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全部やるから、自由になる
まずやってみる工務店の
縁の下の力持ち

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

決められた範囲だけというより、いいと思ったらなんでもやりたい。

みんなのサポート役が得意で、ついおせっかいしてしまう。

今回の募集は、そんな人に合う仕事だと思います。

株式会社水雅(すいが)は、東京・阿佐ケ谷にある工務店です。

大工職人が集まって16年前にはじまった会社は、設計から施工管理、家具の制作、コワーキングスペースの運営まで、空間に関わるさまざまなことに仕事の幅を広げています。

今回はここで、はじめてバックオフィスを担当するスタッフを募集することになりました。

これまで各々でやってきたことをまとめて担ったり、手が回っていないことを受け取ったり。単に事務というよりは、みんなの縁の下の力持ち、というほうがしっくりくるかもしれません。

あわせて施工管理を担当する人も募集中。

どちらも経験より、まず自分でやってみることのできる人を探しています。
  
  

南阿佐ヶ谷駅から歩いて5分ほど。

住宅街の細い路地を進んでいくと、小さく「水雅」と書かれた看板を見つけた。

作業スペースにいた方に挨拶をして階段を登ると、右側の扉の向こうが水雅の事務所。

ラジオが流れる部屋で、まずは代表の田代さんに話を聞かせてもらう。

出身は広島。音楽をやるために上京したものの、それだけでは食べていけず、建築のアルバイトをはじめたのがこの世界に入るきっかけになった。

やっているうちに音楽より建築がおもしろくなってきて、気づけば会社をはじめて16年。

少しずつ仲間も増えて、今は大工や施工管理、設計メンバー合わせて20人の会社になった。

「建築業界って若い人が減っているんです。うちが10人20人育てたところでたかが知れてるんだけど、業界が盛り上がる一端を担えたらって。若い人がやってる姿が見えるだけで、やりたいって人も出てくるかもしれないし」

社員のなかには、ほかの業種から転職してきた人も少なくない。ここ最近は、経験を積んだ大工が何人か独立していったそう。

「もちろんいいことなんだけど、育ててきたし、ちょっと悲しいというか。これからは独立した後の付き合い方みたいなことも大事なんだろうなって考えたりしてますね」

「うちでは基本的に、職種の垣根はないほうがいいと思ってて。理想を言えば、横断してなんでもやる。僕はここまでしかしませんっていうのは、あんまり好きじゃないんですよね」

建築業界では、効率をあげるためにも、大工、塗装、設備など、専門の職人が順に現場に入り、分業でつくっていくのが一般的。

水雅では設計、デザイン、管理、大工などさまざまな人がいて、一緒に仕事を進めている。なかには施工管理と大工、設計と雑貨づくりなど、いくつかの仕事を横断しながら動く人もいるそうだ。

「資材を発注するとき、お互いに相手が頼んだと思っていて荷物が届かなかったなんてことがあったりするんです。それよりは、気を回して2人とも頼んじゃったねっていうくらいがいい。お互いちょっとずつ踏み込めば、フォローし合えるし、先を考えて動けるから」

「単純に仕事量も増えるし、時間的にもきつくなる。それでもいい循環のなかで仕事ができるんじゃないかって。なるべくなんでもやってみることによって、自分がつくりたいものをつくれるっていうか」

自分がつくりたいものをつくれる。

「たとえば図面って、現場に渡してその通りにつくっていくのが普通だけど、やっぱり読み取りきれないことってあるんですよ。労力は増えるけど、直接現場に行って一言話せば認識が違ったなんてことにならない。まあ、理想ですけどね。良くも悪くも、やりすぎちゃう人が多いかな」

着々とできることを増やしてきた建築の仕事に加え、最近は新たにワーケーション向けの施設をつくろうと話が進んでいるそう。

「社員の1人が富山出身で。実家の近くでいい空き家が見つかったから、なにかに使えないかって話になって。儲かりはしないんですけど、なんか面白そうだし、彼の地元に貢献できたらっていうのもあるし」

水雅では、ほかにもコワーキングスペースの運営や家具づくりなど、社員のアイデアから生まれた事業がいくつかある。

取り組む判断基準は、おもしろいかどうか。

「なんでしょうね。成熟したビジネスっていうより、まだまだ未開拓というか。マニュアルとかそういうものがなくて、自分でなんでもつくれちゃう感じをおもしろいって思うんです。建築でもそうだけど、やったことのないことを考えるのが好きで」

「どうせやるなら、楽しいほうがいいじゃないですか。仕事も自分主導でやってほしいっていうか。人にやらされてるっていう時間は、極力少ないほうがいいと思ってて」

今回募集するのは事務を中心に、バックオフィスを担当してくれる人。これだけの規模になっても、バックオフィス担当はこれまで1人もいなかったというからちょっと驚いた。

「そうそう。今までは僕がやったり、それぞれでやったりしてたんです。物件の原価管理とか、外注さんへの支払いとか。日常でいうと掃除もそう。ずっと決まりがなくて、気づいた人がやるっていう感じで。そういうのも主体的にやってもらえる人がいたらって」

