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家づくりとは
人と木が健康で
想いと技をつむぐことである

「家の価値が下がらず、次世代へつなげられるような住宅をつくりたい」

「建てた人だけでなく、次の世代にも『この家だから維持したい』と思われる住宅でなければ、永く愛される家にはなりません。心地よい暮らしのために技術を磨き、木と人の手で丁寧な家づくりをする。それが私たちの存在意義です」

長野県松本市に拠点を置く国興ホームは、創業から今年で91周年を迎える老舗の工務店です。

「本当にいい家ってなんだろう?」

家をつくりはじめた当初から、お客さまのため、環境のため、一緒に働く仲間のため、そんな問いに想いを巡らせて、実践してきました。

今回は、そのこだわりを具体化し図面に落とし込む設計スタッフと、それを実際の形にする現場監督を募集します。

 

東京から特急あずさに乗って、長野県に向かう。塩尻駅から、20分ほどで最寄りの村井駅に到着。

山並みを遠くに見ながら、15分ほど歩くと国興ホームのオフィスが見えてくる。ガルバリウムの大きな屋根の下に、木の外壁と広々とした窓。

工場か、倉庫をリノベーションしたカフェかレストランのようにも見える。オフィスに入ると、木材がふんだんに使われていて温かい雰囲気。

奥にあるショールームへと案内されると、代表の田中さんが迎えてくれた。

国興ホームは、もともと昭和9年創業の製材所がはじまりで、田中さんはその4代目にあたる。

「時代とともに使われなくなった製材所の骨組みと屋根を残して、今年、このオフィスとショールームをつくりました」

「『このままでは日本の木と木造住宅がダメになってしまう』という先代の危機感から、日本の風土に合った木造住宅をつくってきました。ゼロエネ住宅にも約30年前から取り組んでいます」

このショールームは、国興ホームの家づくりを体感してもらえる場所を目指しているという。

外に出ると、建物の外壁の部分が仕上げされず剥き出しになっている。

「驚きますよね(笑)。ただこれは、工事途中ではありません。当社の強みである、「外張り断熱工法」と「熱交換換気システム」を組み合わせた、“国興システム”という家づくりの仕組みを、お客さまに理解していただくためのものなんです」

外張り断熱は、家の骨組みを外側から高性能な断熱材で「すっぽりと包み込む」工法のこと。たとえるなら、家全体を魔法瓶のような構造にするイメージ。

これにより、少ないエネルギーで家全体をほとんど同じ温度に保つことができる。長野の寒い冬でも、廊下やトイレが寒くなりにくい。

さらに、壁の内部に空気の層をつくることで、木材が密閉されずに空気に触れることができ、建物を長持ちさせることができる。木の呼吸を止めないようにする工夫だ。

もうひとつの特徴が、熱交換換気システム。

窓を開けて換気すると、せっかく暖めたり冷やしたりした室内の空気が外に逃げてしまうけれど、このシステムでは、部屋に設けた排気口から、家全体で熱を交換しながら空気を入れ替える。

これにより、室内の熱や湿度を保ちながら、汚れた空気だけを効率的に外へ排出することが可能に。気密性の高い建物の中で空気を効率的に入れ替えることで、断熱性能を最大限に高める役割を果たしている。

この外張り断熱工法と、熱交換換気システムのふたつを組み合わせたものが、国興ホームが「本当にいい家」を追求し、暮らしやすさを提案するための“国興システム”だ。

「当社の家づくりをひとことで表すと、『人も木も健康で暮らせる家』。これは、先代から受け継いだ、最も大切にしていることの一つです」

田中さんが会社を継いでから、20年間にわたりこだわりつづけてきたのが、住まいの心地良さ。

なかでも、建築家の伊礼智さんに大きく影響をうけたという。

伊礼さんは、『ちいさくてもゆたかな暮らし』をテーマに、家の外と内をゆるやかにつなぎ、居心地の良さを追求する設計で知られている建築家。

「伊礼さんの設計した住宅を見学したとき、何かしっくりくる感覚があった。言葉にしてみると、『人が帰りたくなり、そこに居たくなる家』だと。これこそが、私たちが目指すべきいい家だと、再確認できたんです」

実際に伊礼さんが設計を手がけた住宅を、一緒に実現した案件も複数あるという。

「土地と、お客さまの数だけ、理想の家がある。だからこそ、私たちは持てる技術のすべてを使って、その想いをかたちにしてきました」

「デザインも性能も、すべてを両立させて、本当に愛される家をつくりたいんです」

 

土地と人の数だけ、理想的な家がある。

お客さまの感覚に寄り添う部分も多いなかで、技術的な性能と両立させながら、どうやって家づくりを進めているのだろうか。

奥に座る、設計部リーダーの青木さんに、話を聞いてみる。国興ホームでは25年間働いてきた、大ベテランだ。

「もう、25年ですか…驚きです(笑)。木材や暮らす人に配慮した家づくりは、当時としてはとても珍しかった。その先進的な考え方に惹かれて、入社しましたね」

国興ホームの家づくりでは、家の方向性や大枠の設計といった基本的なプランはすべて代表の田中さんが担当。設計スタッフも打ち合わせに同席するなどして、一緒に考える。

設計を考える際には必ず、実際に家を建てる土地に足を運ぶ。

「土地を読むことが大事なんです」と、青木さん。

「土地の形状、高低差といった状況はもちろん、家の中と外の風景、光の入り方や風の流れなどを意識して、どうアプローチすれば暮らしやすいか、どこに居れば心地よいかを考えるんです」

