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空間編集を民主化する
コミュニケーションを
ごきげんに、まっすぐに

自分で組み合わせて、理想のキッチンをつくりたい。

床材を張り替えてみよう。

あそこにフックをひとつ、取り付けられたら。

TOOLBOXは、住まい手が自ら編集して形にすることを提案しています。

たとえば、洗面台やキッチン、床材、ドアノブや照明など。

さまざまな建材や道具をオンラインストアで販売しているのが、「toolbox」。

家づくりのヒントになるコンテンツもサイトで紹介するほか、 実際の商品はショールームで見ることができます。

今回は主にショールームとカスタマーサービスのスタッフを募集します。合わせて商品開発のスタッフも。

経験は問いません。

大切なことは、自分たちが面白がりながら「ごきげん」に実践すること。そして、相手に届けることをあきらめないこと。

これは顧客へのコミュニケーションに限らず、社内でも同じ姿勢を感じました。

ごきげんで、あきらめない方、ぜひ読んでください。

 

TOOLBOXのオフィス兼ショールームは、目白駅から歩いて10分ほどの大きな白いビルにある。

1階のショールームは誰でも自由に見学できるし、事前予約すればスタッフに相談することもできる。

照明、床材、キッチンなどの建材がずらり。タイルもレコードみたいにボックスに収まっている。

これはなんだろう?と思わず手に取ってしまうような仕掛けばかり。

ショールームから階段を下り、地下の広々としたスペースへ。

シェアキッチンもあれば、椅子や自転車、ダーツボードなど、さまざまなものが置かれている。

「小物はスタッフの私物も多いんですよ」

教えてくれたのは、ショールームスタッフの佐古さん。

佐古さんは、小さいころから絵を描くのが好きだった。

大学では美大の油絵科に進学。

卒業後は特殊塗装の会社に就職して、テーマパークの空間を塗装する仕事に就く。

ただ、作業過程は誰にも見られなかったので、次第に誰のために働いているかわからなくなってしまった。

「お客さまに届く仕事をしたいと思ったんです。ただ、もともと建築に縁があったわけではなくて、toolboxのことも知らなかったんですよね」

そんなときに日本仕事百貨の記事を読んで興味を持つ。

「商品について、楽しそうに話していたり、愛を込めて語っている姿から、職人さんやつくり手さんの気持ちが伝わってきて。どんな仕事なのだろう?と思ったんです」

「ネットショップって、機能とかサイズとか、必要なことだけ書いてあって、すぐに購入できて便利ですよね。でもtoolboxは、そういう機能的なことだけで選ばなくても良い、という価値観に衝撃を受けたんです」

佐古さんは「まだ何者でもない何か」を紹介してくれた。

船舶用の金物で作られた「スカットルハンガー」。

「これは船の丸窓の留め具なんです。本来は、丸窓が振動で閉まらないように引っ掛けて開けたままにしておくもので」

海上という過酷な場所で使用するものなので、性能の信頼性は高い。

なにより機能から形づくられたフォルムは美しい。

これをどうやったら家づくりのパーツとして活かせるだろう。

使い方に正解はないが、ショールームでは洗面台に取り付け、タオル掛けとして提案している。

商品の通訳者としてストーリーを伝えたり、お客さんと一緒に使い方を考えるのも、ショールームスタッフの役割。

建築って、専門性が高いから、素人にはとっつきにくいかもしれない。なんとなく「こうあるべき」というものに合わせてしまいがちかも。

でもtoolboxが大切にしているのは「自分の空間を自分で編集できる世界を作りたい」というもの。

だから、スカットルハンガーをタオル掛けにしてもいいのだ。

そうやって空間づくりを「民主化」しているのかもしれない。

そのために大切なのは、自分自身が楽しみながら実践して、伝えていくこと。

「ショールームは、さまざまな商品との出会いの場。どう空間を演出できるかを、スタッフ同士で話し合うことも大切にしているんです」

商品ストーリーや過去の接客でのお客さんの反応をチームで共有しながら、見せ方を模索する。

空間の一部として見せたほうがいいか、手に取れるようにそのまま置く方がいいかも。

「イメージが浮かばないときは、施工チームの現場に行って使い方や見せ方を吸収することもあります」

そのアイディアをもとに、ラフスケッチを描いたり、ショールームで仮組みしながら空間をつくり上げていく。

どうしたらお客さんと商品の出会いを演出できるか。

頭の中でイメージを膨らませながら、同時に手も動かしていく。

昨年から毎月開催している「PICK UP展示」にも、同じような想いが浮かび上がる。

たとえば最近手がけたのが「小さな個性 ペーパーホルダーの世界」というもの。

かわいらしい線画で描かれたトイレの横に、いろいろな種類のペーパーホルダーが取り付けられている。

デザインや素材が異なるだけで、全体の印象も変わるからおもしろい。

「商品の改善リストや季節ニーズなどから展示のテーマを決めたり、ちょっと私的なアイディアを取り入れた見せ方をしてみたり」

「目の前のお客さまの心に何かが届いていると感じるとき、とてもうれしいです」

現在は東京と大阪のショールームのマネージャーを務める佐古さんに、あらためてショールームについて聞いてみる。

「ショールームの強みは、やっぱりリアルにお客さまと会えることですね」

会えるからこそ、商品の想いを直接伝えられる。

でもそれが、一方的なコミュニケーションにならないことも大切と佐古さん。

「お客さまが求めていることとズレが起きないように、認識をすり合わせてから接客しています。施工フェーズや期限、お客さまのタイプも観察しながら、ご案内していますね」

「ときには、お客さんが見積もりの作成を求めても、今の状況なら焦らずイメージを膨らませた方がいいんじゃないかと判断することもあるんです。そういうときの伝え方は特に気をつけてますし、その後はフォローメールを送って接客第2ラウンド、なんてこともありますね」

