求人 NEW

自分で考え、自分で学ぶ
新しい教育を
この町からはじめよう

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

長野県軽井沢町。

自然豊かな避暑地や観光地として、その名前を知っている人は多いと思います。

実はいま軽井沢は、「教育の町」として新たな一面を見せつつあります。

町内に集まるのは、年間通じて野外保育を行う幼稚園、幼小中一貫教育の学校、全寮制のインターナショナルスクールなど、新しいかたちの教育機関。

これまでのように決まった答えを教えていく教育ではなく、自分自身で主体的に考え、学ぶ力を身につけられるような新しい教育の場をつくっています。

さらに今年、軽井沢町が新たに取り組みはじめるのが「軽井沢高校魅力化プロジェクト」。

町で唯一の公立高校・軽井沢高校のなかに学習センターを設置し、高校をより魅力的なものにしていくための取り組みです。

今回募集するのは、学習センターで働くスタッフ。

教員免許はなくても大丈夫。学習指導の枠に留まらず、軽井沢のまちをフィールドにさまざまな学びの場をつくり、多角的な成長ができる場をつくっていく仕事です。



東京から新幹線で1時間と少し。車内で仕事をしているとあっという間に軽井沢駅が近づき、慌てて降りる準備をする。

取材のこの日、駅を出ると、あいにくの雨で少し肌寒い。

線路沿いに延びる旧中山道を車で10分ほど走り、軽井沢町役場へ向かう。

まず話を聞いたのは、軽井沢町長の藤巻さん。2011年から町長を務めている。

「東京から新幹線で1時間の場所なのに、森のなかに都市があるような雰囲気が軽井沢の魅力ですよね。『緑豊かな別荘地』という良いイメージを多くの方が持ってくれているのは、すごく大きな財産だと思います」

穏やかに話しはじめてくれた藤巻さん。

町をあげて高校魅力化プロジェクトに取り組むことになったきっかけはなんだったのだろう。

「実は、軽井沢高校はここ数年定員割れが続いていて。長野県では、生徒数の減っている県立高校を統廃合する流れもあり、危機感を持ちはじめました」

「私自身も軽井沢高校の卒業生です。町に根付いたこの高校を守っていくためにも、もっと特色を出して生徒を集めようと動き出しました」

「ここに入学したい」と選んでもらえる高校にするために。4年ほど前から、町でどんな支援ができるか議論を続けてきた。

その過程で、日本全国で高校魅力化プロジェクトを展開する株式会社Prima Pinguinoと出会い、プロジェクトが発足。

軽井沢高校の敷地内に学習センターをつくることが決まった。

学習センターでは、基礎学習力向上のための教科指導を行いながらも、軽井沢町の大人と一緒に学べるようなプログラムも取り入れていく。

地域に飛び出してその魅力を見つけたり、生徒自身が主体となってプロジェクトを動かしたりする経験を通して、主体的に考える力や地域愛を育み、将来的には軽井沢の未来を担うような人材も育てていきたいと考えている。

「軽井沢は知名度もさることながら、いろんな可能性を秘めている町だと思うんです。新しいかたちの学校が増えているし、観光や会議で訪れる外国の方も多い」

もともと軽井沢は、多くの旅人が往来していた中山道沿いの宿場町。地域の人たちは今でも外から訪れる人に寛容だし、住民一体となって町の自然や景観を守ってきた。

「この町ならではの環境を生かして、高校教育のなかにもっと地域性を取り込んでいくことが魅力化につながると思います」

スタッフとして働く人は、単に勉強を教えるだけでなく、生徒とともに地域で学びを深めていってほしいそう。

「軽井沢の町に興味のある人にぜひきてほしいですね。自分から地域に関わって、生徒と一緒に町を知りたい、学びたいと思ってくれたらいいなと思います」

スタッフ自身が感じた軽井沢の魅力を、学習センターや地域での活動に還元していくことが、自分自身や生徒にとっての豊かな経験につながるように思う。



5分ほど車を走らせ、実際に働く場所となる軽井沢高校へ向かう。

話を聞くのは、校長の宮坂先生。

軽井沢高校には、どんな生徒が多いですか?

