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地域を動かす仕事

島根県。

縁結びで有名な出雲大社や世界遺産の石見銀山、島全体がユネスコ世界ジオパークに認定された隠岐諸島など。豊かな自然と、暮らしの文化が脈々と受け継がれてきた地域です。

その一方で、全国に先駆けて人口減少や少子高齢化に直面してきた地域でもあります。島根県では、「課題先進県」として積極的に過疎対策に取り組んできました。

そんな取り組みを陰ながら支えてきたのが、島根県庁で働くみなさんです。今回は、島根の未来をともにつくっていく県職員を募集します。

昨年から始まった「島根創生推進枠」という枠での経験者採用。応募できるのは、採用時の年齢が30~45歳の人。公務員特有の教養試験はなく、筆記試験はSPI3のみ、そのほかに自己PRのための小論文と面接で選考される予定です。

入庁後は「中山間地域・離島の暮らしの確保」「新しい人の流れづくり」「力強い地域産業づくり」「デジタル化の推進」の4つの分野に関連する部署に配属されます。 

島根に縁のある人も、これから関わりたいという人も。公務員という仕事に興味はあっても、今まで挑戦する機会のなかった人にこそ、知ってほしい仕事です。

 

松江市にある島根県庁へは、東京から空路とバスで2時間半ほど。

最寄りのバス停は「国宝松江城県庁前」。その名の通り、県庁の奥に天守閣が見える。

お昼どきということもあり、あたりはのんびりとした雰囲気。

中に入り、案内された会議室にやってきたのは、人事課の寺本さん。さっそく、今回の採用について話を聞かせてもらう。

「島根県では30年近く、経験者採用枠を設けて社会人経験のある方を採用してきました」

「外で働いたことのある方に加わってもらうことで、さまざまな角度から仕事を捉えることができる。課題が山積みな島根県だからこそ、積極的に新しい人材や考えを取り入れて、地域づくりを進めていきたいという思いがあります」

人口およそ66万人。高齢化と若年層の流出がいち早く進んだ島根県では、約50年前から県をあげて過疎対策をおこなってきた。

令和2年度から取り組んでいる「島根創生計画」でも、豊かな自然や歴史のなかで営まれてきた暮らしを守り、未来へつなぐための施策を進めている。

新しく加わる人は、この計画のもと特に力を入れていきたい4つの事業分野に関連する部署のいずれかに配属される。

中山間地域・離島での暮らしを支える地域運営の仕組みづくり、移住促進や関係人口増加など新しい人の流れづくり、地域産業の活性化、行政手続きのオンライン化などデジタル化の推進。

希望の事業分野で活かせる職務経験があると、即戦力として活躍できると思う。 

とはいえ、将来的にはほかの分野の業務につく可能性もある。ひとつの事業領域を極めるというよりは、さまざまな角度から地域に働きかけていくイメージで臨むといいかもしれない。

「島根ってちょうどいいサイズなんですよ」

ちょうどいいサイズ?

「東西に長く、離島もあってフィールドは広いけど、人口はそこまで多くない。県庁職員でも実家が農家とか、自治会活動に参加しているとか、暮らしと仕事が連続している人も多いから、どの事業分野も自分ごとに感じられる規模だと思っていて」

「県民と県庁の距離が近いから、地域の声がよく聞こえます。目の前の仕事がどんな人に届いているか実感しやすいんじゃないかな。うちの職員はよく住民の方と話すんですよ」

地域の声がよく聞こえるということは、それだけ要望も集まるということ。集まった意見や、県職員自身が見聞きしたことをきっかけに事業が生まれることも多い。

「地域には、やりたいことはあっても方法がわからない、資金が足りないという方もいます。誰もが安心してチャレンジできる環境をつくるのは、私たちの大切な仕事だと思っていて」

「すぐに実現できるものじゃないからって『できないです』と言うのではなく、まずは“やってみたい”という気持ちを受け止める。なにかあったときに相談してもらえるような信頼関係をつくることが大事だと思います」 

大切なのは人と人の関係性。答えありきの仕事ではなく、対話のなかで仕事をつくっていく。

まずは共感と傾聴を大切に、コミュニケーションを重ねていくことが大切なのだろうな。

 

続けて話を聞いたのは、経験者採用枠で入庁して6年目の望月さん。新しく加わる人と同じ部署で働くかどうか、現時点ではわからないものの、働き方などの話は参考になると思う。

神奈川・横浜出身。もともとは大手通信会社で、日本全国で提供される電話サービスの環境整備など、生活の基盤を整える仕事をしていた。

「縁の下の力持ちになりたいと思って13年間勤めてきました。ただ、この仕事で結局誰が喜んでいるのか、よくわからないなという気持ちもあって」

誰のための仕事なのか。もう少し実感を持って働くことはできないかと考えているとき、島根出身の奥さんから地元に戻りたいと相談が。心機一転、移住を決め、県民と直接関わる場面の多そうな島根県庁へ応募することに。

入庁後は教育や地域づくりに関わる部署へ。県立学校を中心としたICT環境の整備、地域コミュニティの活性化などを担当。この春からはDXを推進する仕事に取り組んでいる。

実際に働いてみて、どうですか?

