好き、料理が好き、暮らしに興味がある。そんな人にぜひ知ってもらいたい仕事です。



京王新線・初台駅から徒歩10分。

オフィスまでの道中には、玉川上水の水路を埋め立ててつくった緑地が。

気持ちのいい風が吹く新緑の小道を抜けてしばらく歩くと、ファニチャーメーカーのオフィスに到着する。

ショールームも兼ねたオフィスは、一面がガラス張りのスタイリッシュなデザイン。

出迎えてくれたのは、取締役で営業担当の大瀧さん。

「新生活の始まる春が、繁忙期なんです。ありがたいことに、ここ数年はずっと売り上げが伸びていて。2年前に比べると1.5倍くらいになっています」

「最近では工務店やリフォーム会社からの依頼も増えています。ただ、お客さんの8割は個人。とくに新築マンションの購入をきっかけにオーダーメイド家具をつくる方が多いですね」

ファニチャーメーカーは社員6人ほどの小さな会社。これからもっと会社を成長させていくためにも、新しく人を増やしていきたいそう。

会社の軸となっているのが、オーダーメイド家具を簡単につくることができる独自のシステム。

これまで手作業だった設計や製造工程のデータ作成をすべて自動化。システム上につくりたい家具のサイズや色、素材を打ち込むだけで、図面や見積もりや工場に送るための加工データが自動で生成できるようになった。

完成したデータは工場に送信され、機械によって自動的に製造される。

このシステムによって、素早く安価にオーダーメイド家具を提供することが可能になった。

「『早い、安い、上手い』がうちの強みだとずっと思っていたんです。でも最近、そうじゃないってことに気づいて」

「安いのは確かにそうなんだけど、お客さんが選んでくれる理由を聞くと『安かったから』よりも『いろいろ提案してくれて、とことん向き合ってくれたから』って言ってもらうことがすごく多くて」

とことん向き合う。

「オーダーメイド家具業界の常識として、棚の幅を数センチ変えるのって、とっても大変なんです。変更のたびに図面や見積もりをつくり直さなきゃいけない。だから、見積もりを出すのに1週間以上かかるのが当たり前」

「時間も手間もかかるから、いろんなパターンを比べることが難しいんです」

一方で、ファニチャーメーカーのシステムを使えば、パソコンに打ち込む数字などを変えるだけで棚の高さや幅、素材を簡単に調整することができる。

「お客さんと話しながら『これだと見栄えがわるいよね』とか、『お気に入りのお皿が入るように引き出しを少し大きくしてみよう』とか。その場で何度も検討を重ねることができる」

徹底的に無駄な工程を省くことが、お客さんの気持ちに寄り添う「時間」につながっている。

「うちのメンバーは、みんな設計の知識も、インテリアデザインの経験もないんです。だからこそ、業界の常識にとらわれず、お客さんと同じ目線で商品をつくることができる」

たとえば、棚の幅。吊り戸棚の奥行きは31センチが一般的だけど、ファニチャーメーカーではお客さんが収納したいものの幅に合わせて棚の奥行きを調整している。

「一般の人からしたら31センチっていう幅には意味がない。もしお客さんが100均の収納ボックスを入れたいなら、それに合わせた家具をつくります。つくる側じゃなくて、使う側の視点で考えられるのがうちの強みなんです」

依頼の多くは食器棚。食器棚は家具の中でも、毎日使う人が多いものだから、少しでも妥協があると、使うたびに気になってします。

「営業は、お客さんが満足できるように一緒に考える手伝いをする仕事。家に来た友達につい自慢したくなったり、使うたびにうれしくなったり。そう思ってもらえる家具をつくりたいと思っています」

実際、営業の人はどんなふうにお客さんと接しているんだろう。

 

営業担当の大西さんに話を聞く。

「こちらから商品を宣伝することはなくって。ホームページにお問い合わせいただいた方に、お見積もりを送ってお打ち合わせをするのが基本です」

見積もり後は、オンラインかショールームでの打ち合わせ。お客さんの要望を聞きながら、理想の家具を一緒に考えていく。

お客さんとのやりとりのなかで大切にしていることってなんでしょう。

「理由を聞くことですね。実は、お客さんの希望どおりの商品をつくってしまうと、使いづらいものになってしまうことが多いんです。だからご希望の背景をしっかり聞いた上で、それに沿ったご提案をするように心がけています」

