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好きからはじめよう

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

表参道ヒルズ、ラフォーレ原宿といった商業施設に、世界的ブランドの路面店やおしゃれなカフェ。

最先端のものが集まる一方で、明治神宮や数多くのアートギャラリーなどの文化的な場所もあれば、昔から続くお米屋さんや八百屋さんもある。

いろんな顔をあわせ持つ、表参道・原宿。

魅力が詰まったこのエリアは、知れば知るほど、好きになってしまうまちなのかもしれません。

株式会社CityLights Tokyoは、表参道・原宿を中心に洗練されたデザインオフィスを紹介している「tokyo workspace」や、表参道・原宿の地域メディア「OMOHARAREAL」などのサイトを運営している会社。

取材を通して感じたのは、エリアを絞って、深く関わってきたCityLights Tokyoだからこそ、提供できるものがあるということ。

今回募集するひとつは、tokyo workspaceで紹介するオフィス物件の企画営業。

物件を発掘するところから、紹介文の執筆、写真撮影、内見や契約の手続きまで担当します。

もうひとつは、OMOHARAREALの編集・ライター。表参道・原宿のまちのできごとをアーカイブし、その魅力をメディアを通じて伝える役割です。

どちらも経験があることが望ましいですが、大切なのは表参道・原宿のまちを好きな気持ちです。

あわせて、 SNS・広報担当も募集します。



明治神宮前駅から、渋谷方面へ7分ほど歩いていく。

アパレルショップやカフェが立ち並ぶキャットストリート。その道沿いのビルの8階に、CityLights Tokyoのオフィスがある。

インターホンを鳴らして、中へ。

入った瞬間、爽やかな香りが漂う。植物の緑に、白い壁と無垢の床。

心地がいいオフィスだ。

「こんにちは」と笑顔で挨拶してくれたのは、代表の荒井さん。

大手不動産会社での勤務や、空間デザイン会社での新規不動産事業部立ち上げなどを経て、2011年に独立。CityLights Tokyoを立ち上げた。

「僕らのやってるビジネス自体は普通の不動産屋と同じなんですよ。ただ、やり方とか、大切にしているものとか、お客さんとのコミュニケーション、サービスに対するスタンスがほかの会社とは違うと思います」

オフィスの雰囲気も、みなさんの服装も、ナチュラルな感じ。

イメージしていた、無機質な空間でスーツ姿で接客する“不動産屋さん”とは違う。

「お客さんとのコミュニケーションのなかで、求めている感覚的な希望をいかに拾い上げるか。それが僕ら仲介の仕事において大切なことだと思っていて」

表参道・原宿は、特徴的な建物やかっこいいオフィスがたくさんあるエリア。

訪れる人の感度も高く、面積や築年数といった一般的な不動産の観点だけでなく、センスの部分で洗練された物件を探している。

加えて大切にしているのは、物件への愛着。

tokyo workspaceに掲載されている物件は、すべて担当者が現地に足を運んで写真を撮り、そこで感じたことを文章で紹介している。

「不動産ってコンクリートや鉄骨でできていて、ハードで無機質なもの。それを僕らのフィルターを通して見ることで、いかに有機的に人の温度をまとった不動産として世に出せるかを意識しています」

「建物が人だとしたら、その人をちゃんと輝かせてあげたい。それができるのって、僕ら仲介会社だけだと思っていて。だから物件を撮影しに行くときは理解するだけじゃなく、好きになって帰ってくるようなイメージですね」

好きになって帰ってくる。

「入社したてのころは、物件を見ても『よかったです』と漠然とした表現になってしまうことも多い。それだけじゃなく、入った瞬間に自分がどう感じたのかをきちんと言葉にすることが大切で」

部屋に差し込む光が気持ちいい。床の無垢材が心地よかった。

五感をもとに空間での体験を咀嚼して、具体的に腹落ちするように言語化する。

「セレクトした人の熱量と想いが物件情報に乗っかっているので、お客さんへも伝わりやすいし、いい関係を築きやすいんです」

一つひとつ丁寧に向き合うことで、物件への愛着が湧いてくるんだろうな。

「やっぱり労力はかかります。でも僕らのサービスってターゲットがかなり限定的だし、それを地道に丁寧にやり続けるのが会社のスタンスでもあって」

お客さんはサイト経由がほとんどで、口コミやリピーターも多い。そして、エリアはずっと変わらず表参道・原宿を中心に扱ってきた。

「表参道、原宿、青山って、気軽なところもあれば、緑も多い。なにより居心地がいいんですよね」

「あと一番の魅力は“許容”だと思っていて」

許容、ですか。

「若い人がビジネスにチャレンジしたり、ポップアップショップが次々にできたり。いつも話題の中心にあって、変化を受け入れているまちだから、自分自身への刺激にもなるんです」

「このエリアが好きっていう、ちょっとミーハーな人がうちには多いかもしれないですね」

まちが好きという気持ちが根っこにあれば、このまちで働くことも楽しいし、お客さんにおすすめする原動力にもなりそうだ。



「注目を集める企業や、個性的なサービスを運営されている企業に出会う機会が多いのは、このエリアならではだと思います」

そう話すのは、不動産の企画営業を担当する津久井さん。

日本仕事百貨の記事を読んで、8年前に入社した。

ちょうど取材前、物件案内をしてきたそう。

「ほかの不動産会社さんもいらっしゃったんですが、担当の方に開口一番、『御社のサイト、いつも見てます』って言われて(笑)。うれしかったですね」

大手ハウスメーカーの営業、ITベンチャーや外資系のスポーツメーカーなど、さまざまな企業を渡り歩いてきた津久井さん。

不動産業界の経験はあっても、感性を活かした文章や撮影の経験はなかった。

「何度も赤入れされて、修正も多かったです。よく荒井は写真のことを“お見合い写真”って言うんですよ。本質をちゃんと捉えつつ、いかによく見せられるかを大切にしています」

