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想いを纏う
企画から全て行うevam evaが
心地よさと共に届けたいもの

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

「商品を見ると自然とつくっている方たちの顔が浮かぶんです。だからお客様に商品を褒めていただけると、それに関わったスタッフ全員が認められているようで、すごく嬉しい気持ちになります」

evam evaは、近藤ニット株式会社が展開するファクトリーブランドです。天然素材を使用した肌にも心にも気持ちのいいニットを、ご存知の方も多いかもしれません。

この場所で働くことは「ものを売る」のではなく「想いを届ける」ことだと思います。

山梨ののどかな風景のなかで、天然素材を使い一つひとつ丁寧に縫い合わせられた商品には、日本でものづくりを続けていく覚悟や、本当に自分たちが着たいものをつくり続けたいという想い、飾らない等身大の暮らしに寄り添う姿勢など、目には見えないさまざまな想いが込められている。

この想いを受け止め、一緒に表現していく人を探しています。

全国に17あるevam evaの店舗のなかで、今回訪ねたのは自由が丘店。二階建ての小さなお家のような外観で、店内には日の光が差しのんびりと心地いい雰囲気が感じられる。

「今日はよろしくお願いします」と店長の吉川さんが迎えてくれた。これまでずっと、アパレル業界で働いてきた方だ。

つくり手の顔が見えないまま大量に入ってくる商品を消化していく販売の仕事に、次第に違和感を感じるようになっていたという。

「お客様に、何を良しとして販売していいのかわからなくなってしまっていたんです」

そんなときに、よく前を通っていたevam eva吉祥寺店のことを思い出す。やわらかい独特な雰囲気。同業者としては、素敵なお店を維持するための苦労みたいなものも、なんとなく感じられた。

興味をそそられて、運営している近藤ニットのことや代表の近藤和也さん、デザイナーの尚子さんご夫婦の記事をネットで探し、読み始める。

evam evaに最も惹かれた理由は何だったのでしょうか。

「このお洋服だったら、本当に心の底から自然な気持ちでおすすめできるなと思ったんですよね」

心の底からおすすめできる。

「はい。ただ闇雲に売れるものをつくるのではなく、本当に自分たちが着たい服、着てもらいたいと思う服をつくる姿勢に惹かれて」

販売の仕事は、つくり手とお客様の間に立って、想いを届ける立場。だからこそ、本当に上質なものをつくりたいという想いと商品が一貫しているということは、シンプルでいてとても魅力的だった。

「単純なことだと思うのですが、今の世の中ではあまり実現できていないんじゃないかなと感じました」

吉川さんが感じた、近藤ニットの本気のものづくり。それは、evam evaの成り立ちを知ると納得できるように思う。

近藤ニットは、昭和20年に尚子さんのお祖父さんが山梨で創業。

現在の代表である和也さんと、尚子さんが近藤ニットで働き始めたころは、多くのアパレル企業が生産コスト削減を理由に中国などの海外へ生産拠点を移していた。

海外で安く、早いものづくりが始まると、価格破壊が起きニットの売値も大幅に下落。相手先ブランドの受注に左右されるOEM生産を主に行っていた近藤ニットも、想像以上に厳しい現実に直面する。日本国内でものづくりを続ける難しさを痛感したという。

自分たちも海外に出て生産を続けるという選択肢もあった。だけど選んだのは、日本に残ってものづくりを続けていくこと。価格ではないところに価値を生み出していくということだった。

そして2000年、山梨でオリジナルブランドevam evaを立ち上げる。

生地に使う糸から自分たちで選ぶ。一品ずつ手作業で検品して、風合いをだす洗濯まで自社工場で行う。企画から製造、出荷までの全ての工程にデザイナーである尚子さんの目が行き届いていることが大きな特徴だ。

さらにデザインは、移り変わっていく流行を追うのではなく、尚子さんが山梨で生活する中で目にする景色など等身大の暮らしが表現されている。

だからこそ、上質なものでも肩肘を張らずに気持ち良く着ることができるのかもしれません。

吉川さんが、頷きながら言葉を続ける。

「evam evaでは、もちろんお仕事として販売をしていきますが、そうして利益が得られたら新しい織り機を導入してより良いものをつくり、お客様に還元していける。ものづくりの過程もつくり手の想いもわかっているから、より納得して働けているように思います」

その後ブランドは広がりを見せ、各地に直営店を展開していく。2017年には山梨の地に、ブラントの核となる新たな場所もオープンした。

敷地内には洋服を販売するショップとレストラン・カフェスペース。そしてイベントなども開催されるギャラリーが併設されている。まさに衣食住をトータルで表現するような場所。

1日ゆっくりと過ごすことで、近藤ニットが表現したいことが伝わればいいと考えている。

とはいえ、今までニットを売ってきた会社なのに、レストランをはじめることに戸惑いはなかったのでしょうか?

