イベント

9.25 Wed
しごとバー
「起業」できるかな?ナイト

いろんな分野で活躍している方をゲストとしてお招きし、お酒を飲みながら、ゲストと一緒に会話するイベントです。気になるテーマやゲストがいたら、気軽に参加してください。
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※このイベントは終了いたしました。

こんにちは。日本仕事百貨の高橋です。

突然ですが、「なんとなくやりたい気持ちはあるけど、手付かずになっていること」ってないですか?

すごく個人的な話でいうと、私は数年前の夏にショートパンツを縫うことにハマっていて「短パンの仕立て屋」になろうかと企てたことがあります。(ちなみにそれは、阿佐ヶ谷界隈でちょっとだけ実現して、それっきりです)

ライターになりたい、カフェを開きたい、子どもに関わる仕事をしたい、地域のなかで働きたい。

やりたい気持ちはあるのに、踏み出せない。

今回紹介するのは、そんな「自分のやりたいこと」について一人でモヤモヤ悩んでいる人の思考を、一緒に整理するためのイベント。転職や移住、いろんな悩みを持ち寄りましょう。

特に、いつかは自分の名前で仕事をしてみたいという人にはいい刺激がもらえると思います。

前置きが長くなってしまいましたが、今回のゲストはエーゼロ株式会社の花屋雅貴さんです。

花屋さんの仕事は、自分で仕事をつくろうとする人の話を聞いて、考えを整理すること。

普段は、「地域で起業したい」という人たちと一緒にその方法を考える伴走者、「メンター」として働いています。

話の発端は今年の8月。

北海道・厚真町と東京を行き来しながら働いている花屋さんが、日本仕事百貨の編集部に立ち寄ってくれたときのこと。

今年も「ローカルベンチャースクール」の募集がはじまって、という話を聞いていたところでした。

「ローカルベンチャースクール」というのは、エーゼロが岡山県・西粟倉村と北海道・厚真町の2カ所で運営している取り組み。

「自分のやりたいことを仕事にしてみたい」という人が、3年間、それぞれの地域でその実現のために計画を練り、振り返り、軌道修正をしながら会社やお店をつくる。

自治体から資金面でのサポートも受けながら、地域のなかでの起業を応援する仕組みです。

西粟倉では、ものづくりや福祉。厚真では林業など、すでに新しい起業家が生まれています。

それにしても「移住と起業」を同時に決心するって、ちょっとハードル高くないですか。

そのちょっと手前の、ローカルベンチャースクールの「予備校」みたいなものが東京にあったら、私も行ってみたいんですけど…。

「じゃあ、今度イベントで“ライブメンタリング”をやりましょうか」

ライブメンタリング?

「いや、そういう言葉があるかどうかは知りません(笑)。僕たちは普段、『メンター』として、何かやりたいという人の話を聞きながらアイデアをブラッシュアップしていくんですけど、それをリトルトーキョーで簡単にやってみるんです」

どんなことを相談しよう。「起業のアイデア」だとちょっと尻込みしちゃうので、ちょっと気になってること、くらいでも話していいですか。

「全然いいですよ。何か『こんなことをやりたい』っていうイメージがあれば、僕がどんどん質問していくので」

たとえば私のように、「文章を書くのが好き」な人だったら?

「まず最初の質問は、なんで文章を書きたいのかっていうこと。たとえば、日本仕事百貨の記事を書きたいっていう思いのなかには、『誰かの転職をサポートしたい』っていう目的があるかもしれない」

なるほど。

それでいうと、私は最近、人の話を聞くのが楽しいんです。どんどん言葉を引き出して、最後に相手のすっきりした顔を見ると満足感があります。

「その場合、ライティングっていうのは目的じゃなくて手段ですね。だったら、書くことは誰かに譲って、ひたすら取材に行くみたいな働き方でもいいかもしれない」

ちょっと意外な展開になってきました。ほかにはどんなことを聞くんですか。

「次は具体的に編集者としての『商品』は何か、『誰が』買うのか、『設備』とか『技術』はいるのか、誰か『協力者』は必要かっていうふうに質問を続けます」

おお…。ちょっと圧倒されてしまいますね。

個人レベルでは、その質問にすぐには答えられないかも。

「そう。大抵はこの辺でちょっと『途方のなさ』が出てきます。人によっては、自分の力を否定されているように感じるかもしれない。でも、これらの質問にはその場で答えられなくてもいいんです。それらを乗り越えてでもやりたいかを確認するための作業なので」

