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純度の高い仕事がしたい

ジュエリークルールは、愛知県豊橋市にあるフルオーダーのジュエリー工房。

婚約・結婚指輪の制作をはじめ、リメイク、修理、制作体験教室など。お客さんの想いを汲み取りながら、ジュエリーをつくっています。

メンバーは、代表の黄木(おおぎ)さんと、加工、接客の2名のスタッフ。

「お客さまと話をして、100%相手の意を汲み取ったものをつくりたい。そんな気持ちで、このお店を始めました」

「会社を大きくするつもりはなくて。つくる人間とお客さまが近い距離を保ちながら、純度の高い仕事を続けていこうと思っています」

新しく入る人が担当する仕事は、接客とデザイン提案。

お客さんの予約・納品管理に、修理対応など。ゆくゆくは、オーダーの接客も行い、どんなデザインがいいか提案していきます。

経験は問いません。

制作スタッフと距離が近いため、気軽に相談できる環境です。何より、制作の現場を間近で見ることができるため、たくさんの知識を吸収できます。

ジュエリーに興味があって好奇心旺盛な人にとって、面白い仕事だと思います。

 

東京駅から新幹線に乗っておよそ1時間30分。

浜名湖を越えると、すぐに愛知県豊橋駅。

駅前の大通りは、マンション、オフィス、娯楽施設が立ち並ぶ。少し歩けば、レトロな商店街もあるし、広々とした子育て施設もある。

昔ながらのまち並みも残っていて、住みやすそうな印象。

まちを散策しながら目的地へ。

10分ほど歩いたところで、ジュエリークルールのお店を見つけた。

淡いピンクを基調とした2階建てのお店は、ふんわりとした雰囲気で、まちのパティスリーのような感じ。

お店の中に入ると、思っていたよりも奥行きがある。

打ち合わせスペース、受付、工房がシームレスにつながっていて、さまざまな工具も見られる。

ここで一つひとつのジュエリーが制作されているんだな。

代表の黄木さんが笑顔で迎えてくれた。

たくましい腕は、中学生のときから続けている空手のおかげなんだそう。

「22歳のときにジュエリー業界に入りました。そこは接客と加工が分かれていて、僕はお店の奥に引きこもって制作していたんですね」

「つくることは楽しかったので14年ほど続けていたんですけど、お客さまのことがまったくわからない状況にモヤモヤを感じて」

もっとこうしたらカッコいいのに。

お客さまと直接話をしたほうが、いいものがつくれるのにな。

そんな気持ちが強くなり、独立を決意した。

豊橋市内の別の場所でジュエリー工房をオープン。ただ、はじめはお客さんが来なくて仕事がなかった。

「近くの大学にビラ配りしに行ったり、ほぼ毎日ブログで情報発信したり。お店の前を通る人がいたら話しかけに行くとか、思い当たることはなんでもしました」

「つらい時期でもあったので、はじめて来店された方、修理の依頼をされた方、オーダーされた方は、よく覚えているんです」

そう言って、オーダーの依頼をもらった一人目のお客さんについて話してくれた。

「会社員時代に、商工会議所で開かれていた起業勉強会に毎月通っていたんです。オープンしてから1年後くらいかな、そこの講師だった方に、おかげさまでお店を出すことができましたとハガキを送りました」

ところがその講師の方は亡くなられていたそうで、代わりに、奥さんと娘さんから連絡があった。

「『主人の生徒さんが、お店をオープンされたのがうれしくて来ました』って言ってくれて。指輪のリメイクをお願いされたんです」

「初めてだったので、バタバタして時間もかかってしまって。預かるリングの重さも測らなきゃとか、見積もりはどうやって出せばいいだろうとか。もちろんお店を始める前に考えていたことではあったんですけどね。いろいろと勉強させてもらって感謝しています」

6年前に、いまの場所へ引越し。

オーダーメイドのブライダルリング、同業者からの制作依頼、制作体験など、あわせて月に50件ほど。順調にお店を経営してきた。

ただ、お店の規模を大きくするよりも、お客さんともスタッフとも顔の見える関係で続けていきたいという。

「オーダーにしても制作体験にしても、何かしらお客さまの好みはあって。その人にとって、もうこれしかない!というデザインがあるはずなんです。でも来店した時点では、お客さま自身そのことをわかっていないし、こちらもわからない」

「いろいろなことをお伺いしたり、デザインに起こしてみたり。ちょっとずつ理想の指輪が鮮明になってきて、最後には、『ああこんな感じ、これがいいです!』ってなるんです。その瞬間は面白いですよ」

今回募集するのは、そんなふうにお客さんの想いを汲み取って、理想のジュエリーをデザインする仕事。

まずは修理品の対応から学び、ゆくゆくはオーダージュエリーのデザインを提案できるようにしていく。

 

具体的な仕事の流れについて教えてくれたのは、浜松市出身の平出さん。

結婚を機に、今年の12月末には会社をはなれるため、新しく入る人はゆくゆくは平出さんの仕事を引き継ぐ形になる。

「デザイン提案のときは、サンプルのリングを見てもらうところからスタートします。基本の形は、ストレート、ウェーブ、V字の3つ。ここから捻ったり、ツヤを入れたり、模様を入れたり。お客さまの好みにあわせてアレンジしていきます」

