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幸せな二人のそばで

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結婚指輪を選ぶとき。

デザインや付け心地、色味や素材。一生に一度の買い物だからこそこだわりたいし、いろいろな選択肢を見てみたい。

「結婚指輪の選択肢を広げたい」

そんな想いで2つのブランドを運営しているのが、株式会社encochiです。

今回は、それぞれのブランドで店舗スタッフを募集します。

ひとつは大阪・本町の店舗mina. jewelry(ミナジュエリー)。セミオーダーシステムで、お客さんがさまざまな組み合わせから理想のかたちをつくることができます。

もうひとつは東京・神楽坂の店舗uchimari(ウチマリ)。お客さんが結婚指輪を手づくりする”体験”を重視したお店です。

どちらも、完全予約制。小さな空間で、お客さんとコミュニケーションをとりながら、指輪づくりの一連の流れをサポートします。

接客の経験は問いません。

誰かの幸せをお手伝いして、うれしくなる。そんな人にぴったりだと思います。

 

大阪・本町。

最初に向かったのは、大阪市のほぼ中心に位置する本町駅から、歩いて5分ほどの場所にあるmina. jewelry本店。

レトロな装いのビルの2階がお店で、3階にアトリエを併設している。

階段を上ると、代表の南口(みなみぐち)さんが迎えてくれた。こちら側の緊張がすっととれるような、安心感のある方。

さっそく店内のソファに座り、この仕事をはじめたきっかけを聞かせてもらう。

「大学生のとき、アルバイト先のすぐ近くにジュエリーの工房があって。そこの職人さんがおもしろい方で、休憩のたびに遊びに行って話していたんです。そこで彫金教室が開かれていたので、試しに通ってみたのが指輪づくりをはじめるきっかけでした」

「趣味のつもりが、ハマってしまって。そのまま大学を卒業してから、シルバーアクセサリー作家として独立しました」

作品づくりと並行して開いた彫金教室の生徒のひとり、矢野さんとともにencochiを立ち上げたのが10年前。

現在は、セミオーダーリングのmina. jewelry と、手づくり専門のuchimariの2ブランドを展開している。

共通している想いは、結婚指輪の選択肢を広げること。

一般的には、既製品を選ぶことが多い結婚指輪。オーダー品や、自分たちで手づくりするという発想はそもそも持っていない人たちも多い。

「知らなかったから選べなかった」ということを減らすために、ブランドの認知をじっくりと広げてきた。現在、Instagramのフォロワー数は、両方あわせて5万人を超える。

2つのブランドのデザインは、日常に寄り添うような落ち着いた雰囲気で統一されていて、大きな違いはないように思える。

「どちらも、指輪をつくる過程に重きを置いています。そのうえで、コンセプトが異なりますね」

コンセプト、ですか。

「mina. jewelryはセミオーダーなので、お客さまとスタッフが、指輪を一緒につくるお店。対してuchimariは、お客さま自身がつくるという“体験”を重視しているお店なんです」

mina. jewelryでは、2時間ほどかけてお客さんとデザインを選んでいく。uchimariでは、それに制作時間を加えた約4時間、お店に滞在してもらう。

「mina. jewelry、uchimariともに、ここでつくってよかったって思えるブランドでありたい。目の前の相手の幸せな姿を見てうれしくなる、そんな人と一緒に働きたいですね」

今いるスタッフは、ほとんどが未経験から入社。技術や知識は働きながら身につけていったそう。

「思うことを素直に伝えてくれる人が多いように感じています。スタッフとは定期的に個人面談の時間をとっていて、働くなかで出てくる相談ごとを聞くようにしているんです。みんな率直に言ってくれるから、それがありがたくて」

「本当スタッフには、恵まれているというか…。みんなに全幅の信頼を寄せていますよ」

きっと、南口さんのやわらかさがスタッフにも浸透しているんだな。

最近、面談で話したことをきっかけに新しい取り組みを試したという。

「趣味でキャンドルをつくるのが好きなスタッフがいて。POPUPイベントで、自作のキャンドルをお客さまへのノベルティにしてみたんです」

「もちろんメインは接客の仕事。そのうえで、それぞれの自分らしさや個性はなるべく仕事に活かしてほしいというか、会社として応援できる環境でありたいんです」

しっかりと販売の仕事に慣れたその先、好きや得意をキャリアに活かす未来があるのは楽しそうだ。

 

「ちなみにそのキャンドルをつくったのが、彼女なんです」と紹介してくれたのが、mina. jewelryスタッフの今井さん。入社7年目で、頼れる先輩になってくれると思う。

前職でもブライダルリングの販売をしていた今井さん。

そこでは一つの店舗に接客スタッフが2人だけと、ごく限られた人数。次々と来店するお客さんに寄り添えていないことにモヤモヤとしていた。

そんなとき、mina. jewelryの求人を知った。

「ショールームは完全予約制なので、1組のお客さまにじっくり時間を使って、丁寧に接客できることが決め手でしたね」

「それに、mina. jewelryを知って、結婚指輪に対するイメージも変わったんです」

イメージが?

