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暮らしも仕事もちょうどいい
心のゆとりを持てるまち

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鳥取県・大山(だいせん)町。

町名の由来でもある大山の山頂から、日本海までたった20kmほど。

人口約15,000人。山と海がコンパクトに詰まった、自然が豊かな町です。

そんな大山町の町長のもとには、役職に関係なく、さまざまな職員からのアイディアが届きます。

職員の発案がもとになって、実現したプロジェクトも多数。

豊かな自然を生かして、アウトドアブランドを誘致したり、充実した子育て支援政策を展開したり。

まちをよくしていくためのアイディアを積極的に取り入れる。風通しのいい、軽やかな自治体です。

今回は、そんな大山町の職員を募集します。

配属先は入ったあとに決まりますが、民間での経験や外からの視点を生かして、まちづくりや町のブランディングなどに関わってほしいとのこと。

アウトドアが好きな人も、自然豊かな場所で子育てをしながら働きたい人も。

まちでの生活を楽しみながら、まちの未来を支える仕事をする。暮らしとやりがいのバランスがとれた仕事だと思います。

 

鳥取県の米子空港からバスに乗り、米子駅へ。

電車に乗り換え、海を眺めていると、30分ほどで名和駅に到着する。

駅を出ると、ふわりと潮風が香る。

瓦屋根の家が並ぶ景色を眺めながら歩いていると、大山町役場に到着した。

「遠くからありがとうございます」と笑顔で迎えてくれたのは、町長の竹口さん。

よく陽に焼けていて、かりゆし姿が似合っている。明るくフランクな印象の方。

7年前に35歳で町長になり、まちの改革を推し進めてきた。

そんな竹口さんが大切にしているのは、役場内の風通しの良さ。

「町長になってすぐ、300人の職員全員とそれぞれフリートークをしたんです。1度話したことがあれば、職員からも話しかけやすいかなと思って」

時間があるときは、庁内を回って職員に声をかけることもあるんだそう。

「遠慮なく、フラットに話せる雰囲気のほうがいいですよね。さっきも、職員が僕のスケジュールを見て、『これから町長室に行っていいですか』って電話をかけてきてくれました」

「いろんな声が上がってくるおかげで、職員の発案の取り組みが圧倒的に多いです」

その一つが、まちとして掲げている「大山町アウトドアライフ構想」。

大山町の特徴は、海や山などたくさんのアウトドアフィールドが町内に密集していること。

それを目当てに訪れる観光客が多い反面、まちの人にはアウトドアの楽しみ方が浸透していなかった。

アウトドアライフ構想では、観光客だけでなく、町民が日常生活の中でアウトドアを楽しむことで、「アウトドアのまち」としてのブランディングを目指している。

「たとえば、町民の健康づくりとしてトレッキングやサイクリングを推奨したり、学校の授業でスキー教室やカヤック体験を実施したり」

「まちに住む人自身がアウトドアを楽しむことで、アウトドアのまちとして魅力を高めていきたいと思っています」

この取り組みが呼び水となり、アウトドアブランドの企業誘致も進んでいるんだそう。

「大山の登山口にはmont・bellの直営店がありますし、最近も、別の大手アウトドアブランドが山陰地方ではじめて大山町に出店することになりました」

「実はこれも、職員から『もっといろんなアウトドアブランドが大山に来てくれないですかね』と言われたのがきっかけで。確かに! と思ったので、すぐにいくつかのアウトドア関連企業の本社に行ってプレゼンしてきました」

町長自らですか?フットワークが軽い。

「それが自分の仕事なので。とにかく大山に来てもらったら良さがわかると思っているので、とりあえず来てくださいというのが、うちの営業スタイルです(笑)」

ほかにも、大山町では子育て支援に力を入れている。

「町長になったときに、とにかく人口減少をどうにかしなきゃっていう想いがあったんです」

「政府の調査によると、子どもを産みづらいと考える人の理由の上位は、金銭負担の大きさ。だから大山町では、公教育の経済的負担を限りなくゼロに近づける取り組みをしてきました」

保育費の2歳児からの無料化や、給食費の無償化。

さらには、通学の定期券や学用品、修学旅行費の補助、奨学金の返済支援など。大山町では子育てにかかる費用の大半を補助している。

「金銭負担に関しては、ほとんどやりきったんじゃないかな。でも、さらに良くできることがあれば、どんどん取り入れたいですね」

いいアイディアは、次々と形にしていく。このフットワークの軽さは、町長のキャラクターや町のサイズ感があってこそなんだろうな。

「町外の人にきてもらうことで、新しい目で、大山町の課題や魅力を見つけてほしいと思っています」

町職員としての採用のため、配属先が決まるのは入庁後。でも、新しく入る人には、アウトドア事業などに関わる総合戦略課や、コミュニティづくりに取り組むまちづくり課など、大山町のあらたな挑戦にぜひ関わってほしい。

「行政なので法律で決まっている手続きなどもあるけれど、自由な裁量でできる仕事はたくさんあります」

「いろんなアイディアを出して現状を改善したり、発展させていってほしいなと思っています」

 

