ゐ処をひらく
2022/11/28

11月28日 月曜日

乗りかけた小舟を、とにかく漕ぎ続けているような毎日。

山の木は葉を落とし始めていて、ゐ処をはじめてもう2ヶ月が経とうとしている。

道に看板すら出していないのに、それでも何かのご縁で訪ねて来てくれるお客さん。

店主とお客さんという新しい関わり方が生まれ、この頃はそれが面白い。

知り合いでもない、名前すら知らない者同士、まずは「こんにちは」と挨拶する。

「どちらからいらしたんですか?」といきなり話し掛けても、どうもないのが又良い。

初めて会う方々も然り、地元の友や、これまで様々な土地で出会った人達、元同僚も、各地から一人、また一人と足を運んでくれている。

何年も会っていなかった人や、連絡もとっていなかった人。

友人知人という関係性だけなら、暮らしの距離が遠くなるほど薄れていってしまうことが多いけれど、これからゐ処でなら、いつだって再会できる。

そうと思えば、お客さん同士がなにやら話をしている。今度一緒に、山へ行こうと話している。

盗み聞きだけども、店をやれてよかったとその時に思った。

佐原 真理子ゐ処 Instagram

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『ゐ処をひらく』は、日本仕事百貨のメールマガジンで紹介してきた『山のサハラさん』シリーズの続編。全国を旅するように働いてきた店主の佐原さんが、滋賀・永源寺で開業した飯屋『ゐ処』の日常を綴った日記です。