「当時は結婚指輪に対して、高級感のあるきらきらしたイメージを持っていて。でも、mina. jewelryは、日々の生活に馴染みやすいデザインで。落ち着いた雰囲気がとても好みでした」

「それにシンプルなデザインのなかにも、遊び心があるんですよ」と、今井さんが見せてくれたのがマルシカクという形。

丸型と比べると、マルシカクはゆるやかに角がついている。隣り合う指へのあたりが少なくて、丸型に比べて着用時のフィット感も強いそう。

「指の形状によって、合う形もそれぞれ選べますし、仕上げや色によっては肌馴染みの相性があります。着けて試してみると気づくことがたくさんあるんです」

「悩みながらもあれがいい、これがいいと二人の会話が広がっていくと、つられて私もたのしくなります」

リングの素材から、仕上げや形、細かなデザインなど、選択肢は多様。異素材を組み合わせたコンビリングもある。

セミオーダーで指輪をつくるお店で、ここまで組み合わせの選択肢があるのはめずらしいそう。

「一緒に考えていると、お客さんの迷う気持ちは本当にわかるんです(笑)。理想のかたちに少しずつ近づけるよう、丁寧なコミュニケーションが大切ですね」

「指輪を選んだ1日だけではなくて、お渡しからその後使っていく過程まで、お付き合いも長い。一緒につくることで、お渡しのときに感謝の言葉をいただけたり、結婚式で着けた写真を送ってくれたりと、喜んでいただけるのはとってもうれしいです」

話を聞いていると、幸せな瞬間に立ち会えるやりがいのある仕事に見える。一方で、表には見えないコツコツとした業務もある。

「接客だけでなく事務作業の時間も多いので、そこでギャップを感じる人もいるかもしれません。予約枠が埋まっていない場合、1日中事務作業をしていることもありますよ」

少人数で運営していることもあり、メール対応や発送、SNSの広報も自分たちで行なっている。

加えて今年オープン予定の福岡の新店舗は、大阪の店舗のスタッフが出張形式で運営をするそう。そのため、大阪店で接客に慣れてきたら、月に1〜2回は出張対応をすることもある。

すると、隣で聞いていた南口さん。

「mina.jewerlyもuchimariもブランドとしてこれからだと思っていて。一緒に育てていくような感覚でいてもらいたいですね」

話を聞いていても、同じことの繰り返しというよりは、スタッフ一人ひとりもできることを増やしながら働くようなイメージがある。

だからこそ、聞いてみたいことが。長く働いてもらうため、なにか工夫していることはあるんでしょうか?

「実は、会社ができた当時にいたメンバーは、僕と矢野以外残っていなくて。独立して成功している人もいるんです」

「それから、スタッフが長く心地よく働いてくれるにはどうしたらいいか、常に考えるようになりましたね」

たとえば、毎年基本給が1万円ずつ上がる昇給制度。会社を立ち上げてから10年間続けることができているそう。加えて、仕事とちゃんと両立できる程度で副業も可能にしている。

「業績によりますが、今後も続けられていけるようにしたい。経営者として、スタッフが働きやすい環境をつくることが自分のすべき仕事だと思っています」

「…現実的な話をしてしまいました(笑)」

いえいえ。働いてるかぎり、金銭的なモチベーションはとても大事だと思います。

 

次の日。

東京へ戻り、神楽坂へ向かう。駅を出てすぐに、uchimariの店舗を見つけた。

お店に着くとスタッフの加藤さんが出迎えてくれた。中に案内してもらうと、受付をするカウンターのすぐ横に…穴が空いている。

「これ、驚きますよね(笑)。秘密の部屋に入るようで、よろこんでいただけるお客さまも多いです」

くぐるように中に入ると、窓が多く開放的な空間。火の灯ったストーブがあたたかい。

「お家のような空間でマリッジリングをつくる」ことから名付けられたuchimari。大阪と兵庫にも1店舗ずつあり、一番新しい神楽坂店は2020年にオープンした。

現在2年目の加藤さん。長年接客の仕事をしてきたものの、uchimariで働くまではジュエリーの知識はなかったそう。

「最初のうちはジュエリーに関する検定を受けたり、ロウで指輪をつくる練習を何度も繰り返したりと、インプットの連続でした。少しずつ、自分の言葉でお伝えできるようになってきましたね」

「働いていて、仕事について教えてくれる環境は整っているといつも感じています。一緒に働くスタッフもおだやかな雰囲気の方が多いので、聞くとやさしく教えてくれるんです」

お客さんがuchimari で指輪をつくるとき、最初の素材を決めるところまではmina. jewelry と同じ。

そのあと、お客さんにロウで指輪の原型をつくってもらう。その原型をもとに職人が鋳造、ヤスリがけ、研磨などの仕上げをすると、原型の風合いそのままの指輪ができあがる。

原型づくりの作業にかかるのは、一組4時間ほど。スタッフは指輪づくりの先生として、アドバイスしながら技術的なサポートも行う。

「イメージを、実際に自分の手でつくるのは難しい作業です。手元を注意して見ながらガイドをしたり、削りすぎたときはこちらで素早く修正を加えたり。スムーズにフォローできるよう意識しています」

「お客さまに楽しみながらつくっていただくことが一番大切です。作業に没頭されているときはお話しかけをやめておこうとか、表情や仕草を見逃さないようにしています」

働いていて、どんなところが楽しいですか?

「幸せなお二人に何組も出会うことができる。だからこそ、責任も大きいです。完成した指輪をお渡しするときに、お客さまがうれしそうにしていると、心の中でガッツポーズですね」

 

幸せな二人に寄り添う。

目の前の人を大切に、日々を重ねていける場所だと思います。

(2024/01/17 取材 田辺宏太)

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