「公務員って仕事柄、頭が固いのかなと思っていたんですけど、柔軟な方が多くて。いいギャップでしたね。いわゆる事務処理だけではない、創造的な仕事も結構あるんだなって思いました」

たとえば、と望月さんが話してくれたのは、津和野町にあるコワーキングスペース「まちのオフィスQ+」のこと。

そこは中高校生から大人まで、年齢を問わず人が集まって、やってみたいことを話せる場。本屋さんをつくりたいと話す人もいれば、サイバー盆踊りをしたいと言う人もいたそう。

「なんだそれ?みたいなアイデアにも、いいね!って言う賛同者が現れる。だんだんとその輪が広がっていくのがいいなと思ったんですね。地域づくりのアイデアって、こういう人と人との関わりのなかから生まれるんじゃないかと思って」

そんな動きを後押ししたいと、望月さんたち県職員も加わり、さまざまな世代がともに地域の現状や未来を考える場をつくることに。住民からも好評で、今も定期的に開催されているそう。

「私たちの仕事って社会保障などのイメージが強いんですが、県民の『やりたい』を応援する仕事でもあると思うんです。でも気持ちだけではなかなかうまくいかない」

「いろいろな人の話を聞かせてもらう機会があるので、それらを客観的に捉えつつ、先行研究や事例などのデータも参考にしながら、どうすればいい形になるのか考え、話し合うなかで住民のみなさんと共にデザインします」

望月さんは、ほかの職員ともよく話し合いをするそう。持ち運び式のホワイトボードも新たに購入し、場所を問わずちょっとした気づきやアイデアを交換している。

この日も新しい事業に向けてブレストをしていた。

「デジタルの世界と違って、人の考えって0か1では表現できないじゃないですか。人と人が関わり合うことで、計算しえない未来がつくられていく。そんな創造の瞬間を支えられる仕事だなって思います」

もうひとつ、望月さんはこの仕事ならではの面白さを感じているという。

「島根って、すごく先駆的な取り組みをしている方と出会える場でもあると思っています。たとえば、人の少ない土地で、自然エネルギーだけで地域内の電力自給を考えている人たちがいて。それって将来の電力ビジネスになるかもしれない」

ほかにも、木の成長を1本単位でデータ化して、バーチャルで森林を学ぶテーマパークをつくろうとしている人など。人がまた人を呼んで、ユニークな移住者が増えているそう。

「彼らのやっていることって、話として面白いだけじゃなくて、社会課題に対するアプローチでもあるんですよね。それこそ補助金を活用すればより良くなるかもしれない。そういうソーシャルビジネスの種を一緒に育てていけるのも、県の仕事ならではだと思いますね」

 

最後に話を聞いたのは伊藤さん。望月さんと同じく、経験者採用枠で今年4月に入庁した方。

文化国際課で文芸部門を担当。現在は、俳句や短歌、詩などの文芸作品集の制作と文芸をテーマにしたイベントに向けて、日々、関係者とやりとりをしている。

「この前、文芸作品集づくりに関わっている方から『私はこのイベントに懸けてるの!』と言っていただいて。そんな仕事に関われるって幸せだなと。そのぶん、想いも強い方々なので、話し合いがなかなかストレートに進まず、折り合いをつけるのが大変なときもあります」

県民の「やりたい」を応援するための調整は、県職員の役割でもある。とはいえ、意見を受け止め、みんなが納得できるような提案をするのは簡単ではない。

「私はもう、ためらわずいろんな人の力を借りてますね。話し合いに入ってもらえませんか、と上司や先輩に相談したり。自分の力をつけることもすごく大事だと思うんですけど、個人的には、自力でやることにこだわって失敗するよりも、ほかの人の力を借りてでも成功するほうがいいと思うんです」

「できる人が力を持ち寄って、結果的にうまく仕事をおさめることが地域のためにもなると思うんです。日常でも、隣の先輩に相談していたら、ほかの先輩も話に加わってくれることがよくあって。周りにアンテナを張っている人が多くて、助け合う雰囲気があるのは良いところだと思いますね」

以前、自然に関わる仕事をしたいという気持ちから、別の県で公務員をしていたという伊藤さん。

その後、自然との関わり方を模索するなかで暮らす場所や仕事を移し、結婚を機に島根に移住した。 

「東京でまちづくりに関わる仕事をしたり、森林組合で作業員として働いたこともありました。さまざまな経験をするなかで、公務員の仕事はいろんな視点から地域づくりに関われるところが面白いと感じていて」

「私自身、子どもが生まれて、子どもたちが育つのにより良い地域づくりをしたいと強く思うようになりました。自然が豊かで、教育や遊びにも選択肢がたくさんあって、やりたいことができる。県の仕事ってまさにそんな環境づくりに関わる仕事なので、どんな部署にいても面白いことができる気がしています」 

 

社会でさまざまに起こっている困りごと。その一つひとつに丁寧に向き合い、仮説を立て、指針をつくり、人を巻き込んで事業を形にしていく。

答えがないように感じられることもあるかもしれないけれど、その積み重ねがきっと社会のかたちを変えていくんだと思います。

今回話を聞いたみなさんは、遠い未来への想いをともにしつつ、持ちつ持たれつで目の前の一歩を確実に進めていく人のように感じました。

挑戦する人を応援する。そのために挑戦しようとする人を、あたたかく受け入れてくれる場所だと思います。

後日、望月さんと伊藤さんをお迎えしてオンラインしごとバーを開催します。

記事では話しきれなかった県庁の仕事のあれこれや、移住の経緯、島根での暮らしなど、ざっくばらんに話を聞いていきます。興味のある方はこちらよりぜひご参加ください。

(2022/7/5取材 阿部夏海)
※取材時はマスクを外していただきました。

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