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無人島ポテンシャル
誰もいない、何もない
新しい仕事のつくり方

忙しない毎日がつづくと、どこか遠くへ行って、広い海と空を感じてみたくなります。

無人島には家もゲームもないけれど、サバイバルとロマンを追い求めた、一生に一度の熱い冒険があります。

そんな無人島にまつわるプロジェクトを担っているのが、株式会社ジョブライブ。

ジョブライブが運営している「無人島プロジェクト」。

個人で行けるツアーや貸切キャンプ、企業の研修、テレビの撮影ロケ、子どもたちの教育プログラムなど、さまざまな人の「無人島へ行ってみたい!」をサポートしています。

今回募集するのは、そんな事業を担当する総合職とフロントエンジニア、SNS運用担当。

フロントエンジニアはウェブサイトの受託開発や「無人島プロジェクト」などサイトのシステム開発をおこないます。

そのなかでも、無人島体験というめずらしいサービスを共につくる総合職について、ご紹介します。

基本は東京でのオフィス業務で、夏の繁忙期には島へ同行することも。

これまでは島に行ったことがある人を中心に採用していましたが、今回は興味があればぜひ読み進めてほしいです。

自然やアウトドア、旅行が好きな方にはぴったりの仕事だと思います。

 

昔から愛されている本屋やカレー屋が集まる街・神保町。

駅を出て4分ほど歩くと、白い建物が目に入る。このビルの9階にあるのが、ジョブライブのオフィス。

「こちらへどうぞ」と案内してくれたのは、代表の梶さん。2016年にこの会社を設立した。

無人島に興味を持ち始めたのは、小学生のころ。

「小学校3年生のときに『十五少年漂流記』という冒険小説を読みました。仲間と助け合って無人島で生き抜くストーリーが印象に残っていて。そこから無人島へあこがれ始めました」

5年間、小学生が集まるキャンプにも参加。自然にアウトドアへの興味関心が高まっていく。

「大学生になって、自由な時間が増えてやりたいことを全部やろうと決めて。そのときにふと無人島に行ってみたいと思ったんです」

「アルバイトの仲間4、5人と瀬戸内海の男鹿島という離島に渡りました。そこの漁師さんに無人島に行きたいと話したら船で連れて行ってくれたんです。そのとき無人島に行けなかったら、きっと今の僕も会社もありません」

初めての無人島。謎の青い魚が釣れたり、身体中を虫に刺されたり、大変なことも起きた。それでも仲間といっしょに今を生きている充実感が忘れられなかった。

「見事に無人島にハマって、定期的に友達を連れて行くようになりました。大学4年生で学生団体を立ち上げたとき、イベントという形で知らない人も連れて行こうと思って。25人ほどで行ったのが、今のツアーの原型です」

大学卒業後、求人会社に就職。そのあと生き方に捉われない仕事を支援したいと思うようになり、独立してコワーキングスペースの運営を始める。同じタイミングで「無人島プロジェクト」もスタート。

「無人島で過ごすと自分や相手に向き合わざるを得ない。行ったあと人生を前向きに進められるようになる。それが会社の理念とマッチしたので始めました」

ツアーの拠点は、和歌山県姫路市と長崎県壱岐市。見ず知らずの人たちと2泊3日を過ごす。

梶さんは「ツアーにファンがつくのが早かったです」と話す。

「強制的に3日間無人島でサバイバルをする。助け合わないと生きていけない環境なので、自然と仲良くなって一体感を持って帰ってくるんですよ」

参加者はおよそ20から30名。大学生から30代の男女が集まる。全体の3割がリピーターだそう。

「最初から手応えはありましたね。参加者から金銭以上の『行ってよかった』という感謝を受け取る事業になっていました」

「このツアーで出会ったことがきっかけで、結婚したり子どもが生まれたりした人もいます。その子どもが小学生くらいになったとき無人島に行けるようなツアーも考えたいですね」

順調に事業が育っていくなかでコロナ禍となる。外出制限もあり、他者との接触が難しくなった。YouTubeや動画プラットフォームが無人島に注目をし始める。

ロケのサポートをするようになり、口コミでジョブライブの名は広がっていった。

「最初に話をいただいたのはYouTubeの企画で、最近も人気YouTuber『はじめしゃちょー』さんのサポートをしました。このあいだは人気のバラエティ番組の無人島企画も担当しました」

今後は無人島の売買や開拓も進めていきたい。

「無人島を使った事業はできているけど、もっとその地域でできることは何かあるはず。地域を活用した事業を今後やるべきだと思っています」

梶さんはどんな人に来てほしいですか?

「明るくて、前向きな人ですね」

「おしゃべりが好きで、何事も楽しめる人。無人島で黙っていてもつまらないじゃないですか。お客さんやツアーの参加者とご自身も楽しくコミュニケーションが取れるような人がいいですね」

無人島に行ったことがなくても大丈夫。

キャンプや釣り、登山などに気兼ねなく行くような人が楽しめると思います。

 

実際に数々の案件を担当しているのは、入社2年目の新谷さん。

ホームページの問い合わせ対応から商談、島の選定、見積書の発行、そして無人島の現場へも同行している。

「小学校4年生のころ、子どもたちだけで10日間過ごすチャレンジキャンプに参加して、すごく楽しかったんです」

大学4年間は、自然体験ができるキャンプにボランティアスタッフとして参加。どんどんアウトドアにのめり込んだ。

「就職先が早く決まって1年間遊べるぞとなったとき、自分のアウトドアスキルがどこまでのレベルなのか、本当に災害時役立つものなのか、試してみたくなって。そのとき偶然、SNSで『無人島プロジェクト』のツアーを知りました」