「世話好きっていうか。やるしかないか、やっときましたよ、みたいな。そういう人がいたら、すごく助かるんだけど」

イメージしているのは、単に事務仕事というより、裏方の仕事全般をサポートしてくれる縁の下の力持ち。みんなが働きやすいよう、ついついやりすぎてしまうくらいがちょうどいい。

「特にお願いしたい原価管理なんかは、あんまりミスが許されない仕事ではあって。だから石橋を叩いて渡るような仕事をできる人がいいかな。僕、あんまりそうじゃないんで」

担ってほしいことの多くは、これまで田代さんが中心になってやってきた仕事。人に委ねてこなかったことばかりなので、仕事を引き継ぐにはちょっと工夫がいるかもしれない。

田代さんとの相性も、大切になりそうですね。

「僕、直接っていうより遠回しに言ったりすることがあるから。それが回りくどいって思う人もいるかもしれません。あと、できるだろうって思ってぶん投げちゃうんで、無理なら無理って言ってもらえたら。とりあえずやってみようって感じの人だと、うれしいですね」

仕事の内容は相談しながら、適材適所で決めていきたい。図面の制作など、ほかの仕事にも興味があれば、挑戦してみることもできる。

「数字の管理も、つくる仕事のひとつなんですよ。ほかの職種と同じで、その仕事次第で現場が動きやすくなって、いいものづくりにつながっていく。一緒につくるってことは、忘れないでもらえるといいんだけど」
  
  

現場での話を聞かせてくれたのは、施工管理を担当している藤松さん。

田代さんいわく、誠実で真面目な男、なんだそう。

「地元の静岡の会社に就職してから、自分がやりたいことを考えるようになりました。昔から大工さんには興味があったけど、すごく若いころから修行してるイメージがあって。手を動かすのが無理なら考える側に回ってみようと思って、お金を貯めて、専門学校で建築を学びました」

1年間みっちり建築について学んだあと、偶然見つけたのがお寺の設計・施工をしている会社。入社当時は5人の社員がいたものの、1年後に仕事が途切れてしまい、先輩たちはみんな辞めていった。

「バイトだからいてもいいって、僕だけ残ることになったんです。おじいちゃんの社長と僕、たった2人だけど、ポツポツ仕事があって。もうやるしかないですよね。本を読んだり、これまでの図面を真似たりしながら、どうにか5年働きました」

そのあと一度は実家に戻ったものの、建築に関わりたいという想いは変わらなかった。

いろいろな会社を調べるなかで見つけたのが、水雅の求人記事だった。

「おもしろそうな会社だなって思いました。建築以外にもいろいろやってて、働いてる人の経験もバラバラで。入ってみて、クセの強い人は多いんですけど、みんな一生懸命だし、いろんなことを知れるのが、僕にとっては楽しいです」

入社してまもなく1年。具体的にどんな仕事をしているんですか。

「設計が描いた図面を、具体的にどうつくるのかっていう施工図に起こしたり、現場監督として段取りをしたり、見積もりをつくったり。僕はまだサブ的な役割ですが、いずれは1人で管理できるような力を身につけたいと思っています」

入って2ヶ月のころには、お寺の客殿のリノベーションする仕事に携わった。これまで新築でお寺をつくっていたものの、リノベーションははじめての経験だったそう。

「いざ解体をはじめたら、想定とは違うことがたくさん出てきて。段取り含めて自分の実力不足で、周りの人にめちゃくちゃ怒られました。それでも大工さんの技術がすごくて、毎日のように知らなかったことを学べておもしろかったです」

「段取りが悪くて怒られることはあっても、質問して怒る人はいないんです。みなさん聞けば丁寧に教えてくれます。とにかく聞きまくって、何度も想像して、何度も考えて。それが施工管理の仕事のような気がしています」

完成したのはモダンな部屋。檀家さんが食事会を開いたり、法事の待合室として使われているそうだ。

「すごくかっこいいんですよ。完成して、ここに携われたんだってちょっと上がりましたね。本当に」

関わってきた仕事の写真を楽しそうに見せてくれる藤松さん。

この仕事、好きなんですね。

「壁とか建具とか、ふつうは既存のものを使うところも、いいのがないからつくるっていうことが多いんです。そこまでやるんだって、最初はびっくりしました」

既製品を使えば効率も上がるし、それなりの仕上がりになると考えるのが一般的かもしれません。

「そうなんですけど、やっぱり自分たちでやりたいというか。考えれば考えるほど、既製品だと納得できない感じがあるんですよね。自分でも手を動かしてみたくて、手伝ってもらいながら棚をつくったこともあります。職人の世界だから踏み込ませてもらえない、みたいな雰囲気はあんまりないんです」

「自分のつくったものが空間に残って、それを毎日使う人がいて、生活の一部になっていく。完成したときは、なんか、おーって思いますよ。まずは施工管理を極めて、チャンスがあればいずれは大工もやってみたいです。歳を重ねてから大工になった人もいるし、割となんでもありな会社なので」

水雅で働く人たちは、落ち着いた雰囲気の方が多いように感じます。

ちょっとシャイなようにも見えるけれど、話してみると、見え隠れする好奇心や熱さみたいなものに触れられるはず。

ピンときたら、まずはゆっくり話をしてみてください。

(2022/1/26 取材 中嶋希実)
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