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自分の生き方、このままでいいんだっけ。
いまの環境にモヤモヤしているとき、働く意味を見いだせなくなったとき。
いろんな生き方や働き方を知ることで、自分の視野が広がり、ヒントが得られると感じます。
シビレ株式会社は、「OFF TOKYO」というビジョンを掲げ、東京にこだわらない生き方を発信している会社です。
日本各地の生き方を紹介するメディアの企画運営や、地方自治体の移住事業のプロモーションなどを手掛けています。
現在は仙台、和歌山、熊本など、全国5箇所に拠点があるシビレ。
今回は、新たな拠点となる新潟・燕三条地域で働く仲間を募集します。
一つは、動画や記事づくりを担うローカルディレクター。もう一つは、東京・日本橋に新たに生まれる会員制スペースの場づくりに燕三条から関わるコミュニティーリード。
どちらも、地域で働いて生きる選択肢を届ける仕事です。
ローカルディレクターは、地域おこし協力隊の制度を活用するため、任期は3年。その後はフリーランスとして独立することも、シビレの社員として働くこともできます。
これまでの経験は問いません。自分の生き方や働き方を考えたい。地域に根ざして働いてみたい。そう感じている人は読み進めてみてください。
東京駅から上越新幹線に乗り1時間20分。周囲が雪景色に変わっていく様子を眺めていると、あっという間に燕三条駅へ到着。
新潟って、東京から意外と近くにあるんだな。
車を10分ほど走らせると、「三.Me(ミー)」と呼ばれる複合施設へ到着。
1Fはコワーキングスペースやシェアオフィス。2Fはゲストハウスになっている。シビレのオフィスもここに入るかもしれない。入る場合は、ここがオフィスになる。
「寒かったですよね。新潟までようこそ」、とシビレ代表の鈴木さんが出迎えてくれた。
2016年にIT人材の地方移住を支援する事業からスタートしたシビレ。
設立時から「OFF TOKYO」というビジョンを掲げ、東京にこだわらない生き方を発信してきた。
実は鈴木さん、もともとは起業をするつもりがなかったんだそう。
「産休・育休中に、復職後も仕事を続けながら、子どもといる時間もほしいと思って。でも会社まで通勤すると、その時間はなくなってしまう状況でした」
「いまではワークライフバランスが実現できる世の中になってきていますけど、当時は働き方の選択肢が少なくて。仕事や生活を諦めないで生きる選択肢を模索した結果、起業を選んだんです」
2016年ごろは、“地方移住”というと「地方転勤」とか、「降格」といったネガティブなイメージが強かった。
東京だけがシビレる場所じゃない、シビレる場所を日本各地につくりたい。そんな想いからシビレを設立した。
代表的な事業が、昨年立ち上げた自社のメディア。
「誰もがどこにいても、何かを諦めずに自分らしく生きられたらいいなと思っていて。世の中には、多様で自由な選択肢があることを届けていきたいんです」
シビレの拠点で働くスタッフが、地方のさまざまな人を取材して、地方で働いて生きるという選択肢を発信している。
このメディアの企画制作から配信までを一貫して担うのが、ローカルディレクターの主な業務。
社内で企画を組み立て、市役所の担当の方と相談しながら、誰に話をきくか、どんなことを伝えるかを考えて取材。内容を編集して、一つの動画や記事などにまとめて発信していく。
「まずは自分が生活をしながら、地域に住む人やまちのことを知っていってほしいです。そこで自分が感じた魅力や面白さが、コンテンツの元になるので」
「その点でも、私たちの仕事はプライベートとの線引きが難しくて、生活のなかに仕事がある感じなんです。そんな生活や、人との出会いを楽しめる人にはいいんじゃないかな」
今回、燕三条地域に拠点を置くことを決めたのも、代表の鈴木さんや、取締役の佐藤さんが魅力を感じたから。
「燕三条はものづくりで有名な印象がありましたが、来てみたら必要なものは何でも揃うし、新幹線の駅が近くて利便性も高い。住めば都って場所なんですよね」
「でも、地元の人たちは『人が移住してくれるだけの明確な魅力がない』という課題を抱えていたんです」
鈴木さんたちがまちに足を運び、移住者や住民に話を聞くなかで、実は、人の魅力が移住の決め手になっていることに気づいた。
「私たちシビレが目指しているのも、人の先に地域の魅力があること。燕三条地域で暮らす人の生き方を発信したいと思って、拠点を置くことに決めました」
実際にまちの様子を見てみると、移住者が古民家をリノベーションしてカフェを開いたり、絵本専門の書店や出版社を立ち上げたり。自分がしたい生き方や働き方を実践している人が多い。
聞いてみると、地域おこし協力隊として活動する隊員がなんと40名以上。
20〜30代の地域おこし協力隊が多く、「三.Me(ミー)」で働いている人や、近くでお店を構えている人もいて、日常的に交流もあるのだとか。
そういった人に直接話を聞くことができるのは、シビレで働く人にとっても大きな刺激になると思う。
鈴木さんは、どんな人と一緒に働きたいですか?
