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世界から近所まで
集まって、楽しんで

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

「人が集まって関わることって、楽しいじゃないですか。いちばん生きている実感があるんですよね」

そう話してくれたのは、TISTOU(ティストゥー)の平田さん。

TISTOUはベルギーのフラワーベースや家具を中心にインポートしている日本の総合代理店です。

扱っているのはフラワーベースのブランドDOMANIとHenry Dean、アウトドア家具ブランドextremis、そして照明インテリアブランドBROKISの商品。

今回募集するのは、グラフィックを中心にツールのデザインを行う人。そして営業アシスタントをしながらショールームで働く人です。

人が集まるための道具を扱っている人たちは、人と集まることが好きな人たちでした。

  
東京・蔵前は古くから手工芸や革製品を扱う職人が集まっていて、今も下町の雰囲気が漂う町。

最近は雑貨店やカフェが増え、平日でもまち歩きしている人の姿を目にする。

人が行き交う大通り沿いにある大きなプランターがTISTOUの目印。

1階は色とりどりのフラワーベースが並ぶショールーム。

2階に上がると不思議な形をした家具が並んでいて、奥には植物が広がっているスペースがある。

「2年前にグリーンのある空間をつくったんです。ショールームであり、仕事場であり。こういう環境を広めていきたいと思っています。あ、そこの積み木はスタッフの子どもが毎週金曜日に来るから置きっぱなしで」

気取らない雰囲気で話してくれたのが代表の平田さん。第一印象は、頼りになるお姉さんという感じ。

花屋になることを目指し、世界一と言われるベルギーの花屋で修行していた時期もあったという平田さん。

丁稚奉公のような期間を駆け抜けて、「自分の天職は花屋ではない」と感じ帰国したそう。

その後なにをするか考えつつ、日本の花屋を巡る日々を過ごすなかで、疑問に感じることがあった。

「ヨーロッパの花屋さんと日本の花屋さんの違いを考えていたら、フラワーベースがないんだと気づいて。ベルギーのお店では、美しくないからという理由でプラスチックは一切使っていなかったんです」

一方日本では、有名な花屋さんであっても、黒や緑色のバケツに花を入れて陳列していることが多かった。

「そもそもフラワーベースが売っていないんですよ。だったら私が輸入しようと思って。仲のよかったDOMANIのデザイナーに連絡をとったのがTISTOUのはじまりです」

はじめての輸入と販売。銀行から融資を受けたり、カタログをつくって花屋さんに置いてもらったり。立ち上げの傍ら、アルバイトをしていた時期もあったそう。

創業から10年。事業が軌道に乗り始めたころ、ベルギーのアウトドア家具ブランドextremisとの出会いがあった。

「彼らと日本で一緒にイベントをする機会があって、設営を手伝ったり食事会して過ごしたんです。その後少ししてから、代理店にならないかと声を掛けてくれて」

「こんな大きな家具が日本で売れることが、正直想像できなかったんです。それでも『スタッフみんなで楽しそうに使ってくれてればいいから』って言われて、やってみることにしました」

extremisのテーマは ‘tools for togetherness’。

人が自然と集まる時間をデザインするための道具。

子どもと大人が同じ目線で座れる丸いテーブルや、座ると距離が縮まるベンチ「ロミオとジュリエット」など、ユニークな家具をつくっている。

「ベルギーに行ったときにはオーナーの自邸のゲストルームに泊めてもらいます。そういう距離で仕事をしているので、彼らの姿勢や考えに共感できて」

「つくっているものはもちろんなんですけど、人がすごくおもしろいなと思うから続けられているんです。やっぱり彼らのことが好きで、もっと知ってもらいたい。ものを売っているけれど、私にとって大切なのは人なんです」

働き方改革の流れもあって、最近は人と人とのコミュニケーションを促進するextremisの家具をオフィスに置きたいという相談が増えているそう。

TISTOUではデザイナー向けのプロダクト勉強会や展示会に出展することで、商品を知ってもらう機会をつくっている。

「展示会やイベントの会場づくりは自分たちでやることが多くて、年に何度も学園祭があるような感じです」

どんな空間をつくっているんでしょう。

「ブースで最初に考えるのは、生ビールサーバーの位置ですね」

展示会で生ビールサーバーですか。

「ベルギーといえばビール。やっぱりその空間にいて、楽しいなって思うことが大事じゃないですか。ものを見せるよりも、くつろげる空間にするにはどうしたらいいのかを考えます」

どうせやるなら、楽しいことを。

ビールサーバーのほかにも、会社には生ハムスライサーやポップコーンマシーンなどのおもてなしグッズが準備されているんだそう。

平田さんの周りに仕事ができていく理由が、なんだかわかった気がする。

「どうしたらものづくりをしている彼らのことを感じてもらえるだろうって。そう考えているうちに、やりたいことがどんどん増えちゃうんですよね」

「アウトドア家具やグリーンのある空間が増えることで、人のストレスが軽減されていく。そういう空間が増えたら、幸せな人が増えるんじゃないかと思っているんです」

 
ブースを飾るバナーや展示会の招待状、商品を説明するためのカタログなどをつくっているのが、デザイナーの中村さん。

これまでにグラフィックやパッケージのデザインに関わる仕事をしてきた方で、TISTOUで働きつつ、フリーランスとして外部の仕事も続けている。

ここで働くことになったきっかけは、2年前に読んだ日本仕事百貨の「わたしはたのしい」という記事だった。

「当時募集していたのはショールームスタッフでした。家具の名前やコンセプトなんかも紹介されていて。なんだか知らない世界で、おもしろそうだなと思って」

「勉強のためにも働いてみようかなって応募したんです。入ってみたら、デザインの仕事も山のようにあったんです」

インハウスのデザイナーとして、各ブランドのカタログを日本向けにつくりなおしたり、SNSに投稿する画像をつくったり。TISTOUが発信していくビジュアルづくり全般を幅広く担当している。

