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好きだから伝えたい
フェアでエシカルな
ものづくりのその先へ

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

「商品を購入することで、それをつくった人たちの暮らしや、伝統的な技術を支えることができる。それって、お買いものの力だと思うんですね」

たとえば、それが一枚のシャツでも。

背景にあるつくり手の暮らしや、自分の買いもので誰にどのくらいお金が届くのか。そんなことを想像しながらものを選ぶと、見える世界が少し変わってくるかもしれません。

「お買いものとは、どんな社会に一票を投じるかということ」を合言葉に、フェアトレード事業を展開してきたのが、シサム工房のみなさんです。

洋服やアクセサリー、雑貨にコーヒーなど。アジアで暮らす人たちがつくった商品の数々を、お店やオンラインストア、卸先を通じて大切に届けてきました。

今回募集するのは、お客さんとシサム工房の接点となる店舗の販売スタッフと、オンラインストアの運営スタッフ。どちらも、シサム工房のものづくりを伝えていくのに欠かせない役割です。

フェアトレードについて詳しくなくても大丈夫。まずはシサムで働くみなさんの姿や考え方に触れてみてほしいです。

 

シサム工房の本社は京都にある。京都駅から電車を乗り継いで30分、叡山電鉄の元田中駅が最寄駅。10分ほど歩くと、事務所が見えてきた。

3階にある部屋で待っていてくれたのは、代表の水野さん。

「コーヒー、よければどうぞ。フィリピンで森と人を守る森林農法で栽培された豆で淹れたんですよ」

こちらの目を見て、うん、うんと相槌を打ちながら話をすすめてくれる方。はじめてお会いするはずなのに、なんだかリラックスしてしまう。

1999年の創業以来、フェアトレード事業を推進してきたシサム工房。

フェアトレードとは、立場の弱い開発途上国の生産者に対して、適正な価格で商品を購入し、つくり手の暮らしや労働状況の改善を目指す貿易のかたち。

大切にしているのは、つくり手の自立を応援するためのつながり方。

慈善活動ではなく、ビジネスとして成立するように。シサム工房ではオリジナルの商品開発をおこない、協力関係にある現地NGOに生産者をサポートしてもらうなどして、質の高い商品を提供する仕組みを整えてきた。

「ここ数年、SDGsの考え方が社会に浸透して、創業当時は限られた人しか知らなかったフェアトレードという言葉もずいぶん知られるようになりました。同時にエシカルという言葉も広まっていますよね」

エシカルを直訳すると「倫理的」。地球環境、社会や地域に配慮した考え方や行動を表現する言葉として使われている。

つくり手や素材、売り方にまでこだわるフェアトレードに価値を見出してきたシサム工房だからこそ、社会的に関心が高まっている今、自分たちの姿勢をもっと発信していくべきではないか。

そう考えた水野さんは、ここ数年「シサムらしさ」を強化することに取り組んでいる。

たとえば、販売後の服の行く末に思いを馳せるのもそのひとつ。

アパレル産業の廃棄問題に意識を持つ有志企業が始めた、服を回収して紙にするプロジェクトに参加することにしたんです

「日本は服のリサイクル率が2割以下なのに対して、古紙は7割以上あるそうなんです。そのくらい、古紙回収って日本人の暮らしの一部になっていて。服を服としてリサイクルするよりも、紙にすることでもっと資源を循環させられるということに共感したんです

とはいえ、一番大切なのは、服として長く愛着をもって着られること。質の高い商品づくりはもちろん、気軽に修理や黒染めができるような機会もつくっていく。

「販売して終わりではなくて、その先を見据えた提案もしていくのは僕たちらしさだねって話をしています」

「ファッションって、自分の気分を上げるものでもあるわけで。どれだけ良いものでも飽きてしまうことだってあると思うし、『着ないといけない』と思って着る服は、なんだか楽しくないじゃないですか」

もうひとつ、力を入れているのが新たなお客さんと出会うための取り組み。

「残念ながら、まだまだ知名度が低いんですよ。フェアトレードに関心のある方にもまだ知られていなくって。逆にいえば、将来のお客さまでもあるので、会社が成長していくための伸びしろと言えるかなって」

そこで今回募集したいのが、店舗の販売スタッフと、オンラインストアを運営するスタッフ。

「いいな、と思って手に取った商品がフェアトレードだったとか。スタッフと会話をするなかでつくり手の背景を知るとか。そんな出会いをつくることができる店舗は、僕たちにとって大切な場所なんです」

 

シサムの世界観を肌で感じられるリアルな空間を大切にしながら、コロナ禍で一気に需要拡大したオンラインストアの方も、シサムを知ってもらう入口として充実させていきたい。

実際に働いているのは、どんな人たちだろう?