「それに、大変そうだからやっぱりやめとこうって思うのも悪いことじゃない。好きなことは趣味のまま楽しもうとか、やっぱり転職や起業はせず今の環境で一生懸命頑張ろうって、整理がつくから」

質問はするけど、具体的な助言はしないんですね。あくまで自分で決める。

自分の実力を知ってちょっと凹みそうな気もするけど、そういうところが足りてないんだな、っていう気づきのチェックリストは得られそう。

ところで花屋さんご自身は、今の働き方を選ぶときにどんなことを考えていたんですか。

「僕はもともと、ゲームプログラマーとしていくつかの会社で仕事をしていて。『引きこもりの勇者を育てるゲーム』とかをプロデュースしていました」

「あるとき知り合いから、『これだけの報酬を出すからうちに来ないか』って誘われて。やりたいかどうかじゃない理由で仕事を選んだことがあったんです」

「自分の心が躍っているわけじゃないので、だんだんつまらなくなって。その会社は一年ちょっとで辞めました。もっと言うと、次の会社を探すのもやめて無職になったんです」

それ、何歳ぐらいのときですか。

「36歳。まあ、無職でも税金は払わないといけないし、フリーランスとして知り合いの仕事を手伝いはじめて。やりたいことがないときは、仕事をしないっていうふうに過ごしていました」

そのころに、以前から知り合いだったエーゼロの代表・牧大介さん声をかけられたということですね。

今のメンターの仕事は、心躍りますか。

「うん。楽しくやっていますよ。人の話を整理するだけで喜ばれるし(笑)」

「結局都市部でも地域でも、結果を出せる人って、最初の質問に対する答えが明快なんですよね。『それが好きだから、やりたくてしょうがないんです』って」

今回のイベントでは、参加してくれるみなさんからも「こんなことをやりたいんだけど」というアイデアを募りながら、ぜひ一緒に悩んだり考えたりしてみたいと思っています。

私ももう一度、「短パン屋」のアイデアをぶつけてみようかな。

質問に答えられなくても、間違えても大丈夫。もちろん、そばで聞くだけも歓迎です。

自分で何かに気づけたら、「起業」をちょっと身近に感じられるかもしれませんよ。

・いつか自分の名前で仕事をしてみたい人
・でも、それは今じゃないかも、と躊躇している人
・そろそろ東京以外の場所が気になっている人
・アイデアとエネルギーはあるけど、思考の整理は苦手な人
・厚真や西粟倉など地域のリアルを知りたい人
・北海道出身の人

など、お気軽にご参加下さい!

花屋 雅貴(はなや・まさたか)
静岡大学大学院を卒業後、小さなころからの夢だったゲームプログラマーとしてキャリアを開始。その後モバイルベンチャーに転職し、コンテンツディレクター、管理職と進み、2010年に独立。独立後はゲーム開発、動画配信サービス等を手掛けつつ、岡山県西粟倉村、北海道厚真町で地方創生事業にも携わる。メンタリングや対話を通じて、経営者や起業家の思考の明確化、全体像の整理を促すのが得意。現在はエーゼロ厚真取締役。

【エーゼロ株式会社】
https://www.a-zero.co.jp/

※当イベントは事前予約不要ですが、よろしければ下記の「イベントに参加する」より、当イベントのfacebookページにて「参加予定」へのチェックをお願いします。
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日時
2019/09/25 20:00 開始
※イベントのメインは22:00まで
会場
リトルトーキョー2F
参加費
1ドリンク以上オーダー

※このイベントは終了いたしました。

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