求人 NEW

都会の暮らしに
モヤモヤしている人へ
地方で伝える、新しい選択肢

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

毎日同じ仕事をして、同じ人に会う。

いそがしい日常を繰り返していると、いつの間にか「当たり前」にとらわれて、選択肢が狭まっていくのを感じます。

そんなとき、視野を広げてくれるのは、まったく違う価値観や人生に触れること。「こういう生き方もあるんだ」と知ることで、気持ちがすこし楽になる。

シビレ株式会社が今年4月に立ち上げた動画配信サイト「Japan Local Station」は、そんな気づきを大切にしているサイト。地方で生きるさまざまな人の暮らしや人生、価値観を紹介しています。

現在は、和歌山市や仙台市、熊本市などに拠点を置き、その土地にまつわるコンテンツを発信中。新たに、静岡県磐田市にも拠点を開設します。

今回は募集するのは、新しい拠点で働く動画や記事のクリエーター。

地域おこし協力隊としての採用のため、任期は3年。卒業後は経験を生かしてフリーランスになることも、シビレの社員として働き続けることもできます。

経験は問いません。まずは、シビレの想いを知ってください。

 

東京駅から新幹線と在来線を乗り継ぎ1時間半。

あっという間に磐田駅に到着した。

駅前には、地元サッカーチーム「ジュビロ磐田」の応援メッセージ。

駅からまっすぐ続く商店街を歩いていくと、道には選手のサインが書かれたタイル。チームキャラクター「ジュビロくん」の像があったり、ポスターがいろんなところに貼られていたり。

まちをあげて、サッカーを応援しているんだな。

まちの様子を眺めながら歩くこと15分。市役所に到着した。

さっそく会議室で、シビレCOOの佐藤さんから話を聞く。

「実はさっきまですごく緊張していて。駅についたときは帰りたい!って思ってました(笑)」

佐藤さんは東京本社を拠点に活動している。月の半分以上は全国の自治体を飛び回っているんだそう。

地域に関する幅広い事業を手掛けているシビレ株式会社。一言でいうと、何を目指している会社なんでしょう。

質問すると、佐藤さんが名刺の裏を見せてくれた。

OFF TOKYO。

2016年の設立時から変わらずに持ち続けているのが、このコンセプト。

「シビレはもともと、代表の鈴木が東京で子育てをしているときにつくった会社なんです。東京の暮らしに生きづらさを感じていたけれど、『自分はこの場所で暮らさなきゃ』と思い込んでいた。自分と同じようにバイアスを持っている人ってたくさんいるだろうなっていうのが、出発点で」

変わってきてはいるけれど、やっぱり東京はビジネスや文化の中心地というイメージ。

地方で暮らすことに対して、「逃げる」とか、「負け」といったネガティブなイメージを持っている人も少なくないと思う。

「OFF TOKYOっていう言葉を使っているけれど、東京がわるくて地方がいい、っていう意味ではなくて。僕らが目指しているのは、都会に縛られずにいろんな生き方の選択肢を広げていくことなんです」

そんな取り組みの一つが、地域のプロモーション事業。

「東京での暮らしに生きづらさを感じている人たちに、まずは地方の人の生き方や価値観を知ってもらいたいんです。物質的な魅力を伝えるだけじゃなくて、そこに住む人たちの内面みたいなものをしっかり伝えることで、視野が広がるし、自分もそこで暮らしてみたいと思うかもしれない」

地域に住む人の暮らしや、仕事ぶりをインタビューしたり、地域の魅力を伝えるショート動画を作成したり。つくった動画は、シビレが運営するJapan Local Station というYouTubeチャンネルや、自治体のHPなどに投稿される。

今年4月に開設したチャンネルの登録者数はすでに約1万人を超える。20〜30代が中心で、6割が大都市圏で暮らす人だという。

「和歌山市にはすでに拠点があって、現地のスタッフが動画や記事をつくってくれています。これから磐田市の拠点で働く人も、和歌山市のスタッフと同じように地域に根ざしてコンテンツをつくってほしい」

和歌山では、どんなコンテンツをつくっているんでしょうか。

「たとえば、『ビジパン』という企画をやっています。ビジネスピーターパンを略した名前で」

「好きを仕事にして、子どものようにワクワクした気持ちを持ち続けている、ピーターパンのような大人をインタビュー形式で紹介している動画です」

どんな人生を歩んできたか、どうして今の道を選んだのか。なぜ、このまちで働いているのか。

動画を見ていると、「こんな生き方もあるんだ」と視野が広がって、ちょっと背中を押してもらえる気持ちになる。

「便利だとか、自然が豊かとか。そういう物理的な地方の魅力って、僕たち以外でも発信できると思っていて」

「こういう生き方もあるよねっていう選択肢を示していった結果、この魅力的な人たちって和歌山に暮らす人なんだねと気づく、みたいな。まずは人や生き方があって、その結果として自治体に興味を持ってもらうっていうことを大切にしています」

磐田市でのコンテンツ制作も想いは同じ。

新しく入る人が見て、感じたことを大切に、自分の切り口でコンテンツをつくっていってほしい。

とはいえ、未経験で企画を考えたり、取材や動画の制作をするのは難しそう。

「東京にいるメディアチームは、全員が未経験から始めたんですよ」と、佐藤さん。

入社後1週間は、東京の本社で基本的な動画の撮影・編集方法などを教わる。磐田市に配属されたあとも、最初の数週間は社内のメンバーが同行。現地で一緒に働きながら仕事の仕方を教えてもらえる。