次に話を聞いたのは、オンラインストア部門のリーダーの谷さん。日本仕事百貨の記事をきっかけに3年半前に入社したそう。

「今身につけているスカーフもブラウスも、シサムの商品なんですよ。お気に入りを着てきました」

「ブラウスはインドのお祭りをモチーフにした服で、タッセルや花輪の刺繍が施されているんです」

本当だ、素敵。

「今季の服のテーマが『スマイル』で。インドの人たちにとってお祭りって、生活の中心にあるものというか、笑顔の源になる大切な行事らしいんです。うちのデザイナーがそれを知ったことで、生まれた商品なんですよ」

「モチーフひとつとってもすごく時間をかけて考えて、生産者さんとやりとりをしてできたものなので、とても愛しく感じますね」

もともと手仕事が好きだったと話す谷さん。とはいえ、シサム工房に入るまでは、フェアトレードのことについてはよく知らなかったそう。

「自分がどんな仕事をしたいか見直す機会があったときに、嘘なく、心からいいって思える何かを介して、誰かと誰かがつながる仕事をしたいと思って入社しました」

オンラインストアの仕事は、注文や問い合わせなど、お客さんとコミュニケーションを取ることから始まる。その合間に商品についてのコラムを書いたり、LINEやメルマガで発信する特集を組んだり、商品説明を一つひとつ作成したり。

現在チームのメンバーは谷さんを含めて3人。みんなで相談しながら作業をすすめている。

「いろいろなことを同時並行ですすめているけれど、楽しいですよ。扱う商品や自分の仕事が好きなスタッフばかりなので、働いていて気持ちがいいです」

印象に残っている、と話してくれたのは、コロナ禍に入って店舗が休業になったときのこと。先の見えない状況で、オンラインストアがシサム工房とお客さんの唯一の接点となっていた。

「常連さんも、はじめてシサムを知る方も、オンラインストアしかない。どのくらい店舗に近い体験を提供できるだろうか、と悩んだこともありました」

そんなとき声をかけてくれたのが、店舗や商品企画など、他部署のスタッフたち。できる限りのことをしよう、と一緒になって企画を考えてくれたそう。

そこで生まれた、「未来チケット」という取り組み。オンラインストアで購入できる先払い式のギフト券で、いつかお客さんが店舗を訪れたときに使うことができる。

コロナ禍で生産を停止せざるを得なくなった生産者に対して何かできないか、と始めたこの企画。想定以上の反響があり、お客さんとのつながりを感じることもできた。

「お客さまがどんな反応をされているか、あくまで想像でしかないので、むずかしさを感じることは多々あります。だからこそ、メールに添えられた一言にも喜びを感じますね」

「情報であふれるオンラインの世界で、いかに埋もれさせない発信をしていくかが肝心だと思っていて。熱い思いを一方的に伝えるだけでは、人の心はなかなか動かない。客観的な視点は大切にしつつ、シサムだからできる伝え方ってなんだろうと日々考えています」

 

商品を好きな気持ちだけでなく、それがどうしたら伝わるか。内容もそうだし、見せ方も大切になる。

「オンラインストアは、シサムやフェアトレードの世界と誰もが出会うことのできる入口。その可能性をもっと追求していけたら」と、谷さん。

まずは仕事に慣れつつも、新しく加わる人にも積極的にアイデアを出していってほしい。さらに、写真や動画のモデルなど、みずから魅力を発信することに積極的な人だといいかもしれない。

「チームに新しい風を吹かせてくれた、心強い存在なんです」と、紹介されたのが同じくオンラインストア担当の崎山さん。

入社して1年。受注・発送業務のほか、Instagramの運用を担当していて、日々のスタイリングや生産者の紹介など情報発信をしている。リール動画など、新たな機能を積極的に活用しているという。

「学生のころからインスタやYouTubeをよく見ていて。ファッション系に限らず、いろいろなジャンルの情報を仕入れるのが好きだったんです。この仕事は自分の興味や特技を活かせる環境だなと思います」

「受注書をチェックしていると、紹介したコーディネートをまるごとご注文いただいていることがあるんですよ。見てくださったんや〜って、とてもうれしくなりますね」

ハキハキと話す崎山さん。前職は食品を扱うオンラインストアで働いていたのだとか。

「ただ、自分がつくった画像や文章で商品が売れても、なんだかうれしくなかったんですよね」

心から喜べるものってなんだろう。そう考えたときに出会ったのが、シサム工房だった。

「実は学生時代、途上国支援のサークルで活動していて。これだ!と思ったんです」

「最初は店舗スタッフとして採用してもらって、2ヶ月後オンラインストア部門へ異動になりました。偶然ではあったけれど、最初に店舗を経験することができてよかったなと」

と、いうと?

「商品を手に取ることで生産者さんへの理解を深めることもできたし、なによりどんな方がお客さまなのか知ることができて。実店舗って、フェアトレードだからっていうより、服がかわいい!と思って入ってくださる方が多いんです」

「私たちは基本、押しつける接客はしたくないので、商品をお渡しするときにさりげなく、実はこれね… って背景をお伝えするんですけど、その伝え方が難しくもあり、面白さでもありました。なにより、お客さまがフェアトレードの考え方に出会ってくれた!というのがうれしくって」

そんな経験を経たからこそ、オンラインというお客さんの顔が直接見えづらい環境でも、楽しく仕事ができていると崎山さん。話の節々から、シサムに関わる人やものが好きなんだ、という気持ちが伝わってくる。

その思いをみんなで共有しているからこそ、のびのびと挑戦ができるんだろうな。

 

最後に、代表の水野さんはこう話していました。

「店舗もオンラインストアも、お客さまがフェアトレードの世界に気軽に出会える場にしていきたいと思っています。そこにプロ意識とチャレンジ精神をもって取り組んでもらえる方に来てもらえるとうれしいです」

素直な気持ちで、誠実に、隣人のように寄り添って。そこから社会は変わっていくのかもしれません。

いいな、と思った人はぜひ一度お店に足を運んでみてください。シサムのみなさんがあたたかく迎えてくれると思います。

(2022/03/14取材 阿部夏海)
※取材時はマスクを外していただきました。

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