たとえば「キッチンの棚にゴミ箱を収納したい」と言われたことがあったそう。

「出し入れするときに便利だし、扉をつければゴミ箱を隠せてきれいだから」と、可搬式のワゴンにゴミ箱を乗せて収納したいと依頼された。

「ワゴンって便利そうだけど、出し入れするたびに棚にぶつかって傷がついたり、汚れたり。いちいち引き出すのが面倒になることが多いんです」

すぐに立ち上がって、ショールームに展示されている食器棚をつかってゴミ箱の出し入れを実演してくれる大西さん。

たしかに、ゴミを捨てるたびに食器棚の扉を開いてゴミ箱を引き出すのは、想像以上に手間がかかりそう。

「そうなんです。でも、家具をつくるときには、実際に使うところまで想像するのは難しい。だから私たちがお手伝いをするようにしています。今回はゴミ箱を隠すのが目的だったので、目隠し扉と、ペダルで開閉するゴミ箱のセットをご提案しました」

そう言いながら、足元のペダルを踏んで見せてくれる。

目隠し扉の隙間からペダルを踏むと、ゴミ箱のふたが開き、ゴミを捨てることができる。扉を開けてゴミ箱を出し入れするよりも使いやすそう。

「この隙間も、ちょうどスリッパで踏みやすい幅にしてあって。あとは、扉の高さがお客さんの使うゴミ箱の高さとピッタリ合うようにし調整します」

すごい!細かいところまでこだわりがあるんですね。

さらに、ゴミ箱の収納スペースの奥には消臭剤やゴミ袋のストックをしまっておけるように、小さな棚をつける提案もした。

食器棚ってシンプルだと思っていたけど、奥深い。このアイディアはどうやって思いついたんでしょう。

「お客さんとの話のなかに、ヒントが見つかるんです。『こういうのがあったら便利だと思う』とか、『最近こういうゴミ箱が流行っている』とかって話をしてくれて。それを食器棚に組み込むにはどうしたらいいかを考えていきます」

2週間に1回の社内ミーティングでは、好評だったアイディアなども共有。ほかの人の経験も、自分の提案に活かしていくことができる。

「私たちが売っているものって、一生ものの家具。だから、失敗は許されないっていう覚悟というか。最後までこだわっていいものをつくりたいという想いがあります」

新しく入る人も、そんな想いに共感して接客できる人がいいんだろうな。

「頼んでよかったって言ってもらえるのがすごくうれしくて。『大西さんに頼んでよかった』って言っていただけると、この仕事をしていてよかったなって思います」

 

ファニチャーメーカーでは、個人のお客さんだけでなく、工務店やリフォーム会社にもオーダーメイド家具を販売している。

主に企業向けのサービスを担当しているのが、営業事務の大内さん。

営業事務として入る人は、大内さんと一緒に企業向けのサービスの改善や、営業担当のサポートなどをすることになる。

「もともと、ハウスメーカーで販売の仕事をしていました。新築のお客さんのオプション工事で、網戸とか照明、食器棚と幅広く取り扱っていたんですけど、無難なものしかないし、どれも少ない選択肢のなかから色を選んだりするだけで、つまらなくって」

「でもファニチャーメーカーは食器棚に特化して、しかも1ミリ単位からいろんなかたちや素材を提案できる。それが面白いなと思いました」

転職を決めたもう一つの理由は、リモートワークができること。ファニチャーメーカーでは、週に1回の出勤を除いて、リモートでの仕事になる。

「小学校1年生と5年生の子どもがいるんです。朝の旗振り当番とか、お弁当づくりとかもできるので、リモートは本当にありがたいですね。あとは、子どもが帰ってきたときに『おかえり』って言えるのもすごくよくて」

「まあ、家にいても仕事が忙しいときはピリピリしちゃうこともあるんですけどね(笑)」

大内さんが担当しているのは、「ミリスタイル」というサービス。

工務店やリフォーム会社向けのサービスで、サイト上に数字を打ち込むことで、1ミリ単位でオリジナルの家具を作成、販売することができる。

「最近はお問い合わせの数がすごく増えていて。ただ、新しいサービスでサイトも完璧ではないので、使い方についてのお問合せ対応や、修正点を考えています」

ほかにも、受注データをもとに工場へ発注したり、商品の配送日の調整をしたり。工場やお客さん、社内スタッフの間に立って調整しながら、新サービスを確立するために日々試行錯誤している。

「受注から配送までの流れも、もっと効率化していきたいと思っています。そういう仕組みづくりを一緒に手伝ってくれる人が来てくれるとうれしいですね」

すると、隣で話を聞いていた大瀧さんが一言。

「僕たちはまだあまり知られていない会社。だけど、ファニチャーメーカーでオーダーメイド家具をつくるっていう選択肢が広まれば、幸せになる人って増えるはずだと思っていて」

「そのために、一緒に道を切り拓いていく人にぜひ来てもらいたいです」

 

取材を通じて、食器棚の世界の奥深さに驚きました。

お客さんにピッタリの家具を、こだわって、考えて、一緒につくっていく。それがあたりまえにできる社会になったら、毎日の暮らしがもっと楽しくなる。

そんな家具の世界を極めたい、広めたいと思う方は、ぜひ一度話を聞いてみてください。

(2024/04/16 取材 高井瞳)

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