「技術的なところもそうなんですけど、企画を考えるときのポイントとか、地域の人を巻き込んだコンテンツづくりの着想、地域の人との関わり方って、理屈を話してもわからない。現地で一緒に地域の人と交流しながら考えていくのがいいかなと思っています」

磐田市の拠点に配属されるのは1人。新しく入る人が中心に動画を考えることになるけれど、編集やサムネイル画像の作成などは他の拠点のスタッフが協力するなど分業制にしている。

「1人で全てをやったほうが効率はいい。でも、コンテンツ制作って孤独なんです。ほかのスタッフと協力してつくる体制にすることで、みんなでメディアをつくっていく感覚を持てるようにしたい」と佐藤さん。

また、月に1回くらいのペースで、本社から佐藤さんやほかのスタッフも磐田へ来てくれる予定。仕事の相談もしやすい環境だと思う。

地域で暮らしながら、自分で企画を考えて、取材をして動画をつくる。コンテンツ制作の技術や地域での人脈づくりなど、いずれフリーランスで活動したい人と思っている人にとっても、役に立つ力が身につきそう。

「いろんなことを学べる環境があります。たとえば、デザインを頑張りたいと思ったら、それを教えられる人もいる。僕も、デザインとかシステムについてはシビレでゼロから学んで。今ではシステム開発も手がけられるようになりました」

佐藤さんは、どんな人と一緒に働きたいですか?

「新しく来てくれる人は、将来どうしたいかとか、まだ全然考えられてないっていう人でもいいと思っていて。むしろそのぐらいの気持ちの人に飛び込んできてほしい」

「僕らの目的は、地方でも都会でも、自分が生きたいと思う場所で仕事をして生きていく人がいまよりもっと増えること。選択肢を広げてもらうことがゴールなんです。動画制作がやりたいとか、そういう部分だけじゃなくって、僕らの話を聞いて、ビビッとシビレるものがあったら、自分の新しい選択肢として選んでもらえるといいなと思います」

 

続いて話を聞いたのは、磐田市役所広報広聴課・シティプロモーション課の堀内さん。新しく来る人にとっては、堀内さんが市役所の窓口になる。

話を丁寧に聞いて、前向きに受け入れてくれる方だから、困ったことがあったらなんでも相談できそう。

「市内のいろんな団体さんとか一般市民の方も巻き込んで動画をつくっていけたらいいなと思っています。なので、愛嬌があるというか、人と関わるのが好きな人が来てくれるといいなと思っています」

あらためて、磐田市ってどんな場所なんでしょう。

「サッカーをはじめとして、ラグビーとか卓球も盛んで。スポーツ好きなまちですよ」

市役所の会議室の棚にも、さまざまな球技のボールがずらり。

磐田市には、地元サッカーチームのジュビロ磐田や、ラグビー元日本代表の五郎丸選手が所属していたチームがあるそう。ほかにも、卓球の元日本代表で金メダリストの水谷隼さんと、伊藤美誠選手の地元でもある。

「まちの小学5、6年生が全員でスタジアムに行く一斉観戦もあるんです。小さいころからサッカーにふれる機会が多いから、大人になってもスポーツ観戦が趣味の人が多いんですよ」

大学で関東に出た以外は、ずっと磐田市に住んでいるという堀内さん。暮らしのなかでの磐田の魅力ってなんでしょう。

「閉塞感が全然ないなって感じます。川も海も山もあって、高い建物もそんなにないし、明るい雰囲気のまちなんです」

「お茶畑とかもたくさんあるし、知らない人同士も挨拶をするし、近所での会話も多い。本当に優しい人が多いんじゃないかな。あと、魚も美味しいですよ!」

キャンプアニメ「ゆるきゃん△」の舞台にもなった竜洋海洋公園オートキャンプ場があったり、サーファーが集まる海があったり。自然が好きな人なら、いろんなアクティビティーが楽しめそう。

最近では、若い人たちを中心にまちを盛り上げる取り組みも始まっている。

「市街地の美容院は、夜7時からコミュニティの集まりみたいな場所になっていて。ほかにも、若い人も足を運びやすいような、まちとつながるカフェも増えてきています」

自然が豊かな一方で、名古屋まで電車と新幹線で1時間。東名と新東名高速も通っているので、すぐに都市部に行くことができる。

「すごく、ちょうどいいまちなんです」

程よく都会から近くて、自然も豊か。人もあたたかい。地方移住が初めての人にとっても、ここでならあまりギャップを感じずに暮らせると思う。

 

東京での暮らしにモヤモヤしている人へ。

この3年間は、磐田市で暮らすいろんな人に会って、話を聞いて、伝える期間。

どんな場所で、どう暮らしていきたいかを立ち止まって考える。自分のなかの選択肢を広げる時間にもなると思います。

シビレの想いにビビッときたら、まずは一歩踏み出してみてください。

(2024/6/13 取材 高井瞳 )

この企業の再募集通知を受ける

おすすめの記事