「非常に素直な生徒が多いですね。軽井沢らしくオープンな部分を持つ一方で、恥ずかしがり屋でもあって」

「興味があってもすぐには飛び込んでいけない引っ込み思案なので、学習センターでも最初はスタッフのほうから声をかけてもらえたらと思います」

今年の夏までには、正式オープンを目指す学習センター。校舎の隣にある建物を教室にして、1学年10〜20人ほどの生徒を受け入れていく予定。

正式オープンの前にはプレオープン期間を設け、生徒の要望も聞きながら学習センターでの活動を形づくっていく。

スタッフとなる人は、どんな取り組みからはじめることになるだろう。

「まず、一緒に学び舎をつくっていくプロセスを通して、生徒と信頼関係を築いてほしいと思います」

「どんな学びが必要かは、それぞれの生徒によって異なると考えています。受験に向けた3年生は学科指導がメインとなる生徒もいますし、そうでない子もいます。スタッフの方と学校が連携して、構想を考えるところからはじめていきたいですね」

軽井沢高校は、1学年が普通科3クラスの学校。

生徒の進路は、大学短大進学が3割、専門学校3割、就職3割という構成なので、学習センターでも多様な進路に合わせたサポートが必要になる。

一方で、どんな進路を選択しても必要になるのは、学ぶことを楽しんで、学びを通じて成長できる力。

「軽井沢には『すべてが学びのフィールド』っていう謳い文句があるくらいで。歴史や文化、ウィンタースポーツに観光と、学びの素材が豊富にあります」

「この町にしかない学びができて、それを進路にもつなげていけたらすごくいいなと思っています」

学習センターが目指すのは、一人ひとりの個性や進路、タイミングに合わせた学びを提供し、学びそのものを楽しんでもらうこと。

予測困難なこれからの社会を生きていく生徒たちに、自分自身で必要なことを考え、学び続けられる力を身につけてほしいと考えている。

そんな新しい学びの仕組みをつくるのは簡単ではないかもしれない。

ただ、軽井沢高校がすでに地域で行っている取り組みのなかに、ヒントがあるように感じた。

「たとえば、軽井沢高校美術部は“カルビ”と呼ばれて親しまれていて。地域のなかで非常に活発に動いています」

町の子どもたちとワークショップを行なったり、今年6月に軽井沢で開催されるG20のロゴデザインを担当したり。

町の美術館のギャラリーを貸し切って、毎年展示も行なっている。

地域の人たちからの評価も高く、ここでの活動をポートフォリオに、美大への進学を決める生徒もいるそう。

ほかにも、地域での活動が特徴的なのはキャリア教育の授業。

地元の企業や団体で年間18日間の就業インターンを選ぶことができる。

「生徒は始業から終業までの流れを実際に体験できるし、受け入れ先の企業は生徒の働きぶりがよくわかる。インターン先に就職する生徒もいるし、ここでの体験から進学先を決める生徒もいるんです」

たとえば、管理栄養士に興味を持っていた生徒がインターン先に選んだのが介護施設。

施設で栄養士が働く姿を見て、具体的な将来像を描くことができ、栄養士の資格が取れる大学への進学を決めたそう。

「最終的には、誰もが必ず仕事をすることになります。実際の現場に行くことで、将来なりたい姿やそのために必要な勉強をより明確に考えることができるんです」

進学する生徒は、推薦やAO入試という形が多いそうだから、リアルな体験を志望動機や自己PRに組み込むで、希望の進路に近づくことにもつながるはず。

学校が行ってきた今までの取り組みを強化するかたちで、学習センターでも地域と関わる場をつくり、進路を見つけるサポートやそれに向けた取り組みができたら。生徒はより多様に、自分らしいやり方で学びを楽しめるようになるかもしれない。



軽井沢に新しくできる学習センター。ここで行われることは従来の「勉強」とは一線を画した、もっと本質的な「学び」のように感じました。

生徒が自分自身でやりたいことを見つけ、そのために楽しんで学ぶ力を身につけること。そんな学びをサポートするのが、学習センターのスタッフの仕事です。

自分だったら、軽井沢でどんなことができるだろう。スタッフ自身がいろいろな可能性を考えながら、新しい教育の町をともに育てていってほしいなと思いました。

(2019/2/28取材 増田早紀)

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