デザインの参考になるように、雑誌や写真も見てもらいつつ、そのときのお客さんの様子を観察することが大切だという。

結婚指輪って、ふたりの好みが違うこともあると思います。

「そうですね。それぞれ好みはあるけど、ペア感を出したいってお客さまもいれば、それぞれ好きなようにつくりたい方もいる。好みが分かれる場合、彼女さまのこだわりに合わせる傾向がありますね」

あぁ、わかる気がします。

結婚指輪のオーダーをしに訪れた、あるカップルのことを話してくれた。

「彼女さまは、サンプルで見てもらったウェーブのシンプルなリングを気に入られて。絶対にこれ!って感じだったんです。でも、彼氏さまはリングの全周に模様が入ったものが好きとおっしゃっていて、お好みが分かれていました」

「お話していると、彼氏さまができるだけ相手のデザインに寄せようかな、という気持ちにだんだんとなってきました。ポイントはその寄せる度合いですよね」

見せてくれた紙には、ふたりのデザインの変遷が描かれている。左が彼女さん、右が彼氏さんのデザイン。

「彼氏さんは模様が好きだとおっしゃっていたので、真ん中に槌目模様をつけるのはどうですか?と聞いてみました。もう少し模様がほしい、ということだったので、中央の艶消しラインを挟んで半分を槌目模様にしてみる流れになって」

「せっかくなので彼女さまにも入れますか?と聞いたら、『私はなくていいかな』と言われてしまいました(笑)」

最終的には、どんなデザインになったんでしょうか。

「おふたりは、真ん中のラインでペア感を出して、彼氏さまのラインは艶消し模様に、彼女さまのラインには、ダイヤモンドをお留めするデザインになりました」

お客さんの考えを受け止めることは大切だけれど、すべてを任せるのではない。2人の想いを汲み取り、バランスを見ながら提案していく姿勢が重要な仕事。

オーダーのデザイン提案は経験や知識も必要なため、仕事に慣れてきてから。

まずは、修理品の接客対応から取り組んでいく。

「リングのサイズを大きくしたいか、小さくしたいか。デザインや宝石がついているかどうかでも、修理方法や金額も変わってきます」

毎日つけるのか、たまにしかつけないのか、使う人の頻度や好みも確認したうえで、修理の方向性を決めていく。

「もしサイズを大きくされる場合は、お預かりしたリングをカットして、そこに金属を足して溶接してつなぎ合わせるという方法をとっています」

「その加工代金にプラスして金属代がかかるので、金属相場によって修理代金も変わります」

ジュエリークルールでは、修理方法や見積もり金額の根拠も伝えている。

金額と納期を伝えるだけでもいいけれど、お客さんに納得感をもってもらいたいという理由がある。

「金属の種類とか、加工方法とか。覚えなきゃいけないことは多くて大変でもあるんですけど、幅広く知れるのがこのお店の良さかな」

どんな人に来てもらえるといいですか。

「サイトの更新とかデータの集計とか、いろんな場面で相談されることも多くて。やったことないけど、挑戦してみたいって思えるような人ですかね」

3人のチームなので、接客やデザイン提案以外にかかわる仕事も多い。制作事例の発信など、広報を担うこともある。

はじめてのことにも楽しんで取り組める人が合っていると思う。

 

「お客さまとしっかり話したい方は向いてるかも」

話を続けてくれたのは、平出さんと同期の一柳さん。加工スタッフとして、制作体験教室も担当している。

「気軽につくりに来られる方もいらっしゃいますけど、お付き合いの1周年記念日だとか、節目で来られる方も多いんですね」

「制作体験を担当したはじめのころは、お客さまの特別な日を楽しんでほしい!という気持ちが強すぎて、プレッシャーを感じてしまい、しんどくなってしまう時期もありました。それでも、お客さまと関係を築いて接客がしたいと思っていて」

もともと東京で、店舗やイベントを運営する会社で働いていた一柳さん。カフェで料理を提供しつつ、作家さんの個展のサポートをしていた。

転機となったのはコロナ禍。

「人生あっという間だなって感じて」

「子どものころから、頭のどこかでは、ものづくりをやってみたいって気持ちがあったんですけど、なかなか挑戦できなくて。コロナ禍を機にものづくりをしようって思ったんです」

入ってみてどうでした?

「はじめはひたすら練習用のリングをつくるんですけど、楽しくてまったく飽きなかったですね。あっという間に時間が過ぎていきました」

ある程度加工ができるようになったあとは、制作体験教室をメインで担当している。

「まずはお客さまにサンプルのリングを見ていただきます。でも、サンプルのリングにはないような、イレギュラーなデザインを要望されるお客さまもいて」

「そのお願いに対して、柔軟に対応していきます。時間がかかりそうなものでも、次のお客さまが来るまで時間目一杯使ってつくりましょう! とか。お客さまの想いを形にするまで、サポートできるのはいいですよね」

 

自分の提案したものが、すぐそばでつくられている。ジュエリーを売るお店でそんな環境があるのは、めずらしいと思います。

働く人同士の距離が近いぶん、お互いの考えをいつでも確認することができ、お客さんにとって理想のジュエリーがつくられていく。

それは結果として、お客さんだけでなく、自分たちにとっても満足のいく仕事につながりやすい。

日々、手応えを感じられる場所だと思いました。

(2024/04/19 取材 杉本丞)

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