各ブランドの商品のイメージをもとに、日本ではどう見せていくといいか、平田さんと方向性を考えていくところから仕事がはじまるそう。

最近つくったものの1つとして見せてもらったのが、展示会用のDM。

「今回はパリのビストロカフェをテーマにした商品があって。このノーブルな赤が印象的だったので、表面も赤で統一するようなデザインを提案しました」

ブランディングに厳しいブランドも多いなか、日本サイドでつくったツールは毎回、本国のオーナーやデザイナーにも好評なんだとか。任せられている範囲も広いので、比較的スムーズに仕事が進んでいくそう。

ときには日本オリジナルのアイディアやコンテンツを提案して、喜んでもらうこともある。

「基本はローカライズなんですけど、日本語になるとニュアンスも変わるし、ブランドごとに雰囲気も違います。ぱっと見は整理したようにしか見えないかもしれないけど、なにかしらのアクセントをつけられるように心がけています」

展示会の前になると、1日に4回も入稿することも。

ある程度スピードは求められる仕事だという。

「各ブランドはそれぞれに魅力的なストーリーがあるので、そこに共感できれば大丈夫。今はまだ『TISTOU』がどんなブランドなのか、というものは定まっていなくて。次に入る人と一緒に考えていきたいところですね」

TISTOUでは中村さんのように、ほかの仕事をしながら関わっているスタッフも少なくない。

中村さんは個人で受けている仕事の量が増えているので、あたらしくデザインができる人を募集することになった。

「私、自分のデザインに満足したことがなくて。だからこそ、もっと頑張ったらうまくいくかなって常に考えるんですよ。それがずっとデザインの仕事を続けてこれた理由だと思います。好きなんですよね、人と話をしながらつくるのが」

最後に紹介するのが、営業のサポートをしながらショールームを担当している井上かづみさん。

井上さんは水上スキーの日本代表としても活躍しているんだそう。

「大学時代の先輩がここで働いていて、単発でイベントの手伝いにきたんです。そしたら、次はいつ来れる?って。気がついたら3年くらい経った感じですね」

見積もりの作成やメール対応、システム入力や納品の手配まで。外出していることの多い営業担当を幅広くサポートしつつ、ショールームを訪れる人への対応も担当しているそう。

当初はインテリアにそれほど関心がなかったという井上さん。

ここで働くうちに、町を歩いていてアウトドア家具などを目にすると、気にかけるようになったそう。

「あとは家に花を飾るようになりました。使うものの質にもこだわるようになった気がします」

「蔵前ってものづくりをしてる人とか、いいものを扱っているお店が多いんです。つくっている人のストーリーがあると、興味が湧いてきますね。自分でもそういうものを使いたいと思うようになりました」

ショールームで仕事をしていると、蔵前のご近所さんがふらっと顔を見せてくれることも。

最近お店をはじめた若い人から、下町育ちのおじさままで。幅広い人が集まって、町を盛り上げるイベントを開催することもある。広いスペースがあるので、TISTOUのショールームが会場になることも少なくないんだとか。

「お祭り好きなので、盛り上がるとなかなか帰ってくれないんですよ。みんな町のことを考えていて、ときには真剣に討論になって。こんなに町を盛り上げようとしている人がいるって、すごいですよね」

ここで働くようになってビールを注ぐのがうまくなったと笑う井上さん。

準備が大変だと話しながらも、蔵前の人たちが好きだということが伝わってくる。

「仕事なのかプライベートなのか、お付き合いというか友だちというか。境目がなくて、よくわからない感じなんです。でも楽しいんですよね」

すると横で話を聞いていた平田さん。

「かづみちゃん、かづみちゃんってご近所さんからの人気者で。うちの看板娘なんですよ」

「私にとっては仕事とプライベートが一緒みたいなところがあって。お客さんとも距離が近いし、各ブランドとの付き合いも長いから。家族とか親戚みたいな感覚なんです」

「やっぱり人が集まって関わることって楽しいじゃないですか。いちばん生きている実感がするんですよね。関わる人と楽しく円満に過ごせることが、いちばんの幸せなんじゃないかなって」

  
取材が終わったのは、夜6時。

それぞれ仕事をしていたスタッフが帰る支度をしつつ、平田さんの周りに集まってくる。

仕事の状況を報告しているような、雑談をしているような。話に花が咲いている様子は、とても楽しそう。

せっかく一緒に働いて同じ時間をすごすなら、楽しい関係をつくっていきたい。そんな人に似合う職場だと思います。

(2019/1/11 取材 中嶋希実)

3月1日に東京・清澄白河へ平田さんをお招きして「しごとバー 集まるデザインナイト」を開催します。どなたでも参加できるので、お気軽にいらしてください。

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