コラム

あのひとのライフスタンス
稲とアガベ 岡住修兵さん

ライフスタンスとは、生き方に対する姿勢や態度のこと。

「あのひとのライフスタンス」では、さまざまな企業の代表や社員の方に、ライフスタンスにまつわる3つの質問を投げかけました。

5月27日から6月13日までの3週間、1日1回、その答えをご紹介していきます。

人生に影響を与えた本や、今の仕事を選んだ理由、勝負飯など。いろいろな人のライフスタンスにふれて、自分の生き方働き方を考えるきっかけにしてみてください。

Q1.生き方働き方に影響を与えた本は?

『醸し技』/小島喜逸

伝説の丹波杜氏さんによる回顧録。 酒造りが最も盛んだった時代の様子がありありと描かれている知る人ぞ知る名著。 現代はポジション自体が減り、引退まで役職を守る傾向にある杜氏(製造部長)ですが、 杜氏になる方を多く育てた人が名杜氏とされていた当時、各杜氏さんは競うように人を育て、優秀な方は20代で杜氏になっていたというのが印象的でした。 我々現代人が抱く伝統産業のイメージと対照的に、人を育てるという本質的なシステムがきちんと出来上がっていたことに感銘を受け、時代が変われば本質的なシステム失われていくという気付きも得ました。 ライフスタンスを考える上でも学びになる一冊だと思います。

Q2.今の仕事と、その仕事を選んでいる理由を教えてください。

稲とアガベ株式会社の代表

世間に馴染めなかったからというネガティブな理由で起業しようと大学で学びました。 起業は雇用創出という社会貢献活動であるということが書かれていた教科書に感銘を受け、「良い雇用」を創出する起業家になろうと志すようになったと記憶しています。 初めて居酒屋で飲んで3時間後に入社が決まった新政酒造で酒造りの面白さに魅了され、お世話になった秋田に雇用創出という形で恩返しをしたいという想いで創業しました。

Q3.勝負飯またはほっとしたいときに食べるランチは?

「すいれん」の唐揚げ定食

あまりにも忙しく、食べることも忘れていた創業期。このままじゃ死ぬからと相談して、弁当を毎日届けてくださった男鹿の名店。いつも優しく背中を押してもらえるようなランチです。

 

岡住修兵 稲とアガベ株式会社 代表取締役
1988年、福岡県北九州市出身。神戸大学経営学部を卒業後、秋田県・新政酒造で酒造りを学ぶ。2021年に秋田県男鹿市に「稲とアガベ醸造所」をオープン。新ジャンルのお酒「クラフトサケ」造りを行うとともに、レストラン「土と風」を経営。2023年春、食品加工所「SANABURI FACTORY」を立ち上げ、廃棄リスクのある酒粕をマヨネーズにする加工生産をスタート。また同年8月一風堂監修レシピのラーメン店おがやを立ち上げる。今後はホテルや蒸留所の建設を予定しており、多くの優良な雇用を創出することを目指す。クラフトサケブリュワリー協会初代会長。

ライフスタンスをテーマにしたイベント「Lifestance EXPO 2024(ライフスタンスエキスポ)」が6月14日〜16日の3日間、東京・品川の「THE CAMPUS」で開かれます。

ライフスタンスエキスポでは、THEやUka、銀座木村屋総本店など、さまざまな企業の企業文化を知ることができる「カルチャーパネル」を展示。

ほかにも、社員とお茶やお菓子を囲んで語らえる「茶話会」や、各社の想いの詰まった商品の販売、特別ゲストによるトークイベントなどが行われます。

いろんな企業の文化や価値観を知ることで、自分が「はたらく」上で大切にしたいことや、自分の「ライフスタンス」を考えるきっかけになるかもしれません。

いろんな生き方、働き方を伝えている日本仕事百貨も協賛企業として出展予定。あの人のライフスタンスで紹介した企業も出展します。

入場料500円で誰でも参加可能です。気になった方は、ぜひ会場に足を運んでみてください。

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