結果的に、その土地の魅力を増幅させ、豊かな暮らしを提案することができるのだそう。

「土地の魅力と、住み心地をよくする工法、お客さまの想い。それが三位一体でかみ合うことで、お客さまにとってのいい暮らしにつながる。『永く大切に使いたい』と思ってもらえることが、ひいては地球環境を守ることにもつながると信じています」

基本プランが完成したら、設計部が中心となってアイディアを図面化して計画を具体化していく。

詳細図面の作成や、細かい家具などの決定、予算との調整。図面を介した現場とのやりとりなど、業務内容は多岐にわたる。

「図面を描く際は、お客さまが気づかないような細かい仕上げや、雰囲気が良くなる工夫を凝らしています」

「たとえば、こちらの収納の格子。中身が見えない配慮はもちろん、見た目が一番きれいに見えるバランスを、上から下までミリ単位で考えていて。手を抜かずにこだわり抜くことで、本当に気持ちのいい暮らしをつくり出せると思っています」

空間のなかのノイズをできるだけなくして、細部もとことんこだわる。

居心地の良さとは、設計の意図が自然と暮らしに溶け込んでいて、住む人が意識することなく、ただただ気持ちよく過ごせることが大切なのかもしれない。

「どのお家も、完成して引き渡しのとき、自分自身が『この家から帰りたくないな』と感じるんです。それくらい、心地よさを追求して、お客さまにとっての理想の空間をつくることができることが、この仕事の醍醐味ですね」

 

最後に、設計図を現場で形にする現場監督に話を聞く。

椅子に座っているのがリーダーの松崎さんで、その横に立つのが春原さん。今回は、春原さんに話を聞くことに。

春原さんは、元警察官という異色の経歴。実家が県内にある工務店で、いずれ家業を継ぐという。そのための修業を積もうと、国興ホームに入社した。

「警察官時代の同僚も『国興ホーム』の名前を知っていて、地元に密着している工務店、という印象でした」

「面接では、数年後には実家を継ぐことも正直に伝えました。それでも熱心に誘ってくださった代表の誠意に心を打たれて入社を決めました」

現場監督の仕事は、新築の場合、代表の田中さんと設計部が練り上げた図面を引き継ぐところからはじまる。リフォームだと、現地調査から図面作成に関わることもある。

図面をもとに、まずは協力会社のスケジュールや資材の発注、工事全体のプランづくりを進めていく。

春原さんは知識も資格もない状態でのスタートのなか、現場で手と足を動かしながら、一つひとつ仕事を覚えていった。

「社内の方も、現場の職人さんたちも、本当にあたたかくサポートしてくださって。インパクトドライバーの使い方すら分からなかった僕に、『昔ながらの見て覚えろ』という人はいませんでした。分からないことを素直に伝えれば、みなさんが丁寧に教えてくれる」

「国興ホームの家づくりをわかっている、経験豊富な協力会社さんも多い。本当に安心して、仕事を覚えていくことができましたね」

現場監督という立場から、国興ホームならではの難しさはありますか。

「やはりこだわりがある分、高い精度が求められます。断熱材にわずかな隙間や欠損があるだけで、せっかくの性能が台無しになってしまう」

国興ホーム独自の換気システムを設置するためには、床下や壁内に配管ルートなどを設置する必要があり、一般住宅よりも緻密で複雑な施工が求められる。

「このダクトはここで曲がってはいけない」「この通気層は絶対に塞がないで」など、現場で大工さんや関係業者との細かな調整も多い。

「結局のところ、手間をかけることと妥協をしないことに尽きるんです。もちろん、お客さまの大切な予算を最大限に生かすため、費用と品質のバランスを見ながらスケジュールを立てる、まとめ役としての役割も重要です」

「また、長野は気候も厳しいですから、天候にも左右される中で柔軟に対応しています」

そんな大変な現場で、春原さんを突き動かすのは、実直なものづくりが報われる瞬間。

まだ経験の浅い頃に図面作成から担当した、庭の木塀をつくる小さなリフォームの現場を担当したときのこと。

はじめての現場に、小さな傷一つにもナーバスになり、細かすぎるほどに作業を見守っていたんだそう。

「お客さまが、そうした姿勢を見てくださっていたみたいで。完成後の引き渡しの際、出来栄えを見て『お願いしてよかった』と言われたときは、本当に感動しました」

「正直、警察官時代よりよっぽど体力を使います(笑)。ですが、警察官時代には犯人から感謝されることはありませんでしたからね。現場で汗をかき、突き詰めてつくったものが報われる瞬間が、うれしいです」

 

人にも、木にも、地球にも。

手間を惜しまず、誠実に家づくりに向き合う。

そこに魅力を感じるのであれば、国興ホームのみなさんと一緒に、未来へつながる家づくりに挑んでみてほしいです。

(2025/09/11 取材 田辺宏太)

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