続いて話を聞いたのは、まちづくり課課長補佐の柏尾さん。

「せっかくなので、大山町の景色を見ていきませんか」、と大山と海が見渡せる役場の屋上に連れて行ってくれる。

まわりには背の高い建物がほとんどなく、町中が見渡せる。

南側には大山、北側には日本海が広がる気持ちのいい景色。

「昔から、まちの人たちは大山のことを「大山さん」と呼んでいて。いつも、「大山さんのおかげ」と山を敬っているんです。大山があるおかげで、このまちにはいろんな動植物が生息しているし、山から流れるミネラルたっぷりの水で海も豊かになる」

「おいしい野菜や果物、肉や魚も。豊かな生活ができるのは、大山さんのおかげなんです」

美味しくて新鮮な魚や野菜に、気持ちのいい景色。自然とのつながりを実感できる暮らしが、このまちにはあるんだろうな。

まちづくり課では、どんな仕事をしているんでしょう。

「少子高齢化や人口減少のなか、住民みんなで地域の豊かさをつくる事業などを担当しています。集落ごとに高齢者の見守りやお茶会などの地縁型コミュニティづくりをしていて」

「あと、最近は老朽化した公民館のリニューアル計画づくりも進めています。住民がどんな施設を望んでいるか、ヒアリングしながら新しい公民館のかたちを考えている最中です」

一つの大きな施設をつくるのか、旧町単位、旧村単位に分散させるのか。施設の大きさやどんな設備や機能を用意するかなど、将来の住民活動や利用を予測しながらゼロから考えているところなんだそう。

「大変だけど、やりがいのある仕事だと思います。これから入る人がまちづくり課に配属されたら、ぜひ一緒に考えていきたいです」

「今自分は課長補佐なので、課内職員の業務をサポートすることが増えました。でも、その前は、地方創生事業の一環で、前例のないことをたくさんやってましたね。町長にも、自分からいろんな企画を提案しに行っていました」

地域おこし協力隊の立ち上げや、ワーケーションの環境整備など。さまざまなアイディアを形にしてきた。

「町なので、小回りが利くしスピード感があるのがいいなと思います。県とか市のように規模が大きくなるほど、意思決定に時間がかかるんです。でも、ここならすぐに話を進めていける」

「あとは、働きやすさもこの職場の魅力ですね」と柏尾さん。

職員の残業時間の平均は6〜9時間程度。令和4年度の有給消化日数は長期休暇や年末年始を除いて14日と、県内の市町村でもトップクラスの取得率。

「フレックスやリモートワークもできるから、自分のライフスタイルにあわせて仕事ができますよ」

「業務と生活とのバランスをちょうど良く調整できるので、長く働きやすい環境だと思います」

 

最後に話を聞いたのは、4月に入庁した小谷さん。現在は、幼児・学校教育課で保育園に関する事務手続きの書類作成を担当している。

「働き始めて、みなさんがすごく優しくて驚きました。新人なので、役場の専門用語とか分からないこともいっぱいあるんですけど、丁寧に教えてくれるんです」

「だからその期待に応えたいと自然に思えるというか。自分も頑張りたいって意欲が湧いています」

まっすぐに、職場の話をしてくれる小谷さん。ここでの仕事を楽しんでいるのが伝わってくる。

「実は、大山町に移住する前は、海外で保育士をしていました」

すごい! どうして移住することにしたんでしょう。

「物価が高かったんです(笑)あと、先々のことを考えると、生活がちょっと大変だなと思っていて」

「両親が実家のある大山町に戻ることになったので、一緒に移住することを決めました」

海外に移り住む前は、都会に住んでいた小谷さん。最初は、大山町への移住に不安を感じていたんだそう。

「失礼な話、もっと小規模なまちだと思っていたんです。すごい田舎だし、大丈夫かなって心配で」

「でも、実際に住んでみたらすごく良かった。自然のゆったりした感じもあるし、無料の高速道路もあるからアクセスもいい。全然不便じゃなかったです」

ここでの暮らしを気に入り、この町に家を建てることにしたんだそう。

「自転車で、ふらっと近所を走る時間がすごく好きなんです。大山のふもとに住んでいるんですけど、家の前がなだらかな坂になっていて。そこを自転車で下っていると、視界を遮るものが何もない。季節によって変わる畑や海の景色がすごくいいなって」

「心のゆとりを持てるっていうか。せかせかしてない。大きくもなく、小さすぎない、大山町のサイズ感ってすごくちょうどいいなって思います」

現在、保育園に通う娘さんを育てているという小谷さん。この町に住んで、子育てのしやすさも実感している。

「渋滞も少ないし、小児科の待ち時間も長くないので、ストレスが最小限に抑えられる。子育てって小さいストレスの積み重ねで、わーって爆発しちゃうこともあると思うんですけど、それがないのがありがたいなって思います」

「あとは、いろんな機会が与えてもらえるのもすごくいいなと思って。沖縄県嘉手納町と人材育成交流をしていたり、ハワイ州へは語学研修に行けたりする。人口が多いとすごい倍率だと思うけど、この規模ならチャンスがたくさんあるから、それぞれの子どもにスポットライトが当たるのがいいなって思います」

 

自然も、人も、仕事も。

どれかひとつではなく、全部がちょうどよく、心地いい。

大山町に吹く潮風のように、さわやかで、おだやかな暮らしができると思います。

(2024/8/23 取材 高井瞳 )

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