「たとえば、古い物件でも、窓から見える風景が、ビルとか隣の家とかじゃなく、空しか見えない。それって、すごく素敵なポイントだと思うんです。どんなところを好きになったかを、いかに熱を込めて語れるか、だと思います」

tokyo workspaceで扱うのは、「ただ働くだけの場所ではないオフィス」と津久井さん。

築浅、駅近など、条件だけでは見えない感覚的な部分を拾い集め、言葉と写真に落とし込んでいく。

「自分が惚れ込んだ物件に、同じように興味を持ってくれた方からリアクションをもらえるとうれしいですね」

物件の掲載情報をつくるクリエイティブな仕事から、お客さんとのやりとり、内見の立ち会いから成約まで。

企画営業は一貫して担うからこそ、物件への愛着も、仕事のやりがいも大きくなるんだと思う。

「会社の空気感や服装から、ゆるい雰囲気だと思われることが多いんです。けれど、そのぶん礼儀やマナーにはかなり気を遣っているし、いかに自分たちが無理なく働けるかも大切にしています」

「もちろん営業として成果も求められるので、しっかり稼ぎたいという思いも大切ですね」

津久井さんのように不動産営業の経験がある人だと、それも活かしながら、より物件の魅力を掘り起こすことができるのかもしれない。

「僕らは営業ではありますが、エディターでもありカメラマンでもあって」

「営業だとノルマとか数字のみを追うイメージがあると思いますが、クリエイティブな作業があるので感性も刺激されます。お客さんも第一線で活躍する企業が多いので、常に飽きのこない環境だと思いますよ」



最後に話を聞いたのは、OMOHARAREAL編集者の望月さん。

前職では、地元山梨のローカルメディアでフリーマガジンの制作などに10年ほど関わっていた。

コロナ禍を機に、拠点を都内に。新しいメディアに関わってみようと考えたときに、OMOHARAREALと出会った。

「表参道や原宿は、東京に来たときに必ず訪れていたので馴染みはありました。でも、東京のローカルって下町のイメージで。このエリアをローカルと捉えて発信するメディアって珍しいなと思ったんです」

サイトの内容に興味を惹かれ、3年前に入社。

「地元だとネタを探し出す必要があったんですが、このエリアは拾いきれないくらいの情報やお店があって」

「ネタが尽きないのでおもしろいです。反対に、何をピックアップするか、というセンスが問われますね」

OMOHARAREALには、表参道・原宿の最新ニュースや、まちの人へのインタビュー、飲食店の紹介など、さまざまな記事が掲載されている。

たとえば、「HANGOUT OMOHARA」というコーナー。

これは望月さんがカメラマンと一緒に、まちのおもしろそうな人にインタビューをして、記事にまとめたもの。このエリアに初めて来たときのことや、思い出などを聞いている。

大阪から来たメイクアップアーティストに、インタビューしたときのこと。

「この日は渋谷でファッションショーを見た帰りに表参道に寄られた、と。渋谷からどうしてわざわざ表参道に来たんですか? と尋ねたんです」

「そしたら、『こういうインタビューとか、ここでしかできない体験があるし、まちの人を見ているだけで刺激になる。歩くだけで楽しいから、東京に来たら必ず寄るんです』ってお話で。やっぱりそういう場所なんだなと思いましたね」

すると、隣で聞いていた代表の荒井さん。

「昔住んでいたとか、買い物によく行ったとか。いろんな人のエピソードやストーリーが強く重なって、今の表参道・原宿があると思うんです。そのときにこのまちで何があったかも振り返れるようにしたくて」

フォトグラファーに撮影してもらった季節ごとのまちの風景を、当時のニュースと紐付けたり、エリアと縁のある著名人にまちの思い出を語ってもらったり。

現在の表参道・原宿の情報に加えて、アーカイブ的な要素も持ち合わせているOMOHARAREAL。

狭くても、より深く、このエリアの魅力を深掘りしてきたCityLights Tokyoだからこそ、生まれたメディアのように感じる。

ここでふたたび、編集者の望月さん。

「たとえば、今表参道ヒルズがあるのは、かつて同潤会青山アパートメントという歴史ある建物があった場所。でもそれを覚えている人も少なくなっていく」

「商業的なまちという側面が強いけど、いろいろな歴史があって今に辿り着いている。この仕事だからこそまちのことを知れるし、それを形に残せるおもしろさもありますね」

新しい人と出会いの輪をどんどん広げ、今ではまちの人から「OMOHARAREALの望月さん」と声をかけられることも増えてきた。

「おしゃれなブランドやカフェもあれば、昔から続くお米屋さんや八百屋さんもあって、このまちは本当にいろんな人で回っていると実感します。人に会えば会うほど知れることがたくさんあって、楽しいです」

望月さんはどんな人と一緒に働きたいですか。

「いち早く情報を出したいってなる、ちょっとせっかちな人。僕はわりとのんびりしているので(笑)。あとはやっぱり、知らないことを楽しめる好奇心と、このまちが好きという気持ちがあることですね」



最先端でありつつ、ローカルでもある。変化し続けているようで、変わらないものもある。

建物も人も、いろんなものが混ざり合う表参道・原宿。

CityLights Tokyoのみなさんも、働いているうちに、自然とこのまちを好きになっているように感じました。

自分の視点でまちの魅力を見つけ、自分なりの言葉で発信する。おもしろい仕事だと思います。

(2023/6/12 取材 小河彩菜、2024/03/15更新 槌谷はるか)

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