相手と向き合い、届けることをあきらめない。そんなコミュニケーションを大切にしている様子が伝わってくる。

 

次に話を聞いたカスタマーサービスの柳澤さんからも同じことを感じる。

はじめてtoolboxのことを知ったのは、大学での授業。創業者のひとりが非常勤講師として授業をしていた。

「toolboxを手伝ってくれない? と声をかけてもらったのがきっかけです。最初はお手伝いのアルバイト感覚でオフィスに行ったんですが、好印象で興味深い会社だったので、そのまま入社して今日に至ります」

カスタマーサービスでは、主にオンラインストアでのお客さんからの問い合わせ、受注、商品のお届け、そのアフターサポートまですべて一連で担当している。

業務のメインとなるのが、メールの問い合わせ対応。

商品情報についてだけでなく、施工方法のお問い合わせなど内容もさまざま。

電話窓口は外部オペレーターに委託しているので、電話はほぼ取らないという。

在宅ワークも可能で、出社は週2〜3日ほど。

「問い合わせは個人だけでなく、現場の水道屋さんや電気屋さん、工務店のおじいちゃんからも届きます。2000種類以上ある商品のことだけじゃなく、現場のことも知っておかないといけない」

施工はどんなスケジュールで行われるのか、この部品はどんな手順で取り付けられるのかなど、現場の幅広い知識も求められる。そんなときはオフィスを飛び出すことも。

「現場に行って自分の目で知識を入れたり、toolboxの施工チームや商品の製造者の方に教えてもらったりして覚えていきます」

ほかにも、お客さんの目線に立って、商品ページの見せ方を変えたり、より購入しやすいようシステム改善を提案したり。

お客さんとtoolboxの架け橋となる業務を幅広く行なっている。

たとえば、同じような問い合わせがくる商品については、その原因を考える。商品ページがわかりにくいのかも。追加で資料があったほうが伝わりやすいだろうか。

改善、改善、改善の繰り返し。

「軽やかに見えると思いますが、次から次に仕事が舞い込んでくるので、忙しないです。覚えることも多いですね⋯」

「とはいえ、どの業務も入社してから少しずつ身につけていけば良いと思っていて。一緒に伴走してくれる仲間はいっぱいいます」

 

入社して10年以上になる柳澤さん。ここまで続けてこられた理由は、仕事の内容もあるけれど、やっぱり人だと振り返る。

「toolboxのメンバーは、『いいものをつくって多くの人に楽しんでほしい』って人ばかり。それぞれに『こうしたい!』っていう野望を持った人が多いからこそ、意見がぶつかり合うときもあるんですよ」

「そういうときも内側で溜め込むんじゃなくて、対話で解決する。人間関係の気持ちよさがありますね」

これから入る人も、最初の3ヶ月は「ニューカマープログラム」という楽しげな研修期間が用意されている。

全チームを横断して、それぞれの仕事を実際に体験しながら学んでいく。

一緒に働く人とのつながりもできるし、ほかのチームを知ることで、その後の仕事で具体的な相談や依頼がしやすくなる。いわば、toolboxに馴染むための時間。

全体で40人ほどの規模。5年以上働いているスタッフも多く、風通しの良さも感じる。

「新しく入ってくれる人について、カスタマーサービスのみんなと話していたんです。そしたら、満場一致でごきげんな人がいいよねってなりました」

「単にハッピーな人ではなく、ごきげんでいられる努力ができる人。ときには、ネガティブなクレームもあります。それをマイナスと捉えないで、どうしたら次に生かせるかな?などプラスの角度から物事を捉える努力ができる。そんな人。つらい空気って感染しちゃうので(笑)。楽しく仕事ができるとうれしいですね」

一人ひとりごきげんでいる心がけが、いいチームをつくる。

今後は、購入データなどを活用して、ファンミーティングのようなイベントも妄想中。一人ひとりのお客さんと、顔が見える関係性を築こうとしている。

「将来的には、カスタマーサクセスのようなチームになっていきたいです」

 

toolboxでは、お客さんのことも、一緒に働く同僚たちのことも、そして自分自身がどう感じるかも、しっかり受け止めて理解することが大切だと感じました。

つまり、センスの良さ、みたいなものが求められる職場。

しっかり受け止めるからこそ、次の行動につながるし、相手にも伝えることができる。

なんとなく素敵だな、と思うだけでは難しい仕事かもしれません。

お店をどうしていくか、チームをどうしていくか、一緒に考えられる人に合っている職場だと思います。

それができる人なら、きっと成長もできるはず。とても良いチームです。

(2026/04/09 取材 小菅綾香)

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