「それほどありませんでした。わたしもなんだかそれが必然のような気がして」

必然、ですか。

たとえばevam evaでは、インナーひとつとっても様々な種類を用意してお客様に合わせた提案をする。代謝のいい方には、コットンベースでカシミヤが少し入っているもの、寒がりの方にはカシミヤ100%のニットを素肌に着ていただくことも。

「お客様の生活の背景を気にかけているからこそ、これだけのバリエーションを展開しているのかなと思うと、レストランをつくることも納得できるんですよね。お客様の生活に寄り添いたいという想いが、お洋服だけでなく節々で表現されているように感じています」

だから店頭でも、このお洋服がお客様の生活に本当に必要なものなのかを一緒に考えていく。

自由ヶ丘店では、じっくりとお話を聞いているうちに3時間経っていたということもよくあるのだとか。

店舗によってそれぞれ店内の雰囲気は異なるものの、インナーからトータルでしっかりと商品について知りたいという方がお客様には多いそう。

「接客時間が長いとは感じていないんです。私たちもお客様の背景が知りたいので、お仕事やご家庭のこと、それにお手入れはしやすい環境かどうかということも聞いてご提案しています。それは必要な時間だと思います」

「試着をされて『気持ちいい、これいいね』とお客様の気持ちが高まる瞬間は私たちもうれしくて。一緒に選んでいく時間はとても楽しいですよ」

一方で、この心地よい空間を演出するために、裏側でやるべきことはたくさんあると吉川さん。

「やわらかではあるけれど緊張感を持ったお店づくりをするには、私たちが少しでもだらけてしまうと、それがお店の雰囲気に反映されてしまいます」

洋服が少しでもふんわりと見えるように畳み直したり、ストックの整理や毎日のお掃除も怠らない。吉川さんたちは、お客様の目に見える部分だけでなく普段からの細やかな心配りや、気づきもサービスの一部だと考えている。

「その点は譲れないというか…。たとえお店に入らずとも、外から見て何か感じられると思うのです。そこできちんと表現できないと、せっかくいいものをつくっていても伝わらないと思うので」

「そう考えると、できることにはキリがないので大変かもしれません。だけどつくり手の想いを直接聞けるので、聞いていくうちに自然と大切に扱う気持ちが育っていくと思います」

吉川さんのお話を隣で聞きながら、「自身のふるまいにも自然と変化が出てきた」と話すのは、同じく自由が丘店で働く星野さんです。

「evam evaのお洋服を着ることで引き出される内面の美しさは、私たちの立ち振る舞いで見せていかなくてはと思っています」

「そういった意識で働いていると、言葉遣いに気をつけるようになったり、家の中でも物をちゃんと両手で持つとか、ドアをバタンと閉めないとか。本当に些細なことですが、少しずつ内面も変わってきているのかなと感じています」

星野さんはまだ入社2年目。日本仕事百貨でevam evaの求人を知るまでは、60年以上続く老舗の和菓子屋さんで働いていた。

あんこは手づくり。どれもお店でつくったできたての和菓子。

だからこそ、お客様一人ひとりと向き合ってお渡ししたかったけれど、忙しいあまりに会話をする機会も少なかった。

「せっかくつくる過程もすべて知っているのに、きちんとお客様に伝えられていないのが残念だなと思っていました。evam evaでは自社で生産をしているというのと、ちゃんと時間をかけてお客様とコミュニケーションがとれるというところに惹かれました」

とはいえ、ファッション業界での経験があったわけではないし、自身が着ていた服もevam evaの風合いとはかけ離れたものだった。

「それまでは柄物を着ることも多く、落ち着いたトーンでまとめるということが自分の中であまりしっくりこなくて。最初のころはコーディネートに迷ってしまったこともありました」

「でもこれだけ毎日お洋服に囲まれていても、目も心も疲れない。尚子さんから山梨の空の色や、土の色をお洋服に落とし込んでいると聞いてから、なんだか身近に感じられて安心できるようになりました」

それに何より、実際に着てみるととても暖かい。たくさん着込む必要もなくなった。

「こんなに軽くて暖かい冬があるのかと、本当にびっくりしました」とうれしそうに話す姿からは、商品への愛着の深さが感じられる。

最近の印象的な出来事として、先日山梨で行われた新人研修の話をしてくれた。

「研修では、お洋服ができる工程も見ることができました。みなさん忙しい中手を止めて、しっかりとこちらを見ながら自信を持ってご自身がされているお仕事の内容を話してくださって。その表情がとても生き生きしていて、今も印象に残っています」

「そこに込められた目に見えない想いもちゃんと言葉で伝えようと、より責任感を感じるようになりましたね」

星野さんの言葉を受けて、最後にぽつりと出てきた吉川さんの言葉も印象的でした。

「ものづくりへの気持ちが高いからこそ、戻ってくるものが多いのかもしれません」

戻ってくるもの?

「お客様が買ったものを着て来店くださったり、『本当に良かったからまた来たわ』と言葉に出してくださったり。日々嬉しいことが起きるんです」

「たくさん大変なこともありますけど、頑張ったぶんだけ戻ってくるものも大きい会社だと思います」

お二人とも「工場」と「お客様」を、その想いが込められた服を纏ってつないでいる。

そのなかで生まれる愛情深い関わり合いを感じて、取材を終えるころには私もなんだかじんわりと暖かい気持ちを受け取っていました。

何よりも嘘偽りなく自信を持って好きだと言えるものに関わりながら働くことは、それだけで大きな価値があるように思います。

(2017/12/13 取材、2018/08/28 更新 並木仁美)

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