ゐ処のできるまで
2022/6/6
6月6日 月曜日
滋賀へ引っ越す日が決まった。6月23日から、新しい暮らしがはじまる。
これまでずっと、知らない土地へ行っては仕事をし、また移動しては違う仕事をしてを繰り返してきたけど、しばらくそれも落ち着くだろうか。

物心ついた頃から願っていた、山、川、海の近い暮らし。
もうすぐ叶うのだから嬉しい気持ちはもちろんあるが、いざ戸惑いのようなものも入り混じっているように思う。
それはどうゆうことか、正直に言ってしまうと、一つの場所に根を下ろすこと、それとなんと言ったらよいか、何者かになるのがこわい。
長いこと、ひとつの会社や立場に留まることが無かったのは、そんなことを感じていたからかもしれない。

ただ、嬉しい、こわいという気持ちとはまた別に、初めて覚えるものがある。
それは、しがらみのようなものにいっぺん纏われてからでも、選び直せると思うこと。
お金、時間、諸々の都合によってやりたいことができないなんて嘘じゃないかぐらいの気概は持ちつつ、自分の型にこだわるばかりじゃつまらなくなってゆく気もする。

ゐ処も最初は、夜営業の酒が呑める店を思い描いていたけど、場所柄それだけだと難しそう。だからまずは、昼営業を中心に考えている。
日々、目に見える姿形は変わっても、そもそもの根っこがぶっとく在り続けるにはどうしたもんか・・・模索が続く。
『ゐ処のできるまで』は、日本仕事百貨のメールマガジンで紹介してきた『山のサハラさん』シリーズの続編。全国を旅するように働いてきた店主の佐原さんが、滋賀・永源寺で飯屋を構えるまでの日常を綴った日記です。