すぐに参加を決めた新谷さん。しかし台風の影響で、2泊3日のところ1泊2日に短縮された。

「3日間かけてやることを一晩でぎゅっと詰め込んだキャンプでしたね。何をしたか覚えていないくらい濃くて忙しなくて。でもただただ楽しかった」

火おこしで活躍し、3分ほどで点けられるようになったそう。

「3日間楽しみたくて、もう1回行ってみようと次の年も参加しました。でも今度は大雨で…。それに私の体調も万全ではなく、どこか不完全燃焼でした。悔しくて、毎年参加するようになったんです」

数年間ツアーに参加しつづけた結果、突然梶さんから電話がかかってくる。

「当時イベントを企画する会社に勤めていました。やりたい仕事を終えて転職を考えていた時期に、梶さんから『うちで働かない?』とお話ししてもらって。タイミングも良かったし、やるなら若いうちだと思い入社を決めたんです」

新谷さんの仕事は、まずクライアントへのヒアリングから始まる。

「どんなロケで、どんな撮影がしたくて、どんなロケーションがいいのか。それに費用感や人数も。日本全国にご紹介できる島が100ほどあるので、要望に合った島をご提案していきます」

「2、3島のなかからどこがいいか決めてもらい、見積書を発行します。辺鄙な場所だと交通の確保も必要になってきますね」

ロケの場合、撮影は3日だとしてもその前後で準備や片付けがある。さまざまな備品も 持参する。

「いちばん大変だったのは、12月に同行した1泊2日のYouTubeロケですね。ダウンにフリースを重ねてもっとも暖かい格好をしたけど、寒すぎて。ドラム缶風呂なんて、何度沸かしても冷めてしまって(笑)」

どんなことが起きても無人島に同行するのは「お客さんの反応が見たいから」と笑顔で話す新谷さん。

「好奇心が旺盛な人が向いていると思いますね。ネガティブから物事を考えない人。魚が釣れなくても、変な魚が釣れても、その場を楽しめるといいですよね」

 

最後に話を聞いたのは、3年前に入社した島田さん。

「テレビで無人島生活を観て、いつか行ってみたいと思って。大人になってもその気持ちが消えなかったんです」

中高生で教育に興味を持ち、学校の先生になろうと大学に進学。在学中、子どもたちのキャンプなどの活動体験を支えるボランティアスタッフを4年間務めた。

「実体験が子どもたちの学びや成長につながると思ったし、学校の先生よりも体験教育の指導が僕の性に合っていると感じました」

大学3年生のとき、鹿児島県のトカラ列島にある宝島へ1週間村おこしボランティアとして向かった。

「この体験が心に刺さって、離島が大好きになりました。就職活動をする前に休学して一度離島に住もうと思ったのですが、コロナでなかなか受け入れてもらえる島や地域がなくて。そのとき見つけたのが『無人島プロジェクト』のツアーでした」

「参加したら案の定どハマりしちゃって。初めて参加した次の年から運営スタッフにもなれるんですよ。もちろんスタッフとして行って、企画や運営に携わりました」

日に日に無人島が好きになっていくなか、大学に復学。無人島小説をテーマに研究することになった。

「『ロビンソン・クルーソー』の無人島漂流記を読んだのですが、ワクワクが止まらなくて。就職せずに無人島で1ヶ月生活してみたくなり、梶さんに相談したんです。そしたら長崎の島を使っていいよと言ってもらえました」

無人島で1ヶ月生活してみると、島田さん自身に変化が起きる。

「僕は物事を後回しにする癖がありました。でも無人島で食べるものを後回しにすると夜ごはんがないとか、致命的なことになる。何事も早めにやるように1ヶ月過ごしたら本土に戻ってもその習慣が残りましたね」

「ナイフを落としたり、釣り竿が折れたり、何かとトラブルがあったのですが、焦らずにひとつずつ対応できたことも自分の成長につながったと思います。もちろん朝焼けや夕焼け、星を見て、自然はやっぱりいいなと感じました」

そんな無人島1ヶ月生活が終わったタイミングで、梶さんから入社の誘いがあった。

「東京にいながら離島に関われて、子どもたちの体験教育もできる。やりたいことと好きなことがマッチしていたので、ぜひ働かせてくださいと答えました」

今は新谷さんと同様、クライアント対応からプランの提案、島にもよく同行している。

「やりがいと楽しさは変わらずあります。去年の夏に子どもたち50人と無人島で1泊2日のキャンプをしました。最後にみんなで振り返ったとき『家でゲームとかパソコンとかしているより楽しかった!』という声があって。僕が届けたいことが届いたと思えましたね」

さまざまな場所へ出張に行けることも、この仕事の魅力だと話す島田さん。

「奄美大島や壱岐島、北から南までいろんな島へ行くんですよ。今年は国内だけじゃなくて、モンゴルの企画も立てていて。出張に行くのはすごく楽しいし、魅力的だと思います」

今回取材した3人は無人島のエピソードも経験も豊富でしたが、応募者に無人島での経験が求められているわけではありません。

冒険心を持っていて、この世界に飛び込みたい気持ちがあれば大歓迎。

島の可能性をいっしょに探す、そんな仲間を待っています。

(2025/12/18 取材 久保泉)

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