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「これまでの人生でどんな経験をしてきたかって、関係ないと思っていて。その人がやると決めたときからのスタートでいいから、ウソをつかずに正直にいてほしい。そこからの人生を一緒に歩んでいきたいんですよ」そんなふうに話してくれたのは、エドケンとトライランド、二つの会社の代表である山際さん。
エドケンは神奈川県を中心に、コンビニやファミレスなどの商業施設をつくっている建設会社。トライランドは商業施設として活用できそうな土地を購入し、運用する不動産投資会社です。
今回はエドケンとトライランド、2社でのグループ採用。
エドケンでは現場監督と設計担当、トライランドでは投資する土地を探し、購入から活用まで関わる投資営業担当を募集します。
いずれも経験は問いません。職種も入社後に変更できるよう柔軟に対応していきたいとのこと。
まずはここで働く人たちの想いに触れてほしいです。
エドケンとトライランドの本社がある神奈川県大和市までは、都心から電車で1時間弱。小田急江ノ島線の南林間駅から、歩いて5分ほどでオフィスに到着する。
最初に話を聞いたのは、代表の山際賢次さん。
「今日はよろしくお願いします!」と、明るく大きな声で話してくれた。
山際さんが建設会社であるエドケンを立ち上げたのは、20年前のこと。
活用できそうな土地を探し、持ち主に呼びかけて商業施設を誘致。その建設を担当する仕事からスタートした。
その後建設だけでなく、自分たちが土地の所有者になって不動産活用をしていこうと8年前に設立したのが、トライランド。二つの会社で連携しながら事業を進めている。
たとえば、コンビニを建てるのに良い条件の土地があった場合。土地の所有者との交渉や購入、テナントの募集はトライランドが担当。そのあとの建設はエドケンが請け負う。
完成した店舗はトライランドがテナントに貸し出し、家賃収入を得る。そしてある程度の期間運用したら、別の投資家に売却するというサイクルだ。
建設と不動産活用を同時に扱っているようなイメージ。今回の募集は、希望する仕事によって雇用先を決めるグループ採用にしたいそう。
経験はまったく不問。義務教育を受けていればいいと山際さんは言う。
「本当に自分のやりたいことって、案外わからない人が多いと思うんですよ。特に経験がないことだと、想像するのも難しいじゃないですか。だからうちでは、来てくれた人が好きなことをできたらいいんじゃないかと思っていて」
好きなこと、ですか。
「そうそう。たとえば今働いている女性で、自動二輪の免許を取りたいっていう人がいるんですよ。いいじゃんって言って、会社で費用を出して教習所に通ってもらっているんです」
自動二輪…。不動産の仕事となにか関係があるんですか?
「不動産営業って、普通は車を使うイメージですよね(笑)。たとえば、うちは東京のオフィスが飯田橋にあるんです。そこから取引先に書類を届けたいとき、バイク便ではなく担当者がバイクスーツで届けにきたら、取引先はびっくりするじゃないですか」
「ヘルメット持って『おつかれさまでーす!』って。届けられた側からするとバイク便より印象に残るし、直接会ってコミュニケーションを交わすことができる。それって会社にとってもメリットだと思うんです」
その女性スタッフは絵が好きだということから、大学で絵を描いている人たちから絵を買い、エドケンが建てた商業施設に併設する形で展示・販売できる仕組みづくりも考えているそう。
好きなこと、やってみたいこと。それぞれが持っている思いを、不動産や建設に結びつけることで、その人だけでなく会社全体の可能性も広げていく。
不動産や建設が持つ懐の深さ、そしてなにより山際さんの人柄があってこそ、実現していることなのかもしれない。
「好きなこともそうだし、いつもみんなに言ってるのが、愛のある仕事をしてくださいってことなんです」
愛のある仕事。
「取引先や仲間、関わる人に対して愛を持って接すれば、報告・連絡・相談も密になるし、コミュニケーションの質も良くなる」
「人間って必ず失敗するけど、わざと間違えようとしてる人なんていないじゃないですか。そこでウソをついたり黙ってたりするのは、仲間に対して愛がない。当たり前のことだけど、ウソをつかず正直に。大事なのはそれだけですね」
聞けば聞くほど、山際さんのまっすぐな想いが伝わってくる。続いて話を聞いたふたりは、そんな山際さんの人柄に惹かれて入社した人たち。
一人目は、トライランドで投資営業担当として働いている山田さん。柔らかい物腰で、丁寧に話をしてくれる方。
トライランドに入社する前は、コンビニチェーンの会社で働いていたそう。店舗開発を通じて山際さんと一緒に仕事をしたことが、トライランドに入社するきっかけとなった。
「不動産の仕事は未経験だったので不安もありました。なんで入社したかって言われたら…やっぱり山際に惚れてっていうところなんですよね」
少し照れたように笑いながら話す山田さん。入社前の、とあるエピソードを教えてくれた。
