ゐ処のできるまで
2022/3/13

3月13日 日曜日

今は仕事の関係で岐阜にいる。

あんなに寒かったのに今日はぽっかぽかで、春がやって来たようす。

近くの公園では梅が咲きはじめ、それを見て素直に綺麗だなあと思える自分がいます。

というのも、中学~高校生くらいまではこの季節がなんか苦手で。

心の準備すらできていないのに卒業させられるわ進学させられるわ、不貞腐れそうなこちらとは裏腹に、梅や桜はしっかり咲いては潔く散っていく。

よく分からないけど、ムカつくなあと思っていました。

でも今は一応の大人になって、やめる時とはじめる時を自分で決められるようになったからか、太陽あったけ~と、ただただほころんでいられる。

店をはじめようと決めたのも、決めたのは自分ではあるけれど、何というかその決め方が新しかったなあと振り返る。

20歳くらいの頃にはもう、商売がしたいと漠然と思っていて、そこから山小屋に就職したことで料理が面白くなった。そうしていつか、店を持ちたいと思いはじめたけれど、やると決めるまでが最難関で「どうしたらやると決められるのか?」だけを悶々と模索していた期間が3年もありました。

一番やりたいことをやるって、こんなにこわいのかよ。

けれども去年の秋、気抜けするくらい簡単に「店をやろう」と決められたのでした。

それは、わたしの夫となるつるちゃん(あだ名)の実家の近くに、空き家となっている古民家があることを彼のお父さんが教えてくれて、そうこうしていたら大家さんに繋いでもらい内覧へ。

古民家を初めて見た時、電気が走るような一目惚れなんかじゃなかったけれど「断る理由がない」と思ったので、滋賀のこともよく知らないままその場所で店をやることにしたのでした。

何か大きなことを決める時って、一人腹を括り覚悟を決めて・・・な感じだと想像していたのに全然違うじゃん。

それ以前に、自分だけでは選択すらできないことがあるんだな。

周りの人達のおかげで、ようやく店オープンに向け動いています。

ゐ処のInstagramはじめてみました。

どんな飯屋になってゆくか、ぜひ覗いてみてください。

佐原 真理子

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『ゐ処のできるまで』は、日本仕事百貨のメールマガジンで紹介してきた『山のサハラさん』シリーズの続編。全国を旅するように働いてきた店主の佐原さんが、滋賀・永源寺で飯屋を構えるまでの日常を綴った日記です。