「いまはありがたいことに依頼をいただいて、コンテンツを制作していますけど、世の中の変化にあわせて、届ける手段も変わってくると思うんです」
「だから動画をつくるために働くというより、『OFF TOKYO』の考え方に共感して、それを広げたいと思ってくれる人が来てくれたらうれしいですね」
続いて話を聞いたのは、シビレ取締役の佐藤さん。
「アイスクリーム専用のスプーンって知っていますか? 手の温度が伝わって、ちょうど良い固さにアイスが溶けるんです。とても感動してしまって、新幹線でわざわざ注文してアイスを食べています(笑)」
「こういう商品の誕生秘話や、つくった人に話を聞いてみたい。東京の新たな拠点でも、燕三条のカトラリーを使う予定なんですよ」
佐藤さんの表情を見ていると、聞いている自分もワクワクしてくる。
拠点の拡大にともない、順調に事業も成長してきたシビレ。その一方で、佐藤さんはモヤモヤを感じていたのだそう。
「暮らす場所を変えるって、そんなに簡単じゃないと思うんです。あの地域に行きたいって気持ちは、五感でいろんな感覚を共有したときに生まれると考えていて。ITや情報発信だけでは、本当の意味での『OFF TOKYO』を実現できないんじゃないかと思って」
シビレとして、本当にやるべきことは何か。改めて原点に立ち返ったときに浮かんだのが、「OFF TOKYO」を体現する場を東京につくること。
コワーキングスペースやバー、ラウンジなどの機能を備えた会員制の施設。シビレの東京本社もここに入ることになる。
全国のシビレの拠点で見つけた地域の名産品を試せたり、地方の魅力的な人と話すことができたり。自分が思ってもいなかった偶発的な出会いを意図的につくっていきたい。
たとえば、シビレの拠点がある地域から仕入れたコーヒー豆。つくり手の想いをシビレが説明。お客さんが自分の手で豆を挽いて、コーヒーを淹れて飲む。そんな体験を通じて、つくり手や地域に興味が湧いて、移住を検討する人が生まれるかもしれない。今回募集するコミュニティリードは、「OFFTOKYO」でのイベントの企画などをすることになる。
燕三条を拠点に、東京の施設で紹介したい人や地域の名産品を発掘。地方に住むことを選択肢の一つにしてもらうため、地域の魅力を伝えるイベントなどを企画、運営する。
「社員としてどっぷり浸かる働き方もありですし、内容によっては、たとえば業務委託で東京と三条の二拠点生活をする形でもOKです」
「どちらの仕事でも、現場で取材をして感じた熱量や、この面白さを伝えたいって気持ちを大切にしてほしいですね。『OFF TOKYO』の考えや、燕三条にビビッときた人は、気軽に話してみたいです」
実際にはどんな仕事をするんだろう。
大牟田市にあるシビレの拠点で働いている山本さんにリモートで話を聞く。
日本仕事百貨の記事を通じて応募し、4ヶ月前に入社した。
「新卒のころ、東京じゃないと幸せになれない、何者かにならないといけないって悩む人を目にして、違和感を抱いていたんです。私自身、仕事が辛いときに、当時住んでいた神奈川の茅ヶ崎という場所や、そこに住む人たちのおかげで救われることがあって」
「そこで地域への興味が深まって。人の生き方や暮らし方は、もっと多様で豊かなんだよって示していけたらいいなと思っているときに、出会ったのがシビレでした」
入社後は、まず2日間、東京からきた意匠制作チームの先輩と二人三脚で、取材のやり方を学ぶ。先輩社員の取材を一度見てからは、自分で実践。
わからないことは自分で調べたり、社内のコミュニケーションツールで聞いたりして、業務を習得していく。
「思っていたよりもコミュニケーションが活発で。編集でわからないことはすぐに先輩にチャットで聞ける。佐藤には、企画のフィードバックを毎週もらっています。社内に経験者がいるので、次に入ってくる人も気軽に相談できる環境だと思いますよ」
「ただ、ここ1、2年で社員が増えていることもあって、働き方のルールなどがまだ整備されていないことが多くて。自分で考えて率先して動いたり、わからないことは自分から連絡したりすることが大切だと思いますね」
現在の仕事は動画が8割で、記事は2割ほど。つい先日、初めて担当した取材の動画が公開された。
「今回は『公務員に夢中な人』というテーマを組みました。取材した二人は、なんとなく大牟田に戻ってきたと事前に聞いていたんですが、話を聞いたら、二人とも大牟田への愛が止まらなくなって(笑)」
「自然も近くてご飯も美味しい。買い物や遊びに行く場所にも困らない。一度外に出たことで、大牟田のちょうどよさに気づいて、まちのことがより好きになったみたいなんです」
制作した動画は「OFF TOKYO」のメディア上だけでなく、シビレが運営するYouTubeや地方自治体のサイト上でも公開される。
「取材した人や一緒に働いている人たちから、動画見ましたよとか、面白かったですって声を聞けることはうれしいです。地域に住んでいるからこその醍醐味だと思います」
「採用支援の仕事をしていたこともあって、みんなが前向きな気持ちで働き続けてほしいなと考えていて、社内の組織施策にも携わっています。働く自分たちも、理想の追求を諦めない。そんな組織だと思います」
どこにいても、どんな人でも、理想の生き方や働き方を諦めない。『OFF TOKYO』の事業を推進して、日本各地をシビレる場所にする。
シビレで働くみなさんから、その熱意と覚悟が伝わってきました。
未来をともにつくる仲間を待っています。
(2025/01/16 取材 櫻井上総)