「前職で店舗開発をしていたときに、古いタバコ屋さんがあって。コンビニにできたらいいなと思って通っていたんです。タバコ屋のおじいちゃんとその妹さんも、『そろそろタバコ屋やめようと思う』って話をしていたので、具体的にコンビニにする計画が進んでいって」
「エドケンで図面を描いてもらって、山際と一緒にその人のところへ通っていたんですが、あるときおじいちゃんが痴呆になってしまったんです。そのうえ、一緒に話し合いをしていた妹さんも突然亡くなってしまい、どうしよう…って」
土地を相続した人と新たに話を進めなければならないし、予定していた建物のプランも変更しなければいけない。心が折れそうになった山田さんを励まし、必死に動いてくれたのが山際さんだった。
「土地を相続することになった人に対しても丁寧にフォローして、うまく工事が進むように調整してくれて。山際がすべて前向きに手伝ってくれたおかげで、なんとか店舗を完成させることができました」
「山際はよく愛のある仕事をしろって言うんですけど、それを常に体現しているんですよね。この物件をやるって決めたら、本気になってやり通す。その姿勢は本当に尊敬しています」
その後トライランドに誘われ、入社することを決めた山田さん。
山田さんがいるトライランドの投資営業部では、商業施設用の土地を見つけてくるところから仕事が始まる。
「まちを歩いているときや、車を運転しているとき、この場所だったらこういうお店がいいかなっていうのを考えながら見てますね。街道沿いだったら飲食店が多いとか、一本入った生活道路だったらドラックストアとか」
良い条件の土地を見つけたら、土地の所有者のもとへ行き、交渉をする。
「最初から良い反応がかえってくることはないです。断られてしまうのが普通なので、そこは慣れというか…慣れないんですけどね(笑)。何度か話をさせてもらうなかで信頼してもらえることもあるので、根気は必要です」
「大切なのは、元気よく・礼儀正しく・愛を持って。あとは運と縁とタイミングなので。土地と建物を育てて、きれいにしてお嫁に出して、幸せになってもらう。そんな仕事かなと思います」
もう一人紹介したいのが、2年前に入社し、エドケンで設計や事務の仕事をしている高梨さん。
前職では飲食の仕事をしていたという。
「私がモットーにしてることは、笑顔の時間がなるべく多い人生にしようっていうことなんです。大きい決断をするときは、それを基準にすることが多くて」
飲食の仕事も楽しんで働いていたけど、結婚を機に家庭の時間を取れるようにしたいと思い、転職を考えるように。
そんなときに日本仕事百貨で目にしたのが、エドケンの募集だった。
「そのときも経験は不問というかたちで募集していて。飲食というまったく別の業種にいる私でもいいんだって思ったのが第一印象でした。あと社長のことが書いてある部分を読んだときに、『私が好きなタイプの人かもしれない』と感じたんです」
好きなタイプ?
「ウソをつかない、隠さない、物事を通す、逃げない。そういう人柄を記事から感じたんですよね。言うのは簡単だけど、誰に対しても実行できる人ってあまりいないと思うんですよ」
「面接で会ったときも記事のイメージ通りの人だと思ったし、もし採用で落ちたとしても、この人に会えて良かったなって笑顔になれる、そんな時間でした」
その後、設計担当として採用された高梨さん。
山際さんの人柄に惹かれたとはいえ、設計の仕事は未経験。どんなことから始めていったのでしょう。
「図面って手書きじゃなくて、CADっていうパソコンのソフトを使うんです。なので、最初はそれに触って慣れていくところからですね」
それ以外にも、図面から工事まで、建物が建つまでの一連の流れを学ぶために、現場監督向けの資格を取得。実際の作業現場も見学しながら、建築の基礎を学んでいった。
「1年くらいで、やっと図面を描けるかなという感じでしたね。今は建築士さんが描く図面のひとつ前段階の図面を描いたり、事務の仕事をしたりしています」
「一番大変だなと思ったのは、不動産や建築って、なにひとつ同じものがないことですね」
同じものがない?
「土地も建物も、同じ形ってほとんどなくて。そのうえ場所によって建てられる建物の条件が違うんです。なのでどんな建物なら建てられるのか、毎回ゼロから調べないといけない」
地域によって店舗は建設不可だったり、接する道の幅によって建物の高さに制限があったり。法律も関わってくるため、役所に赴き、担当者に確認をとることも多い。
「調べる段階で間違ってしまうと、プランをつくっても成り立たなくなってしまうんです。一番大事な作業をまかせてもらっているので、大変ですけどやりがいはありますね」
「私もそうですが、知識や経験は入ってからいくらでも積み重ねていけるし、会社としても助けてくれます。正直で謙虚であれば、経験がないことはここでは関係ないんじゃないかな」
最後に、再び代表の山際さんの言葉を紹介します。
「バカがつくほど正直な人がいいです。本当にこれが好きだからやってもいいですかって言えるような。今からでいいから、何事も正直に、ウソを言わずにあろうと思ってくれる人。そんな人と一緒に働きたいですね」
これまでの経験は問いません。まっすぐに、目の前のことに取り組んでいけば、自分の可能性も広げていくことができる。そんな場所だと思います。
(2019/8/27 取材 稲本琢仙)